2018/01/09 のログ
■ハルクラム > 男が近づいてきた、そう気配を感じても彼女は何も動じない。自分程の強さの持ち主にいきなりここらにいるようなニンゲンが何をしてこようが十分避けれるからだ。無論、身体がだるいからでもあるか。
「ふぁあ……んえ?」
”こんばんは”そう声をかけられて、なあにとばかり、ただ興味は薄げな顔で男の方を向けば、赤面にして驚いている男の姿。耳がよく、彼の小声も筒抜けで、
「あ、ごめーん、熱かったからちょっと脱いでいただけなのー、んと、戻すねぇ
んー、疲れてるの?幻覚見ちゃう位なの?」
そう問いかけながら堂々と中央を座っていたベンチを離れ立ち上がる。大人の彼の身長とさしてかわらない大きさに見えるか、背伸びとあくびを同時にしているからか
■セイン=ディバン > 男としては、人影に何か危害を加えようと思ったわけではない。
少し、どんな人物か興味があって。必要なら、助力や注意喚起をしようと思っただけなのだけれども。
「う、ん?」
ゆっくりと自分のほうを向いた相手。その姿、というか顔を見て。
男は、小首をかしげる。
違和感。人間では、ないっぽい気配? 暗くて良く判別ができないが。
しかし、相手が明らかに敵意を持っていないようなので。男は特に警戒はしないでいる。
「い、いや。こちらこそいきなり現われて失礼。
……え、戻しちゃうの、か?」
ごほんごほん、なんて咳払いして紳士的なことを言うものの。
相手が胸元を隠すようにするなら、すっごく残念そうに言う。
立ち上がるその相手を見ながら、苦笑して。
「あ~、まぁ。疲れてるといえば疲れてるのかな。
その。最近色々と厄介ごとがあってね」
初対面の相手だというのに。なぜかそう気安く話してしまう。
ゆっくりと近づけば、相手のアンバランスな魅力が見て取れた。
体型は、幼いのか? と思うようなスタイルなのに。そのバストは非常に豊満であり。
柔らかな雰囲気を漂わせている相手。その姿をちらちらと観察してしまえば、男の股間が、少しずつ硬くなっていくが。
なんとか腰をひねり、そういう部分は隠そうとする男。
■ハルクラム > 特段、彼に関してはまだ好意も敵意も何もまっさらで、何も思っていなかったので、胸元は隠す。
なお、好意敵意どちらかに傾けば、むしろその乳房丸ごと露わにしただろう、どういうことかは察するところ。
とりあえずただの通りすがりにいきなり接するのは淫竜姫の気品もあって遠慮し
「ん、んー?隠しちゃだめだったの?んー、まあ、まだ会ったばかりで、あれは、あれだよ?
色々と厄介なことー?……ふーん。そうなんだぁー。」
敢えて興味のないようにする。ただ、ふりではそうであっても、彼に応えるその十数秒間に彼の服装なり表情なりを見回して、
ただの男?いや、そうっぽくない?ちょっとした魔力、と精力?そんなものを察知していって。
ただ、そんな見えないものを感じるよりも、明らかに彼が何者であるかを想像できるところを見つけて
「……………ふおぉー?
そっか、おじさん、あたいの身体に欲情したの?」
腰をひねっていってもやがてどうしようもなく浮かび上がってくる彼の股間も見つめてそう問いかける。
大胆に言ってしまえば、彼はどのように応えるだろうか?
■セイン=ディバン > いくら女好きで、そういったことにだらしない男でも。
流石に、いきなり野獣の如く女性に襲い掛かったりはしない。
ましてや無防備に胸をさらけ出していた女性を襲うなど。
とはいえ、不意に見えてしまったのは幸運だ、という思いはあるのだが。
「い、いや!? 雨のせいもあって、少し肌寒いし!?
隠す、というか。ちゃんと服を着ることはいいことだな、ウン!」
鋭い指摘に、慌てて視線を反らし、そう言う男。無論内心は酷く残念に思っているが。
相手の言うとおり、出会ったばかりで胸を視姦、などとは失礼甚だしいこと。
男は咳払いを繰り返しながら。相手の言葉に苦笑を強めていく。
「あぁ。まぁね。改めて、セイン=ディバン。冒険者だ。
まぁ、冒険者っていう職業柄、厄介ごとはお友達みたいなもんで」
くつくつと笑いながら自己紹介。厄介ごとのせいで疲れてるのに。
その厄介ごとが友人とは、冒険者とは因果な職業だよなぁ。なんて思っていれば。
「……っ!! こ、これは……!
