2018/11/08 のログ
ブレイド > 「ははっ、チヅルが?オレにか?
本気になるような相手でもねーだろ」

彼女の笑みに答えるように笑って応える。
声のトーンは惑わす響きであるが
今回は運良く彼女の冗談を見抜けたようだ。たまたまではあるが。

「ま、それもそうか。夕食にはちっと遅い時間だしな。
酒も飲んで、腹に軽くもの入れて…あとは休むだけって…」

休む時間にしてもまだ早いのだが、それはそれ。
果実酒の小ボトルはもう空で、食べているチヅルを眺めている。

「んー?いや、行きつけもあるけど
目についたところにパーッとはいっちまうかもな」

彼女の問には首を傾げて少し考えてから応える。
貧民地区によくいく酒場はあるが、それはそれとして
食事は適当に済ませることが多いのだ。

チヅル > 「お、流石にバレたか」

悪びれる様子もなく食事を平らげる。
ついでに空になったカップと揃えてテーブルの端に寄せればしばらくして店員が回収していく。

「それはそれでいいね。行き着けと開拓両方か」

うんうん、と頷きながら少年の話に相槌を打つ。
ふと視界に入った時計に意識を向ける。
どうやらそこそこに時間がたっているようだ。

「休む、か。どこかねぐらは決まっているのかい?
送り位ならするよ。なんならマッサージもおまけしてあげようか?」

周りではそろそろ片付けに取り掛かるスタッフの姿が見える。
あまり長居も悪いかと移動を提案する。
二次会も、解散も、丁度いい頃合いである。

ブレイド > 「そりゃな。オレがいいなんてやつは
物好きもいいとこだしよ。アンタならもっといいやつ引っ掛けられるんじゃねーか?」

可笑しそうに笑いつつも、冗談を見抜いたからか少し得意げ。
食器を回収する店員にひらりと手を振って。

「そうだな。っと、もういい時間か?」

応える最中、時計を見る彼女の様子が気になったのか声を掛ける。
なるほど、客もまばらと思えば
もうこんな時間かと納得する。

「はは、一応貧民地区の廃屋に暮らしてるけどよ…こっからだと少し遠いだろ?
むしろお前が帰れるか?
マッサージしてくれるってなら嬉しいけどよ」

彼女の言葉にうなずけば代金を先の依頼の報酬の袋から二人分の代金をテーブルにおく。
付き合ってもらったのだからこれくらいは当然だ。
彼女のおまけは嬉しいが、今からとなるとむしろ止まっていったほうがいいのではと考えてしまう。
そうなると、マッサージだけですまないかもしれない。
冷静を装ってはいるが、少し鼓動が速い。

チヅル > 「む、すまないね。
今度は私が多く出すとしよう」

会計を済まされ驚きの表情。
折半のつもりだったためか自然に奢られる形になってしまった。

送り、戻るには少々遠い距離。
流石に寝る時間もないだろう・・・と考えると。

「そうだね、ならしょうがないかな。
マッサージは次の機会に取っておこう。楽しみにしてくれるといい」

ひとつ頷き手を振る。
つまりはここで解散を選んだのだ。
引き留めれば特に嫌がるそぶりもなく共にするだろうが、
踵を返し、その内に「それじゃあ、また」と貧民地区とは逆の方向へ姿を消すのだろう。

ブレイド > 「いいって、ちょっとは甲斐性のあるとこ見せねーとな
それに仕事も終わったばっかしだしさ」

意外と気にする様子に少しばかりしてやったりと笑う。
だが、気にするなと手を振って立ち上がれば頷いて。
そして、続く言葉には逆にこちらが驚いたような表情をみせる。

「はは、次の機会があるのかよ。
そりゃ嬉しいもんだ。んじゃ、期待させてもらうぜ?
気をつけて帰れよ?」

店を出れば彼女は消えていくように人混みに解ける。
引き止めなかったのは、彼女の言葉から次を確信してのことだ。
それを楽しみにしつつ、自身も今日のところは帰途につく。
思いの外、楽しみにしていることに驚きつつも。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からチヅルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 平民地区、屋台通り。朝の屋台通りの何がいいと言えば、そりゃあもちろん手軽にごはんが食べれることだ。
仕事前の急ぎの、ついでにいえば家庭を持ってない連中が特に重宝してる。
この男もそうだった、急いでいるワケじゃあないが、手軽さは好ましい。

