2019/09/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > なんとなく、眠れない。
今日は、空が晴れて、月が綺麗だ。
不用心と解りつつも、こんな日は外に出たくなる。

「……大分涼しくなったな」

過ごしやすくなった開放感からだろうか、何となく心が浮いてくる。
刺激などなくても、ぶらぶらとして街を見ているだけでストレスが晴れていくような。
時折、変わった建物や花壇などを見つつ、ぶらぶらと通りを歩いていく。

クレス・ローベルク > 「……♪」

口をついて出るのは、歌詞のない、男には似つかわしくない程に優しい歌だ。
まだ、男が剣闘士となってまもない頃に、とある娼婦に教わった歌だ。
今となっては、その娼婦が誰なのかも忘れてしまったけれど、歌だけは身体が憶えている。

「a――ah――la,la――」

ア、やラを伸ばすその歌は、賛美歌のコーラスにも似ている。
だが、宗教歌にしては、リズムが早い。
強いて言うなら、『賛美歌のアレンジ』と言った所だろうか。

クレス・ローベルク > 「――っ、ふぅ」

切りのいい所で歌を終えると、また無言で歩く。
そしてまた、違う歌を歌う。
その繰り返しで、道を歩いていく。
しかし、その歌も、そろそろレパートリーが尽きてきて。

「そろそろ帰るかな?」

ふと、男は来た道を振り返る。
既に、宿から結構離れてしまった。
これ以上離れると帰りが大変そうだが、しかしまだ夜の散歩を続けたい欲もある。
どうしようかな、と道の真ん中で考える。

クレス・ローベルク > ――男は結局、宿に戻ることにした。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクレス・ローベルクさんが去りました。