2019/09/28 のログ
ギュンター・ホーレルヴァッハ > 「良い心掛けだ。善徳では無いが、誠実である事は必要であるからな」

己の家系も商人の血筋。少女の言葉に納得した様に頷きながら、手際よく包まれていく花を眺めている。

「うむ。良きに計らえ。此の香りが、屋敷に戻るまで続くと良いのだがな」

包みを受け取ると、軽く靴で地面を叩いて魔術を発動する。
己の得意とする召喚魔術は、込められた魔力の量が少なかったことも相まって即座に発動し、マネキン人形の様なゴーレムを生成する。
そのゴーレムに、花とお釣りを持たせつつ苦笑いを浮かべる少女に視線を向ける。

「ふむ、勿体無い事だ。素材は良いのだから他の衣を揃えるのも良かろうに」

と言っても、人形の様な繊細さを持つ少女には、今の服装が一番似合っているのかも知れないが。

「ほう?飼われる方が、此の国では安定して暮らしていけるとは思うが。此処で花を売らずとも、良い生活が出来るのではないか?」

飼われている訳では無い、と告げる少女に面白そうな口調で尋ねる。
戯れの様な質問だが、僅かに興味を抱いたと言うように少女の答えを待っているのだろう。

アゲハ >  
「そこまでお世話になるわけにはいかないので」

恩を積みすぎるつもりはないと告げつつ

「そうですかね? でもこれが落ち着いちゃうので結局これを着そうな気がします」

魔術を使ったことに驚きつつも。
その場から動かずに――

「まぁ、一応食べていければそれで満足ですので」

ギュンター・ホーレルヴァッハ > 「着慣れた衣服を纏うのは誰しもある事だ。とはいえ、その服装で花を売るなら治安の良い場所を選ぶ事だ」

少女の言葉に肩を竦めつつ、一応忠告の様な、そうでない様な言葉を返す。
治安の悪い場所では、花売りと言う言葉の意味も変わってしまう事だし。

「無欲な事だ。此の国において、無欲な事は良い事であるとは限らぬぞ?」

愉快そうな声色で言葉を返しつつも、別に咎めるつもりも揶揄うつもりもない。
今時珍しいなあ、と思いながら少女を眺めているだろう。

アゲハ >  
「あははは……まぁ、その。そういう頭はあんまり回らない方なので」

欲とかそういうことにまわす頭はないのだ、と告げて。

「よく言われます。気をつけて売ることにしますね、ご心配ありがとうございます」

ペコリと頭を下げながら。

「もしまた見かけたら買っていってください。百合と薔薇なら、いいもの、用意しておきますのでっ!」

ギュンター・ホーレルヴァッハ > 「うむ。時間を取らせてすまなかったな。また見掛けたら、買わせて貰おう」

頭を下げる少女に鷹揚に頷きつつ、荷物を持たせたゴーレムを先導させて少女に背中を向けて――

「……ああ、そういえば。貴様、名は何というのか?良い物を売る者の名は、是非知っておきたいのだが」

立ち去ろうとする間際、振り返って小さく首を傾げるだろう。

アゲハ >  
「アゲハといいます。以後お見知りおきをお客様っ」

侍女の礼をしながら、きっと背中が見えなくなるまで見送ることでしょう

ギュンター・ホーレルヴァッハ > 「アゲハ、か。善い名だ。私はギュンター。次もまた、良い花を頼む」

クスリと笑みを浮かべ、再度背を向けるとのんびりした足取りでその場を立ち去っていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 街道」からアゲハさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 街道」からギュンター・ホーレルヴァッハさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド併設食堂」にルナルさんが現れました。
ルナル > 今日も元気にアルバイト。
ルナルは今日も食堂で調理に精を出す。

給料は高くないが、余った食材が持ち帰ることができたり、賄いも自由に作れたりと、ルナルにとってはかなり好待遇の職場である。

お昼の時間も一通り過ぎた後、賄いを食べ始める。

最近は鍋料理にはまっており、今日は臓物煮込である。
基本的に臓物の類は捨てがちなので、それを長時間煮込んだ一品。肉も魚もごった煮で入っているので、においが少々きついが、味はとてもよかった。

