2018/04/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエルナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアイザックさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・裏路地」にブレイドさんが現れました。
■ブレイド > 少し眩しい陽光が照る時間。
だが、ここは少し薄暗く、風の通りもやや悪い。
澱んだ道。
裏路地。
依頼主のもとへたどり着ける道がここくらいしかなかったのだから仕方ないと
少年はその道を歩いていた。
「酔狂なとこに住んでやがる……たしか…」
名前、何だったか…。わすれてしまった。
まぁ、たどり着く頃には思い出しているだろう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・裏路地」にサロメさんが現れました。
■サロメ >
少年の進む道が先
曲がり角を曲がったあたりから喧騒が聞こえる
やがてその歩みを進めれば、それは少数の騎士達が何かを囲い作業をしている様子だということがわかる
そしてそれが行われている場所は少年の目指す先…
要するに、依頼主の住んでいる住居の正面であった
「手分けして探せ。まだそう遠くには逃げていない筈だ」
その少数の部隊の指揮をとっているのであろう、女性の凛とした声が裏路地に木霊する
■ブレイド > 「……穏やかじゃねぇな」
何かあったようだ。
地図によれば、ちょうど依頼主の住処があそこだったような。
見るからに騎士、というかんじの人間がわんさかいる。
あからさまに渋い顔をしつつ
家屋へと向かう。
勘違いだったり、たまたま依頼主の家の前でわちゃわちゃしてただけ…という可能性も…億が一くらいにはある。
「絡んできてくれるなよ…?」
少し顔を伏せて歩みだす。
■サロメ >
そんな少年の前へ、大柄な男の騎士が歩みだし行く手を阻む
『この家に何か用か?』
どうやらこの騎士達は少年の目的に関する何かしらで集まっているらしい
やがて女性騎士…サロメも少年のことに気づき、そちらへと歩みを進める
「どうした?」
グリーブを鳴らし、男の騎士と、少年との間へと立つ
■ブレイド > 「うぉっと…」
案の定、騎士に行く手を阻まれた。
そして、その言葉からして依頼主が関わっているのは間違いなさそうだ。
「あー、ちょっとな。いや、留守ならいい…」
などと言い訳して逃れようとしている矢先
先程、騎士連中に指示を飛ばしていた女性の声。
顔を向ければ小柄な騎士のすがた。おそらくは、あれがこの場の責任者か。
「(ちっ…ついてねぇ…)」
内心舌打ち。面倒なことになりそうだ。
■サロメ >
フードを被っていて顔は見辛いが、受け答え、声などから少年であると判断する
さて、留守であるという言葉を使うならば、当然……
「此処に住んでいた者と関わりがあるようだな。
子供が一人でうろつくような場所でもない、君は何者だ」
目配せをすれば、男の騎士はそこを離れ、家屋の方へと戻ってゆく
「此処へ何をしに来た?」
続けざま、もうひとつの質問を投げかける
■ブレイド > 「何者って、ただの冒険者だよ。
ここにすんでた…名前はちょっと忘れちまったけど
とにかく依頼を受けてここに来たってだけだ。怪しいもんじゃねぇよ」
女の声に、煩わしそうに顔を上げる。
顔を伏せていた自分とそう変わらない背丈の女性だ。
声の調子は強く、『騎士らしい』と言えるか。
「むしろ、なんかあったのか?
オレは詳しいことは知らねーけど…
見るからに騎士ーってかんじのあんたらこそうろつくような場所でもねーだろ」
まあ、こちらに後ろ暗いところはないので堂々と言えばいいのだ。
少し苛立ちも混ざっている。
■サロメ >
「成る程」
堂々とした受け答え
伏せられていた顔が上がれば、年端も行かぬ少年であることがよりわかった
そして少年ではあるものの、冒険者として自立した強さを佇まいには感じる
疑ってかかるのもいいが、ここは一つ
さて、と口元に手をあて、思案──
「その話をとりあえず信じることを前提として話すが、
君の依頼主であろう男は夜逃げしたぞ」
とりあえず、事実をそのまま伝えることとした
■ブレイド > 「は?」
夜逃げ?ばかな。
ガサゴソと、慌てて依頼の張り紙を取り出す。
中身を確認すれば、薬草採取の依頼…。
住所は間違ってはいない。名前は書いていなかった。
さほど重要なことではなかったので気にしなかったが…。
「夜逃げって、なんでだ?
