2018/11/24 のログ
■キュリオ > そのまま見世物の様な嬲りは続く。
貴族の笑い声と、女の嬌声を響かせながら―――
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からキュリオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 魔法の工房『ハオマ』」にエリーナさんが現れました。
■エリーナ > 「魔法の工房ハマオ」。錬金術とは名乗っているが、どうも一般的なそれとは結構違う。そんな術を駆使して今日もいろいろ作っている。
そんな、店としてはお薬屋さんとして営業しているここも、大体一日の色々を終えつつある。
カウンターの向こうの椅子に座り、カウンターに怠惰な学生のように凭れる店主。
少し眼鏡がずりおちている。
「ふーむ。今日は大体こんなもんか? もうちょっと何かあっていいと思うんだけどなー」
あくびまじりに。
単純に面白いものが好きな店主。どの分野の客でもいいし、面白いならもっといい。
そう思いながらも、店を空けるわけにはまだいかないので、のんびり。
■エリーナ > 『何かと何かから魔力的な材料を取り出し、かけあわせ、新しい「何か」を作ること』
『取り出した魔力的な材料を素材に付与すること』
『医薬品の類を作ること』
『思い出の品を買い取ること』
『裏メニュー』
やっているのはこんなところ。
4つ目以外はどれもちゃんと利益の出ることだ。ああいや、5つ目はたまに無い。
手広く色々を作ることが楽しい。好奇心を満たしてくれる。
思いもよらぬものに出会えた時のワクワクがたまらない。
店をやっていて、飽きない。商いだけれど。なんてオヤジじみた発想である。
「明日はキジバトの羽毛と、カラスの羽毛、あとはセージとフェンネル。…………上等な岩石も欲しいな」
今日のことが大体終わったので、明日のことを考える。
明日は午後から営業。午前はそのへんに出て素材を集めようかな、なんて。
「その前にこの退屈をなんとかしてくれよー。退屈に殺される……」
今日は珍しく、普通に普通の薬を求める一般人だけが来店。
誰もが大切で大事な客だが、面白いことがあるかはまた別だ。
そんなこんなで、カウンターにたれる。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 魔法の工房『ハオマ』」にチューベローズさんが現れました。
■チューベローズ > 退屈を間明wすためのお散歩の中。
面白い工房が平民地区にあると聞いたことを思い出し、足をそちらに向ける。
少女の厚底のブーツがぽくぽくと床を叩く音が響く。
「あら、ここかしら…。」
見つけた店の看板を眺めながら、少女は扉に手を掛け押し開ける。
ギィ─と、軋んだ音が響き。
現れるのはフリフリの服に身を包み長い銀髪を揺らす少女。
「こんばんは。 開いていますか?」
と、少女は店内をきょろっと眺めながら問いかけた。
■エリーナ > 「ん」
ドアの開く音。小さな人影。自分と同じ銀髪の、可憐な少女。
多少可愛い改造服にしてはいるが基本的にモノクロームなこちらとちがい
ふわりと、ひらりと、服もまた可愛らしい。
「ああ、開いてるよ。魔法の工房ハオマへいらっしゃい、お嬢さん」
にっと、少年じみた笑顔を向けて、そっと立ち上がる。
「なにか薬をお求めかい? それとも、何か作って欲しいかい?」
きょろっと店内を見回す様子と、それと、こんなお人形みたいな子は一度見たら忘れないだろうから
初来店の子か。なんて思いながら問いかける。
■チューベローズ > カウンターの人物がこちらを向き立ち上がれば、店内を滑らせた目は相手に向けられる。
そして、穏やかな笑みを浮かべ膝を降り挨拶を一つ。
「えぇ 面白いお店があると伺ったので…」
少女はそんな言葉を紡ぎながら厚底のブーツでぽくぽくと店内を進み。
「どのようなお薬があるのですか?」
細くしなやかな首の上に乗る頭を掲げ問いかけながら少女の瞳は少年時見た笑みを浮かべる相手を写す
■エリーナ > 「お。いい評価だねえそいつは。その通り。ウチは面白い店なのさ」
なにせ、やってる自分が楽しいから、此処は面白い。
言っては何だが、その辺の商店よりはアトラクション性も高い。
うむ。ウチはとっても面白い店だ。子供受けも多分いい。
「んー。そうだねー。基本的にはケガや病気に効くやつだよ。日々の健康にもいいヤツもな。
んー。あとメニューにだすようなのは、魔法使い向けかな」
くりっとした銀の瞳に、鏡のようにうつされる。
うん、今日も美人だな私。
■チューベローズ > 面白い店と表現をすれば、相手も嬉しそうに笑い、少女も相手の答えにコロコロと楽しそうに笑みを零す。
「健康? 本当にいろいろあるのですね。魔法使い向け? どのようなお薬でしょうか…。 ふふ、それに中身は分かりませんが裏メニューもあるとか本当に面白いですね。」
少女は相手を眺めながら店内に面白いものはないだろうかと、少女はきょろきょろ店内へ視線を這わせる。
■エリーナ > 笑顔と笑顔で笑い合って。
そして耳に入る裏メニュー。
「色々おいてるよー。 んー? 簡単に言えば液化した魔力さ。店頭にゃおかないけどね。
おんやー? お嬢さん、もしかして見た目通りじゃないタイプかい?
