2017/08/20 のログ
ライムウェル > 自己を顧みるという、珍しい行為に没頭していること暫し。
思案の波に漂っていても、視界は時折、通りの方を向いており其処を歩く女性のチェックには余念がない。
けれども脇が甘いと言うべきか、一番近い場所である店内や周囲の席の状態にまでは気を配っていないという有り様。

見るからに怪しい風体の男が陣取っている席以外は、既に店内を含めテラスの席も埋まっており。
新たに訪れる客は、店員に申し訳なさそうに『あの方との相席であれば…』と申し出た回数、実に5回。
そして、客はそのまま帰っていった回数もぴったり5回。
何気に客達も異様な男の事が怖いもの見たさで観察しており、席が中々空かぬ模様。

さて。そんな状態の店に新たな客はまた来るのだろうか。
今ならもれなく、難しい雰囲気で考え込むシルクハットとマスクを着けたタキシード男の席へとご案内される事請け合い。

ライムウェル > 果たして訪れた客が相席を選ぶのか否か。
それ以前に、そろそろ自己を顧みる時間も終わりを迎えそうであるが―――。

やがてテラス席の一角が俄かに騒がしくなるのだろう。
何時にも増して熱弁を振るい、誇らしげに思いを語る興行師の姿が見られたんだとか。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からライムウェルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区酒場」にサヨ・カシマさんが現れました。
サヨ・カシマ > まだほとんど人の入っていない昼前の酒場。
小汚いながらも安く量も多いという事で冒険者の間での評判もよく、もう少しすれば賑わいを見せるだろう。

そんな喧噪の前のほんのりとうら寂しい店内、テーブル席には異国の装束の娘がぽつんと腰掛けていた。
仕事を探しに来た……はずが気付けばのんびりとお茶を啜っていた。
両手で持ったコップを口元で傾ける度に長い睫毛で縁取られた瞳が伏せられ、長い黒髪がさらりと揺れる。
そこだけがまるで別世界のようにゆっくりと時間が流れていた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区酒場」にロズワールさんが現れました。
ロズワール > 平民地区ではすっかりお馴染みになった白髪の少女が経営する魔道具店。
そこの店主である白髪の少女「イリヤ」は近々行われるという魔族の国の大規模遠征についての情報を集めるために、白昼の酒場へと足を踏み入れていた。

この酒場にも、イリヤを知っている者は少なくなく、顔を合わせれば店の常連客などに声を掛けられた。

「なるほどねぇ...、どうりで最近鉄の単価が高くなってるわけだ。ほかに何かもっといい情報あったりする?」

白昼堂々酒を飲み荒らしている騎士たちから有益な情報をいくつか聞き出せばふむふむと腕を組んで何やら考えるそぶりを見せる。

その様子に気づいた酒場のマスターに「ロズちゃん、一杯飲んでく?」と聞かれれば、奇麗な黒髪の女性が座るテーブル席の隣に腰かけた。

サヨ・カシマ > 少し人が増え始めた店内――にも関わらずその一角だけはまるで別世界のようにのんびりとした空気が流れ続けている。
そんな中、現れた白髪の少女はどうやら高いコミュ力を持っているらしい。
酔っぱらい相手に会話が成立しているのが何よりもの証拠だ。
あれは素人にはお勧め出来ない。
良く言えば淑やかな、悪く言えばぽーっとした伏せ気味の瞳でちらりと少女の背中を眺め、そんなことを頭の中に思い描く。
そうしているうちに同じテーブル席に少女は腰掛け、何やら考え込んでいる。

「…………。」

ちらり、とわずかに視線を向けただけで、それ以上の反応は見せず、変わらずゆっくりとお茶を飲んでいた。

ロズワール > 「おや、お姉さん見ない顔だねぇ...、お姉さんも昼間からお酒...じゃ、ないみたいだねぇ」

しばらく考え込んでいたイリヤだったが、僅かに感じた視線の先へ目を向ける。
いつも通り、気さくに声をかけたイリヤは、黒髪の女性が飲んでいる者が酒ではないということに気づき、発言を改めた。

「お姉さんも、情報収集とか?」

首をかしげながら女性の目を見つめ、僅かにほほ笑む。

サヨ・カシマ > 「……。」

見つめられ、話しかけられた。
しかし、反応らしい反応はほとんど見せず、のんびりとコップを口元へと運ぶ。

「…………。」

そして、たっぷりと一分程が経った頃、ようやく静かに口が開く。

「……お小夜は…………お仕事……です。」

まるでお茶を飲んでいることが仕事のような口ぶり。
正確には仕事を探しに来たわけだが、圧倒的に言葉語りていない。
ちらりと視線を向けると、それだけで長い黒髪がさらりと揺れた。