……まぁ、なんだ。キミみたいに魅力的な女性の胸を見てしまったんだ。
そりゃあ、興奮もするさ。仕方ないだろ?」
更に更に鋭い指摘。なんとか股間を隠そうとするが、男の股間のジュニアは、かなりの暴れん坊だ。
隠しきれるものではないな、と思い。申し訳無さそうに頭を下げながら素直に欲情したことを認める男。
その間にも、股間はいきり立ち。いよいよ、完全に勃起した状態になっていた。
なんとか治めよう、と。男は深呼吸なんてしてみたりする。
■ハルクラム > そういえば雨の方はと、より一層激しくなってきそうで、このままではセインの方が寒そうだと、そう深慮して
「冒険者なら…夜は早く寝た方がいいよー?もう。こんな暗い雨夜にふらふらしてるんじゃないのぉー
で?あたい?あたいはハルクラムだよ。んまあ、名前言えばそんなところだけどぉ。」
冒険者については、ややハルクラムは困ったモノと思っている様子。ハルクラムにとっては彼らの因果で討伐される、
殺される魔物、魔族もまた一つの生き物であり、彼らの所業は決して絶対的悪のもとに成り立っていない。それよりも、
平和な解決事はないかと思っている方だろう。
そう思いながらも自身の指摘に対してまた指摘されたその“欲情”を隠せないでいるセインを見かねて眉をひそめ、
さらに魅力的なり興奮するなりと告白されてか、ハルクラムは少し微笑み
「……食べられたいの?」
と、少し屈みつつ低めのトーンで問いかける。
脅迫ではない、彼が理性を以ってその欲情を抑えようとしている事は分かっている、だからこそのこの言葉。
なにせ、その彼は自分に興味を持たせた、興味がなければ彼が謝ったのだからそれ以上構う必要がない。
「……とりあえず、ここ、セインさんには寒いから、どこか泊まる?
君にアテが無いなら、あたいがどうかしてあげるのー」
■セイン=ディバン > 相手と話をしている内に、雨は少し勢いを増していた。
思わず男は舌打ちをし、首を縮こまらせるが。
「ははは、違いない。人間誰しも、夜は寝るもんだからな。
でもそれを言えばキミもそうだぜ。おまけにそんな格好じゃ風邪をひく。
……ハル、クラム……。あぁ、うん。いい名前だ。ふわり、としたキミの雰囲気に良く似合っている」
相手の言葉に笑いつつ、男は羽織っていたコートを脱ぎ、相手の肩へとかける。
自身は執事服になり、小さくくしゃみをするが。男たるもの見得は張れるだけ張ってナンボ、である。
そうして相手の名を聞けば。男は目を細め、その音を覚えるように、小さく頷いた。
「……そりゃあ、どういう意味だろうかね。
キミが食人趣味があるなら、遠慮したいけど。
エロっちぃ意味なら。……ハハハ、是非ともお願いしたい、って所だ」
いきなり。ゾクリ、と背筋が冷える事を言われた。相手の正体は、まだ気配からは察知できない。
人間ではないっぽいのは、ほぼ間違いない、と男は思ってもいる。
なので、少しカマ掛けをしつつも。
少しばかり淡い期待……イヤラシイ事だった場合を想定し、笑いながら言う。
「あぁ、確かに……へぶしょっ! ひ、冷えるね……。
どうかしてあげる、って。どうやって?」
コートを貸したからか、急激に身体が冷える。男は再度くしゃみしつつも、相手の言葉に首を傾げる。
どうかする。と言われても具体的に何をするつもりなのか、と。
近くに馴染みの宿があるか、自宅でもあるのかな? と考えた男は、頭をぺこり、と下げ。じゃあ、お願いします、と言う。
■ハルクラム > 自分は寒くない、むしろ熱かったというのに、自分のコートを脱いでかけてくれる、彼は優しい。
決して人並みの冒険者ではなさそうだ。ただ、有り余った善意が今の冒険者という職に疲れを催しているのかな?そんな考察をする
「んー、じゃあ、来て?遠慮しないでいいよ?……いや、是非とも、なの?そうなんだ…
エロ…?そちらの意味がわかってるなら、君もそこらへんの…経験済み…かなぁ?」
