2019/08/13 のログ
■マコ > 勿論それだけというわけでもない。
シェンヤンよりもさらに東のほうにある国独特の、お茶を使ったかき氷。
”ウジマッチャ”というらしいものも置いてある。
しかし、そこまで目新しいものを欲しがる性格ではないマコは、それはとりあえず頭のわきに置くことには成功した。
気になっているのは、イチゴ練乳。
あのスキッと甘いイチゴに、とろりとかかる練乳の甘さが相俟って、口の中が幸せになる。
だが、夏場にしか味わえないかき氷、ここは贅沢にメロンという手もありといえば、ありだ。
さわやかな味が広がる。ラムネ味もお気に入りだ。
顎に手を当てて、珍しく顔をしかめながら、マコは行列に並びながら考えていた。
「イチゴ、メロン、ラムネ……、この中だったら優先順位で行ったら、イチゴなんだよね…王道だし。
でも、メロンはなぁ……普段食べられないから、風味だけでもって言うのは惹かれるよねぇ…。」
甲乙つけがたい、さりとてどっちもなんていうのは食べきれるはずもない。
そもそも、この炎天下では絶対に溶けてしまう。
列が着々と進む中、マコはどちらにしようかもうしばらく考えることにした。
■マコ > 「……よしっ、決めた!」
いよいよ、マコは自分の順番が回ってきたとき。
迷いを断ち切り、かき氷を注文した。
それを噴水近くのベンチで食べ、涼みながらしばらく汗を引かせることに。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からマコさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「──ウィーッス」
気の抜けたような声とともに、のんびりと冒険者ギルドのロビーに足を踏み入れる金髪の男が一人。
軽く周囲を見渡してみれば、あちこちでパーティーらしき数人の集団がガヤガヤと
話し合っているのが見える。
そんなにぎやかな景色に目を細めつつ、男は依頼やパーティー募集の要項が貼り出されている
掲示板の方へ向かう。
「──どれどれ……ふぅむ、今日も今日とていっぱい来てんなぁ。さて、なんか
良さげなやつはありますかねぇ……」
そして掲示板の前で足を止め、顎に手を当てふむぅ、と思案するような仕草をしながら
自分の目を惹くような面白そうな依頼はないかと、掲示物に視線を巡らせて行き。
■エレイ > 「んんーむ……今回はこいつにしとくかねぃ」
ピンとくる依頼は特になかったので、少々小難し目の依頼を選択。
依頼書を掲示板から外し、それを手にふらりと受付の方へと──。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリスさんが現れました。
■リス > マグメールの平民地区、仕事が終わり店から出て少女は街の中を歩いていた。
家路に帰る途中ではあるが、さて、今日はどこか寄り道をしてみようかしらと考える。
普段の寄り道と言えば、九頭龍温泉であるのだけれども、今日は違う気分。
とはいえ、時間はあるのだから、女の子を誘って、エッチなこともしたい。
ただ、九頭龍温泉だけというのも芸がないわねと言う気まぐれのような気持なのである。
夕暮れの町、宵闇が徐々に空を支配していく時間帯は丁度皆が食事を作って待っていてくれる家に戻る時間でもあろう。
家に戻れば暖かな食事もあるけれど、珍しく娼館と通ってみようかしら、とか。
そんな風に考えて歩いて、ふと、商人ギルドも目に入る。
最新のトレンドや売れ筋など、其のあたりの情報収集しちゃおうかな。
そんな風に思う根っからの商人。
ちなみに、一日一度は必ず商人ギルドで売り物の値段を確認するリスである。
帰りに寄る必要はない、意味はあるだろうけれど。
■リス > とことこ、とことこ、少女は、石畳を踏みしめて歩いて、街並みを眺める。