ロズワール > 「...お仕事かぁ。そっかそっかっ」

女性の返答を待つこと1分。
やっと帰ってきた言葉に微笑みながら答える。
余り詮索することではないかもしれないが、どう見ても仕事をしているようには見えなかった。

「えっと、名前...お小夜っていうの?私はロズワール」

お小夜と、自分のことを呼んだ彼女にこちらも名前を告げる。
黒髪を揺らしながらこちらを見つめる女性ににこっと笑みを浮かべ。

サヨ・カシマ > 「…………。」

少女の返答、しばしのんびりとお茶をすする。
ゆったりとした時間が流れ、そして……。

「……はじめまして、ロズワール様。鹿島小夜………えっと、サヨ・カシマと申します。……お小夜と……お呼びください。」

少女のほうへと身体を向けると深々と頭を下げ、思い出したように自己紹介。
そして、頭を下げたまま、またゆっくりと時間が流れていく。

ロズワール > 再び、自分の言葉の返答に時間が流れていく。
それでも、嫌気を感じることなく、グラスに注がれた酒を飲み、待つこと数分。

「お小夜、ねっ。可愛い呼び方だねぇ、私のことはロズって呼んでっ」

やっと自分のことを話してくれたマイペースな女性に笑みを見せ、こちらも軽く頭を下げる。
しかし、頭を下げたまましばらく動かなくなったお小夜を見て「わははっ」と愉快気な笑い声を漏らした。

サヨ・カシマ > 「…………?」

頭上から笑い声が聞こえて数十秒、ゆっくりと顔を上げると不思議そうに小首を傾げる。
長い黒髪がさらりと揺れ、桜色の着物の上で踊る。

「……何か……ありましたか?……ロズ様。」

薄い可憐な唇がわずかに動き言葉を紡ぐ。
何を考えているかよくわからない黒い瞳で、ぼーっと少女を眺める。

ロズワール > 「ううんっ、ただ、お小夜はおっとりだなぁってっ」

クスクスと微笑みながらサヨの黒い瞳を見つめる。

正直、イリヤにはサヨが何を考えているのかわからなかったが、終始笑顔を見せながら酒を飲む。

「さっき、お仕事って言ってたけど、どんなお仕事なの?」

グラスをテーブルに置き、少しだけサヨに体を近づければ、先ほどから気になっていたことを訪ねる。
白昼、小さな酒場でお茶を飲む仕事など聞いたことがない。
ちょっとした興味本位だが、サヨが嫌がらなければ、と。

サヨ・カシマ > 「…………。」

白髪の少女の言葉をぼーっと聞いているのかいないのかよくわからない表情で見つめる。

「……やっぱり……そうでしょうか。」

おっとり、よく言われる。
だから、直そうときびきび動くようにしているのだが……どうやらまだ努力が足りないらしい。

「……ご助言、感謝します。」

再びぺこりと頭を下げ、暫し固まった後に顔を上げ、何事もなかったかのようにお茶をすする。

「……お小夜は……戦うことしか出来ないので……。」

いかにも戦いにくそうな服装、いかにも戦いに不向きそうな性格な娘は、少し恥ずかしそうに頬に片手を当てて答える。

ロズワール > 「んー、いやぁ...私はおっとりでもいいと思うよ?マイペースって、ネガティブに聞こえるかもしれないけど、私は大事だと思うなぁ」

助言のつもり言ったわけではなかったが、サヨの気にしていることならしっかりフォローは入れる。
イリヤの本音ではあるが。

「戦う?そっかぁ。じゃあ、ここでお仕事探してたんだねぇ」

見るからに戦いには向かないようなサヨの服装と容姿。
恥ずかしそうに答えるサヨの姿に再びクスリと笑えば「じゃあ、お小夜にお仕事頼んでもいいかな?」と一つ提案をする。

サヨ・カシマ > 「……そう……ですか。」

言葉は短く、しかし、頭に思い描くのは同じ言葉を贈ってくれた仲間達。
共に歩んだ苦難の道のり、そして、成し遂げた達成感。
ずっとこの時間が続くと思っていたが、世界はそんなに甘いものではないようだった。
離れ離れになった仲間達、皆何をしているだろう……不幸せなことになっていないだろうか……。