人間ではない、その事をハルクラムは隠さないことにした。いや、いつも隠していないようなものだ。しかし、彼は少なくとも初対面
かのような、そんな感じに自分を思ってきた。笑いながら、しかし身震いしている彼。少し温めてあげよう、当然自分の方が温かさが
あるのだからと、
ギュッ
「……ほら、行くよぉ…」
正面から、抱きついた。両手を彼の頭の後ろで交わり、ほとんど密着する。彼女の温度が、彼に伝わって、ほわんとした空気が漂う。
そして、彼の手を探して片手を交え、誘うかのように、歩き出す事にした。
「まあ…あたいの仕事場だけど…、セインさんのお願い…聞いてあげるのー……」
■セイン=ディバン > 相手の事情がわからない以上、男の優しさに意味があったのかどうかは微妙ではあるのだが。
男にとっては、そんなことは些細なこと。寒そうな格好の女性がいれば服を羽織らせる、というのは男にとって当たり前なのだ。
「……ふ、む。この雨と寒さだ。遠慮しないでおこう、ウン。
……はてさて。ご想像にお任せするがね?」
カッコつけようにも、少し予想以上に身体が冷えている。
男は、これ以上の見栄っ張りは限界だな、と。相手の厚意に与ろうと頷き。
探るような言葉には、少し意地悪い感じで笑って誤魔化す。
なぜだろうか。男は。この少女を一目見たときから、好ましく思っていた。
「お、おぉ!?」
いきなり、抱きつかれた。大胆にも、正面から。
当然、密着状態となれば相手の体温や、身体の柔らかさが伝わってくる訳で。
「仕事場? なるほど、とりあえずはそこに連れて行ってくれる、と。
……お願い? えっと、それってどういう……」
ふかふか、ふわふわ、ぽっかぽか。あったかくて柔らかい。
男の思考は、すぐさま奪われ、誘われるまま歩いていく。
実に魔的な、肉付き良い相手の身体。特に、抱きしめられて触れた胸の柔らかさなど、その感触だけで脳を犯されてしまったよう。
当然、思考能力絶賛低下中の男。先ほど自分の言った一言なんて忘却の海へポーイ、である。
しかして。男の股間の槍は更に堅さとサイズを増し。のみならず、下着の中で、どろどろとカウパーを漏らし始める始末だ。
■ハルクラム > 【後日、別所オープン部屋にて継続致します。】
ご案内:「王都マグメール 平民地区 高台の公園」からハルクラムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 高台の公園」からセイン=ディバンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 衣料品店」にツァリエルさんが現れました。
■ツァリエル > 寒さも緩む午後の日差しの中、衣料品店を訪れたツァリエル。
ショーウィンドウに映る衣服を物珍しげに眺め、ふらふらとあちこちを見て回る。
いつもいつも修道服ばかりでは色気がないし質素すぎると侍女たちに怒られて
あれやこれやと華美なドレスや派手な女性物の衣服を着せられそうになっては困っているのだ。
それならば、折角だし自分で選んだあまり華美ではない普通の衣服がいいと思ってこっそりお忍びで城下まで出かけたのだ。
ふたなりになってから男物の下着で間に合わせていたけれども、これはこれで不便ではあるし、
普段着るものと下着を買えればそれでいい。
だが、ものを買うことは愚か、おしゃれに今まで縁のなかったツァリエルだから随分と迷ってしまう。
あまり目立たず、慎ましやかなものがあればそれでいいのだが……。
■ツァリエル > はぁ、と両手に息を吐きかけて手をこすり合わせて温める。
あまりに綺羅びやかなショーウィンドウは自分には不向きなような気がして腰が引ける。
それにあまりに高価な品だったりすれば民草の血税によって賄われている現状を思えば
贅沢をするのもためらわれるのだった。
「どうしよう……」
結局10分ほど店の前をうろうろしてしまったが、このままではお店の人にも迷惑だろう。
