2018/05/31 のログ
フラヴィア > 「ふむふむなるほど。色々な味付けがあるわけですね。それでは一つずつ、全部ください」

 ケープの内側で腕を組みながら、商品の説明をする店主の言葉に耳を傾ける。
 が、内心ではその匂いに我慢の限界を迎えつつあり。
 結局、話が一区切りしたところで、笑顔でそんな事を言ってのけたのだった。

 数分後――
 大通りの脇、こぢんまりとした公園のベンチへと少女は腰を下ろした。

「むふふふ……」

 大切そうに抱えた紙袋の口を、にやけ顔でゆっくりと開く。
 溢れる香りに抗う術を持たぬ少女は、串を手にかぶりついたのだった。

フラヴィア > 「……これは……当たりだ。んんー……ご馳走様でした」

 と、まあそんな調子で平らげては、満足そうな顔で学院の寮へと戻って行った……

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からフラヴィアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にルミエラさんが現れました。
ルミエラ > 余り天気の良くない日は昼間とあっても人通りが若干少なく感じる商店街。
とある情報から盗賊団を一層出来る機会を得たと意気揚々な各師団の下位部隊長に半ば指揮権を奪われてしまい暇になる。

「今頃は地獄だろうね……」

各師団の二級部隊と言える者たちが手を組んでの掃討戦。
下士官のつながりでもあるのか揉め事もない様子で盗賊団のアジトに向かった様子を思いだせば冥福を祈るしかない。

そして肝心のその仕事を奪われてしまった自分はというと…。
変わらずに街中の巡視を押し付けられ怪しい人影がいないかと警邏をしている。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からルミエラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にテオドールさんが現れました。
テオドール > 人混みに押されるように進みながら、従者であるメイドを抱き寄せる。
ここは良くも悪くも活気あふれる奴隷市場。
こういった場に不慣れなメイドはすっかり萎縮してしまっていた。
普段は丁寧な仕事で優秀といってもいい人材なのだが、おっとりとした性格で人が良すぎる。
それもまた美点ではあるのだが、貴族に仕える身としてそれだけでは問題がある。
社会見学を兼ねて今日は奴隷市場に同行させたのだが、少々荒療治というか時期尚早だったかもしれない。

「おいで。
怖かったらそのまま抱きついていてもいいから」

元々は没落貴族から買い取った子である。
こういった奴隷市場を経由せずテオドールの元にやって来たし、以前の生活でもそういった場に行く事はなかったのだろう。
慣れない環境に怯え、今は主人にすがりつくようにして何とか歩けているといった調子だ。
メイドはこんな調子だが、奴隷市場としては並の質。
それほど怯えるようなところではない。
平民地区の奴隷市場にしてはまあ良い方といえるだろう。
テオドール自身はわざわざこんなところに出向かずとも、コネを使って奴隷商人から手頃な奴隷を都合してもらえる。
運良く掘り出し物がいれば儲けもの。
今日のメインはメイドの教育という事だ。

テオドール > メイドを庇うように抱き寄せながら奴隷市場を回っていく。
主人に抱き寄せられて少しは安心したのか、奴隷達の様子を観察する程度の余裕は出来たようだ。
ここの奴隷たちは身なりは粗末ながら一応清潔にはされている。
中にはそれなりに整った容姿をした奴隷が男女問わず散見されるが、そういった奴隷には既に買い手がついているものだ。
他に買い手がつきやすいのは単純に労働力としての奴隷や、稀にいる専門技能を持った奴隷だ。
当然これらの奴隷は値段も高く設定されている。
ここで質の良い奴隷を確保しておいて貴族や上流階級の伝手に流す商人も中にはいるし、テオドール自身そういったコネを利用している。
やはり良い奴隷は専門家が先に買い取っているようで、気まぐれに足を運んでも掘り出し物は中々いないようだ。

「気になる子でもいたかい?」

メイドにも一応聞いてみるが、困ったように首を振るだけ。