「…………仕事…?」

少女の言葉に現実へと戻ってくる。
もっとも、言葉を投げ掛けられてからたっぷり1分経った後であるが。

「……お小夜に出来ること……なら。」

長い睫毛に縁取られた伏せ気味の瞳で少女を眺めつつ、軽く前髪を揺らした。

ロズワール > 「自分のペースで何かをできる人って凄いと思うなぁ...。私なんて、毎日時間に追われて生き急いでるからね...」

少々感慨深い表情でサヨから視線が外れる。
酒の入ったグラスに口づけ、息を吐いてから再びサヨへ目を向けた。

サヨの少しだけ俯いた表情に、何かを発することなく彼女の言葉が帰ってくるのを静かに待つ。
その間に、グラスに入っていた酒は飲み干し、酒場のマスターがお代わりを進めてきたが、午後も仕事がのことっていることを伝え丁重にお断りした。

「そうそう、お仕事。少しばかり危険なところにある物を取ってきて欲しいんだ。私一人でいこうとも思ったんだけど、ちょっと怖くてね...」

1分ほどたって反応を見せたサヨに大雑把な説明をする。
もちろん、怖いというのはうそだが、一人で向かうにはやはり少し危険な場所だ。

サヨ・カシマ > 「……お小夜は……時間を追いかけて…おります。」

日々の時の流れに着いていくだけでも精一杯。
そもそもちゃんと着いていけているのだろうか……。
表情を変えないまま、答えのない自問が頭の中でリフレインする。
そして、はっと気付くとまた時間に置いていかれている感覚。
お仕事、危険、何かを取ってくる。
投げ掛けられた言葉を頭の中で反芻する。
出来る?
大丈夫…かな?
危険は大丈夫。
道……大丈夫かな?
……自信ない。
でも………。

「……わかりました、おまかせ…下さい。」

ぽーっと少女を眺めたままゆっくりと時間が過ぎ、娘はわずかに頷く。
たっぷりと時間を掛けた葛藤は傍目にはただただぼーっとしているだけの時間。

ロズワール > 「時間を追いかけてる、かぁ...」

内心、ちょっとうらやましいなんて思ってみたり。
時間に取り残されることは確かに怖いことだが、時間に追われる生活もなかなか精神的につらいところではある。

そしてしばらく返答のないサヨをじっと見つめる。
本当はその土地に詳しい騎士に取りに行ってもらう予定だったが、彼女に頼んでも問題はなさそうだ。

「んー、まあ、私も付いて行くから場所とかの心配はしなくていいよっ。もしかしたら、めちゃくちゃ強い魔物とか出るかもしれないしね...」

その時は、彼女に自身の魔法を見せなければならないが...
そうならないことを祈るばかりだ。

「ありがとっ。詳しい仕事の内容とかはまた後日お話しするねっ」

にっこりと微笑みを浮かべながら立ち上がると酒場のマスターに酒の代金を支払う。
一度サヨへ振り返れば「じゃあ、またねっ」と手を振り、酒場を後にした___

サヨ・カシマ > 「…………。」

どうやら色々察してくれているようだ。
ありがたいことだと思う。
こうやって待ってくれる人がいるから自分は生きていけるのだ。
じっと少女を眺めながら、内心手を合わせる。
そして、慌ただしく出て行く少女の背中を見送りながら、ようやく答える。

「……強い魔物は得意です。」

身に付けている技の都合上、強ければ強いほど御しやすい。
すでに少女が出ていった後の扉を眺めながら、ひとつ頷いたのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区酒場」からロズワールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区酒場」からサヨ・カシマさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエレイさんが現れました。
エレイ > ──昼間の大通り。

青空の下、金髪の男は雑踏の中を一人大股で闊歩しながら、途中の屋台で買った
ちょっと変わった串焼きをムシャムシャと齧っていた。

「ンムム……味はまあまあといったところかな?」

モゴモゴと咀嚼しつつ味の感想を呟く。
ちなみにその串焼きの何が変わっているかと言えば──兎にも角にもその見た目だろう。
それは、緑色の体表をした、少々大きめのトカゲかヤモリめいた爬虫類。それに無造作に串を通し、丸焼きにした──そんな代物だった。
男もこれをひと目見た時には、店主に『これは化け物のエサか何か?』と訊いたほどだ。

事実、それは一番安いのに一番売れてなかった。
サバイバル生活に慣れており、ヘビなんかでも平気で食うこの男でなければ手を出す人間はほとんど居まい。
見た目のインパクト狙いなのかもしれないが、客の食欲を減衰させかねないのはどうかと思う。