この張り紙の主ってのはなんかしたのか?」
ひらひらと張り紙を振りつつ、ため息一つ。
冗談一つ解さなさそうな顔だ。嘘ではなかろう。
■サロメ >
「人間のフリをした魔族ではないか、と垂れ込みがあったのさ。
一早く駆けつけたつもりだったが、流石に物々しい気配を感じたか、一手遅れをとったな」
少年が依頼書を取り出すのを見れば、拝見しても?とその手を差し出す
袖口が動き、マントの影になっていた部分から除く隊証
マグメール王国軍第七師団───対魔族特化戦力を謳う一団である
魔族関係の情報だった故に駆けつけたのだろう
「まぁ、夜逃げというのは言い方が悪いかもしれないが。
住民に危害を加えない、人間然とした生活を営む魔族も我々が来れば逃げるだろうからな」
そう言葉を続けつつ、小さく肩を竦めた
■ブレイド > 「タレコミ、ね。調査もなしに来るんじゃたまったもんじゃねーな。
あんたらも暇ってわけじゃねーだろーにさ」
憎まれ口をたたきつつも、差し出された手に依頼書を手渡す。
何やら紋章のようなものが見えたが、自分はそういうものに明るくはない。
第五師団の客分ではあるものの、まともな活動はほとんどしていない。
呼ばれない限りは冒険者を主として活動することを条件としているからだ。
「まーそうだろうな。いきなり武装した人間がそこらをうろつきはじめんだからよ
気が気じゃねーだろ。特に、この辺に住んでるやつなんか
叩けばホコリしかでねー」
相手が騎士と言えど物怖じはしない。
舐められるのが嫌いな少年らしさと言うべきか。
■サロメ >
「ま、調査や後始末といった雑務も含めて我々の給料のうちということさ」
手渡された依頼書を眺める
依頼主の名が記されていない…というのは少し首を傾げるものだが、
この程度の依頼ならばそういうものだろうかと答えを落ち着ける
「…実に平和的な依頼だな。
悪い魔族ではなかったのかもしれないが」
依頼書を返し、呟きながら無人となった家屋を眺める
心中思うところはある、少しばかり複雑な表情を見せつつも、それを正し少年へと向き直って
「しかし君も気の毒なことだな。
代わりというわけではないが、何か冒険者用の依頼の話でも斡旋しようか?」
少年の冒険者、今日の食い扶持がなくなったのかもしれないと思うとついそんな提案をしたりもする
善意というよりは、少年が飢えるのはあまり見ていて気持ちの良いものではない…といったところだろうか
■ブレイド > 「へー、ご苦労なこった。でもよ…」
依頼書を返してもらえば道具袋の中にぽいと放り込む。
そして、女性騎士の方に向き直れば人の悪い顔。
「この薬草がなんだかまだわかってねぇんだよな。
もしかしたら、やべー薬の材料でも集めさせるつもりだったかもしんねーし
ま、真相は霧の中ってやつか」
もしそうだったとしても、今となっては関係ない。
依頼主は逃げ、自分は仕事にあぶれた。それだけのことだ。
どうするかなーっと思いながら無人の家屋に視線を向けると、騎士が何やら声をかけてきた。
「んー、斡旋?なんかいい仕事でもあんのかよ。
炊き出しにつかうじゃがいもの皮むきでもさせんのか?」
騎士からの斡旋。何やら仰々しいものか…はたまた雑用か。
判別はつかないがとりあえず聞いてみる。
■サロメ >
「ふむ、その類のモノであれば、住居を調べればわかるかもしれないが、
ひとまずはその依頼書を発行したギルドか酒場かわからないが、そういうことだったと報告をしておいてくれ」
やがて、騎士達は家屋の扉を無理やり開けて中を調べはじめた
物々しい空気は今しばらく続きそうである
そんな中───
「冗談を、我々で手の回らない部分を冒険者達に依頼でこなしてもらうという形さ。
無論、討伐作戦の進行区域に存在する遺跡の下調べ等といった、ものによっては危険が伴うものもある。
こういったものは、ある程度熟達した冒険者に依頼することが多いが…」
どうやら雑用といったものではなく、冒険者の本領と噛み合うものを選別しているようであった
■ブレイド > 「そーだな。ま、伝えとく。
あー、バリバリ破っちまって…もうちょっと静かにできねーのか?」
やや苦笑しつつも、騎士たちの活躍を見守る。
なんかでてきたらおっかないところだが、その様子もないか。
「へぇ…いや、悪かねーけどよ。
一応言っとくが、熟達した冒険者…に見えるか?」
自分を指さしつつ、力なく笑う。
これは卑下しているわけでも何でもない。
冒険者を初めて一年もたっていないのだから、ひよこのケツの殻が取れたくらいの駆け出しだ。
■サロメ >
「物静かにできれば私もそれが良いとは思うんだがな、あいにく鍵開け師などを雇ってくる時間も惜しい」
家屋の様子を一瞥し、改めて少年の姿を眺める
「年端もいかない少年、という私の見立てが外れているなら別だが、
