2020/02/12 のログ
エレイ > そうして暫く思案していたものの、やがてすっくと立ち上がってのんびりとまた何処かへと歩いていって──
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアルマさんが現れました。
アルマ > ――冒険者のような仕事をしたい。
毎日毎晩、少し危険な区画にアルバイト先の店長に代わって不思議な逸話や思いの籠められたプレゼントと花束を運ぶ仕事に飽きたわけではないけれど、前人未到の大地を踏みしめ迷宮を踏破し、ちょっと可愛い仲間と一緒に命をかけて冒険をする、そんな仕事がしたいんだ。

だが、それがどうにも上手く行かない理由は自分にあって、どうしてもそれは改善できるものではなくて、結局冒険者に向いていないのかなーと今日も今日とて愚痴を零しながら配達を続ける。

「ありがとうございました。守秘義務にて送り主様の名前も素性も明かせませんが、このプレゼントと花束がアナタによって良い物である事をお祈りいたします。」

と、今宵最後の仕事を終えて平民地区にある宿へと帰る、その帰り道……。

うごごごごごご……。

これは悲鳴ではなく、誰かの唸り声でもなく、おなかのなる音である。
諸般の事情から今宵は配達するのに<唱喚魔法>を用いた所為で酷くカロリーとかエネルギーとか魔力が減っており、身体が食べ物を摂取せよと訴えている、あわよくば三大欲求のうち二つくらいは満たせと。

街中で大通りでこの音である。
頬がひくっと引き攣り周囲の視線は気になり、辺りに視線をキョロキョロと向けるが、誰も此方を気にする様子はないことにホッと胸を撫で下ろす、この間僅か数秒。

――…力を使うといつも色々と過敏になる、精神が乱れる。
是も冒険者として自分の能力が向いていない理由の一つ。
最大の理由は……っと、ぼんやりしていると思わず人にぶつかりそうになって、慌てて身体をひねって避けた挙句、ぶつかりそうになった人の背中に向けて、ごめんなさいと謝りながら何度も頭を下げる。

「ついてない、のかなー……そうじゃない、よねぇ……注意力散漫って奴なのかな……。」

頭を下げるまでも無く、ボソと思わず声に出して自虐的な言葉を呟いてから大きく溜息を吐き出すのであった。

アルマ > 唱喚魔法

その特異な魔法に関してはまた時間がある時に考えよう。
今夜は仕事の疲れもあってか色々と思考が煮詰まって、良い解決案も出ないことだしと、帰り際に砂糖菓子を買って帰る事にして、今夜ものんびりとした足取りで帰路へと突くのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアルマさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にイディオさんが現れました。