エレイ > それに、これを食いながら歩いているとそこはかとなく好奇の目に晒されるのも少々問題のように思う。
まあ、そこは立ち食いしなければいいだけの話なのだが。
ちなみに町人達にはこの串焼きの存在はある程度知れているのか、こちらに向けられる視線の訴える所は
『なんかヘンなモン食ってる…』というよりは『アレに手を出したのか…』と言った風情のような気がする。

男はそんなこともお構いなしにソレを完食すると、残った串を口端に咥えてプラプラさせながら
のほほんと歩みを進め続ける。

「んー……これだけじゃオヤツにはちと足らんな。なんか甘いモンでも食うかな?」

キョロキョロと周囲を眺めながら、そんな盛大な独り言を漏らし。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にノアさんが現れました。
ノア > 家事、 特に料理を勉強しようと、 真っ白なエプロンまで買ってヤル気満々だったのだが.. 一般的な食材を使い一般的なメニューを作ってみると、 摩訶不思議。ゲテモノの味がしたのだった。

そんなこんなで口直しにと家を出て、 大通りにてアイスクリームを購入。本日は、 2段重ね。そうでもしなければ、 口の中の気持ち悪さは払拭出来そうになかったから..

「 んーーー んま♡ 」

行儀が良いとは言えないけれど、 青空の下歩きながら食べるアイスクリームは何とも格別で。一口ぺろ と舐める度、 至福の表情浮かべていた ── 其の時、

「 ?! 」

アイスクリームに夢中だった24歳。向かいから歩いてきた金髪碧眼の男性に危うくぶつかりそうになり、 咄嗟に脚を止めるも.. 其の拍子、 甘くて冷たい素敵な2段重ねは無惨に石畳へ。

「 .........ぁ、 」

賑わう大通り、 悲しげな女の声が小さく漏れた。

エレイ > 頭の中が先ほどのアレから甘味へと切り替わり始めたところで、向かい側から
アイスを食べつつ歩いてくる女性の姿が視界に入り。

「……ほむ暑いしアイスなんかもいいかもな。──ぬおッ」

思ったことを口の中で呟きながら、そのまま女性とすれ違う──かと思いきや、
こちらを認識していなかったらしき彼女とぶつかりそうになり、ほぼ同じタイミングで足を止めた。

少し遅れて、べちゃ、と地面に何か落ちる音が響き。
その方向におもむろに視線をやれば──

「……Oh……」

彼女が幸せそうに食べていたアイスがご臨終だった。
思わずなんとも言えない声を漏らした後、少しぎこちない動きで顔を上げて女性の顔を見遣れば、

「……すまにい俺の不注意だった感。弁償として俺が買い直すので勘弁してくれますかねぇ……?」

申し訳なさそうに眉下げて笑いながら、両手を合わせて謝意を示すとともに弁償を提案した。

ノア > 「 あたしの方、 こそ..... ごめんなさい.. 」

石畳に落ちたアイスクリームは、 一滴二滴くらい貴方の足下に跳ねてしまったかもしれない。何より此方の不注意でぶつかりそうになってしまったのだから と、 謝罪の言葉を口にするも..

「 ......... 」

視線は、 石畳の溝を流れ広がってゆく(元)アイスクリームへと向けられている。申し訳ないとは思っているのだけれど、 やっぱりアイスに夢中な24歳で。

「 ん.. "弁償" じゃなくて "ご馳走" なら嬉しい、 かな♡ 」

やっぱりもう少し食べたい、 けれど貴方が悪い訳ではない。お言葉に甘えて買ってもらおうと、 弁償ではなくご馳走してくれるなら.. なんて、 都合良く言い替えて ゆるりと首を傾げた。調子が良いのは、 自覚済み。

エレイ > 目の前の女性は少々キツめな印象に見えたので、何かしらの文句の一つも覚悟していたところだったが、
その考えに反して帰ってきたのは素直な謝罪の言葉。
ついでに弁償の提案にも、小粋な返答を寄越してきた。

少し意外そうにしつつも、ふ、と緩く笑うと合わせた手を下ろして。

「──OKそれなら俺はキミにアイスをおごるだろうな。丁度俺も甘いものを食いたい系の気分だったからな。
なんならさっきのよりもっと多く重ねてもいいぞ9段ぐらい」

などと、ニッと明るい笑みを浮かべて言うのだった。
それから、買った店どこよ? とか訊いたりして、その店へ彼女とともに共に足を向けようと。

ノア > 長い髪を揺らしながら ゆるりと首を傾げた女は、 目の前の貴方を観察。すらりとしたスタイル、 ちょっと派手なジャケット、 綺麗な金髪と碧色の瞳.. 柔らかな物腰と、 気さくそうな雰囲気。何をしている人なんだろう ? なんて ぼんやり考えながらも、 悪い人では無さそうと警戒心も無く。