まぁこういった依頼を受けるくらいだ、まだ新米が抜けきっていないくらいだろう?」
そういえば、と自身の頭を指さして
「ずっとフードを被っているな、そう日差しも強くないと思うが」
■ブレイド > 「ま、そんなモンつけてりゃ、器用だ何だの問題でもねーだろうしな。雇うくらいしかねぇか」
女性騎士の手。
そこを鎧う手甲。女性のものだからか無骨とは言い難いものの
それでも器用に動かせるわけでもあるまい。
軽口はこのくらいにして、女性の方に向き直る。
「年端もいかないってーのは言い過ぎかもしんねーけど
ま、新米なのはあたりだ。このあたりに来て季節ひとつ分ってとこだな
それでもよけりゃ……」
答えようとするも、女性がフードのことについて突っ込んでくる。
……良くない方向だ。
「いいだろ、べつにフードくらい。誰でもかぶるもんだろ」
■サロメ >
「ふむ、この家の者との関係を疑われた時も外さなかったからな」
真っ直ぐな眼を向ける
こう言葉をやりとりできるくらいだ、そこに関してはやましいことはないのだろう
しかし身の潔白を証明する時は普通は自身を隠すものは外すべきである
言葉をかわす限り、それがわからないような子供とも思えない
「そのフードを外して悪魔の角が出てくる、などということもないとは思うが。
状況も状況ではある、君に何か依頼を請け負ってもらうとしても、素性の疑わしい部分は少ないほうが良いだろう。
事情があるならばそれを話してくれても構わない。私が納得すれば異を唱える者はこの場にはいないからな」
■ブレイド > 「っ……」
言葉に詰まる。
話せる事情ならば問題はない。
だが、話すのもフードを取ることと同じだ。
ましてや相手はこの国の騎士なのだから…まともに話せばどうなることか。
いや、彼女がどうこうせずとも、周りの騎士が放っては置かないだろう。
「……あー、ちょ…っと、病気…みたいなもんでよ
見苦しいっつーか、見たら気分悪くなんじゃねぇかなって…
配慮だよ、配慮。わかってくれよ」
嘘と言うにはあからさますぎたか?
■サロメ >
「………」
ふぅ、と小さな溜息を吐く
「頑なだな…しかし要らぬ配慮だ。
私としても君にあらぬ疑いをかけたくない」
逃げた魔族…の疑いがあるもの
そしてそこを訪ねてきた少年
先程の話は『とりあえず信じるとして』である
少年の正体に疑惑が浮かんでしまえば、それも揺らぐ
気づけば家屋を囲んでいた騎士のうち二人程が少年の退路を塞ぐようにして後ろへと移動していた
■ブレイド > 「………まて」
このまま掴まってしまえば、おそらくはいいことなどなにもないだろう。
後ろの二人は、自分の知らないうちにそこにいた。
つまりはそういうことだ。
この場をうまく逃げおおせたとしても、退路はもはやない。
「(有能なこった…ちくしょう…)」
苦虫を噛みしめるような表情。
仕方がない、背に腹は代えられない。
「わかった、みせる!
みせるが、やっぱ…こう、自分の恥ってもんはあんま晒したくねぇ。
隊長さんだけに見せりゃ済む話だろ?」
■サロメ >
「ああ、構わない」
正体…というよりも。少年がひた隠すもの
そこに関与、そして疑念があってはいけないということだ
後ろの兵士に視線を送れば、察したというように、距離をとった
無論少年が逃げ出せば即座に反応できる距離ではある、が
「これでいいか?」
他の騎士達は家屋の中で調査中、
後ろの騎士達はフードの内部を覗き見れない距離にて待機
目の前の女性騎士だけが、それを見ることができる位置に立っていた
■ブレイド > 「一応、約束してくれ」
正直、素直に聞くとは思えない。
だが、念の為…少しでも望みを繋げられる可能性。
「みたものが、今回の件に関係ないことだったり
犯罪に関与してないことなら見逃せ。いいか?」
きょろきょろと周囲を見回す。
隙間から誰かが覗いてないかの確認。
確認がすめば、恐る恐る…フードを外す。
そこにある耳はできるだけ目立たぬようにと、ぺたーーーっと寝かせてあって。
■サロメ >
約束しろ、といった少年の言葉
それには無言の頷きで答える
家屋の持ち主が魔族であるという可能性、それに関係する者でなければ何も問題ない──
が……
「………」
少年の耳を見ると、一瞬女性騎士はその目を丸くする、そして───
「ふ…───」
安堵するように、小さく息をついた
「ああ、もう構わない。フードを被ってくれ、君への疑いは晴れた。
随分と心配していたようだが安心してくれ。第七師団には君と同じ出自の者も多いんだ。
偏見を以て接する者は少ないよ」
いない、とは言わない
しかしこの女性騎士自身もまたそういった偏見とは無縁の人物だったようだ
■ブレイド > 「は、あ……笑ってくれてるが、こっちは追い詰められた気分だったんだぜ?
