2019/05/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアデラさんが現れました。
アデラ > 平民地区の一角、いわゆる庶民向けの安酒場。
入り口には門番代わりの用心棒が居て、女客のみを先へ通している。
故に店内から聞こえる声もまた、女の――嬌声ばかりである。

店内はさして広くも無い、そして平凡な酒場のように見えた。
が、酒の質は良くない。安い事はさておいて、量も無く美味でなく、酒精も薄い。
しかしこの酒場にあっては、酔わぬ酒の方が寧ろ都合が良かった。

方々の床で、或いは椅子の上で睦言が交わされている。
女と女が指を絡めて唇を寄せ合い、衣服の下に手を這わせ合っている。
またある者は連れ立って店を出て、ある者は二階へと上がって行く――。

「……何時もながら賑やかよねぇ。マスター、おかわり」

そういう様をつまみに、少女はカウンターに寄りかかって立ち、薄い酒を愉しんでいた。
ドレスの絹地は薄く肌に張り付き、その下の身体の線を浮かせている。
下着のラインは見えない。その後ろを客が通り過ぎる際、背や尻に手を触れさえていくが、
そういう戯れを咎めるでもなく。されるがままに愉しみながら、来客の物色を続けていた。

アデラ > 夜も更けた、良い頃合いか。少女はカウンターにグラスを置き、代価を払う。
今宵の愉しみは見つからなかったが、そういう行き会わせも有る事だ。
次の夜こそは、と願いながら、嬌声響く酒場を後にする――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアデラさんが去りました。