「今日もできがいいですね」

そんな風に、4人掛けの机で1人食事をしている。
よく見る光景だが、ここでご相伴を預かりたいと声をかけられることは少なくない。

ルナル > そうして完食した彼女は、また仕事に戻るのであった
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド併設食堂」からルナルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 裏通り」にシルフィエッタさんが現れました。
シルフィエッタ > 【継続待機中】
ご案内:「王都マグメール 平民地区 裏通り」にガルディさんが現れました。
シルフィエッタ > 目の前の彼から伝わる圧力に、少女は胆力で答える。
より身近へ。至近への肉薄を阻止することは出来ず、両脚の間に彼の脚が差し込まれる。
次いで、壁に腕をついて、逃げ場を無くす周到ぶり。慣れた手付きに苦笑が漏れた。
降ろされるフード。同時に、さらりとした碧のセミロングがこぼれ落ちる。

「ここまでしっかり逃げ場を塞がれちゃ、小娘一人だとどうしよもないね。
 へぇ、身分の上下も教えに加わってるなんて、さぞ高名な家系とお見受けするよ。
 ……仕方ない。ボクはシルフィエッタ。ちなみにキミは、名前教えてくれたりする?」

この状況で形振り構わず反抗するのは、方策として下の下だ。
お互いに穏便に。ならば相手の要求を飲むのも吝かではない。
その上で、彼が示す選択肢。"目撃証言の価値"をざっくり頭の中でまとめながら。

「さて、数遊びをしてる子供としか思われないんじゃないかな?ボクはしがない冒険者だもの。
 ――誤魔化すのも時間の無駄だから言うけど、キミは何の被害も被らないよ?」

しれっと軽口を叩くが、この状況で彼が揺らぐ気はしない。故に、事実を一部、言葉に変える。
守秘義務は有るが、仕方ない。それでも彼が何かをなすなら、目的は少女の命か、或いは身柄か。

「……で、ボクに何を望むのさ。お貴族様のお兄さん?」

指先の感覚だけで彼の家紋を理解した、と暗に告げながら、にやりと含んだ笑いを見せた。

ガルディ > 身長や体躯と相まって、無垢に見える顔立ちを見下ろす。
その幼い顔立ちとは違い、随分しっかりと頭は回るらしい。
思考を巡らせる仕草も程々に、語られ始める事実に耳を傾けた。
シルフィエッタ、と呟き反芻するだけで、己の名前は未だ告げないまま。

「……だから、辛うじて交渉の余地があるんじゃないか。
 言ったろ――何処へ売っぱらうのが一番利益がでるのか、と」

自らに被害が出る事態なのであれば、有無を言わさずとっ捕まえて調教部屋にでも連れ込むところ。
そうではないから、『賊が現れる』という情報を金という利益にしてしまうか。
それとも――、という選択肢が生まれている。

「ハ、理解がはやくて助かるよ。頭のいい女は好きだよ、小鳥の嬢ちゃん。
 ――じゃあ、そうだな。聡明な嬢ちゃんに免じて、……命だけは助けてやろう。
 もちろん、その場合は今回のことには目を瞑った上で、だ」

小生意気に笑みを浮かべる頬に触れ、細い肢体に手のひらを這わせ撫で下ろしていく。
膨らみかけの胸元を掌で遊ばせて、脇腹を経て尻に至る。
此方に選択を委ねるというのなら。一文にもならない命以外の最大限を要求した。

シルフィエッタ > 彼に名乗るも、彼からの返答はない。かなりの用心深さである。
無論、自分が逆の立場であれば、名乗ることは無いから想定通りではある。
そこまで甘くはないか、と内心で歯噛みしながら、彼を見上げる。

「一番の利益が出るのは、ボクを捕まえたい人だよね。今回のターゲットとか。
 でも、それじゃ、キミはボクを手に入れられない。手に入れるのは、キミ以外の誰かだ」

隙を見せないから攻め方を変えて、彼のプライドをくすぐってみる。
貴族としての気位の高さがどれ程かは分からないが、打つ手としては悪くないつもり。
彼が己に拘るのか、それとも単なる売り物と見ているかも、答えから想像はつく筈なのだから。

「ボクも、交渉の余地を残してくれるってのは嫌いじゃないさ。
 ……ただ、こんなの言える立場じゃないけど、注文を付け加えても良いかい?
 キミは、上手く手を打って、ボクを手に入れた。ボクの負けは認めるさ。
 だけど、キミ以外のどこの誰かも分からないやつに弄ばれるのは、我慢ならない」

