2017/12/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 」にボブさんが現れました。
ボブ > (小雪がちらつく街の通りを一人歩いている褐色の肌をした男。
通りには年末の色んな物資の買出しをする人を狙いとした露店が立ち並び、男はそれらの露店の品揃えを眺めては
次の露店へと移動する冷やかし行為をしていて)

「う~ん? 特に買い出す物はないこの状態でなかなかこれ欲しいって思う物はないな。
そういう物ほど結構長い間使える…思い入れがある物になると思うんだけどな……」

(露店の冷やかし行為であっても、男には男なりの持論があるようで男の脚は露天の前で数瞬立ち止まっては
また次の露店へと向かうように絶え間なく動きを示していて)

ご案内:「王都マグメール 平民地区 」にルルさんが現れました。
ルル > 「よう! 我らが歌姫ルルじゃないか! 買い物かい? …だがなあ、あんたぐらいの有名人になれば富裕地区に邸を建てて使用人ぐらいいくらでも雇えるんじゃないか?」

露店の親父には悪気はないのであろうが…ミレー族と魔族のハーフとしてずっと差別や迫害の対象にあった自分にとっては妙にカンの触る言葉。

使用人…奴隷を使えと言わないだけマシよね

彼女はそう頭を切り替えることにして「普通の歌姫」の表情を崩さずに「そうだね、新しいアクセサリーは出てない? 質流れ品でもいいものがあれば教えて頂戴よ」

そう言って露店を覗き込む―

ボブ > (一つの露店からまた隣の露店へ、そしてまた更に隣の露店へと移動を繰り返していれば、男が向かう先の露店で
ちょっと大きめの声を露天の前の客に話しかけている親父の声がして、男は露店の品揃えを見ていた視線を上げ、
そちらの方に目を向けていけば少し着崩れたようなドレス姿の同年代くらいの女性が話しかけられているのを見かけていけば)

「ん?歌姫?……へぇ~?そういう人もこういった所に来るんだ。庶民派といった所か。
そういう感じは好感を感じなくもないかな……」

(少し離れた露店の前からでも聞こえた親父の言葉から得た情報からボソッと独り言を洩らしていけば、
男は冷やかし行為をしていた露店の前から移動し、ドレス姿の女性の背後についてみせ)

「ふ~ん……正直流行からは外れているものの素材としての銀とかはいい物を使ってるみたいだな。
それがこの値段となれば結構お値打ちと言っても言い過ぎじゃないな……」

(女性の背後から露店の品揃えを眺め、その品揃えに関しての感想を洩らしていく男)

ルル > 「まあ、そうやって気取らないところもあんたの魅力だよな。だがお得意さんは貴族様や時には王城にも招かれて歌うらしいな…それでも俺たちと対等に付き合ってくれるのは嬉しいねえ」

親父の勝手な「歌姫像」に彼女は笑いをかみ殺す。対等! なにが対等だ! 今に見ていろ人間どもめ、そのうち私の「ほんとうの歌」を聞かせてやるから…
貴族や王族が彼女に歌わせるのは「ほんとうの歌」だ。それを聴いたものはたちまち彼女の性奴隷とすることにでき、男女問わず被虐趣味の貴族や王族は思ったより多い…

「そうね…今日の舞台も無事終わったことだしあとは軽く飲んで帰るわ」
その時彼女は自分の背後に誰かが立ち、品定めをしていることに気付いた。

「あら、あなた…詳しいのね。どうせ舞台用だから流行はどうでもいいの。そうねえ、せっかくだしこれと、あ、あとこれも頂戴」

彼女は見知らぬ男の迷いのない口ぶりを信じ、並んでいる品物のうち大ぶりのイヤリングと中古と思われるドレスを新しく購入した。

「アドバイスありがと。私はルルよ、劇場で歌ってるの…でも私は平民だからここにいる方が落ち着くのよね」
男に向かって少し自嘲的な笑みを漏らしながらも彼女は礼を述べる―

ボブ > (女性の背後に立ち、露店の品揃えを眺めようとすれば……背中を見せている女性の辺りから怒気の気配を感じるが、
男に気づかず、露店の主と話している女性の言葉使いにはそれらの怒気を感じさせるものはまったく混じっておらず、
内心で『かなりの役者だな……』と思いつつも、女性が何に対して怒りを感じているのかまでは男には分からず、
露店への冷やかしの続きとして並べられた商品への感想を洩らしていけば、それに対して女性が反応してくれて)

