2019/01/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/繁華街」にカインさんが現れました。
■カイン > 騒々しい平民地区の繁華街の真っただ中、
露店で買ったらしい飲み物を片手に道行く人を眺めている男が一人。
誰も彼もが随分と忙しそうに立ち回っていく様子を何処か他人事のように眺めていた。
「そろそろこの騒がしさも落ち着いてくるかと思ったら…そんなことはないな。
真っ昼間からみんな元気なこった、仕事で来る分にはこの騒々しさが面倒ごとだがオフなら気楽なもんだな」
どこか上機嫌に漏らしながらもどこかで騒動が起きたのだろう、
聞こえてくる怒声の方に視線を向けてヤジを飛ばす始末。
仕事らしい仕事もなくたまには休みと位置付けての散歩の最中だけに、
普段用心棒をしてる時の飯のタネも気楽に楽しめる余裕がある。
■カイン > 「ん。とりあえずまずは酒飲める場所を探しに行くか。」
何を飲むかなと居並ぶ酒場を一瞥してから雑踏に紛れていく。
軽い足取りを隠すことなく酒の勘定をしながら去っていくのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/繁華街」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場通り」に黒須さんが現れました。
■黒須 > 「…ふぅ」
(ため息と一緒に煙草を吐き捨てた。
少しボーっとするような頭を抱えながら、酒場通りの一つの建物の屋上で座り、一人過ごしていた。)
(黒いニット帽とロングコートっと黒を主張したような恰好をした姿で綺麗な青空を眺めて、暇そうにしながらも煙草を吸い、一服過ごしていた)
■黒須 > 「さてと…無駄な時間戻すか…。」
(煙草を吸い終わると立ち上がった。
一人で過ごすには少々暇すぎると思い、時間を潰せるようにと探しに出て行こうとした)
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場通り」から黒須さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリューゼさんが現れました。
■リューゼ > 「おやっさん、仕上がってるかい?」
そう言って武器屋の戸をくぐる声。
中から若干年老いた声を受け取り、中へ。
気難しそうな老店主に笑顔で挨拶をすると、青年は机の上を見る。
そこにはきっちりと手入れされた籠手が一対。
見ただけで出来栄えがわかったのか、青年の笑みが嬉しそうに深まった。
礼を言って、金貨の詰まった袋を老店主へと差し出した。
「ありがとう。また来るよ。」
持って来た布を広げ、籠手を包んで抱える。
たまには茶でも飲みに来い。
そんな言葉を背中に受けながら、店を出た。
ひゅう、と冷たい風が吹く。
冷えてきたな、そう呟きながら青年は宿の方へと歩き始めた。
人通りはまばら。間を抜けていく分には困らない。
青年はと言えば、温かいモノと酒でも、と思えば少し上の空、かもしれないが。
■リューゼ > 「そうだな…シチューとか、いいな。」
ぽつり呟けばゆっくりと歩いて行く。
酒場に寄るか、宿に戻ったか。
この夜はどちらかでゆったりと温まったのだろう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリューゼさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。
■イグナス > ほう、と大男の吐いた呼気が湯気となって白く、立ち上った。
「おォ、寒ィなァ………。」
例年に比べればまだマシ、とのことではあるのだが。——それにしたって、さむい。
さっき露店で購入した珈琲を啜る。ずず、と音をさせて、温い液体が喉を落ちた。
「さぁて、………どうしたモンだか、これ。」
はあ、と今度は大きめの溜息を一つ。―――場所は店屋の軒先、時刻は16時を回ったところ。
さあさあと雨が降り始めていた。
激しいものじゃあないが、雨粒が大きい、濡れる、であれば冷えるだろう。
折角、あったかい珈琲なんて買ってあったまってるのにそれじゃあ、台無しだ。
軒先の天井に軽く、頭を擦らせながら、どうしたものかと思案していた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシシィさんが現れました。
■シシィ > すすけた旅装のフードをすっぽりと降ろして歩く人影が一つ。
門が閉じられる前に街に滑り込めたのは僥倖だったが、早く宿なりどこなりで湯を使いたいところだ。
降り出してきた雨を避けるように歩いてはいるものの、じわじわと忍び寄る冷たさに、つま先や指先がじんと冷たくなる頃合い。