体に触れる彼の掌。その硬さは、彼が異性であることを何より実感させるもの。
胸元へ、脇腹へ、尻へ。彼の手が滑り、仄かなくすぐったさに身を捩りながら。

「キミだけが貪るならば、ボクの自由を委ねるよ。キミが、ボクに勝ったのだから。
 ……まさかとは思うけど、キミはボクが他人に抱かれる姿でないと欲情できない変態ではないよね?」

彼の手元に置かれるのであれば、という条件付きで、彼の要求を受諾する意思を見せる。
無論、調教の過程で必要ならば他の男や魔物なども仕方がないが、それも彼の庇護の元で行われるならば、という前提だ。
それは、身分を受け入れる裏で、『彼の小鳥になる代わりに、後ろ盾の代わりをしろ』という取引である。
当然、彼も気づくだろう。それを強かな娘だと面白がってくれるかが、乾坤一擲の賭けだった。

ガルディ > 少女の口振りが、自分と相手に限定され始める。
擽りの一手は十分に男心を擽り、胸の内をゾクゾクと煽ってくれた。
見上げる碧の視線に同じ碧色をぶつけ。そうなるな、と一言零して頷く。

「ほう、ほう、……なるほど、なかなか口が上手い。
 そういった矜持は嫌いじゃないとも。
 ただ、――そういったのを力づくで手折るのも一興とは思うがね」

柔らかさを孕んだ尻を優しげに撫で付けた後、硬い手指を沈めて掴み。
挑発を重ねる少女へのお返しとして、脅しの囁きと共に、小耳を歯噛みして。
少女の脚の合間に挿し込んだ脚を持ち上げ、秘部へと膝小僧を擦り寄せる。
スパッツの慣れない感触に不思議そうにするものの、刺激を加えるのに支障はない。
胸や尻とは違う柔らかな秘部を、体温の違う硬さで弄び。

「……まあ、少なくともそういった類の変態ではないよ。
 ――いいだろう、きちんと首輪をつけて飼ってやる」

大きな肩を揺らし、軽口零し、笑って。卑猥な表現ではあるが庇護を約束する。
少女の賭けは、概ね大成功と言っていいだろう結果を収めることとなる。
その強かさを好しとして。雑に薬の実験台とする選択肢も、その結果娼館へ売り払うという選択肢も。
その可能性をほぼゼロというところまで持っていった。

「では、さっそく初めての躾けだ。その野暮ったいローブをたくし上げて見せろ。
 ……と、その前に。誓いのキスでもしてもらおうか」

シルフィエッタ > 首の皮一枚の交渉で、自分が売られたり使い潰されたりする選択肢は、ほぼ弾けた。
特別彼の不興を買わなければ、という状態ではあるが、そこは問題ない想定だ。
彼は少しの跳ねっ返りくらいであれば、むしろ楽しんでくれそうな気配すらあるのだから。

「う、んんっ……ありがと。一応、ボクも『小鳥』だから、ちゃんと鍛えてはいるさ。
 ……手折られるのは困るけど、今回のことに目を瞑るなら、『小鳥』としては無事じゃないと、ね。
 それとも、キミが約束を反故にすると言うならば、ボクも考えるけど……それは興醒めじゃないかな?」

ふにり。尻肉は少女の貧相な肢体の中で、数少ない柔らかさを主とする所だ。
胸元も無い訳ではないが、恐らく尻には負ける筈。それが少しだけ悔しい。
そして、挑発の意趣返しに食まれる耳朶は、痛みと痺れの混ざりあった感覚を生む。
それだけではなく、秘所へと押し当てられる彼の膝。ぐ、と押し上げられると、脚が爪先立ちになった。

「キミが戦利品を確かに味わう人で良かったよ。どうせなら、たっぷり味わってもらうさ。
 ……首輪は構わないけど、出来ればシンプルでアクセサリみたいに使えるのが良いなぁ」

くく、と笑いながら、さらっと要望を捩じ込んで、彼を見上げる。
背中には壁、股座には彼の長い足。膝に押し上げられてピンと伸びた足は、瞬発の可能性を失った。
逃げるつもりは元からないが、物理的に逃げられなくなると、それはそれで感じるものが有る。
追い詰められて、奪われる。有り体に言えば、屈辱だ。苦いものを飲む気分、とも言えるだろう。

