2017/06/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/魔法具店『ビルスキルニル』」にトールさんが現れました。
トール > 王都平民地区、大通りから少し入り込んだ路地裏。
そこにこじんまりと看板を掲げる一軒の魔法具店。
少し傾いた看板には『ビルスキルニル』の屋号と『何でも承ります』の文字。
昼過ぎの時間、『開店中』の札が提げられたドアの横、たった一つの小さな窓から覗き込める店内には所狭しと並べられながらも整然とした商品棚。

「あとは……。」

店の中、カウンターの上には取引先の娼館へと配達する荷物が広げられている。
それをメモと照らし合わせひとつひとつ確認する。
媚薬、ローション、避妊薬、鎮静薬、栄養剤、玩具……。

トール > 「これも持っていってやるか。」

カウンターの下から箱をひとつ取り出し、その中から小さな筒状の玩具を取り出す。
知り合いの雑貨屋が制作したそれは自らの……とは言っても仮の姿である十歳時の女性器の形を模したもの。
試供品として渡されたものの、店員に使わせるわけにもいかず、かと言って捨てるのもどうかと思える品は扱いに困っていた。

配達に行く度にバイトしていかないかと誘われ、毎度丁重に断るものの、気を悪くされて取引を減らされてもと困っていた昨今、とりあえずこれを持って行けばネタにはなるだろうし、取り扱うようになれば雑貨屋にも恩を売れる……そんな打算の中、カウンターの上に並べた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/魔法具店『ビルスキルニル』」にフィオナさんが現れました。
フィオナ > 「……こんにちは。ちょっと、聞きたい事があるんだけど」

魔法具屋へと入ってきたのは、全身をローブで覆った少女。
唯一露出している顔は赤らみ、少々呼吸も乱れていて軽い興奮状態である事が見て取れるだろう。
聞きたいことがあると言った後、暫く言いよどみながら視線を彷徨わせている。

「そ、その、エッチな気分を、何とかする道具とか……。探してるんだけど…」

こういうお店でその説明をするのは初めてではないが、やはり自分の体に関する恥ずかしい話しであるので中々説明するにも慣れない。
つい曖昧で要領を得ない言い回しとなってしまう。
そのせいで説明の時間が長引いて余計に恥ずかしい思いをするのは分かってはいるのだが。

トール > ドアに吊り下げた鈴が軽やかな音を奏で来客を告げる。
視線を入り口へと向ければそこには全身をローブで覆い隠した青い髪の少女の姿。

「やあ、いらっしゃい。エッチな気分を何とかすると言うと……とりあえず鎮静剤等はあるが、それでも構わないかね?」

にこりと愛らしい笑顔を向け、カウンターの上に広げた配達物を一旦片付ける。
豊かな胸を支えるよう両腕を組み、優雅な足取りで商品棚へと向かい、少女の希望の品を物色する。

「道具……となると、いくつかはあるが、どういう風に何とかしたいのかね?」

おそらくは魔法か薬かで何とかされているのであろう少女の姿には極力視線を向けない配慮をしつつ、しかし、少女が一体どのような解決を望んでいるのか確認する。
押さえ込みたいのか、発散したいのか……それによって提案する商品も変わるのだから。

フィオナ > 「ええっと…、薬よりも、魔道具とかで、感じにくくするものとかあれば……」

確認するように質問が飛んでくる。
やはりこの辺りは詳細な説明が必要になるのだろう。
視線を彷徨わせ、ついつい豊満な胸に視線が吸い寄せられそうになるのを慌てて逸しながら説明を続ける。

「…呪いで感じやすくなってるから、それを感じにくくできればいいんだけど。
前にそういう魔道具も試した事があるけど、その時のはあんまり効果がなくて……」

それだけ言うととりあえず一息つく。
この説明だけで理解してもらえると助かるのだが、呪いの種類を調べるとかで色々弄られて困った事になった記憶が脳裏をよぎる。

トール > 「ふむ、なるほど。……では、一度これを着けてみてくれ給え。」

少女の説明を聞くと少女の視線にも気付かず大きな胸を持ち上げるようなポーズで少し考え込む。
そして、ボンネット帽の中に手を差し込むとその中に隠している狐耳に着けてある紅い紡錘型のイヤリングを取り外す。
それは過去の調教により常人の四倍の感度を持つ身体を無理矢理常人以下の感度まで抑え込んでいる強力な魔道具。
副作用として魔力の大半が使えなくなるが、効果は身をもって証明している。
もっとも、それがなければ日常生活にも困るから、売ることは出来ないが……。
とりあえずこれで効果が出るなら、いくつか見繕うことは出来るだろう。