「まぁ、昔、色々と見て回る事があってね。 素材の見極め位だったらできるようになったもんでね」

(昔……傭兵時代に盗賊団などから奪われた財宝などを幾多と見てきた為、身に付いたその程度のような事は出来る。
傭兵を辞めた今となっては無用の長物となった鑑定能力だが…)

「ほぉ~、劇場で歌ってるとは……。俺みたいな芸術の欠片も分からない俗物にとっては縁遠い所だな。
俺はボブ、この王都からちょっと離れたところにある山村で暮らす木こりだ。 どぉ~だ、芸術やら歌とかに縁遠そうだろぉ~?」

(自己紹介をしてくれた歌姫に対して、こちらも自己紹介をしていく男。
口先では芸術からは縁遠いと口走っているが、それなりに耳や目は肥えている男はあえて粗野な男を装うように話していった)

ルル > 「ふうん…見た感じは商売人や職人とも思えないけど…まあ私は自分を含めて過去には興味ないの。今の自分がすべてだわ…あなたはそうは思わない?」

ボブと名乗ったその男は人間だ。だが彼女はこの男に自分と似た匂いを嗅ぎ取っていた…恐らく、簡単に人と仲良くできるような気質ではないだろう。強烈な恨み、ということではなさそうだが人間にも人間なりの苦労があるのだろう…そのような影を彼女は見抜いていた。

だがそれで人間への復讐心が薄れたかと言われれはそんなことはまずないわけで―

「へえ、自然と共存できる生活なんて羨ましいわ。ふん、私だって別に正式な音楽教育を受けてるわけじゃないし―私の歌を聴いて『喜んでくれる』観客の姿を見るのが嬉しいから歌ってるだけ…ふふっ、歌姫だのなんだの買いかぶりすぎよ」

ボブの「芸術とは無縁」と軽口を叩く様子が引っかかる。この男、単なる木こりではないのでは…いや、過去は詮索しない主義だ。聞き流してしまえばよい。

「ふふ、あなたのこと気に入ったわ。お望みなら歌ってあげてもいいわよ? こういうものは一度体験してみないとわからないと思うの」

この時はまだ「普通の歌」を披露する為劇場に招待しようかと考えていた―

ボブ > 「そうだな……過去は振り返ってもそこにあるだけで何も変わらないわな。今…そして未来を考えていった方がマシだな」

(過去には興味がないとはっきり言い切る女性の意見、それに関しては男も同意見でそれに乗っかるように言葉を紡いでいく男。
露店の主に背を向け、男と話している時の彼女からは怒気はそれほど感じないが、それでも何らかの薄暗さは彼女から伝わってきてて)

「人に喜んでもらう……か、いいよな、そういうのって。 自分がやらかした事でいろいろあった俺からしたら
そういう仕事をしているルルは羨ましく思うよ」

(前職をしていた時に……100%が自分の所為ではないが、30%くらいは自分の行いで妬まれたり恨まれたりした経験を持つ男は
人に喜ばれる仕事をしている彼女の事を本当に羨ましく感じ、素直に言葉にしてみせた)

「う~ん? 上演している最中に寝る危険性があるし、ここは遠慮しとくべきかな?
でも経験しなければ実感できないというのもこれまた真実だし、お誘いに乗るべきかな?」

(彼女の前で腕組みをしながら考えてながら、その考えを口にしていく男。
その考えを纏める前に腕組みを解いていけば、目の前の彼女の目を見つめるように見つめていけば)

「う~ん……正直、頭が回らないな。 頭の巡りを良くする為にちょっと一杯いきたい所なんだが、
こっちの方は俺の奢りって事でお付き合いしてくれないかい?」

(男は右手の形をグラスを持つ形にし、口元に運ぶような仕草をし、酒場へと場所を変えないかと誘いを掛けていく)

ルル > 「ええ…私には歌しかなかったから」
言葉少なにぽつりとつぶやく。ボブも重い荷物を背負っているのだろう。だが、素直に彼女が羨ましいという発言に暗澹たる気持ちになる。

―もちろん舞台で「普通の歌」を披露している時もいいものだ。だが彼女の真の目的は…

「あら、寝ても構わないわよ?(思わずクスクス笑いながら)…そうね、ご希望とあらば私も軽く飲みたかったところだし、そこで少しだけ歌を披露してみるわ―」
邪悪な笑みを上手に隠しながら、彼女はボブについて酒場へと足を運ぶのだった―