「む、此処でするのかぁ。初夜が路地裏なんて、ツイてないなぁ。
 ――良いけど、背伸びしたって届かないから、屈むか抱えるか、してくれる?」

無論、『小鳥』の誇りに従って、不意打ちで首を断つつもりはない。
単純に、背丈の話。少女より頭一つ以上、彼の背は高いのだ。それだけは、如何ともし難い。

ガルディ > 小柄な少女一人の重みを感じたところで、男の膝は揺らがない。
爪先立ちにさせて、わずかに距離を縮め。相変わらず小生意気に笑う顔を、見返す。
少女が屈辱の味を噛み締めているなど知る由もなく、察しても知らん顔をして。
尻を撫でる手を背筋に向かって上らせて、細い背中を、つぅ、と。愛撫の手付きでまさぐり始める。

「……贅沢言ってると、ごっつい鎖をつけるようなのを持ってくるぞ?
 とりあえずは、――コレで」

ひとまずの首輪代わりに、背を丸め首筋へと噛み付く。
色白の肌に、くっきりとした朱色を刺す。
ありがちと言えばありがちな、雄に貪られたという徴になるそれを先立って刻み付けて。

「上手く強請ればそのへんに連れ込んでヤってもいいが……ま、とりあえず一発目は此処だ。
 というか、……なんだ、初物なのか。やっぱり好きモノのトコにでも言いつけちまおうかねぇ……?」

背中をまさぐる手は外套の中、ローブの中に隠し武器が無いかを確かめながら、全身を撫で摩り。
身体の内側からの性感を誘い。何かがあれば、それは足元へと落として捨てさせよう。
いっそ慣れた様子にさえ見える口振りから、身売りの経験くらいはあるものと感じていた。
少女の告白に悩ましげな溜息こそ吐き出すものの、背は丸め距離を縮めていく。
屈むばかりでなく、背を、尻を抱き寄せる。約束は違えず、手元で躾ける意思を見せて。
よこせ、とリップを鳴らす。抱えた少女の腹部には、些か気の早い雄の脈動が硬度と熱を帯びて押し当てられる。

シルフィエッタ > 屈辱ではあるが、嫌な気はしない。それは、単純に彼が少女より上手だったから。
これが自分の不手際や悪辣な罠、不意打ちなんかで服従を強いられていたら、穏やかでは居られなかっただろう。
背筋を滑る彼の指。わずかに汗で湿った肌は、すべすべとしつつも吸い付く様な手触りを彼に返した。

「ごついのだと外さないといけないけど、お洒落なのなら常用できるからさ。
 それともキミは、"こいつは俺の戦利品だ"ってのを暗に示して優越感浸りたくない感じ?」

そこまで問うた時、彼の顔が首筋へと滑り込み、かり、と鋭い痛痒。
唇と歯で刻まれるそれは、下手な刻印よりも原始的で生々しい。

「んぁっ――ぅ、くっ……やばいね、これ。急に背筋がぞくぞくっとしたよ。
 キミに対する嫌悪とかじゃなくて、こう、これからキミのものにされちゃうんだな、って言う実感みたいなやつ。
 ……中々イケズだね、キミは。可愛い『小鳥』の折角の初物だよ?戦利品として頂くのが粋ってもんじゃない?」

彼が探る外套の中に、隠した武器の類はない。必要なら風を編めばいいから当然だ。
強いて言えば、応急手当用の道具やら火打の石等の魔術の触媒やらは出てくるか。
それらは彼の手で足元へと落される。ちょっともったいない気もするが、彼の機嫌には代えがたい。
その内、落とすものがなくなれば、先よりも身軽になった体が宙に浮き、彼との距離が零になる。

「ん、ふぁっ――ん、ちゅっ……んんっ――!」

足の着かない状態で、自由を奪われての接吻。これもまた、いわゆるファーストキスだ。
ならず者や魔物に奪われることも考えては居たが、彼の様な美丈夫に奪われるならば申し分ない。
捕まるという不幸の中にある幸いを甘受しながら、腹部に当たる雄の滾りに、そっと手を伸ばし、触れる。
それが恐る恐る、という具合なのは、本当に初めての経験だから。ぺたりと触れて、そっと撫でて。
奉仕も情交の技術も真っ更な少女は、聞きかじった情報だけを頼りに、出来ることをしようとしていた。