商人ギルドは今日はもういいか、明日また行きましょう、と流すことにした。
ご飯を食べるのもいいわね、と楽しそうな声がする酒場を眺めるのだけれど、一人で酒場と言うのも、ちょっと敷居が高いかなー……とか、思ってしまうのだ。
男性であれば、一人でも気軽に入っていくのであろうけれど。
うーん……と、悩んで少女は酒場もスルーしておくことにする。
「思った以上に私、保守的なのかしらね。」
選択肢を自分で作っても、自分で「いつもの」にしてしまうあたりそうなのかもしれない。
下手なこと考えないで、温泉いっちゃおうかなぁ……。
九頭龍温泉の方角に視線を向けてみる。
うむむ、と悩みながら少女は歩き続ける。
■リス > 「考えても仕方がないわね。
……うん。」
少女はしばらく考えたのち、ふぅ、と軽く息を吐き出してしまおう。
結局いい案が出てこなかったし、散歩がてら家に戻ろう。
そして、何かしら興味がわいたものがあれば、其処に寄ることにすればいいのだ。
うんうん、と頷いて見せてから。
少女はそのまま歩き始めるのだ、おしゃれなお店とか。
物珍しいお店があるといいなぁ、なんて考えてみつつ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にゼナさんが現れました。
■ゼナ > ぽわぽわと夜道を歩くお嬢様を襲ったのは建物の影から唐突に伸ばされた一対の腕。片手でその口元を抑え、もう一方の手でギラつく短剣の先を背筋に突きつけ、そのまま路地の暗がりへ娘の身体を引きずり込もうとする。
落ち着いてさえいれば、いくつもの事に気付くだろう。
正体不明の人影は男にしては小柄であり、路地裏に引きずり込まれる最中に背筋に触れた柔らかくも弾力に富んだ感触は女の豊乳にも似た感触。口元を塞ぐ手も小ぶりで柔らかな肌質を有しており、仄かに鼻孔に入り込む匂いもまた甘酸っぱい柑橘の匂いであるという事にも。
しかし、人間を遥かに凌ぐ基礎能力を持つ竜人でありながら、存外に気弱で荒事に向かぬ性質を持つお嬢様は、突然暴漢に襲われるというシチュエーションに激しく怯えるはずである。
一人のんびりと帰路につく恋人の姿を見かけ、気配を隠して先回りしたゼナの目的もまたまさにそこにあった。日頃は大商会の店主という立場もあって余裕を失わぬ彼女は、ゴロツキなどに威嚇されるとひどく可愛らしい反応を見せるのである。久しぶりに彼女のそんな姿が見てみたくて、この様な暴挙に出てみたのだけれども――――果たして彼女は予想通り怯えてくれるのだろうか?
ちなみに背筋に突きつけた短剣は金属製の鞘をはめたままなので、リスに怪我をさせる心配はない。
■リス > 「――――!?!?」
ぽわぽわ歩くお嬢様は、人竜であり、身体能力とかは人間と比べて高い存在である。
でも、少女自体に戦闘するスキルはないというか、町のチンピラさんにすごまれて泣いて帰ることもあるし。
チンピラさんに襲われたら、負けてしまうぐらいに弱いのだ戦闘能力―――皆無なのです。
なので、暗がりから不意に伸びてくる腕の存在に気が付くこともなく、その両手に引きずり込まれていくのです。
平民地区の通りから一人の少女の姿が消えてしまう、日常茶飯事といえばそれであり。
残念ながら、目撃者がおらず、誰も騒ぎ立てなかった。
理由は、今は夕暮れ、夜に掛かる時で、薄暗いというのもあるのだから。
路地裏は薄暗いが、家の明かりが少しだけあり、真の闇と言うわけではなく、竜の瞳から見れば、明るいと言える。
―――が、急に引きずり込まれてしまうのは、恐怖でしかない。
口は塞がれ、引きずり込まれる体は動けなくて、背中に押し当てられる何か。
それが短剣だ、とか、自分を傷つけるには不足しているものだ、とかそんなこと思いつきはしないのだ。
「――む――!?!?」
少女はパニックになっていて、その空色の瞳を涙目にしながら、じたばたしてしまう。