ボブ > 「歌しかなかった……いい言葉だが、ちょっと重たくも感じるな、その響きは」

(何か一つとりえがあれば……そう願う人は多いだろう…だがとりえが一つだけというのも困ったもので
その一つが無くなったら心のより所が無くなってしまう…男はそう考え、持論を呈していって)

「いびき掻かなければいいんだがなぁ~…静まり返った劇場でいびきを掻いたら大顰蹙モノだろうしな。
よしっ! そんじゃ行くかい? 俺の奢りって事でルルの行き着け、もしくはお勧めの酒場にでも案内してくれよ」

(飲みの誘いに乗ってくれた彼女と共に歩きながら、酒場への案内を頼みつつ、露店で買った彼女の買い物の品を
持つ紳士的対応も見せていって)

ルル > 「そうね。私の家は下層階級で母は娼婦をしていたの。惨めだったわ…華やかな歌姫になりたいとは思っていなかった。ただ、周りがそう担ぎ上げただけ…」

母がミレー族であることは伏せ思いもかけず心情を吐露してしましまってから、彼女はハッとしたように
「じゃあ、この近くに私の馴染みの店があるから行きましょ…あら、荷物を持ってくれるなんて親切なのね」

この男を毒牙にかけても良いものか少し迷いが生じた。だが、思案しているうちに目的の酒場へと到着する。

「こんばんは、今日も飲ませてくれる?」
店主に挨拶すると「お、歌姫ルルの登場か! なんだ男連れとはあんたもお安くないねえ…ま、適当に座んなよ」

店の中は男ばかりで半分に少し足らないぐらい埋まっていた。みな、ルルを見て歓声を上げる。

「ルル~、今日こそ貴族や王族さえ虜にするというあんたの美声を聴かせてくれよ~」
酔った男どもの要望―さてどうしたものか、と彼女はここまでついてきたボブに向かい

「この店はいつもこんな感じよ…せっかくだから普段は上流階級しか聴けない『特別な歌』を披露してあげようか?」

彼女の目は一層暗い輝きを帯び、ボブを見つめている―

ボブ > 「……悪りぃ…過去は興味ないんだったよな。 過去を巻き戻すような聞いちまって悪かったな」

(彼女の口からポロッと零れた吐露を耳にし、そこは触れてはいけなかった部分だったと謝罪を入れていく男。
そこから空気を変える様に明るく酒場への案内をしてくれるように頼み、彼女の案内で酒場へと辿り着けば)

「ずいぶん人気者だな。 それを知らない俺がよっぽどの田舎者って事だな」

(酒場の中にいた先客の男たちから大層な人気で声を掛けられまくっている隣の彼女を見て、彼女を知らなかった
己自身の不勉強さを笑いの種にしていき)

「『特別な歌』ね……それは芸術の疎い俺すらも魅了する歌なのかね? それは是非とも聴かせてもらいたいな」

(彼女からのお誘いに乗るように男は歌って欲しいと告げ、男は空いているテーブル席の椅子に座り、彼女の方に視線を向けていくか)

ルル > 「所詮、私は貧民出身のただの平民よ…じゃあお望みとあらば」

彼女は運ばれてきた酒を一気に飲み干すと席から立ちあがった。騒がしかった周囲の客たちが一種異様な雰囲気を感じ取り静かになる。

「今日はとても気分がいいの。だから景気づけに一曲歌おうと思ってね…しかも貴族や王族たちにしか聴かせない私の『ほんとうの歌』…ふふ、よく聴いてってね。芸術を知らなくても声を聴けばわかるってもんよ…ああ、お店はもう閉めて頂戴! 今からは私のリサイタルよ!」

すると再び歓声があがり「ルルの歌をタダで聴けるとはなあ!」「馬鹿言うな、あとで全員でルルに酒を奢るんだぞ」と周囲は色めき立つ。
彼女は店が施錠されたのを確認してから、周囲を睥睨し(まるで勝者が敗者に向けるようなある種の憐れみを持った視線―)すう、と軽く息を吸うとその薄い唇から馴染みのない異国風のメロディが紡ぎ出される。

