2019/05/24 のログ
カイン > 人気のない路地を一人の男がゆっくりとした足取りで歩く。
通りをまたいだ先は繁華街なのか、この遅い時間帯でも囁かな喧騒を運んでくるものの、
他に響く物と言えば男の足音くらいの静かな空間である。

「…何かこれはこれで落ち着かないな。
 貧民地区のあの路地の危険地帯具合のほうがおかしいのは判るんだが」

いつも何処かに誰かが潜んでいる気配のする貧民地区とは異なり、
比較的治安がいいからだろうかいつもの癖で路地の気配を探ろうとしても、
空振りに終わることばかりで逆に何処か落ち着かない様子。
自然とその考えが口から滑り落ちて苦笑いに変わり。

カイン > 「仕事上がりに普段行かない場所を通るかと言う欲何か出すもんじゃなかったかね。
 貧民地区と違って歩き回っていれば何処かに突き当たる筈だが」

仕事終わりに興が乗り、普段とは違う道筋で根城を目指す散歩の最中である。
半ば迷子のようなものだが、貧民地区での迷子とは異なり区画の整理された平民地区なら迷った所でそう困りはしない。
一度足を止めて自分の歩いてきた繁華街の方へと視線を向け。

「最悪回り回ってあっちに戻ったら、普段どおりの道筋で帰るとするかね」

そこまで自分に方向感覚がないとは思いたくないがと独りごちて肩をすくめる。

カイン > 「ま、たまには少し遠回りになるのもあ悪くはないか」

そう急ぐような話でもないと気を取り直すように漏らして、
繁華街とは逆の方へとゆっくりと歩いていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/路地」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にウズメさんが現れました。
ウズメ > 今日も元気にザワークラウトを売る。
酸っぱくてしょっぱいこれが、特に酒飲みに好評らしく、売れ行きは悪くない。

一日一樽程度売っているが、大体売り切れる位の売れ行きだ。
とても姫がすることではない気もするが、本人は案外楽しそうであった。

一応財産はそれなりにあるのだが、日銭ぐらい稼いでも悪くなかろう。それにこれは将来特産品になるかも、とか考えていた。