動くな、殺すぞと言われたら動きを止めるだろうけれど。
今はただ、状況の変化とパニックに支配されて、只々暴れるだけで。
普通なら、その瞬間に竜たちが暴走して不埒ものに襲い掛かりに巣から飛び出てくるのだが、それはない。
家にいる家令長が、そのいたずらを見抜いて竜達に指示しているのだ。
―――夫婦のじゃれあいですから馬にけられたくなければ、放置なさい―――と。
■ゼナ > 完全に路地裏に引きずり込まれたお嬢様が、ゼナの腕の中で今更ながらにじたばたする。なんだかもうものすごく可愛らしい。不埒な性犯罪者達がこうした反応に嗜虐を煽られてあれこれしてしまうというのにも、ちょっと共感してしまいそうになる。
低めの声色を作ってさらなる脅しを掛けるのも楽しそうだが、流石にバレてしまいそう。それに何よりこれ以上怖がらせてしまうのは可哀想なので、今回はこれくらいで許してあげることにした。
「くふっ、くふふふふふっ♪ リスってば本当にこういう状況に弱いですよね。それがとっても可愛らしいんですけど❤」
背筋に突きつけていた短剣を手の中でくるりと回して剣帯に差し込み、これ以上は我慢できないとばかりに忍び笑いを漏らしたゼナは、恋人の身体を背後からぎゅううっと抱きすくめた。
たわわに実った肉果実を彼女の背筋に強く押し付け、はちみつ色の髪束が覆う首筋に頬を擦り寄せ、悪戯っぽい蒼瞳を彼女の半泣き顔に向けながら口元を覆っていた手指でその鼻先をふにっと摘んで安心させる。
日が落ちてしばらく経っているとはいえ、未だに色濃く熱気の残る真夏の夜。新陳代謝が活発だからか少し体温の高めの戦士娘の密着は、ちょっと暑苦しいと感じられるかも知れない。
「びっくりしましたか? ふふっ、暴漢の正体は、貴女のゼナでした❤ ダメですよ、リス。いくら治安の良い通りだっていっても、危険がゼロという訳では無いんですから」
と、それっぽい事を言って己の行動を正当化するも、実際の所は恋人の可愛らしい反応が見たいなんて私的な欲望を満たすための単なる悪戯である。
■リス > だれか。だれかたすけて。たすけて。
混乱に混乱が混じり思考が固まっていく、涙目で少女はじたじたするだけであり、その拘束を上手く抜ける、とか外す、とかそんなことすら考え付かなくなるのだ。
ポロリ、ポロリ、と涙がこぼれていく、ころされて、うめられて、おかされる。
たすけて。たすけて。
「ぜな、たすけて……!!!」
口が自由になった瞬間に出てきたのは、愛する恋人であり、知る限り一番強い人間。
竜達が来てくれないのなら、彼女に頼るしかなくて―――――。
「―――――?」
そして、自分の事を抱きしめて放たれる言葉に、頬をつままれる刺激に、もう一度固まる。
状況が呑み込めなくて、良く判らなくて、抱き着いてくる肌の柔らかさを感じるのだ。
「―――ぅぇ。」
聞きなれた、声と、嗅ぎなれた匂い。
彼女の熱を受け止めて、安心して。
「うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!」
少女は、泣き出し始めた。
恐怖と、安心と、そして――――もろもろの感情が零れた結果。
本当に怖かった。
だから、年甲斐もなく、泣いてしまったのだった。
■ゼナ > 「え……と、リ、リス……?」
彼女の肩に顎を乗せ、悪戯心たっぷりに見上げた蒼瞳が捉えたのは、空色の瞳を潤ませて、ぽろぽろと涙を零す恋人の顔。
『あ、脅かし過ぎちゃいました……?』なんて思考が過った直後、普段の大人びた態度が嘘の様に、それこそ子供の様に泣きじゃくる彼女に
「わぁぁああっ!? ご、ごめっ、ごめんなさいリスっ。わ、わたし、ここまで怖がらせるつもりじゃあ……っ」
あわわわわわっと慌てたゼナは、抱きすくめていた彼女から身を離し、どうした物かと視線を彷徨わせた。無論、うらぶれた路地に泣きじゃくる恋人をなだめるための有用なアイテムなどが見つかるはずもなく、結局ゼナは改めてその体躯を正面から抱きすくめた。