「不思議だ…どこの国の歌だろう」

周囲は固唾を飲んで歌うルルを見守っている。だが歌が進むにつれ、男たちに変化が現れ始めた。

―服を脱ぎ棄て自分のモノを扱き始める者。歌うルルの足元に這いつくばり靴を舐め始める者。「ルル様、ルル様」と譫言めいて彼女の名前を呼びつつ床に頭を打ち付け続けた挙句射精する者―

だが、彼女の歌は終わらない。ここにいる全員の人間どもを屈服させないことには終わらないのだ…

ボブ > (テーブル席の椅子に座り、グラスに入った酒で軽く咥内を湿らせる程度に口に含み、喉を鳴らして飲み落としていき)

「ああ、じっくり聴かせてもらうよ、これだけ賞賛されるルルの歌を……」

(テーブルの上に片肘を突き、歌いだす彼女の姿を観、アカペラで歌いだす彼女の歌を耳にしていけば、
男は頭がクラッとするような感覚を覚え、軽く頭を振っていけば、他の席に座っていた男たちの異常な異変を目にし、
目を見開き、座っていた椅子を後ろに倒すように立ち上がっていけば)

「なっ!?なんだこりゃっ!!? これは……くっ!……うううぅぅ……」

(強い精神を持っていたため、他の男たちより歌の掛かりが甘かったのか、常識的行動を取ろうとしたが、
彼女の歌唱は続き、荒波のように男の精神力を削ぎとっていけば、バタンとその場に倒れ込み、ポワンっとした
目つきで歌い上げる彼女の事を見つめ上げていく己の意識が欠如した男)

ルル > 彼女は男たちが自分の歌に屈したのを見て取ると、満足気にそのままドレスを脱ぎ捨てる―下着はつけていなかった。

「ふふっ、堪能していただけたようね…ボブ、あなた随分頑張っていたけど所詮は人間…歌を聴いてしまったからにはもう私の玩具よ」

喉の奥で笑いながら頽れたボブに声をかける。その時にはもう全裸の彼女に向かって男たちが無様に這いよって来るのだった。

「ルル様! 俺の顔にあなたの黄金水をめぐんでください
!」
「ああ、美しい脚だ…俺はあなたの奴隷です。綺麗に舐めさせてください」
「おい! ルル様の脚は俺のものだ、どけっ! ああルル様、どうかその足で俺の汚らしいイチモツを扱いてやってください…貴女に一生お仕えしますからっ!」

男たちの怒号と哀訴…彼女は順繰りに彼らの希望通り存分になぶる。

男のモノを足で扱きながら別の男は彼女の身体を舐めまわし何度も射精する。また別の男は床に寝そべりルルの小水を今か今かと口を開けて待っている―そこはまさに地獄だった。だが、それだけのことをしてもなんの痛痒も感じないほど辛い過去を送ってきた彼女にしてみれば、これほど喜びを感じることもなく…

「これでも今日は控えめにしているのよボブ…たまに死人が出ることもあるからね、ああでも私のせいじゃないわよ? さ、あなたは私に何をされたいのかしら…」

男たちを蹂躙していきながら、彼女は出会った時のような笑顔をボブに向けるのだった―

ボブ > (彼女の歌が男の頭……脳を染め上げるごとに男の頭の中から理性ある己自身というものが消えていき、歪んだ……
過去の…少年時代にされた事が頭をよぎり、精神状態もその少年時代へと退行していけば、全裸姿の綺麗な女性が目に入り)

「お姉さん……ぼく……お姉さんのオモチャになるよ、ぼくなんかで良ければたくさん遊びつくして……」

(少年傭兵時代、年上の女性傭兵に散々弄ばれまくり、玩具にされた記憶の底へと押し込み、消し去ったはずの男の過去が
彼女の歌によって呼び起こされ、最初に出会った時のしっかりとした大人の男といった様子など欠片も見えず、
何も出来ない子供のように彼女から与えらえる全てを受け入れる従順でありながらも歪んだ忠誠心をみせあげていく男だったもの……)

ルル > 「あらあら、意外ね…」
幼児退行したボブにやや驚いたものの、邪悪で優し気な微笑みを向け

「いい子ね…じゃあお姉さんと一緒にいらっしゃい…」

まとわりつく男どもを振り払い、彼女はボブを連れて夜の闇に消えていった―残された男たちは追いかける気力もなく、ただその場で泣き崩れるだけだった―

「ルル様…」

ご案内:「王都マグメール 平民地区 」からルルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 」からボブさんが去りました。