「 じゃあ.. お言葉に甘えて♡ 9段 ?? ふふ、 食べるの手伝ってくれる ? こっち、 すぐそこ。」

ニッ と明るい笑みにつられて女も くすりと肩を揺らし、 冗談を返しつつ共に少し戻った先の店へと。店に着いたのなら『 お姉ちゃん、 もう喰ったの ? 』なんて店主に驚かれたりしながら、 先程と同じベリー系のアイスクリームを注文し。

「 .....流石に、 もう歩きながらはやめとこーかな。ねぇ、 一緒に何処かで座って食べない ? 」

アイスクリームが渡されるまでの間、 斜め上の貴方を見上げ、 今度はお行儀良く食べたい と提案を。

エレイ > 「ワハハハ……手伝うのは歓迎だが、それでもホントに9段頼んだら食う前に溶けちまうだろうな」

ケタケタと笑いながら冗談の応酬などしつつ、彼女に案内されて共にアイスの店へ。
店主の驚きの声には、横から『いやあ俺のちょっとした不注意でダメにしちゃって』と頭を掻きながら言って、支払いも自分がすることを伝え。
自分も彼女に続いて、バニラとチョコとストロベリーの三段重ねを注文した。

「──そうだな二度も同じ轍を踏んでしまってはもつわけもない。ココはそこのベンチに座って食うのが大人の醍醐味」

注文を終えてふと彼女の方を見遣れば視線が合い、提案には何故かドヤ顔で大きく頷いて同意し。
そして近くにある通りの脇のベンチに視線をやってそう言うと、店主から差し出された2つのアイスを受け取り、彼女の頼んだ方を差し出した。

ノア > 「 ん、 賛成。」

貴方の視線を追うと丁度いいベンチを確認、 本日二つ目のアイスクリームを受け取りつつ こくんと頷いて。今度は落としたりせず、 最後までちゃんと味わいたいところ。ベンチまで貴方の隣を歩く足取りも、 心なしか慎重で

「 .........さて、 と.. 」

ベンチに腰を下ろし脚を組む間も、 アイスクリームをしっかりと持って。貴方が隣に座るのを待ってから

「 いただきます♡ 」

乾杯でもするかのように、 軽くアイスを掲げて見せ。ぺろ と一口、 甘くて冷たい幸せに うっとりと目を細めた。ふと、 隣の貴方を見やれば

「 ふふ、 そっちは3段 ?? 」

大人の醍醐味 なんて言っていたけれど、 積み重なったアイスクリームを手にした姿はまるで男の子のようで。くすり と肩を揺らしつつ、 貴方の手元に顔を近付け

「 隙ありっ 」

ぺろ と一口、 アイス泥棒。

エレイ > 支払いを終えて共に店を離れれば、何処か慎重な様子の彼女の歩みを横目に見やって微笑ましくなり、ニマニマしつつ
歩調を合わせてベンチへ向かう。

ベンチにたどり着けば、ハンカチを敷く、とまでは行かずとも片手でパンパンと
軽く表面の埃を払ってから彼女に先に座るよう促し。
然る後、自分も彼女のすぐ隣に腰を落ち着け。

