2019/08/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 路地裏」にアグネーゼさんが現れました。
アグネーゼ > 「ドジったわ。私ったら、明日の朝食の買い忘れをしていたなんて…」

はぁ、と自分の過失に溜息を吐きつつ、こつ、こつ、と靴音を立てて、
薄暗い路地裏を歩く修道服の少女。
こんな夜も遅い時間、本来なら食べ物屋なんてどこも開いてない。
が、稀に夜でも構わず個人販売している露店商があるらしいと聞き、
片手にその地図が描かれたメモを持って、少女は人気のない道を歩く。

夜に女の一人歩きは危ない、なんて少女は知らない。
人気がなかろうと。暗かろうと。
夜の静かな海の底に比べればまだ、全然明るいくらいだ。

アグネーゼ > 「………ん?んん?……あら?」

ふと、少女の歩みが止まる。
メモを眼前まで持ち上げて、右に左にと角度を変え、この先の道なりとを交互に見やる。
―――おかしい。道が違う気がする。

「……迷……った…?」

自分はメモの通りの道を歩いていた。…筈だ。……多分。
段々と自信がなくなってきて、少女の眉尻が下がって往く。
どこで道を間違えただろう。方角でも間違っていただろうか。

「(…それともまさか、迷わされた、とか?)」

地上は目に見えない不思議な事が数多くある。
ただの偶然か、意図的か。だが生憎と確かめる術を少女は知らない。
暫しその場で途方に暮れ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 路地裏」にヴィルアさんが現れました。
ヴィルア > 『……』

少女が途方にくれていると、横の路地からぬ、と…軽鎧に包まれた男が出てくる。
顔は厳つく、いかにも怖そうな人物だ。
その男が修道服の少女をじろじろと見始め
だが

「こら…そんな敬虔そうなシスターが、盗人だと思うかい?、夜出歩いている人を見つけたからと言って、誰彼構わず威圧するな」

溜息をつきながら、その男の後ろから新たな人物。
厳つい男は無言のまま、新たに現れた人物の後ろに下がり。
新たに出てきたのは、爽やかそうな外見に、仕立てのいい衣服を着た男性だ。服装から、貴族だとわかるか。

「いや、すまない、お嬢さん。この辺りで私の店の品物を盗む輩が出ているようなのでね。何人かこの地区を警戒させていたが、私も心配になって出てきたところだ。驚かせたかな」

ぺこり、と丁寧にお辞儀して謝罪を修道服の少女に。