フィオナ > 「えっ、ええ、分かったわ」

なるべく見ないようにしていたつもりだが、いつの間にか豊かな胸を凝視していた。
あまり魅力的過ぎる体つきも困ったものである。
凝視していた事を気取られないようにと、また視線を逸しながらイヤリングを受け取ると言われたように身に着けてみる。

「…着けてみたけど、どういう意味があるの?これ……」

今のところ、何かが変わったような感じはしない。
そもそもすぐに効果があるものなのかも分からないが。
そして焦っていてどのようなシロモノなのか確認するのを忘れていた。
話しの流れからすると感度が鈍くなるようなアイテムか、呪いを判定するアイテムだろうかという推測は立つ。
まさか害のあるものではないだろう。

トール > 「では、ちょっと自分の敏感な場所に触れてみてくれ給え。」

少女がイヤリングを取り付けたのを確認するとローブで隠された身体を眺めつつ、静かに告げる。
他人に触れられるよりは……という気遣いではあるが、ある意味自慰を求めるようなもの。
イヤリングの効果が発揮されているなら、今までと比べ物にならないほど感度は抑え込まれているだろう。
もっとも精霊と言う存在が魔力を抑え込まれるとどのような影響が出るかまではわからない。
癖なのだろう、真面目に仕事に打ち込むほど、豊かな胸の谷間を強調するようなポーズを取ってしまう。

フィオナ > やっぱりこういう展開になるのか。
初めての事ではないし相談の内容的にも予想はしていたのだが、恥ずかしいものは恥ずかしい。
視線を気にしつつ、とりあえずローブの中で肉棒を握ってみる。

「んっ……、特に、何が変わったかって感じはないけど……」

体の疼きもそのまま変わらず、触れてみた肉棒もいつも通りの感触だ。
このまま握っているとそのまま扱き出したくなってしまうのでなるべく早く手を離してしまいたいところであるが。
まだ何か判定は続くのだろうか。

トール > 「ふむ、なるほど。これでは効果がないか。」

ふむ、と顎に手を当てて考え込む。
平然とした仕草を見せながらも、衣擦れだけでも淫核を撫でられるような快感を感じてしまう身体は、イヤリングで抑え込まれていた感度が戻ってしまっている影響は出ていた。
持ち上げた胸の先端はドレスの上からでも分かるほど尖り、下着を着けていないのがわかってしまう。
スカートの中では十歳の時と同じ下着を履いている為、極端なローライズになってしまっている下着から淫核がはみ出し、下着のゴムが食い込んで鞘から向けてしまっている状態。

「では、違う方法を考えないといけないね。とりあえず、それを返してもらえるかな?」

あまり長い時間外していては身体のほうが保たない。
特にこの後娼館に届け物に行かなければならないのだ、あまり発情した状態だと何をしてしまうかわからない。
イヤリングを返してもらうよう少女の前に震える手を差し出した。

フィオナ > 「もういいの?……何か、様子がおかしいけど、大丈夫……?」

握った肉棒から引き剥がすように手を離すと、イヤリングを取り外す。
それを返そうと手を出すが、目に入る店主の様子がどうもおかしい。
何というか、急に艶っぽくなった。
そしてまたもや視線を胸元に走らせると、どうも乳首が勃起しているようだ。
気づいて心臓が一瞬跳ね上がる。
指摘するのも憚られるので、一応見て見ぬふりという事でそれ以上特に何をするでもなく手にイヤリングを返す。

「あー…、ええと、今のも、何かの魔道具?あんまり効果が分からなかったけど…」

トール > 「いや、何。儂も君と同じように過敏症に悩まされていてね。これは感度を押さえ込む強力な魔法具だったのだが、どうやら君に効果はなかったようだ。」

苦笑を浮かべつつイヤリングを受け取るとボンネット帽の中に手を差し込みイヤリングを取り付ける。
その瞬間、服を脱いでしまいたいと思うほど苦しかった快感も収まり、ほぉと熱い吐息を漏らす。

