2020/02/09 のログ
■マルカ > 店内を扉から見渡せば店主の大きな体は見当たらなかった
それも当然、すぐ傍で床に這いつくばるような姿勢になって何やら探しているらしかった
少々、驚いたか視線がかち合うと一瞬、間があってからスカートを抑えるようにして、一歩下がってみせる
ひょっとしたら、白いレースに縁取られた紺の下着が店主の眼にも見えたかもしれない
「いえ、偶然通りかかったので…ご無沙汰をしてますし、ご挨拶だけでも思って…
なにやら、お忙しそうですね…?探しものですか、おじさま」
元来、好奇心が強いせいか何をしているのだろう、と瞳を輝かせながら床を這う店主の脇に膝追って
何を探しているんです?と小首を傾げながら、自分も床になにか落ちていないか、探し始めた
店主が何を探しているのかなんて、全く判らないのだけど
■ピング >
「おおぅ、こりゃあ眼福♡」
離れ際、僅かに見えた下着に鼻の下を伸ばす。
見えたことを隠そうともしない辺りは、もう今更だ。
悪びれも無く笑うと、よいせと声を出して立ち上がり。
腰を軽く叩くと一度背筋を伸ばして凝り固まった筋を解した。
「マルカちゃんみたいな別嬪さんは何時だって歓迎ってなもんだ。
―――あー、ちっと逃げ出した奴がいてなぁ。スライムなんだが。
そのぉ…悪いんだがマルカちゃん、手伝っちゃあくれないか?」
此方が何を言うでもなく、探そうとしてくれる相手に甘える様。
改めて相手に頼みごとをすると、探している物の詳細を口にする。
「ピンク色のスライムでまぁ、目立つ子なんだがなぁ。
どっかに隠れてんのか、呼びかけても出てきてくれんのよ。
あぁ、怪我をさせる様な子じゃあねっからそこは安心しとくれな。」
■マルカ > 鼻の下を伸ばし下着が見えた事を隠そうともしない店主の口振りに僅かに頬を染め、もう、と咎める
それでも口調に怒気が篭もらないのは店主に陰湿さがなく朗らかに言われてしまい怒るに怒れないという風であった
店主が立ち上がれば、自分もすっと立ち上がり、軽く腰を叩き背筋を伸ばす様子に楽しげな視線を送り
「ありがとうございます。でも、あんまり軽口ですと奥様に叱られちゃいますよ?
―――すらいむ…ですか?おじさまのお店はそんなものも商っているんですね…」
店主の頼みごとに、私で力になれるのでしたら、と素直に頷き説明に耳を傾ける
スライム、という魔物がどういうものであるかは知っているつもりであったが、興味深げに話を聞き
「大体は判りました…ピンクのスライムなんて珍しいですね…
では、おじさま、私はこちらの方を…」
そう言うと商品棚が並ぶ店の奥まった方へと進んでいく
店主が低い位置を探しているようであったから、自分も膝をついて商品棚と床の間や、
商品と商品の間の細い隙間といった軟体のスライムが入り込みそうな場所を探していく
探すのに夢中になり始めるとスカートの裾や胸元が甘くなったりするかもしれない
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨店」からピングさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨店」からマルカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/市場」にアセナさんが現れました。
■アセナ >
晴天。休日。なれば、外に出てブラつきたくなるもの。
ここは市場、というものらしいな。
人間が貨幣と交換で様々なものを売りに出しているらしいな。
商売の起点で、様々な人種が熱心に商売をしているらしいな。
なんでらしいなと続けたかと言うと。
ニンゲン社会に溶け込んでおきながらこういう場に来るのは初めてだからだ。
ニンゲンが大勢いると、中には己(オレ)の本性……
恐るべき魔狼の末裔であることを見破る者もいるかも知れない。
しかし、最近はそういう心配は結構な杞憂であることがわかった。
ニンゲンは数が多く、誰も個々人を見てはいない。
ヒューマンの言葉で言うところの、自意識過剰だったのだ。
「ふむ……店主、この果実は?」
気になったものを指差す。商品にベタベタ触ると怒られるからだ。
瑞々しい、赤い果実。はちきれんばかりに膨らんで、果汁を蓄えている。
青い香りがするが、なんとも美味そうだ。
「ぬ……ドラサールの実。甘いのか? 皮ごと食べられる? 結構、一ついただこう」
これをニンゲンは買い食いと言う。なかなか良い文化だ。
■アセナ >
しかも、今日はスペシャルだ。
普段の己のみすぼらしい財布ではない。
未踏遺跡で見つけた財宝が高値で売れて、ちょっと懐が温かいのだ。
パンパンに膨れた財布から上機嫌に支払いを終えると、果実を齧った。
想像以上に果汁が多い。甘く、それでいて厭らしくない後味が爽やかだ。
ニンゲンは色んな食べ物を知っている。
果物を齧りながら市場を見て歩く。
ロープが売っていた。
遺跡の冒険では欠かせない。
見たところ10メートルで品質も良さそうだ。しかしやや高いか?