ったく心臓にわりーな。ま、アンタがそこらのクサレ騎士貴族じゃねーことに感謝するぜ」
はぁっと、大きく息をつく。
その表情には安堵。
フードを被り直すと、少し恨めしげに女性騎士に文句を言う。
しかし、第五師団といいこの女性騎士といい…
わりと大丈夫なのだろうか、ミレー族であったとしても。
「で、どーするよ」
■サロメ >
「まぁそう恨み言を言うな。
この状況では身の潔白の証明は必要なことだろう?」
騎士達へと目配せすれば、それぞれ持ち場へと戻り調査を再開する
少年への疑惑は完全に晴れたようだった
「しかし君のその警戒の姿勢は正しい。
平民地区といえど階級の高い貴族は出入りするし、偏った考えをを持つ者も多いからな。
私達が特別なのだということは、ちゃんと頭に入れておいてくれ」
この国においてはミレーは奴隷階級
気にせず接する人間のほうが圧倒的に少ないのは事実だった
「そうだな。ギルドか酒場か、君が利用している依頼所を教えてくれ。
新米冒険者でもなんとかなりそうな仕事を君の名宛に斡旋しておこう」
名は?と、改めてその名を訪ねた
■ブレイド > 「まー、そうだろうな。
変わってる連中が多いから、つい忘れそうになる。
気をつけてはいるんだけどさ」
警戒していたとしても、あの状況で
ミレー族に対して差別意識を持つものが相手ならば詰んでいたのだから
どちらにせよ、ああするしかなかっただろう。
今回は、運が良かったと言うか…
この女性騎士にかけて助かったと言うべきだろう。
「ん、えーとギルドはあの…あそこ、中央の大通りにある…酒場の隣の。
んで、名前か。
オレはブレイド。で、あんたは?
っと、冒険者風情がって気を悪くしねーでくれよ?アンタの名前も聞かなきゃ受け取れねーからな」
安心したからか、少し冗談めかして。
のぞく笑顔は年相応か、少し幼く見えるかも。
■サロメ >
「マグメール王国軍第七師団のサロメ=D=アクアリアだ。
中央ギルドに、ブレイド、だな。依頼は第七師団副将の名義で出しておこう。
もっとも、民間の依頼。特に貴族からの依頼に比べれば報酬は少しばかり落ちるが…まぁ我慢してくれ」
お付きの騎士だろうか、一人の女性騎士がサロメの近くへと呼ばれ、
二言三言をかわせば馬へと跨がりその場から去っていった
『副将、こちらへ』
家屋の入り口から男性騎士が顔を出し、声を張り上げる
調査の過程で何か見つけたか、指示を仰ぐべき事案が発生したのだろう
「ああ、今向かう。
それでは少年…いや、ブレイド。活躍を期待しているぞ」
そう言葉を投げかけると少年へと背を向け、
相変わらず物々しい雰囲気に包まれた家屋へと歩みを向かわせる
晴れて無罪放免、ついでにお仕事よろしく。ということらしかった
■ブレイド > 「かまやしねぇよ。今回みたいに怪しい依頼とは違って
裏取る必要もなく、信用『だけ』はできる依頼だろうしな」
ひらりと手を振り、気にするなと。
去っていく女騎士に、サロメを呼ぶ声。
なるほど、副将だったのか。などと感心する間もなく
周囲は慌ただしくなっていく。
サロメが家屋に向かえば、特にもう用はないということだろう。
「アンタも大変だな。んじゃ、またな…
…
…
期待ね」
社交辞令だろうが、妙にくすぐったく感じる。
まぁ、過度な期待をされても困るが…。
とりあえずは自分も行くべきか。ギルドに報告しなければならない。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・裏路地」からサロメさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・裏路地」からブレイドさんが去りました。