大きく開いた襟ぐりから小麦色の谷間を覗かせる豊乳にて彼女の泣き顔を受け止めて、ひっくひっくと震える背筋をぎゅっと抱きしめ、はちみつ色の髪の毛を優しく撫でる。
「大丈夫、大丈夫ですから。わたしが守ってあげますから、ね。リス、泣き止んで」
ぽんぽんっと弱々しい背筋を叩き、うつむく顔の額に何度も何度も唇を落とす。
路地の左右を挟む背の高い建物の開かれた窓から一体何事とばかりに顔を覗かせる住人に、『騒がしくさせてしまってすみません、大丈夫ですから』といった会釈を向けつつ彼女が泣き止むのじっと待つ。
その内心では『はぁぁぁん❤ リス、かわいいですぅう…っ❤』とか考えているのだから救いようがない。
■リス > 「うえぇぇぇぇぇ……ん!!」
少女は泣いた、大声で、路地裏という事さえ忘れたかのように泣いた。
目の前で嫁が困っているのは解るけれど、でも、怖かったし安心したし。
わたわたしている彼女が、抱きしめてくれて、彼女の体の匂いに包まれていく。
少女からも腕を伸ばして抱きしめて、彼女の胸をクンクンと嗅いで行く。
犬のようにも見えるだろうけれど、彼女の柑橘系の匂いに安心を求めて、抱きしめられて包み込まれて。
そして、頭を撫でられてたっぷりと時間をかけていくのだった。
――――しばらくして落ち着いた後。
「―――………。」
半眼で、恨みがましくゼナをにらみつけるリスが発生した。
とはいえ、海千山千のベテラン冒険者から見れば、迫力とか一切ないかもしれないが。
それでも、全力で怒ってますという雰囲気。
ぷく、と頬が膨らんでいる。
■ゼナ > 泣き声が耐え、背筋を震わせる嗚咽も落ち着く頃、今一度ふんわりと柔らかな金髪を撫でたゼナは
「――――おぅっ!?」
見上げる視線のジト目っぷりに僅かたじろいだ。
怖いというよりはむしろ可愛らしい表情ではあるのだけれど、ちょっと悪ふざけが過ぎたかなという自覚もあったので、ここは素直に謝る事にした。
「ごめんなさい、リス。脅かし過ぎちゃいました。代わりに今日はリスのしたいこと何でもしちゃっていいですから、許してください。 ね?」
なおもちゅ、ちゅと落とす口付けで目元に滲む涙を舐め取り、膨れた頬の不満を解消しようとする。互いの豊乳を拉げさせて、下腹も密着させて抱き合う姿は、もうどこからどう見ても背徳の百合カップル。しかし、この時間の路地裏という事もあって誰に見られるというわけでもないため、安心して彼女の抱擁を続ける事が出来るのだ。
■リス > 「ホントに、本当に、怖かったの……。
思わず、皆を呼んじゃったし……でも、来てくれなかったから、一層心細くなったし。」
素直に謝る彼女に、少女は、恨み節を一つ。
こういういたずら自体をあまりされてなかったから、慣れてもなかったのだ。
抱きしめられて、自分よりも身長も高くムチムチした肉体に包まれて。
髪の毛を撫でて、機嫌を直すように言いながら、舐めてくる彼女。
じっと見つめるのだった。
「―――ここで、お仕置きするわ。
脱いで。」
何でもする、と言う相手に、少女は半眼のまま。
何でもしちゃっていいというので、此処で貪ることに決めた。
ここですればお仕置きになるはず、と。
■ゼナ > 「はわっ!? さ、さり気なくお屋敷のドラゴンさん達に救援要請飛ばしてたんですね……」
実際の戦闘力を考えるなら街のゴロツキなどがどうこう出来る存在では無いのだろうけど、それでも女の独り歩きというシチュエーションに対する警戒心の薄さが気になったゼナは、彼女の言葉を聞いてひとまず安心することは出来た。
無警戒に見えて実際には、とってもおいしそうなリスの姿に惹かれて襲いかかった暴漢達が憐れに思える程の防衛体制が引かれていたらしい。