意を決して何処かに入ってみるのもいいかもしれない。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 衣料品店」にレナーテさんが現れました。
■レナーテ > そこらに並ぶ店の一つには、鎖に繋がった首輪を千切り断つような紋を描いた印が入った看板があった。
ここらで衣類を取り扱うようになった組合の店の一つから、からんとドアベルの音を響かせながら外に出ると、弱まったとは言え、まだ寒さは変わらぬ冬空に白い息を吐く。
戦うための可愛らしい戦闘衣姿に、肩からは大きめの魔法銃を一つスリングで下げながら歩く。
胸元には大きめの紙袋を一つ抱え、道を進むと妙な影に視線が止まった。
コートの後ろ姿が店の前で右往左往する様子に、はてと首を傾げるような心地でそちらへと歩いて行く。
「何処かお店をお探し……でしたか?」
近づいていき、問いかけながら改めて姿を確かめれば、見知った姿に言葉が途切れていく。
こんなところで会うとは思いもせず、レンズの向こうの丸い目を一層丸くしつつ驚くも、直ぐに普段の穏やかな笑みへと変わり、目を細めた。
何か探しものだろうか、問いの続きをそのまま掛ければ、何気なく彼がうろうろしていたお店のショーウィンドウを見上げる。
綺羅びやかな衣類がマネキンに飾られた世界、男性用ではなく女性用のそれを見ていた彼に、何を言うわけでもなく変わらぬ笑みのまま視線を戻した。
■ツァリエル > 店から出てくる人にびっくりして小さく飛び上がったものの
すぐに顔を赤らめて俯いてしまう。
何も悪いことはしていないのだし堂々としていればいいのだが
どうにも場違いな気がしておどおどとしてしまう。
その人物が自分へと声をかけて近づいてくるのに、え?とこちらも振り返る。
見知った顔と姿の、レナーテだった。
顔見知りの姿にほっとなって笑みを浮かべるものの、
子供のように店の前で右往左往していた自分を思い出して恥ずかしそうに視線を落とす。
「こ、こんにちは……。いえ、洋服を買いに来たんですけど……
どこで買い求めたらいいか……わからなくて……」
洋服などいくらでも手に入りそうな身分の自分がわざわざ買い物に来ている不思議。
レナーテの視線が女性物の衣服のマネキンに移ればなお一層顔を赤らめて押し黙ってしまう。
■レナーテ > 小さく飛び上がる姿に少しだけ眉をひそめて訝しむも、振り返った姿に納得したように笑みが溢れる。
どこか頬の赤い彼の様子は、ショーウィンドウの景色で理解に至りつつ、たどたどしい言葉にクスッと笑みが深まっていく。
「こんにちは……そういうことでしたか」
納得の言葉ともに小さく頷くと、では と一言をつなげると、片手を伸ばし、彼の手を握っていく。
そのままさも当たり前のように店のドアの方へと向かっていけば、ちらりとそちらに振り返る。
「一緒に入りましょうか」
出会った頃はまだ男の子のままだったが、ここ最近はずっと両性具有の身体。
何が必要か、何が似合うかなどわからないだろうと思えば、臆すること無く彼を連れて店の中へと入っていく。
幾つもの店が並ぶ店内は、下着から外着まで幅広く扱っているらしく、これならちょうど良さそうだと思いながら、辺りを一瞥する。
すると、一箇所に目をつけ、再び彼の手を引いていく。
「下着とかもいりますよね?」
服を買うのにも躊躇していたのなら、下着は余計に戸惑うところだろうと思えば、そちらへと向かっていく。
堂々と自身が店の中をあるき、彼を連れていけば、既にいた客も店員も、此方を訝しむ様子もない筈だ。
元が中性的で可愛らしいのだから、さも当たり前にしていればおかしいことはないと、行動で示しつつ下着の並ぶ一角へと連れ出す。
最初は何も言わず、少し子供っぽいものから大人な雰囲気なものまで並ぶ下着の棚を変わらぬ表情で眺めているだけだが、彼がどれに反応するか、様子を伺う。
■ツァリエル > レナーテの柔らかい手に手を取られ、臆すること無く店へと入っていけば
慌てふためくもののさして抵抗はなかった。