「これがまったく効果がないとすると肉体的、魔力的な呪いではないようだね。ふむ、なかなか難しいね。」

過敏症が収まったとは言え、一度発情した身体がそう簡単に収まるものではない。
ぷっくりと乳首を尖らせたまま、商品棚へと手を伸ばし、鎮静剤の瓶を掴む。

「とりあえず、今の所はうちの商品では薬で紛らわせることくらいしか出来ないようだ。すまないね、何か良い品があったら取り寄せて置くので、またしばらくしたら覗いてくれ給え。」

今はこれくらいしかないと、媚薬を使われた娼婦が気持ちを落ち着かせるために使う魔法薬を見せ、申し訳なさそうに頭を下げる。

フィオナ > 「そ、そうなの?お互い大変ね……」

事情を聞いて親近感が湧いてきたが、似たような症状の店主には効果があって自分には効果が薄かったとなると、次は何を試せばいいのか。

「実は、薬もあんまり効果がなくて……。でも一応試させてもらうわ、ありがとう」

普通の薬は殆ど効果がなかったり効果がかなり緩和されてしまう事が多いが、気休めにはなるだろう。
しかし、この状態で動き回れると非常に目のやり場に困る。
特に胸元。
ただでさえ視線を集めるというのに、こんな尖った状態で強調するように動かれるといつの間にか視線は釘付けになっている。

「解呪しようにも、全然手がかりもなくて……。せめて感度を鈍く出来れば思ったんだけど、それも難しいみたい。
あ、あんまり高い物だと買えないけど、何か使えそうな物がないかまた見に来るわね」

トール > 「まあ、儂はこれがあるからまだましだがね。」

苦笑を浮かべ、少女の視線に気付くものの、今から隠しては傷つけてしまうかもと気づいていない振りで胸元を晒し続ける。

「とりあえずそれは試供品だ、持っていき給え。それで効果があるようなら買いに来てくれ給え。」

3回分ほどの分量の薬瓶を少女へと持たせ、その際はサービスするよと温和な笑みを浮かべる。

「では、すまないが。少々配達に行かなければならなくてね。また今度来てくれ給え。」

笑顔で少女を見送ると配達の品を袋に詰める。
少々量が多い為、子供の姿では持ち運べないのだ。

フィオナ > 「本当に、ありがとう。事情を分かってくれる人がいるだけでも、とっても心強いわ」

試供品という薬瓶を受け取ると、何度もお礼を言って立ち去る。
散々な目にあう事も多かったが今日は良い出会いが出来た。
魅惑的な胸元はかなり目の毒ではあったが。
早速薬の効果を確かめる事になりそうだ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/魔法具店『ビルスキルニル』」からフィオナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/魔法具店『ビルスキルニル』」からトールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にルーフェンさんが現れました。
ルーフェン > 平民地区の入り組んだ路地の先にある小さな酒場
鶏料理が絶品で、とりわけウズラが旨いと評判だ…と、聞いたのは平民地区で古くなった家を改築するのを
ぽけーっと、アホ面で眺めていた時に働いていた職人に聞いた話である

家を建てて住む、なんて寒風吹きすさぶ山肌に空いた洞窟で眠るドラゴンには全くもって無関係であったから、
興味深げなアホ面で眺めていれば、何を見ているのだ?と興味を持った職人の方が話しかけてきたのだ
…と言う事がありまして、自分がドラゴンで家が出来ていくのが面白い、等と語れば職人は笑いながら、
仕事を若い弟子たちに任せ、建築の事から何から、色々と教えてくれた、というわけである
……最も、「自分はドラゴンだ」と言うのはどうも信じてはいなかった様子ではあるが

―――旨い、と聞けば当然、建築様式だ、木材の質だ、貴族がお妾さんに密会するために改築しているだ、
そんなことはどうでも良くなり、職人が仕事を引けるなり、店に案内してくれと頼み件の店までやってきた
店は小さくこ汚いが繁盛しており、案内してくれた職人と別れ、ようやく席に案内されれば、

「ウズラとかいうやつが食いたい」

と、注文を済ませた
従業員は戸惑いながらも了承して注文を通せば、どれほど美味なのだろう…と、想像しながら
噂の料理が運ばれてくるのを待った…色々と考えていたから、一人笑いしたり、じゅるり、と溢れ出そうになる
唾液を我慢していたから、周囲からは少々…いや、だいぶ、『なにか、危ないヤツがいる』と思われているかもしれない