今回はゼナの悪戯であるとドラゴンさん達が察知してくれていたから良かったけれど、そうでもなければ大変な事になっていたかも知れない。
ちょっぴりぷるる…っと背筋が震えた。
「―――――こ、ここでっ!? い、いや、あの、リス……さ、流石にそれは、え、ええっと……」
そうこうするうちに泣き止んでくれた恋人からの予想外の要求に、素っ頓狂な声音を漏らして後ずさったゼナではあったが、元より2人が並んで歩くのにも苦労しそうな狭い路地である。
その背筋は早々に壁に行き当たり、つぅぅ…っと冷や汗を伝わせた戦士娘が困った様に恋人を見る。
「ほ、ほら、ここだと流石に、その……き、聞かれちゃいそうですし……そうだっ、九頭龍温泉行きましょう! リスも好きですよねっ! そうしましょう、そうしましょうっ♪」
どきどきと豊胸の奥で鼓動を跳ねさせつつも、とりあえずは常識的な提案を投げてみた。元々人の通りの少ない路地裏で、今は外に出ている人も少ない夜である。周囲を取り囲む建物の窓からも先のやり取りの後は顔を覗かせる者もいないので、声さえ押さえれば大丈夫ではあるだろうけれども……果たしてヘソを曲げてしまった竜娘が、ゼナの説得に乗ってくれるかどうか。
■リス > 「冒険者とか、ラミスが居ないときは、いつも皆にお願いしてるのよ……。
今回は、来てくれなかったけど!」
ぷりぷり、と言う擬音がぴったりな雰囲気で少女は嫁に言ってみせるのだ。
これでも、ちゃんと自分が無力だと知っていて、その為にいろいろしているのだ。
「――――なんでも、と言ったよ?」
しどろもどろになる恋人。
後退る彼女に身を寄せて、追い詰めるのは、先ほどの関係と、ちょうど逆の立場なのだろう。
でも、半眼のまま、少女は自分から言ったよね?と自分を見下ろす恋人を見上げるのだ。
壁にどん、と手をついて、逃がす気はない、と言う意思表示。
「―――ええ、お風呂は好きね。
でも、愛する人とのセックスなら、どこでも大好き、よ?
九頭龍温泉に行くなら、ここでも、良いんじゃないの?
部屋をとるなら、家に戻った方が、安上がりよね?」
にこにこにこにこ。
リスの笑顔は、怒り顔よりも、威嚇しているように見えるかもしれない。
どうしてもいやだ、と言うなら、少女は、その意思は尊重するつもりだからこそ。
提案は、するのだ。
■ゼナ > 「――――う゛っ。 い、いいました……」
ぐいぐいと迫ってくる小躯に壁ドンされて、すっかり気圧されて壁に背筋を貼り付けた戦士娘と半眼で見上げる竜娘の豊乳が触れ合った。続く提案に言葉を返す表情はにこにこといつもと変わらぬ様に見える笑みを浮かべているけれど、その背後に浮かぶのはゴゴゴゴゴ…なんて擬音が聞こえて来そうな闇。
これは下手に逆らわない方がいい。長年の冒険者生活が培った第六感の警告に従って、ゼナは覚悟を決める事にした。
「はぅぅ……わかりました。それもこれもわたしが行き過ぎた悪戯しちゃった事が原因ですし、あ、あまんじて受け入れます」
かくんと肩を落としつつ、恋人の提案を受け入れたゼナは、仕方なく彼女に従っているといった風情で、その癖倒錯的な興奮にドキドキと心臓を跳ねさせながら着衣を脱ぎ落としていく。外した革帯を幅広剣と共に路地裏の風景を形作る木箱の上に乗せ、むちむちの太腿に食い込むホットパンツを下に穿いたショーツと共に脱ぎ捨てる。
傍らの建物が開いた窓から漏らすランタンの明かりだけを光源とした路地裏の暗がりの中、ボトムスの穴から下肢を引き抜くために持ち上げた脚の付け根が、小麦の柔肌の中に淡く茂った黄金の色彩をちらりと見せる。
じっとしていれば辛うじて股部まで覆ってくれるダボダボのチュニックも、最後に一度不安げな蒼瞳で周囲に人気が無いことを確認した後一息に捲りあげた。
布地に引っかかった豊乳がそれはもう重たげにばるんっと揺れて、夜闇の中に乳房の先端を彩る薄ピンクの航跡を描いた。
人肌の体温が残るそれらの着衣を、剣帯の置かれた木箱の上に乗せ