ガルディ > 少女が暴れるような屈辱の夜の姿も眺めては見たいと、今の男は思うだろう。
それが実際成されるかどうかは、この後の『小鳥』の鳴き声次第か。
数日は残る戦利品のしるしは、取り外しも出来ず、問いへの返答としては十分の筈。

「……――あぁ、……。
 シルフィエッタお前……今から犯されようってんで、緊張してるのか」

わざわざ自分から性感を口にして、貪るのを勧める饒舌な様子。
売り払われない為に必死、とも受け取れるが、それ以上に。軽口をきいていなければ落ち着かないのだろうと推測する。
あまりの口の減らなさに少し仕置を試みようかとも思った。
男に都合良くもそう推測が至ってしまえば機嫌は悪くない。
瑞々しい幼い唇とのキスは――初めから、首を傾け角度をつけて、噛み合わさせてのそれ。

「ん……――、は、……ン、んん、……」

背を弄っていた筈の腕を襟足まで引き上げ、キスから逃れられないよう後ろ髪を掴む。
尻を掴んでいた腕を腿まで伸ばして、片足、膝に手を入れ持ち上げる。残る片方だけ、地に足を着けるのを許して。
何度か啄み、すり合わせ、唇の隙間を埋め――太く長い舌を捩じ込み、少女の舌に絡みついていく。
粘膜を触れ合わせる心地良さを、ファーストキスから仕込みに掛かる。
演技だとすれば一級ものの初心な手付きに、口づけの最中、思わず呼気を零し。
温度の違う指が触れた滾りは、ドクンと跳ねた。布の内側で膨張する雄の象徴を、ぐい、と雌の下腹に向けて。
無垢な指に、掌に、自分という雄の熱を刷り込み。紛れもなく、少女へと向けた獣欲を形にして突きつける。

シルフィエッタ > 彼が望むならばそういう姿も見られるだろうが、そうなれば少なくとも不敵な跳ねっ返りは無くなる。
彼との関係が、一種の信頼を含んだ主従から、一線引いた従属へと変わることになるからだ。
無論、彼が少女の主であるから、不特定の相手に抱かれろと命じられれば、それを拒否する筋はない。
だが、命令には応じる覚悟を持っていても、怖いものは怖いし、逃げたいものは逃げたいのだ。

「う、ぐ……そう、だよ?だって、その、こういうの、本当に初めてだから、さ。
 緊張だってするし、その、キミは多分上手なのだろうけど、怖いのは怖いしっ!」

売り払われない様に必死でもあるし、緊張で軽口を利かずに居られないのもある。
百戦錬磨の女衒には、小娘の心境等、丸裸と言っても過言ではない程に筒抜けだった。
啄むようなキスが、より大人の段階に変わる。舌を用いて、互いの体液が混ざりあうやつだ。

「んくっ、ん、んふっ――んぅうっ……ぷふぁっ、ちょっと、これ、息がっ――んむぅうっ!!」

一瞬口を離すも追う形で捉えられて、細かい息継ぎの後にくたんと脱力。
酸欠でばくばくと早鐘の様に脈打つ心臓が、耳元に何とも煩く感じる。
やがて片方の足だけが地面に着くが、口吻の刺激だけで手一杯な少女は気づいていない。
今、この瞬間、彼が支えるのを止めたら、小さな体は落下して、思い切り尻餅をつく羽目になる。
演技であれば良かったが、生憎と本当に経験知らず。故に、脈打つ熱さには好奇心と恐怖を抱かざるを得ない。
知識としての性交は理解しているが、こんなにも熱くて逞しいものが自分の中に――入る訳がない、と在り来りな結論にたどり着く。
あらゆる調子を崩されて、彼のなすがままとなった少女は、すっかり戸惑っていた。

ガルディ > ようやっと歳相応、見た目相応の喚きが聴こえて男の耳を楽しませた。
じっくりと時間を掛けて教え込む、大人の――淫靡な、男女のキス。
息継ぎも慣れない幼い雌の荒い息遣いと、そんなものにはお構いなしで絡みつく舌による水音が路地裏へ響く。
まだ、路地の向こうまでは零れて居ないだろうが、それも時間の問題だ。