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にレヴィさんが現れました。
レヴィ > 普段からあちこちでアルバイトをしては気紛れでその他をしている身。
今日は馴染みの店で緊急のバイトに入り右へ左へと注文を持っては走りまわる。
丁度奥に行っているときに新たな客は入り、それを聞き流して荒い物を運ぶ。

そして次はと思えば目の前に出されるウズラを焼いた料理が乗った皿を置かれ、何かと問えば変わった客が来たと言われる。
注文を待つ姿が怪しいので自衛位は出来るお前が行けという事だと判れば仕方ないと請け負い、注文をトレイに乗せて真っすぐに向かう。

「注文のウズラの丸焼き、お待たせッスよ」

女は度胸と普段と変わらないようにと気を付けて、笑みを見せてそっと怪しく見える男の前に料理をおいて相手の顔を眺める。

ルーフェン > それらしき料理が従業員の手に持って運ばれていく光景を何度も眼にする
当然、自分のテーブルには置かれず、他所のテーブルに置かれるのを見送ってはどことなく悲しげな気配を醸し出した
そんな挙動不審な様子でいるから、店内の客たちもどうやら、妙な客がいるというのを察して、
絡まれては面倒だ、と見て見ぬふりをし始める

…と、言うようなタイミングでドンッ、とこんがりと良い色に焼けたウズラがお目見えすれば、ぱあっと表情を輝かせた
すんすん、と鼻を揺らせば香ばしい匂い…滴る肉汁に表面の皮が淡い店内の照明に輝いており、思わず喉を鳴らした
待ちわびた料理がとても、とても旨そうに皿の上で輝いていたから、従業員の顔なんて見ていなかった
丸焼きの隣にちょい、と置かれたローズマリーと同じ位、眼に入っていなかった

「ふふふ、旨そうじゃあ…」

ごくり、と喉鳴らせば彼女が皿を置いたが早いか、手を伸ばし、脚の部分を掴めば、そのままがぶり、と齧り付いた
もくもく、と口を動かし、一口分をごくり、と飲み込めば、ぱあ、と顔を輝かせて、後はがっつくように食べ進む
もきゅもきゅ、と手掴みで丸焼きを食べ進め、不意に視線を従業員に向ければ、眼をパチクリとさせ

「……レヴィだったか、なんじゃここは主の店か?」

むぐもぐ、と食べながら話すものだから、まあ、行儀はよろしくないし、聞き取りにくいであろう
ドラゴンなので礼儀作法を求められても困ると言えば、困るのだが

レヴィ > 他の客に料理が運ばれていくのを目で追いかけ悲しそうにする姿。
その挙動不審さを見れば店員はともかく客までもが見て見ぬふりをする姿に私は生贄かと思わず突っ込みそうになるのを我慢して。

目の前に料理を置けば悲し気な気配が一転、表情を輝かせ匂いをかぐ姿に子供っぽいと見てしまう。
この店の名物料理なだけに珍しいとも思えないがこの客にはそうではない様子で喉を鳴らす音までは聞こえてしまい。

「美味しいのは保証するッスよ。名物料理ッスから」

聞いているのかいないのかは判りはしないがとりあえずと伝える事は伝え、脚を持ち豪快にかぶりつく姿には思わず一歩下がる。
余程に美味しいのかがっつき食べ進める姿が何故か人というよりも犬のように何故か見えてしまい。

「…確かルーフェンだったッスね。違うッスよ、今日はたまたまアルバイトッス」

それはないと食べながらに話す…自称竜だった男を見下ろして答える。
食べながら話すので聞きにくいことこの上ないのだがまだ聞き取れる範囲。
そんなに美味しいのかと見てふと振り返れば店主にそのまま相手をというジェスチャーが見え…正面の席に腰を下ろして食べる姿を見る事に。

ルーフェン > 彼女が彼女だと気がついた時、既にウズラの半分ほどが胃の中に収まってしまい
足の骨を骨をしゃぶるようにした所で彼女に気がつくのであった
空っぽだった腹が少しばかりか満たされて、同様にウズラ料理に抱いた好奇心も程々に満たされ幾分、落ち着いてきた様子

「…おうとも、話し方とその髪型で覚えとった」

尻尾、とでも言いたげに自分の後ろ髪の辺りを指差しながら、彼女の結ばれている茶髪の事を示す
実際には一瞬くらい思い出す僅かな間があったかもしれない
アルバイト、と聞けばなんのことか、実はちょっと判っていないのだけど、そうかあ…と判っている風に頷いた
ただ、この店が彼女の切り盛りする店ではない、という事くらいは理解できているハズである