「おう、おっちゃん。石蜥蜴の串焼きもう一本おまけ…ダメ?ちぇー、ケチくせえなあ。」

立ち上る色んなものの香り。パンや汁物、朝からがっつり焼き肉の匂いなんかも。
それに紛れて焼かれた串焼き頼んで、もしゃりと食む。
ごった返すような人ごみで、仕事をしてるお父さんたちやら冒険者たちだから、己を避ける人間も少ない。
サイズが目立つことに変わりはなかったが。

イグナス > ひとまずの朝食を済ませたら、さて、それじゃあ今日もしっかりと冒険でもしに行こう――
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 夕暮れ時――。
広場にとぼとぼと歩いてくる大きな影。道行く人々はそれを見つければ、驚いてすぐに、ささっと離れていく。
恐怖と忌諱、そんな具合に。

「見せモンじゃ、ねェ。」

大きな影、巨躯の男は、それはそれでグルルと野犬の如き視線を周囲に向ける。
普段よりずっと剣呑でイライラしてて――…べとべとしていた。

「う、…気持ち悪い…ぃ。」

頭の上からだらーって零れてきた緑色のスライム状液体を剥ぎ取りながら呻く。
…全身緑色の、ねばねばスライムまみれ。どうやら生命体とかではなく、そういう物質。
そんなものに全身包まれつつようやく…噴水広場の真ん中までたどり着いた。
とはいえ、さすがにダイブというわけにもいかない。風呂を目指さなかったことを恨みつつ、ぐだりと体から力を抜いて、座り込んだ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にゾエさんが現れました。
ゾエ > 「…ん、ん、んー。旦那さま、どっこかなぁー…?
夜ご飯何しよーって聞きたかったんだけどなぁ」

質素な身なりをした少女が、誰かを探して広場をきょろきょろとしている。
目当ての人物はそこに居るだけで目立つから直ぐに分かる。
だから、恋しい恋しい巨躯の姿を見つけた時、少女はぱっと顔を明るくするのだけれど。

「居たぁ♡ 旦那さまぁー……って、わぁ!?
 ど、どうしたの!?ねばねばしてるぅー!!」

なにやら緑色の何かを頭から被っていて、道往く人が避けていくのとは対照的に、
少女は慌てがちに彼の許へと駆けつけ、手が隠れても尚余りある長い袖を振り回す。
触って良いのかも分からなかったので、無駄にあわあわと落ち着きを無くし。

「うわぁ、うわぁ。大丈夫?気持ち悪い?ゾエの旦那様ァ…」

心配そうに顔を覗きこんでは首を傾げ。

イグナス > 「んあ、ええ、おう?おう、ゾエか。」

ねばーって顎先からスライムを零れ落としつつ、視線を声の方向へと向けた。
己の――そうだな、いつでも使えるメスとしてお嫁さんとして支配した少女の姿だ。
普段ならその姿見るだけで興奮して襲い掛かったりするんだけども、今日はこのありさまだ。
おう、とちょっとげんなりした様子で片手をあげて。

「いや、こう、結構気持ち悪ィなあ。
 ――命に別状というか、支障はねンだけども。ええい、ぬるぬるが…!」

垂れ落ちたのがまた口に入りそうになって、ぺっぺ、と捨てる。
顔を軽く拭って、はあ、と一息。やれ、どうしたところでこのままでは仕方ない。
ぬぐった指先でほっぺを軽く撫ぜてやりつつ。

「どっかで着替え、なり、風呂なりがしたい。
 …このあたり、どっかあるかわかるか?」