2017/12/26 のログ
シャルレ > 「わかった…ありがと」

ニギニギしてた手を、改めて握っておくと石が暖かい。
何度繰り返しても不思議、石にしかみえないのに暖かいということに、じーっと見つめてたけど。
名前を聞けば、慌てたように。

「わ、私はシャルレ、ブレイドありがと暖かくなったよ」

両手で握ってた手も温まった、もう冷たくないと教えるように、男性の手を一度だけ軽く握って、

「じゃあ、私は帰らなきゃ、ブレイドまたねー」

握った手を離し、そのまま手を振りながら隊舎の方向にむかって歩いていく。

ブレイド > 「そりゃよかった。
まー近いけど気をつけて帰れよ?」

少女にも効果があったようで、内心ホッとしつつも笑顔を見せる。
自身の手を握る少女の手は暖かく、もう心配はいらないようだ。

「おう、またな。シャルレ」

ひらりと手を振り少女を見送る。

「さて、オレも行くか」

そういえばお腹が空いていたのであった。
石を少女にあげたせいか、寒風が体に堪える。

「さっびぃ……」

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシャルレさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」に白雪さんが現れました。
白雪 > ――ふーん、ここが“王都”ねぇ。

(人でごった返す大通り。道行く人は何処か楽し気に笑い、肩を組み、陽気に歌なんかを歌っている。それはきっとこの場所が飲食店――というか酒場――が軒を連ねる一角であるということが多大に影響しているのだろう。店先から零れる熱気に宛てられた人々が我先と目当ての店に入っていくのを尻目に、通りの端っこで立ち尽くしている人影があった。白い頬にまだあどけなさを潜ませる人影は、年若い女の姿かたちを取っている。人間観察と云う態で石造りの壁に背を預け、眼の前を通る人々にさり気ない視線を向けているのだ。)

どんなに殺風景な所かって思ってたけど、こうして見ると“帝国”と大差無いわね。良い商売できそう。

白雪 > (道行く人々をじっと見る。…この国を構成する人々は実に多種多様だ。膚の色も眼の色も当たり前のように違うし、躰の構造すら千差万別と来ている。人の躰を持つ者と、獣の要素を混ぜた者とでは掛かり易い病気も違うだろうし、そうした小さな差は得てして金に代わってくれる。…特に躰に合う合わないが価値観の薬品であればなおのこと。)

…傷薬ならギルドの詰め所に直接持って行った方が話早いかしら。
値の張る回春薬なら…ハイブラゼール、だっけ?あすこの高級娼館ならお金持ってる狸爺どもがごまんといそう。
……けど、まぁ、……おいおいか。仕方がないわね。

(足元へ置いた黒革の鞄を胸に抱き上げ、中を見る。見えるのはガラス瓶や油紙に包まれた飯の種…基、様々な効能を誇る薬たち。この薬を適材適所へ持っていけば大きなお金に化けるのだけれど、或る程度この国に慣れた後で無ければ難しいだろう。…琥珀色の目元に不機嫌そうな色が混じる。は、と吐いた白い溜息は、冬の夜空へすうっと溶けていった。)

白雪 > ……さて、と。まずは腹ごしらえと行きますか。こっちの食事が口に合うと良いんだけどなァ。

(辺りを漂う色々の匂いは、常人より優れたる女の鼻を刺激してやまない。釣られて食欲自体も刺激され、ぐぐうと小さな腹音がたった。幸いなことに時間はたっぷりあるのだし、そも腹が減っては戦は出来ぬという。まずは店のどれか一つにでも入り、暖かい食事にありつくのが得策だ。……女は壁から背を離すと、商売道具の入った鞄を大事そうに抱え直し、人ごみの中へ消えていった。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区」から白雪さんが去りました。