店の軒先に、雨よけに足を踏み入れたところで、人影にぶつかりそうになる。下したフードのせいで視界が悪かった、というのは言い訳になるだろうか。
「すみま、せ……」
紡いだ言葉が途中で途切れる。仄かに漂うコーヒーの香りと、巨躯。
フード越しに見上げて少し息を飲んだのは、いつぞや食事を一緒にした方との思いがけない再会を得たからでもある。
己にとっては忘れがたい思い出だったが、さて、相手はどうだかはわからない。
淡く笑みを刻んで、少しだけ親しみを込めた言葉をかける。
「こんにちは、また妙なところでお会いしましたね?」
■イグナス > とすん、あまりにも軽い感触に軽く、目を瞬いた。
視線をついと真横、よりちょっと下へ向ける。フード姿の、人影。
声や体格から女と知れる。
――あ、や、知っている声だ。
「ン、お。……おー、お前。」
言って、ぴしりと軽く指さしたはいいが、出てこない。
名まえが喉の奥にまで引っかかって、出てこない感じだ。
いまいち思い出しきれない、といったようで、んんんと軽くうなりながら首を傾いで。
「んー、あー………知ってるぞ、知ってンだが、ええと。」
ちょっとばかし、バツが悪そう。
知ってはいるが、思い出しきれない、そんな感じだった。
■シシィ > ───思いがけず相手の反応が返ってきた。忘れられていそうな、そんなささやかな邂逅だったのだけれど。
それでも誰かの記憶に残っているのはいいものだな、と笑みを柔らかくする。フードを卸して、己の褐色の肌と銀の髪を晒しつつ。寒くはあるが一応屋根の下だから濡れはしない、だろう。
にこにこ笑って。
こう、言葉をひねり出そうとするとき特有の何とも言い難い唸り声に、ただ、にこにこ笑っている。
我ながら人の悪い趣味だなあ、と思いながら、相手のバツの悪そうな顔を堪能してから頷いた。
「ええ、私も似たようなものですから、気にしないでくださいな?名前が必要なら名乗りましょうか、シシィ、といいますけれど…それより一緒に食べたお肉の美味しさのほうが私は忘れがたかったですね?」
また食べたいですね、なんてのんきに言葉を接ぎながら、肩の露を払う仕草。
食事よりも今は暖のほうが先かな、なんて思いながら。夜が深まればこの雨は雪にでも変わるのだろうか。
寒いのはあまり慣れていない。砂漠の夜のような乾いた寒さとはまた違う、しみるような寒さに少し肩を震わせて。
■イグナス > 名まえ思い出せないのは少なからず、悪かったなあって思ってる様子。
シシィ、と名乗られた名前を思い出すように、口の中で反芻して。
「ン、いい肉は、ちと経っても覚えれてるもんだ。
……つっても、こう、やっぱ記憶があいまいだ、悪いな、シシィ。」
次は覚えとく、って約束するように紡いで片手を伸ばす、頭を軽くぼふぼふ、と叩いて。
子ども扱いみたいな約束の仕方したのちには、震える肩に視線が止まった。
ふむと、息を吐いて。
「風邪ェ、ひくなよ。…これ、ほら、飲め。」
ぐいと差し出すのはまだ暖かい珈琲だ、飲みかけではあるけれど。
雨は…まだもう少し、やみそうにない。さあ、さあと降り続いている。
このままこうしててもらちがあかん、とちょっと困り顔で空を仰ぎ見て。
■シシィ > ──、此方もそう人のことをいえた立場ではないのだけれど。
申し訳なさそうな相手に少しだけ罪悪感と、愉悦の半分を得たところで。
己が人の名前を忘れないのは基本的に書付を残しているからだ、職業病的なところ、といえるかもしれないが、それを相手は知らないし、それに、彼は至極印象的だった。たったそれだけの事実だ。
「いいえ、結構時間もたっていますし、私は職業柄人の顔と名前を覚えるのが仕事、みたいなところもありますから。それに、イグナスさんは印象的な方でしたもの」
内緒ですよ、なんてポーズ取りながら、旅装の奥の方をごそりとして、書きつけの束をちらりと見せる。濡れるのは困るのですぐにしまい込んで、そんな風に種明かし。
種明かしを終えたあたりで差し出された容器に、一瞬戸惑ったように双眸をしばたたかせる。僅かにためらったのち差し出された容器を両手で受け取って、じわりと伝わる温もりに、口元を綻ばせて。
「ありがとうございます。……あったかい……」
ほわ、と仄かに立つ湯気を鼻先に当てて、幸せそうに蕩けた表情を浮かべた。
■イグナス > 「職業柄?――ふ、ン。ま、このサイズじゃあ。」
覚えられる、印象に残られるってことに関しては中々のものだ。
と、視線を書付の束にも向けて、そこも納得、なるほど、と。
――差し出した珈琲については、しっかりと喉を通す様が見れるなら満足そうに。
んん、と頷いて。
「そりゃあ、よかった。…………雨、止みそうにねェなあ。
…このあたりに入れる店でもあれば、暖でもとりてえモンだが。」
はて、あいにくこのあたりは知らない、せいぜいが宿くらい。
お前はどうだとばかりに視線を、彼女の方へと向けた。