レディにアレコレ聞きはしないけどさ」
また少年の笑み。この子ははてさて、どんな子で何がほしいのやら?
「そうとも、あるとも、裏メニュー。ただ、お値段は結構するやつばっかりだよ?
何がしたいか、何が出来るか、相談するかい?」
店内は……どれもオリジナルだが、基本的には一般人向けの医薬品。
たまに刀剣類と防具がある。
目が利く人用に、エンチャント済みの剣が一振り。
■チューベローズ > 「液化した魔力? 確かに使い勝手よさそうですね。
うふふ。少女でも秘密の一つや二つありますわ」
ころころと笑いながら細い人差し指を一本だけ立て、自身の口の前で秘密のジェスチャーを一つ。
そして、悪戯っぽい笑みを少年めいた笑みを浮かべる相手に向け。
「ふふ、お値段はどうにでも…。一粒で24時間程記憶を消せるお薬とかもできたら面白いですわね…。
後は丈夫な布も魅力的ですね…。」
等と、小さく微笑みながらそんな言葉を紡いだ…。
■エリーナ > 「おうとも。飲んでよし撒いてよしさ。
私はちっこいころ何もなかったけどなー。でもお嬢さんならあるかもね」
はっはっはと笑い、秘密ならば踏み入っちゃいけない。
なんだか悪戯の相談みたいだな、なんて。
「んーーーー。記憶消去か。悪用しないんなら楽しそうなんだけどなあ。
誰かに変なことしないならそっちも試してみよう。
丈夫な布くらいなら今からちょちょーっと作れるけどな?」
記憶を消すとはまた穏やかじゃない。さらうのか?さらっちゃうのか?
確かに今のこの街そんなこともあるけどね。
でも、うーむ。どうしたもんやら。
そっちには、腕組みしてちょっと渋い顔。
■チューベローズ > 「えぇもちろん。」
悪戯の相談めいた会話、くすくすと笑い。
「ふふふ。むしろ、使われる人にとっては良い事では?エッチな気分にするのは事足りていますから…。
えぇ、かわいらしい布で…このお洋服は可愛いのですが、遊びすぎるとボロボロになってしまいますから…」
そう、例えば、遊びすぎて相手を壊してしまった時、体は直せても心を魔法で直す事は出来ない。
そのためのおねだり。
■エリーナ > 「そのへん走り回ってるだけで面白かったガキだったからなー私……」
いたずらいたずら、いたずらそうだん。
女子力が負けてんなー、と苦笑い。
「ふむ。傷痍治療みたいな…………って、エッチな方向かよー」
ずるっとずっこけそうになる。そうか、お嬢さんそういう人か。
このえっちさんめ。
「まあ、うん、2人がハッピーならえっちはそれでよしだ。いいよ、試してみる。
ふんふん。可愛らしい布ねー。ちょっとまってな」
そうして倉庫の方へ行って。
沢山の布のロールを抱えて帰ってくる。
「単純な色から、柄物まで、上質なタイプはこういう感じだな。
丈夫にするエンチャントだけど……最大3回。一般的な丈夫さを増すのなら、1回で1万、2回目で4万、3回目で5万かかる。本来戦闘用だからな。これくらいしちゃうのさ」
ふたりが幸せになるためなら、うん、まあ……
たぶん…………心にまで入り込むタイプか……?
