2019/04/12 のログ
イグナス > さて、そうはいってもぼうとしていたところで終わりはない。意を決して雨の中、足を踏み出して――
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 雑貨屋」にフィルさんが現れました。
フィル > 夜は更け、大通からも人通りが少なくなり。その賑わいは酒場などが並ぶ区画へと移っていけば、少し外れた道等は夜風の音すら響くほどに静まり返っている。
そんなただでさえ人気のない時間の、更に人通りのない平民地区の外れに、静かに灯りを零す店が一つ。
夜風が吹き抜ける度に、カラカラと入口に掛けられたオープンを示す掛け看板が音を立てる中、お店の中でうごめく影一つ。

「くぁ…流石にこの時間はもう静かですね」

暫くお店の中の戸締りを確認するように、店内をウロウロすればやがてカウンターの椅子へと腰を下ろし。
人気が無さ過ぎるほどに静まり返った、窓の外に映る路地へと視線を向けて一つ零れそうになる欠伸を抑える少年。
外での配達や、店から離れていた時間が最近は多かったのであろう。
この時間の店番は久々だったようであり、油断すれば船を漕いでしまいそうになりながらも、フードを目深に時々かぶり直しては、目を瞬かせる様子を見せている。
まだ冷える夜の外に比べれば大分店内は暖かく、余計に眠気を誘ってしまっているようであるが。

フィル > 「在庫に掃除…残りはまた今度かな」

しばし店内のことに関わっていなければ、店主は店内の事を最低限しかこなしていなかったのだろう。
埃が積もっている棚も少なくはなく、売れている品の補充も今一といった様子であり。
いつも通り持ち込まれた道具のやり取りにしか、精を出していなかったことが聞かずとも見て取れるものであれば、久々の夜の番も含めてやることは中々に多かったようである。
眠気を時折振り払うように顔を揺らしながら、少年はそんな後日のやることを頭の中でゆったりと整理しているようであるが、相変わらず耳が痛いほどに静まり返った店内に、他の気配が感じられる様子はなく。

「そういえば…余った魔道具とかは、どうなってるんだろ」

余り価値が無かったり、ちょっとアレだったりする力をもっていても、店主のお眼鏡にかなわなければ、少しは扱わせてもらえるようになったが。手渡されるでもなく、それらはカウンター横の箱に無造作に放り込まれて増えていることがほとんどである。
少し椅子から身を乗り出すようにして、その箱の中を覗き見る様にしていけば、やはり増えている一見ガラクタのような小道具達。
少年にとっては十分な眠気冷ましになりそうなものであり。
どういうのが増えたのか、と慎重に箱をカウンターの上に掴みあげる様にしていけば、中を確認しようとカタカタと音を立てて、カウンターに少しずつ並べ始めていき。

フィル > 「そんなに大したものは…増えてなさそうだけど…」

見た目だけで判断すると、えらい目に合うのが魔道具や特殊効果付きの道具である。
実際にそれで幾つかトラブルに出会ったり、不可思議な目に合ったりしたことが無いわけではない少年であり。
自らもまだまだ未熟であると、それなりに自覚は出来ているのだろう。
一つ一つ小物でも、増えた道具を手に取ってみては、迂闊に装着したり、起動させたりしようとはせず。
カウンターの上にちょこんと乗せてみては、色々な方向から眺めて見たりと、一見ガラクタにしか見えない物たちを見定めようとしていくが。
まだまだ好奇心が先立っている様子であれば、慣れている人からすれば危なっかしくも見えるかもしれないが。

「明らかに危なそうなのはないですけど…」

少年でわかる様なレベルのいわくつきのアイテムなんて、そもそも店長から回されてくるはずもない。
ジョークグッズの域をでないものであったり、ささやかな効果といったものが大半であろう。
それでもたまに、厄介な物が紛れ込んでいることもないわけでもなく。
指輪のようであったり、ブローチのようであったりと、古びた道具たちは段々とカウンターの上に数を増やして並べられていき。

フィル > 「これも今度…しっかり分けておこうかな」

色々増えている道具は見てみたい、けれども次から次に見ていって何か変な見落としでもしたら、面倒なことにもなる。
多少なりとも眠気がまとわりついている少年である。ある程度カウンターの上に並べた道具へと、軽く視線を滑らせ直したところで一旦出す手を止め。
一旦そこまでで一区切りといった様子で、暫く突いたり、持ち上げて色んな角度から一つ一つ改めて見て見たり。
静かな店内で暫く、更に静けさを増させるかのように、そんな静かな行動を暫くの間取り続けていき。

「っと、そろそろ閉めないと…」

気が付けば、朝日が差し込み始める店内。
帰るタイミングを逃しかねない時間ともなれば、少し慌ててカウンターに広げていた道具を箱の中へと戻し。
残りはまた今度、といった様子で元の場所へと箱を置き直していけば、一つ伸びをしてから立ち上がり。
店の出入り口へと向けて歩を進めていく少年。
掛け看板をちゃんと裏返し、何度か扉を引っ張る様にして、施錠の確認もすれば、静まり返った道へと靴音を響かせ。帰路へとついていったか―。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 雑貨屋」からフィルさんが去りました。
ご案内:「鑑定屋『触れることなしに識ること能わず』」にハヤヴァリさんが現れました。
ご案内:「鑑定屋『触れることなしに識ること能わず』」からハヤヴァリさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にハヤヴァリさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からハヤヴァリさんが去りました。
ご案内:「鑑定屋『触れることなしに識ること能わず』」にハヤヴァリさんが現れました。
ご案内:「鑑定屋『触れることなしに識ること能わず』」にシラトリさんが現れました。
ハヤヴァリ > さてと…こんなものですカネ。
(頼まれていた鑑定品についての報告書を書き終えてから、ぐっと背を伸ばす。
 魔族、そして人…己の持つものについて識らんとするものは多い。
 そんな連中の手助けをするのが、自分の生業である。
 もちろん鑑定には自信があるし、それで飯を食っていけるだけの生活は出来ているのだから、
 それなりに実力もある…と自負はしている。 とはいえ、鑑定にはたまに特別な方法を使うこともあるが。)

今日はゆっくりできそうデスネ。
(小さくあくびをしてから古びた椅子に背中を預ける。 鑑定屋といっても小さな建物だ。
 部屋は2つ。入り口に直結した談話室と、奥の部屋だけである。
 談話室の椅子にでリラックスしながら大あくびを一つ。 昨日は色んな理由で”頑張りすぎた”のだ。)