「うむ、いただくますッ」

彼女に合わせ、自分も手にしたアイスをひょいと掲げてみせ。アイスを食べ始めれば幸せそうに緩む表情を眺めて目を細める。

「おうとりあえず好きなのを積んでみた。──ムッ」

にへ、と緩く笑って自分も一口目を味わおうとしたが、その横からその一口目を盗まれ、軽く眉を寄せ。

「おいィ……記念すべき一口目をパクるとかあまりにも卑怯すぎるでしょう? まああ俺は心が広大だから許してやるが……それに──」

などと不機嫌ヅラを作って文句を言いながらも、最後の方はフフリ、と悪戯っぽい笑みに変化して。

「──美人が舐めたあとなら甘いアイスがもっと甘くなってしまうのは確定的に明らか」

なんて言いながらアイスを口に近づけ、彼女に舐められたのと同じ場所を自分もペロ、と舐りとった。

ノア > ベンチを軽く手で払ってくれる貴方の紳士さに、 ありがと♡ と小さく礼を口にして。お陰様で白いドレスが汚れる心配も無さそうと、 ゆったり脚を組んで座り

「 だって、 人の食べてるモノって美味しそうに見えるでしょ ? ふふ 」

唇の端に付いたバニラを ぺろ と舌先で舐め取りつつ、 眉を寄せる貴方に悪びれた様子もなく開き直った言い訳をするも

「 .....ぁ、 なんか してやられた感。」

フフリ.. 不敵な笑みを浮かべる貴方が 女の舐めた跡を追うように舐めると、 "してやった感" も途端に "してやられた感" に。不意に喰らった反撃によってほんのり紅潮した頬を、 夏の暑さのせいにして。クールダウンさせるべく、 ぱくぱくとアイス食べ進め。

「 そう言えば... ご馳走になっといて、 名前も聞いてなかった。あたしノア、 よろしくね♡ 」

今更ながら、 自己紹介。貴方が名乗ってくれるのを待っている間.. ちらちらとバニラに視線が向いているのは、 きっと気のせい。バニラにすれば良かったな とか、 もう一口 とか.. そんな表情をしているのも、 きっと気のせい。

エレイ > 「その気持ちはまあわからんでもないがな。……ンフフ、どーしたね?」

こちらの反撃に頬を染める様子を、頬杖突いてニヤニヤしながら眺め。
彼女がクールダウンに努めている隙に、自分もアイスを食べ進めながらドレスの裾から伸びる組まれた白い脚とか、豊かそうな胸元とかをジロジロと観察してゆく。
もっとも、女性はこの手の視線に敏感と聞くので、バレバレかもしれない。
むしろこの男はそれも解ってて見ている。

「おおそうだったな。ノアちゃんか俺は謙虚な旅人で冒険者のエレイと言うんだが呼ぶ時は気軽にさん付けで良いぞ」

ふと自己紹介されれば、また何故かドヤ顔で変な自己紹介を返す。
が、チラチラと露骨な視線が、半分ほど食べたバニラに向けられているのを見れば、顰めっ面を作って。

「──露骨な催促だ……いやらしい」

とか言いながら、欲しがる彼女の口元に手にしたアイスの先を差し出すのだった。

ノア > 「 別にっ.. 」

何となく、 真横から意地の悪い視線を感じるけれど.. 反応したら負けな気がして、 つんと視線は逸らしたままアイスを食べ進める。無理してペースを上げたせいで、 ちょっぴり頭が痛むのは.. 表に出さず、 ぐっ と堪えて。

「 確か... 謙虚な人は、 自分で自分を謙虚だなんて言わないのよ。気軽に "さん付け" ね、 了解 エレイさん。」

くすり と肩を揺らし突っ込みつつ、 最後に貴方の名を復唱した。すると.. 口元に、 アイスの先が差し出され

「 ん.. だって思ったより美味しかったんだもん。そっちこそ、 露骨な視線..... いやらしー 」

なんて言い返しながら、 貴方のアイス(主にバニラ)を頂く。ぺろ、 ぺろ.. 序でに もう一口、 ぺろ と。やっぱり悪びれた様子もなく、 うっとりと目を細め至福の表情。

エレイ > 「あんまり慌てて食うとキーンと来るぞ?」

ツンとした横顔を楽しげに見つめながら、キシシ、と笑いつつ頭痛を堪えているのを見透かしたかのようにそんな言葉を投げかけて。

「失敬な……まあいい許してやる俺は優しいからな」

などとまた心が広いアピールをしながらも、とりあえずさん付けはしてもらったので気分は良いらしくドヤ顔して。

「まああベリー系も美味いのだがシンプルなバニラに戻ってきたくなる気持ちはわからんでもない。
…ン? フハハ、美人な上にスタイルも抜群とくれば男としては三回連続で見つめざるを得ない。
ましてそーやってボディを強調する服装だと……ねぃ?」

やれやれ、と大げさに肩を竦めながら、差し出したアイスのバニラを一口どころか何口も舐り続ける彼女を眺める。
繰り返し舐められたせいで溶けてきたバニラアイスが彼女の口端で軽く滴るさまはちょっと卑猥だなあ、とか考えつつ。
こちらの視線に関して言い返されればニヒ、と笑ってそんな事をのたまい。
空いた方の手を彼女の胸元に伸ばし、豊かな膨らみを悪戯に軽く横から指先で突つこうとする。