アフターケアというのならいいだろう。
■チューベローズ > 「そんなやんちゃだったころの転調さん見て見たいものですわ…」
と、コロコロ楽し気に笑い、小病治療かと思えばエッチ方面と聞けばくすくすと悪戯っぽく笑みを浮かべる。
「えぇ、えぇ…時々やりすぎてしまうことがあって…そういうときの保険の為に頂いておこうかと…。」
玩具は大事に使わないといけませんものね、等とコロコロと悪戯っぽくどこか妖艶な笑みを浮かべる。
「まぁ、いろいろな柄があるのですね。」
少女は目の前に並べられる布を手に取りながら楽し気に目を滑らせていて…。
「戦闘用にも使えるなら…良いものですわね…。
?どうしました?
どんなエッチか気になります?」
等とどこか悪戯っぽく小悪魔めいた笑みを浮かべながら相手の瞳をのぞき込む。
■エリーナ > 「あっはっは。ただのガキだよ。男と変わんない変わんない」
苦笑いのまま手を左右にふって『可愛いもんじゃないよー』と。実際可愛げゼロだった。
そして、うむ。エッチで記憶を消す必要かー。
「やりすぎ……。うん……相手さんをちゃんと気遣った判断の依頼なら、オッケー
おもちゃかー。壊しちゃうともったいないもんなー。 怖いー」
ケラケラと笑いながら、心の底では、淫魔か、そうでなくても魔的なタイプか?と何となく当たりをつける。
「ああ。ウチは大体何でも作るからな。だいたいのものに需要はあるもんさ」
さっきの顔つきと違って、こうしてると普通にお嬢さんだけどね。なんて感じる。
「ああ。そのもっと上……重鎧や家宝につける人のいるグレードだと値段は5倍になるが、うーん。
布でなら、一流の剣士が一閃しても止めるよ。
え。あ。いやあ……え、営業時間中だから間違いがあっちゃだめだからなーー?
話だけにしない?」
あ。まずい。この瞳、小悪魔めいてるだけじゃなくて、このままチャームかけられかねない。レジストできるかな。なんて内心冷や汗。
■チューベローズ > 「ふふふ。ほんとうにやんちゃさんだったのですね。」
もしそんな薬があれば遠慮なくもっと遊べるようになるなぁ等と考えながら、そっちの方向の魔術の研究も楽しいかもしれない等と、世界にとってあまり喜ばしくない方向に興味が向いたのであった。
「大体何でも… 本当に面白いですね…
あら、そういったのも楽しいと思いますが…。
うふふ。魔法使いさんがレジストできるか久しぶりに試すのも楽しそう…」
少女は楽しそうに楽しそうにころころと笑みを零す。
銀の瞳は相手を見詰めながら悪戯っぽく笑みを浮かべていて。
どこかしどろもどろになる相手を楽しんでいて。
「あら…じゃぁこの布とこの布を5倍で頂こうかしら…」
と、さらりと話題を掻いてみたりしつつ。
■エリーナ > 「ほんとやんちゃ坊主さ。髪もこーんな短かったしなー」
指で示す長さは4,5cm。女性的な成長をするまでは普通に男みたいなもんだった。
忘却の薬。似たものを作ったことはある。それを強固にしたものなら、応用が効く。
「薬はちゃんと作れるアテがあるよ。材料はちゃんとあるし、目的もそういうのなら問題なし。
まったくもー、えっちな小説みたいな話だな。カウンターの向こうではーって感じか?