「――――こ、これでいい、ですか……?」
たわわな乳肉とむっちりとした脚線の付け根を左右の手腕で隠し、赤く頬を染めた顔で蒼瞳を不安げに泳がせながら問いかけた。ふわりと漂う柑橘の匂いの中に、戦士娘が睦事の最中に溢れさせる甘酸っぱい雌臭までもが早くも滲んでいた。
■リス > 「――――よろしい。聞き分けのいい子、大好き、よ。」
戦闘能力0の娘は、にっこりと笑って見せる。
彼女が観念したからそれ以上は言う事もなく、ゆっくりと彼女が服を脱いでいくのを見つめることにする。
褐色の肌が一枚ずつ、一枚ずつ露になっていくのが判るのだ。
そして、彼女は本当は興奮している、と言うのも分かるのである、何度も愛し合い、抱き合った彼女だ。
これもまた、彼女の性癖のうち一つなのだろう、そもそも、彼女は人に肌を見せることに忌避はない、つか、家では全裸である裸族だ。
外で服を着ているのはただ、対外的に拙いからなので、それ以上の意味はない。
きっと、裸でも変に見られない場所があれば、悦んで裸でいるのだろう。
「ゼナ、綺麗、よ。
さて、恋人がかくごしたのなら、ええ私も。」
そう、言って己の服に手をかけて、墜としていく。
しゅるり、しゅるり、と衣擦れの音を響かせて、スカートを落とし、カーディガンを外し、上着を脱いでいく。
下着も下ろしてしまえば、肉棒がまろびでて、そして、すぐにむくり、と立ち上がっていく。
両胸を抑えるブラを外せば、ぽよんと、少女も乳房を晒していくのだ。
「ゼナ。」
一緒に、堕ちましょうね。
彼女に身を寄せて囁きながら、先ずは彼女の秘所をやさしくなぞる様に愛撫を。
■ゼナ > 仕事中は自分の体重よりも余程に重い巨大な竜剣をぶん回し、それ以外の時でも快活で活動的な様を見せる戦士娘が、脛下に革紐を絡みつかせるグラディエーターサンダル以外は一糸纏わぬ姿を晒し、ごく普通の町娘の様に恥部を隠してもじもじしていた。
異性の前でも無自覚に艶姿を晒してしまうゼナではあっても、流石に街中で全裸を曝け出すというのは恥ずかしいらしい。昼間の熱気を未だにしつこく残した夏の夜風が、生暖かな対流で珠汗の滲む裸身を撫でてゼナの背筋を粟立たせる。
どうしようもなく乱れる呼吸の中、竜娘もまたその着衣を脱ぎ落とすなら、小麦と純白、それぞれ異なる色彩のあられもない姿が人気の無い路地裏で秘めやかにさらけ出される事となる。繊細な白肌の下肢にて反り返る猛々しい雄の象徴が、散々に調教された子宮をきゅんっと疼かせる。
「――――ぁ、はぁ…っ、り、すぅ…っ❤」
近付く彼女がそっと伸ばす白腕に抗わず、ゼナは秘園を覆っていた手をどかす。既にトロリと透明蜜を滲ませていた秘裂がにちゅりといやらしい音を立てて彼女の指先を受け止める。
ショーツとホットパンツの中で蒸されていた雌肉は、爛れた熱とふにゅりと柔らかな肉質を恋人の手の平に密着させる。指淫に反応してキュッと収縮する肉溝が、恋人の指先を甘く食む。
■リス > リスの方と言えば、人間ではないからと言うのもあるが、特に火と雷に強い特性があり、この熱は問題がなかったりする。
そして、一度開き直ってしまえば―――外でするのは別に気になりはしない。
そもそも、九頭龍温泉で人前でセックスするのも気にしないのだ。
大事なのは、誰とするか、でありどこでするか、は気にならない模様。
故に、夜の中に白い肌を晒し、肉棒をそそらせて興奮を表しているのも、彼女への愛情故に。
「ゼナ―――、もう、トロトロ、なのね。
ゼナが興奮してない時って、あまり、記憶にないわ。」
彼女の秘所に触れる指にトロリと粘度の高い愛液、指に触れるそれをくちゅくちゅと指で弄ぶように弄ってから軽く笑い。
そして、秘裂を指先で擽り、割り開いていく。
彼女の陰核を指で転がし、自分の指を絡めて啜ろうとする秘部に合わせるように擦り上げるのだ。
くちゅ、と音を立てさせてみせる。