「店主、このロープの強度は……そうだな…」
考え込みながら果物の芯を口の中に放り込んで咀嚼する。
「全長2メートルの巨狼をぶら下げられるか?」
そう問われた店主は笑って、でっかい猪を吊るしたこともあるから丈夫だよ!!と強調した。
買うか。少し悩む。
前は遺跡の吹き抜けから降りる途中、ロープの長さが足りなくなって素手でクライミングした。
■アセナ >
丈夫なロープ……身の安全には替えられないか…
今のロープが使えなくなったわけではないのが口惜しい。
だが今になって思う。
冒険者が持つにしては5メートルのロープは短すぎる。
「店主、このロープをくれ」
買う。ニンゲン社会に来てから思う。
この購買という行為、とても気持ちがいい。
これは金を集めるのに夢中になるニンゲンが出るのもわかるというものだ。
ロープを背嚢に詰め込む。
嵩張らず、そして軽いのも良い。気に入った。
そして毎度ッ!と鋭く声をかけられる。何かの符牒だろうか。
「毎度!」
己も真顔で同じ言葉を返してその場を後にした。
振り返るとなにやら店主が呆気に取られているが、何か間違っていただろうか。
■アセナ >
ふと、路地裏が見えたので視線を向ける。
そこで腕組みしながらニヤニヤ笑っていた男は。
多分、魔族だった。
同じ人化の術で化けているのだろう。何となくわかる。
向こうも己が魔狼だと察したのか、軽く手を上げた。
「………」
無言で手を振って立ち去った。
言っちゃ何だが、同じ妖稚園出身だったら恥ずかしい。
旅してる時くらい、同族がどうとか、ニンゲンからの畏れがどうとか。
そういうのは忘れたいのだ。
というか、己を知ってる魔族だったら間違いなく
『あのカワイイわんちゃんのアセナか!!』
と嘲笑ってくるので嫌いだ。嫌いだったら嫌いだ。
しかし、こうして社会に身を潜める魔族がいると知れた。用心せねば。
■アセナ >
市場。何とも楽しい。
しかしこれ以上の無駄遣いは避けよう。
明日からまた仕事が始まる。
そして、仕事というのはトラブルの連続なのだから。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/市場」からアセナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」にレオンさんが現れました。
■レオン > 「申し訳ない……失敗しました」
日も暮れた時間帯の冒険者ギルド。
そこの受付で仕事の失敗を係員に告げては頭を下げる青年。
「あなたの言う通りでした。けど……依頼よりも多かったですよ」
無理を言って受けた少しだけ実力以上の仕事はやはりというか失敗。
その事を頭を下げて何度も謝り、ようやく許されれば失敗はしたが得た情報を告げる。
その事に係員は「本当か?」という顔をするも何度か説明すれば信じて貰え、報酬には程遠いが少々の報酬を得ることが出来る。
「これで数日分にはなるな。後は…」
明日の仕事、今度は無理せずに妹と二人で絶対に達成できる仕事。
収集系の仕事を探しておこうと依頼板の前にと足を向ける。
■レオン > 依頼を眺めれば遅い時間では残っているものも限られる。
だがそれがある意味有り難く、あまり人気のない採取系を探す。
そして人気のないほど拘束時間が長いか報酬が安いかのどちらか。
報酬は兎も角、拘束時間は気にしないので選ぶには困る事は…多分ない。
「これならよさそうかな」
残っている一つを手にして内容を確認すると九頭龍山脈の比較的奥地に生える薬草採取。
時間がかかり報酬は並みという人気の少ない仕事であるが…。
多分文句はないだろうと考えてそれをもって受付に向かい。
その仕事を引き受けてギルドを後にする。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」からレオンさんが去りました。