面白いとはおもうけどねー」
しどろもどろしてしまったから、あっはっはーとわざとらしく笑い飛ばす。
……いや、うん。もし見られたりしたら、作る薬をそいつに使わなきゃいけないし……
「わ、私は結構使う方だけど、その。レジスト失敗は怖いからなっ。ていうかやっぱりお嬢さんそっちかー。
ああ。これとこれを、最上位の物理防御エンチャントで。
薬も今作るかい?それとも届けるかい?」
あ、話題かわった。けっこう小心者なんだよなー私……。
■チューベローズ > 「まぁまぁ… 女の子だったのにそんなに?」
膝裏まである自分の髪の毛とは比べられない短さの髪を想像して、目を少し丸くする。
「ふふ。本当に店長さんは優秀なのですね…。
あら、そういう小説もあるのですか?店長さんも意外とえっちなのですね。」
くすくすと、相手を揶揄う様に囁いてみたりして。
「そうですね…。 流石に現金を持ち歩くのは危ないですから届けていただけますか? 手付金は置いていきますので…。」
と、少女はのんびりと言葉を紡ぎ、ポケットの中から金貨の入った袋をカウンターの上にかちゃりと置いた。
■エリーナ > 「村のガキどもを一気に散髪するには楽なんだよ、そういうの。男女分けで一律にばっさー
なんでか男枠に入れられてたけどな」
カラカラと笑う。懐かしいガキンチョ時代。このお嬢さんみたいな優雅な生活も憧れたことはあるけどね。
いや、今も正直憧れるけどね?
「まあ、一通りできないとつまんないことになるって先生がいってたからなー
お?官能小説とかよまない?結構面白いぞ? ふっふー。大人の女ですとも」
ちょっと胸をはって笑ってみる。逆にかっこわるくないかこれは。
冒険小説と官能小説を交互に貸本屋で借りていく。お菓子とご飯みたいな。
「ああ、そうだな。ひと財産だからなあ。 ん。これで信用もきっちり。 届け場所聞いていいかな?」
これだけを予め用意できる人物。衣服の質も一級品。そして、純粋なひとではなさそう。
信用に関しては何ら問題なしだ。
■チューベローズ > 相手の言葉になる程と納得をする。
確かに経済的であって少女も納得する。
「たしかに経済的ですね…。」
今でこそ裕福な生活をしているが、気の遠くなる程昔はひどい生活を送っていたが・・・
それは別段いうことでもない。
「ふふ面白い店長さんの先生も面白い方ですね…。
なるほど…今度借り手読んでみようかしら…。」
ある意味自身が官能小説のような存在なのにそんな事をポツリ。
「えぇ、届け先は富裕地区の…」
と、少女のいる屋敷の場所を伝え…。
ふと、外を眺め…。
「さて、目的も果たしましたし、今日はこの辺りで失礼いたしますわね…。
とても楽しかったですわ─。品を楽しみにしておりますね。」
と、少女は楽しそうに笑いながらスカートの裾を摘み再度ご挨拶。
■エリーナ > 「うん。実家かえったときまだ馬鹿にされるけどな」
へらり、と情けない笑み。
安上がりだからってなあ。
「ああ。面白くっていい人だよ。お嬢さんみたいな人なら一緒にお茶でもできるんじゃないかな。
うんうん。プレイの幅もできるかもしれないな?責め言葉とか?」
そっちのひとにちゃんと読まれる作者ってどんな気持ちになるんだろうなあ……。
「ふん、ふんふん。ああー。あそこ。うん、ちゃんと秘密のメモ、と」
魔力を通さないと解らないインクで羊皮紙にすらすらーと。
顧客の情報ですので機密性がありますよっと。
「ああ。今日は初のご来店、ありがとうございました。
私も楽しかったよ。ちゃんとばっちり仕上げて届けるからな。
ま、オフならえっちなのもいいかもね?」
なんて、冗談めかして笑って、優雅な礼に、そっと返礼。
さあ。結構な大口だ。頑張らないとな!!