「今日はアレだな…前と着ている物が違うのだな…
 よいよい、よく似合っている……―――あれだな、流行っているのだな」

注文を取りに来た従業員の娘も同じ服を着ていた
つまり、これが流行というやつだ、とでも思ったのかもしれない…いや、実際そう思っていた
そして、雌は着ているものを褒められると喜ぶ、ということもまた、古い古い昔、遠い北の今はもう亡くなって
しまった国の人間の娘に教わったことである
メシを食いながらもよくもまあ、自分はそこまで頭が回るものだ、とほんの少しだけ誇らしげな様子であった

レヴィ > ここまで食べるのが早いのも珍しいと思わずに食べる様子を見て。
骨をしゃぶる姿にそこまで美味しいのかと思わず半分が消えたウズラを見てしまう。

「せめて顔で覚えるッスよ。もし話し方と髪型を変えてたら判らないッスよ」

指さされるといつも尻尾のように結んでいる後髪に思わず触れて。
一瞬の間に恐らくは思い出せずに男が言ったとおりに話し方と髪型で記憶を探ったのだろうと呆れてみる。
肯いている姿に流石に判っているのかと勘違いをして。

「それはそうッスよ。この前はプライベートッス。
今日はここで仕事ッスからユニフォームッス。
似合ってるなら嬉しいッスね。そうじゃなくて仕事着ッス」

褒められた事には嬉しそうにするのだが流行ではないと付け加え。
この服装はこの店の仕事着だと態々に告げて、よく見えればと少しだけ身を乗り出して男に見せようとする。

ルーフェン > 彼女の視線に気がつけば、からん、と皿の上に骨を起き、ウズラの半身が残った皿をくい、と手前に引き寄せて
やらんぞ?とか、口にしつつ取られないうちにさっさと食ってしまおう、と食べ始める
一口が大きく、それもあまり時をおかずして骨のみになってしまうであろうが

「顔か…顔な…ふむ…―――ああ、でも胸の柔らかさは覚えておるわ」

じ、と口を動かし頬を膨らませながら、彼女の顔をマジマジと見やる
そうかと思えば、ごくん、とウズラを喉を鳴らして飲み込みそんな事を口にすれば、かかっ、と笑い手を
ワキワキしてみせる

「プライベートで刃物を持ち歩くのか…剣呑だわなあ…
 ―――なんじゃ、流行りというんではないのか……
 そうか、そう言われてみれば局地的にというかこの店にたくさんおるだけで、
 表通りをその格好で歩いている娘などは見かけたことがないな…」

似たような姿で出歩いている者はあったかもしれない
だが、覚えているわけもなく…そうかあ、流行ではないのかあ、と身を乗り出し、衣服を見せてくれる彼女へと
視線を向けては近くのテーブルに座る客らしき女性の姿に視線を向ける
確かになあ…とそれで納得が行くのと対象的に視線を向けられた客はビクッと身体を引き攣らせあからさまに
此方を視線から逸した

「…レヴィは、あれか?王都は長いのか?
 この街のことであれば知らぬことなど無いじゃろ…?」

ウズラの骨に残った肉や軟骨を削ぐようにして食べながら、視線を彼女に戻してそんなふうに言う
以前、彼女と知り合った日にも色々と彼女は親切に教えてくれた事を思い出したからだ
そんな事を口にしながら、こやつ、お人好しじゃな…?とか、内心思っていたりもする

レヴィ > 「そんなことしなくても取らないッスよ」

視線に勘違いをしたのかウズラの半身が乗った皿を引き寄せる姿に思わず突っ込みを入れてしまい。
早く食べてしまおうとしてあっという間に骨にしてしまう食べる速さには思わずに関心をしてしまう。

「普通は顔で覚えておくッス。それは胸を触って一々確かめるッスか?」

マジマジと顔を見る男にちゃんと見てと言う様に顔を見せて。
手をワキワキとしてそんな事を言う男に、今度は準備は出来ていたとばかりに慌てずに返して。

「仕事帰りのプライベートだから問題ないッス、これでも冒険者でもあるッス。
この格好ははやらないと思うッス、でも店ごとに違うッスよ。
そうッスよ、この店では沢山見れるッスが他じゃ見れないッス。
場所次第で客引きでいるかもしれないッスよ?」