「かってになんとかしろ、――、…っ、ん、……」

あいにく、か細い脚は男の腕にがっしりと抱え込まれ、傍目には立位での挿入態勢にしか見えない。
尻もちをつきたがっても、たとえ背後の壁が無くとも、両の腕が許さない。
脱力し、俯こうとするなら後ろ髪を掴んだ手がそれを手繰り寄せ顎をあげさせて――しゃぶりつく。
唇を離す瞬間は度々訪れ、その度に噛み合わせの左右を組み換え。雄の体温孕んだ体液が雌の舌に伝って流れ込む。
上位に居る雄も雌を味わいたくなった時には――じゅる、と生々しい水音立てて。
少女の舌を唇の外にまで引き摺り出して啜り、喉を鳴らしてみせようか。

「……――は、ァ……、……ファーストキス、ごちそうさま。
 そら、シルフィ。さっさとつぎだ……俺のを取り出して、……たくしあげろ」

体液が混ざり、顎から伝って肌を汚して、暫く。ぬるりと舌を解いて初めての口吻はとりあえずの終わりを迎える。
口吻の最中、まともに雌の指からの奉仕は受けられなかったが、それでも。
強かを装っていた少女がキス一つで戸惑い、心音まで聴かせてくるのを肴に舌を舐って居るだけで十分だった。
雄の滾りは窮屈そうに布を押し上げ、触れ始めとは比べ物にならない熱さと逞しさ。
それを、雌の秘部へと押し当てる。裏筋から竿を使って、スパッツ上から割れ目に沿い、擦り付ける。
秘部そのものより、陰核を潰し。如何に処女でも敏感であろう箇所を狙っての責め。
卑猥な命令を畳み掛けるが、耳に届いているだろうか。

シルフィエッタ > 『小鳥』としての活動に携わる為、同じ年嵩の少女よりは大分豪胆ではあるが、それでも少女は少女。
こうしてじっくりと時間を掛けて余裕を削ぎ落とされてしまえば、結局は同じく震えるしかない。
酸欠による思考の散漫。込み上げ始めるむず痒い疼き。一度覚えれば、若い性欲は爆発的に湧き上がる。
くちゅ、ちゅ、ぷちゅ。湿った音が溢れて弾けて、やがて行為が激しくなれば、路地の外にも聞こえるはずで。

「ぷふぁっ――ん、んふっ……ん、ふぅっ――!」

貪られる。そんな表現が似合う、強烈な印象の残る接吻。
彼の体液を流し込まれて嚥下して、彼に舌すら吸い出されて。
小さな赤い舌を目一杯に突き出した少女の瞳は、とろりと蕩けつつあった。

「は、ぷっ、けふっ、はっ――はふっ……お、お粗末、様だよ……。
 その、ズボン外すのとかも初めてだから、もたついても許してね?」

どうすれば良いのか惑いながら、彼のズボンへと手を伸ばす。
股座の金属部――所謂ファスナーを下げてあげればよいのか、とやり方すら手探りだ。
そこからどうやったか覚えていられない程度の試行錯誤の後、どうにか彼の肉棒を外に出す。
硬く熱く、天を衝かんばかりに屹立したそれには思わず釘付けになってしまいながら。

「こ、こんなおっきいの、ボクの中に、入れるの?ぜ、絶対入らないと思うんだけど」

とは言いつつも、彼の命令に従って、ローブをたくし上げることは忘れない。
顕になるのは下腹部と胸元を黒くてつるりとした生地の下着で覆った細身の肢体。
その股座に彼の肉棒があてがわれて、布越しに陰核を押し潰す形での愛撫が始まる。
外は彼の先走りで、内は少女の愛液で、それぞれ潤滑を得ているからか、強い圧迫は痺れに変わって。

「んっ、んぁっ、ぅ、やっ――ひ、んんっ……♡」

こりゅ、くりゅ。彼の肉棒が突起を弾く度、少女は甘くくぐもった声を漏らす。
声を我慢しているのは、彼に聞かれる羞恥と路地の彼方から人を呼んでしまうことを危惧しての対策だった。

シルフィエッタ > 【後日に続きます】
ご案内:「王都マグメール 平民地区 裏通り」からシルフィエッタさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 裏通り」からガルディさんが去りました。