ノア > 眉を寄せたり顰めっ面をしても、 何だかんだと許してくれる貴方。そんな貴方に対して初対面らしい遠慮は無く、 言い合いすら楽しんでいる風で

「 紳士的だし心も広いし、 エレイさん "大人の男" って感じ。素敵ー 」

だいぶ、 態とらしく褒める。何故なら目の前に、 美味しい美味しいバニラを差し出してくれたから。ほんの少しだけ、 お裾分けしてもらうつもりだったのだけれど.. やめられない、 止まらない。ぺろ ぺろ、 と。調子に乗って頂きまくっていた、 其の時

「 ......... ?! 」

またもや、 不意の反撃を喰らう。隙ありなのは貴方ではなく、 女の方だった。悪戯な指先に驚いて びくっ と身体が揺れた拍子、 口元にバニラが付いて..

「 ちょっ..... もう、 えっち ! 」

溶けかけのバニラが付いた唇を舐め取る舌先や、 拭う指先。そして唇の端から垂れるバニラ、 顎を伝い胸の谷間に落ちる一滴。偶発的に生まれた、 まさにアレ な光景が今ここに。

「 .....もー、 大人の醍醐味のはずだったのに.. ふふ、 これじゃ子供みたいじゃない。」

指先のバニラを ちぅ と舐め取ったりしている内に、 何だか可笑しくなって.. 思わず くすりと笑みが溢れた。怒っていた筈だったのに、 いつの間にか懐っこい笑みを浮かべて。

エレイ > 「それほどでもない。謙虚だから褒められても自慢はしない」

聞くからにワザとらしい褒め言葉を、素直に受け取ってるのかなんなのか
胸張ってドヤ顔しつつ言葉だけは謙遜している。

──で、胸元への悪戯には成功したようで、指先に帰ってくる柔らかな感触にニンマリしながら、驚いた様子の彼女にヘッへと笑い。

「バニラに夢中になってスキを見せた結果がこれ。お前調子ぶっこきすぎてた結果だよ?」

などと抜かしながら、口についたバニラが滴り、胸元にまで落ちるちょっとやらしい光景を目を細めて見つめ。
当然の権利のように、谷間を伝ったそれを指先で拭い、口元に運んではペロ、と舐りとった。

「ワハハ……別にいいのではないか? 甘いモン食ってる時ぐらいは子供状態でもよ。それともなんなら、これから大人の時間でも始めてみますか?」

彼女と一緒になってケラケラと笑ってそんな言葉を返しつつ、殆ど彼女に奪われ一口ほどしか残ってないバニラをぺろ、と舐め取り。
ついでに悪戯っぽく言いながら、彼女の肩に手を回して触れようとしたりし。

ノア > 胸の谷間に垂れた一滴を指先に掬われて、 頬を紅潮させながら。其の指先を舐め取る様から、 ぷい と視線逸らし

「 んっ、 だから って.. もー 」

確かに調子に乗っていたのは事実だけれど、 ちょっぴり不服そうに.. そして、 ちょっぴり恥ずかしそうに唇尖らせて。口元を拭い終える頃には、 手元に残ったベリーのアイスクリームも随分と溶け始め。垂らさないよう気を付けながら、 何とか完食。

「 エレイさんと大人の時間 ? ふふ、 全然想像付かないんだけどっ 」

きゃっきゃと戯れていたせいで、 ロマンチックな光景が上手く想像出来なくて。貴方の腕に引き寄せられる形で 軽く凭れたまま、 くすりくすりと肩を揺らした。

エレイ > 「ヒヒ、ノアちゃんは可愛いすなあ」

また頬を赤くする様子とか、唇尖らす表情とかを笑って見つめながら、楽しげにそんな感想を漏らし。
自分も残った二段ぶんのアイスをさく、さくっと数口で完食した。
……肩を抱いたのと逆の手の指先で、こめかみを軽く抑えたあたりちょっとキーンと来たらしい。

「何をぅ? あまり俺を侮らない方がいい俺はこう見えてかなり経験豊富だからなノアちゃんをヒィヒィ言わせるぐらいチョロいこと───む……?」

抵抗なく回した腕の内側に収まった彼女の肩をさすさすと撫でながら、想像つかないと言う彼女に些か下品な文句を言っていたが、不意にそれが途切れる。
彼女が顔を上げれば、何か訝しげな表情で彼女を見つめる男の顔が見えるだろう。
先程のような性的な視線ではなく──彼女の中の何かを、見ているような。

ノア > 「 からかわないでー 」

文句を溢しつつも、 ぱくぱくと食べ進める様子に感心する。男らしい食べっぷりに内心拍手を送るも、 数秒後.. こめかみを抑える姿。どうやら痛いらしい様子に、 ぷっ と小さく吹き出した。

「 そーなの ? ベッドの上でも謙虚な紳士、 って訳じゃないのね.. ふふ。ま、 言うだけならタダだし..... ん、 なぁに ? まだ付いてる ?? 」

不意に途切れた言葉に首を傾げる。口元にまだバニラが残っているのかと、 白い指先が唇を撫で..