■チューベローズ > 「ふふふ。酷いですわね。
逢えるものならいつか、あってみたいものですね…。」
プレイの幅という言葉に少女は小さく笑みを浮かべる事にしてさらりと流し。
「いえいえ、こちらこそ。はい、その時はたっぷりと。」
最後に相手の大口を受け取れば少女はくすくすと楽し気に笑い、カウンターの中にいる相手に背を向け少女は店を後にしていった。
後に残るのはふわりと甘い金木犀のかおりであったとか。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 魔法の工房『ハオマ』」からチューベローズさんが去りました。
■エリーナ > 金木犀の香り。ああ、甘くていい香りだ。
花のような子だったな。甘くて、引き寄せられるような。
「さて。『城塞』の要素は全部あるし……。多分忘れ薬は、『忘却』と、『太陽』と、『月』、かな……3要素合成は久しぶりだな
腕が鳴るなあっ」
そういいながらお店をクローズドにし、工房へと。
すこし、この香りが残る店舗から去るのが惜しかった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 魔法の工房『ハオマ』」からエリーナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にミンティさんが現れました。
■ミンティ >
「……ふあ」
お店の前を箒で履きながら欠伸をこぼして、はっとする。だらしない顔を誰かに見られていないかと左右を見渡し、誰もこちらに目を向けていなかったから安心した。
そもそも朝早くだから目につく通行人もいない。ついさっきまで同じように掃除をしていた近所の人も、今は家の中に戻っていた。
どこからか朝食を用意する音、頭上から鳥の鳴く声。朝らしい空気に浸っていると、ついうとうとしてしまう。こんなところで立って寝ていたら、見かけた人に笑われかねない。あわてて、ぶるぶると頭を振った。
寝起きでまだ火照りが残った身体に外の空気はかなり冷たく感じられる。その刺激があるのに頭がぼーっとしてしまうのは、いつも寝る時間より遅くまで読書に耽ったせいだろう。
目が覚めるような出来事を探して、またまわりを見回す。そんな都合のいい場面なんか、そうそうないだろうけれど。
■ミンティ > きょろきょろしながらも手を動かしているうちに、ひととおりの落ち葉を集め終わっていた。焚き火をしたら暖かそうなんて思ったけれど、今からお店を開けるのに遊んでもいられない。
もう一頑張りだと背伸びをして、ちりとりを手に屈み込む。
ときどき吹いてくる風に枯れ葉を散らされて苦戦したけれど、掃除が終わるころには時間もいいころになっていた。
後片付けをしているうちに、馴染みのお客が歩いてくるのが見える。そちらに頭を下げ、いそいそと開店の準備を進めていって…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミンティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にロベリアさんが現れました。
■ロベリア > 昼時、店内には冒険者風の客が既にたむろしていた。
酒場の店主は厨房に引っ込んで料理の支度をしている。
最後の仕上げが終わると、カウンターへ顔を出す。
「みなさーん、ご飯の準備ができましたよー」
ゆったりとした口調だが、よく通る声で店内に呼びかけるとざわめきが大きくなり次々に注文が入ってくる。
今日は日替わりシチューと日替わりスープ、あとは固定メニューのサラダとパンと肉単品。
メニューの選択肢はそれほど多くはないが、その分安価に抑えられており不満の声はあまりない。
ただ、やっぱり酒と一緒に食いたいというぼやきには耳ざとく反応し。
「そう言ってぇ、先月椅子を壊したばかりでしょ~?
うちはお昼のお酒は禁止ですっ」
かなりの巨漢相手だが、腰に手を当てて臆さずお小言を言う店主のロベリア。
一応怒っているのだが童顔とのんびりした口調のせいで迫力はない。
だが叱られている方は悪びれた様子もなく、せめてワイン一杯ぐらいでもと尚も粘る。
「お客さんにはぁ、夜のお酒も禁止にしちゃいますよ~?」
ジト目で脅されようやく引っ込む巨漢。
周囲からは小さな笑い声が聞こえてくる。
この店では珍しくもない、よくある光景だ。
■ロベリア > 「おかわりの人は取りにきてくださぁい!
……あー、ちゃんと並んでー!」
粗雑な人間が多い割に大人しくしているとはいえ、結構な人数が集まると全員が行儀よくというのは無理な話しで。
次の一皿を求めて押し合いになりかけていた。
昼間も大分人が増えてきた。
この調子が続くようだと、給仕か料理人を雇うかして何か対策しないといけないかもしれない。
とはいえまともな料理人を雇うのはコストがかかる。
現実的に考えると給仕を一人といったところか。
尚も群がってくる冒険者を見ながら求人に思いを馳せていた。
体力はともかく手が回らないのは問題だ。
「割り込んできたって上げませんからねっ。
並び直してください!」
再三の警告でようやく騒ぎが落ち着く。
時間的にもそろそろ忙しさのピークを超える頃だ。
■ロベリア > 食事時も終わり人影もまばらになってきた。
これでまた夜までは暫く落ち着くだろう。
食事の片付けや夜の仕込み等、ロベリアの暇は中々出来ないのだが。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からロベリアさんが去りました。