彼女に遅れること一歩二歩、おずおずと店内に入っていく。
思った通り目まぐるしく取り巻く衣類の棚に圧倒されて、
どこをどう回ればいいかすらわからない。
だがレナーテはと言えば慣れた様子で売り場の一角、それも下着売り場へと連れて行こうとする。
「れ、レナさん……」
それはまずいと慌てて引き留めようとするも、周囲も彼女も特にツァリエルがいることをおかしいと思っていない様子で
だんだんと抵抗している自分が恥ずかしくなってくる。
無言で、下着の必要性をこくんと頷いて示すと、渋々彼女に手を引かれて下着売り場へと足を踏み入れた。
見るのも恥ずかしそうに棚から視線を反らしていたが、それでは買い物にならないと諦めたように対峙する。
子供っぽいものからきわどいものまで並んだそれらに顔を赤らめて眺めるものの今一つピンと来ない様子。
綿の質素な白い飾り気のない下着を選ぼうとする。
■レナーテ > 店の店員も仲のいい少女同士で来たのだろう程度に二人を見やり、客も男がいるとは思いもせず振り返ることもない。
落ち着かぬ彼にクスクスと楽しげに微笑みながら、耳元に大丈夫ですよと優しく囁き、下着のコーナーへと誘う。
「……白でも、こういう方が似合いそうですね」
白の地味なデザインを手にしようとすれば、彼の手の甲へ掌を重ねて、二つ隣の商品へ重ねさせる。
同じ綿のものでも、縁に白いレース飾りと、薄ピンクの小さなリボンを胸元に飾ったブラと、同じデザインの深穿きのショーツ。
丁度胸が膨らみ始めた幼い少女が身につけるようなものの中でも、シンプルに可愛らしいものへ重ねさせる。
「若しくは……こういうのとか、ですかね」
手を離し、今度は反対側の方の棚を見やると、手に取ったのは年頃の少女が着けるようなデザイン。
パステルピンクのカップの両方、中央に立てに走る帯状のレース飾りが特徴的なブラと、縦に飾られたレースが中央に入った同デザインのショーツ。
こちらは先程のとは真逆に、左右が結び紐のタイプになっており、浅穿きのローライズ気味な作りとなっていた。
敢えてぎゅっと二つに絞り込み、彼の反応を確かめながら好みを探っていく。
■ツァリエル > 耳元にレナーテの優しげな言葉と吐息が吹きかけられればそんな時でもないのにぞくりと背筋が粟立った。
努めて平静を装いながらも真っ赤な顔色は相変わらず、
彼女の手が二つ隣の商品を勧めれば
その柔らかい布地に指先が触れるか触れないか辺りでぱ、と離してしまう。
「う、上もいるのですか……? 僕、下だけでいいと思ってて……」
揃いのブラとショーツを見せられてどきどきと胸が高鳴る。
普段は見ることもない、女性の衣服の下の秘密に触れているようで恥ずかしい。
既に裸を見たレナーテならわかるだろうが、胸は両性具有と言ってもさほど出ているものではなく
男としてはなだらかで柔らかく、女としては硬く平坦な程度である。
ツァリエルもそれをわかっていたから下着はショーツだけを選ぼうとしていたが……。
どちらが好みか、尋ねられているようでもじもじと二つを見比べてしまう。
結局、震える指先で選んだのは左右が紐で結ばれているタイプのものだった。
それも用が足しやすそう、というだけでデザインがどうとかはあまりよくわかっていなさそうだった。
■レナーテ > 「女の子……らしくするなら、いるかなと思いましたけど」
恥じらいに交じる欲望のサインに僅かに気づきつつ、意地悪に女へ堕ちる倒錯感を煽るように微笑む。
ショーツだけでなく、ブラまでも飾るようにつけてしまえば自ら望んだことと無意識に感じるように、差し向けられるはずと。
どちらかと言えば後者を選んだ彼に、ではとそれを手に取ると、一緒に白地の透け感のあるキャミソールも選んでいき、内側からも少女らしく着飾らせようとするだろう。
そのまま服を、靴をと選んでいく合間、誰にも気づかれること無く秘密の買い物の時は過ぎ去っていく。
店を去った後、二人がどうしたかは今は知る由もない。