2017/06/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にカインさんが現れました。
カイン > 平民地区の表通りに面しながらも随分とうらさびれた雰囲気の外見の酒場の一つ。
外見に見合わず活気に満ちた店内では、そこかしこで悲鳴と下卑た笑い声、
そして何よりカードの叩き付けられる音が響いていた。――有体に行ってしまえば活気の正体は賭博である。

「悪いな、これで俺の2連勝だ。…あ?イカサマだ?せめて4、5連勝してから言って欲しいね」

そんな極端な欲に起因した悲喜交々の真っただ中、壁際の席に座りカードを切る男の姿があった。
泡を飛ばして抗議してくる冒険者らしき男の様子にさも心外、と言わんばかりの様子で言い返しながら肩を竦める。
付き合っていられないとばかりに席を立ち、どこか別の席へ向かう男の背中を見ながらカードを机の上に下し。

「ま、サマなんだけどな」

当の本人に聞こえないだろう程度の声音でボソッと呟いた。手首に仕込んだカードを山札にそそくさと戻して証拠を隠滅。
最も、元より厳密なルールの元行われている賭場でもないので見咎める物もいない。

カイン > とはいえ賭ける金額も微々たる物で、見るからに子供の人影からご老人まで
文字通り老若男女が賭けに興じている様はある種異様な光景ではある。
空になった自分の目の前の席に興味を失った様に視線を反らし、、
葉巻に火をつけ紫煙を燻らせながら飲みかけのグラスに口を付けて賭け事に興じる人々を眺め見。

「運に物事をかけて楽しめるんだから不思議なもんだな、俺含めて」

つい先程如何様に手を染めた人間とは到底思えないようなセリフを吐きながらも、
それだけ意地になれるというのもまた楽しさの一つであると解釈する始末。
賭けの相手の居ない手持ち無沙汰を酒で誤魔化しながらカードを何となし裏側に机の上に広げ。

カイン > 「――お、一勝負かい?勿論歓迎だ。何、買っても負けても恨みっこなしだぜ」

暫くの間のんびりと構えていたものの不意に声をかけられ、
目の前に現れた人影に軽い調子で応じてカードを配り始める。
その後もカードの音が小さな酒場の中から消え失せることは夜遅くまでなく、
様々な騒動が巻き起こる中を暫しの間楽しんで行くのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からカインさんが去りました。