髪型で覚えているのなら…服は覚えているだろうと良く見えるようにし、他の客と比べる姿を見る。
見られた客は驚いてはいるが恐らくは大丈夫だろうと気にせずに。

「私ッスか?それなりには長いッスよ。
流石に貧民地区の深部や富裕地区はあれッスけどこの辺りなら完璧ッスよ」

そこまで綺麗に食べるのかと軟骨や残った肉を食べる姿にもう一つ頼めばいいと考えてしまうのがバイト中だから。
もしかしていきたい場所でもあるのだろうとかと興味を持って見ている。

ルーフェン > 「触って良いならそうするが?…ってのは、流石に冗談じゃ」

流石に二度も顔を見れば幾らアホなドラゴンでも覚えるらしい
アホと言ってもちんまりと人間に変じているから、アホになってしまうのだ、というのを説明すべきか
一瞬悩んだりするが、パリッとよく焼かれたウズラの皮を犬歯が裂き、その下のジューシーで柔らかな肉に
歯が埋まり広がる肉汁の旨さにケロリ、と忘れてしまうのであった…なぜなら、アホだからである

「…冒険者なあ…ほう、それは知っとる
 あれだ、魔物退治したり、穴蔵に潜り込んでお宝盗んでいったりするやつだ
 わしも、知人が何人か人間の群れに集めた財宝を山の天辺から持ち去られたって激昂しとったわ」

なるほど、と冒険者、というのに納得するのは以前、彼女が金属製の武器を携えていたからであった
鼻が良いのか、何なのか自分を危険に晒しそうな物には鼻が利く
そして、彼女の身に纏う衣服について説明してくれるのを骨をしゃぶりながら、ふむふむ、と興味深げに聞いていて

「ふむぅ…では、どこか寝ていても怒られん場所を教えてくれ
 ここいらだと寝ているとあっちへいけ、と怒られるし…なんじゃったか…貧しい連中が多い場所だと、
 面倒な連中にやたらと絡まれるし…高い建物の多い場所だと兵士に追っ払われる」

なんと言ったかなあ…と首を傾げることしばらく
むっ、と思い出せばしゃぶっていた骨をかち、と皿の上に置く…皿の上には肉片軟骨すら残らぬ骨が綺麗に並ぶ

「あれだ、宿…ちなみに、金はあまりない
 レヴィにくれてやった宝石類はあんまりうるさいんで炉端で遊んどった子供に全部くれてやったからな」

かかっ、と笑いそんなことを言う
そして、もう1匹、もう一皿くらいウズラを食いたいのだが、そろそろ(盗賊やら暴漢から奪った)金が
底を突きそうなので節制していると言うような事も簡単に…と言うより幾らか言葉が足りなかったが説明はした

レヴィ > 「あの時は不意打ちだったからッス。もうただじゃ触らせないッスよ」

冗談という言葉を疑わしく見つめ、思わずに胸をかばい。
二度もあったのだから顔を覚えてもらわないとと本気で考えて。
一瞬だけ悩んだように見えたのだがウズラを齧ればそんな様子も綺麗になくなり。

「それは否定しないッスけど…もう少しマシな言い方はないッスか?
えー……本当にドラゴンだったりするッス?」

魔物退治はそうなのだが、お宝を盗むと言われてしまえば困った顔をしてしまい。
続いた言葉に本当に?と実は信じてないかったことを暴露する。
今はバイト中なだけに武器の類は一切持っていないために危害を加える事などできず、説明に肯く姿に満足そうにして。

「眠ってもどら慣れない場所ッスか?
もしかして一通り回ったッスか……それで五体満足でこうしていれるのが凄いッスよ」

もしかして全区画で野宿をしようとした?と男の言った言葉に呆れを見せて。
よく無事にこうしていると次には関心をしてしまう。

「お金がないと流石に宿はきついッス、予算はどれぐらいッスか?
あ、あれを全部ッスか!?私が貰っただけでも1年は暮らせるだけになるッスよ」

興味本位で換金屋に持ち込めば示された呆れを通り越し夢かと思った金額を思い出し。
そんな宝石を子供たちに上げったと聞けば声を大きくしてしまうのは仕方なく。
笑いながらそんな事を告げらてしまえばそれ以上は何も言えず。
そして節約の事も聞けば納得して追及もせず、逆に。

「それなら安い宿を教えるッスよ。それに少しなら宿泊代もカンパするッス。宝石のお礼ッスよ」

仕方ないとばかりにそう告げて。