もし、 貴方が女の中に混じる魔力に気付いたのなら。其れは とある魔族に注がれた、 "人ならざる力" で。見た目には変化が無いものの、 女の中で着実に根付き始めていた。

エレイ > 「俺は正直な感想を言っただけであってからかいとは無関係」

こめかみを押さえて居たら軽く失笑する声が聞こえ、ぐぬぬ、と悔しげな顔をしてみたり。

「いや言うだけじゃないから。……あーうんまあ、ちょっちな……」

首をかしげる彼女に対し──無駄にハキハキというか、一息で喋り切ることの多い男にしては些か歯切れの悪い返答。
顎に手を当てむぅ、と少し思案した後、改めて彼女の顔を見やって。

「まああちょっと僅かに気づいたことがあるというか……その話をするのも含めて、こんなトコじゃなんなので二人きりになれるところに連れて行きたいと思うのだが……エエかな?」

と、少し真剣味を帯びた表情で提案する。
ちゃっかり話以外のなんかも含めたその提案は、蹴られれば話ごとその場で霧散して終了、ということになるが、はてさて。

ノア > 「 それはどーも。」

それならば、 と。褒め言葉として受け取っておく事に。そんな事より何よりも、 途端に歯切れの悪くなった貴方の様子が気になって

「 何よ、 急に..... 」

まさか、 稼業がバレたかと.. 盛大に勘違い。人相までは事細かに明かされていないものの、 何度か手配された身だ。何かしら勘付かれたのなら、 其れこそ二人きりの方が此方としても都合が良い..

「 .........いい、 けど.. 」

証拠も確証も無く衛兵に突き出すような馬鹿でもなさそうだし、 根っからの悪人にも思えない。こくん と小さく頷いて、 貴方に付いてゆこうと..

エレイ > 「……ン、サンキューな。じゃあ手間を掛けて悪いがついてきてくれぃ」

承諾の返事が得られると、眉下げて笑って礼を言う。
やや後ろめたいような雰囲気に、彼女もこちらが何を言いたいのか解ったのかな? と
互いの思惑にちょっとしたすれ違いがあることには流石に気づかずに。
肩を抱いたまま、一緒に立ち上がると彼女を伴いベンチから離れ、目的地に向かって歩き出す。

一見仲睦まじく寄り添っている風に見える男女は、そのまま雑踏の中に紛れていって──。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からノアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 仕立屋」にレイラさんが現れました。
レイラ > 「これはここでよろしいわね」

小さな仕立て屋の店内、ドアのところにクローズと札をかけた状態で店内の模様替えをしていた。
模様替えといっても棚のものの整理と、整頓のみだったりするが。

入り口からほど近い棚を整理していると、もらい物のディルドが出てきた。
頂いたものという思いと、捨てたらなんか恥かしい事になりそうなので捨てようにも捨てられなかった。

「あら、これは・・・・これどうしようかしら・・・」

棚のそばのカウンターにディルドを置いて棚の整理をしているが、カウンターのものが気になり手がつかず。

レイラ > 「これは・・・なんでしょうかなり重いですわ。」

箱に入ったものを両手で持ち下ろそうと思ったら、かなり重く持ち上がらなかった。

「ああ、重たい・・・こんなとき伴侶でもいたら頼めるのに・・」

こんなときに独り身の寂しさを味わって。
その重たい箱の移動はまた今度にして。
箱から手を離し、カウンターのそばのイスに腰を下ろして

レイラ > イスから立ち上がって、扉の外にでていたクローズの札をひっくり返してオープンにして。
再びいすに腰を下ろすとぼんやりとして。

「せめてお兄様でもいてくれたら・・・・」

せめてこの店に、兄でもいてくれたらとても助かるのにと痛感して
でも今、そんなことを思っても見つかるわけでもないので、顔を横に降ると立ち上がって。
店の奥のほうにはいっていって。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 仕立屋」からレイラさんが去りました。