2017/06/17 のログ
ルーフェン > 挑戦者の声はなく、ばばんっ、と勢い良く机を叩いて立ち上がる
観衆を驚かせよう、とかそういう意図はなく、そうでもしなければ立ち上がれそうになかったからだ

「名乗り出るものがおらんな…こ、今宵は俺が一番じゃ…う、ぷっ…」

ふらり、と一歩踏み出せば、腹の中の物が迫り上がってきそうで慌てて口元へ手を添える
しばらく、そのまま静止したかと思えば、ふう、となんとか堪えたようで息を吐く
そうしてびしり、と倒れた幾人かの男たちを指差して

「払いはそやちゅらに任すぞ…亭主…しょ、しょういう…取り決めひゃった…」

ろれつが怪しい
上手く喋れないことに、頭上に疑問符を浮かべて不思議そうにしながら
ゆら、ゆら、ゆら…と肩を揺らしながら千鳥足で酒場を後にするのだった

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からルーフェンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」にピングさんが現れました。
ピング > 今日も日中の気温は高く、日差しも強い。
道を歩く人は少ない通りではあるものの、一応はやらないよりはマシだろうと、最近の日課である打ち水中。
桶に柄杓を突っ込んで、掬い上げた水を店先にばらまいていた。

柄杓で水を掬う度に、目だけを動かし視界の端に誰ぞ通りかからぬものかと確認してからの動作ではあるが。
普通であれば人を避けてする行為だが、今は明確に人―――と言うか女性―――を狙い水を構えている次第。
余りに水を撒いていない状態が続けば怪しく思われそうだから、最低限度の動きは見せていたけれども。

暑い日であれば笑い話程度で済ませられるし、店に引っ張り込む口実にもなる。
先日上手くいったものだから、味を占めて日々、ハプニングを装う行動に出ている模様。

―――パシャん、と水を撒く音が密やかに道へと響いていた。

ピング > そのまま店先で打ち水を続ける店主の姿があるのだった――――
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」からピングさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 廃屋」にアイリさんが現れました。
アイリ > そこは王都マグメール内住宅街の郊外付近にある廃屋
過去には此処にも人が住み生活の営みがあったのだろうが今は廃墟と化している
誰も済まなくなった廃屋は子供達からはお化け屋敷と称されると同時に
大人の目が届かない隠れ家的な遊び場所にもなっていた

「ん…んぅ…あ、あれ…かくれんぼしてたら寝ちゃってた…Zzz」

廃屋の奥まった部屋のクローゼットの中から小さな女の子がヒョコッと顔を出すと
誰も居ない静まり返ったリビングへトコトコと小さな足音を鳴らして出て来る
身なりや髪型、身に着けた品から、孤児などではなくそこそこ裕福な家庭の子だと分かる。
小柄で華奢な細身の身体に、ツインテールに結った黒髪、愛らしい顔は幼い感じだった。

「みんな帰っちゃったかな、あ…早く帰らないと…」

廃屋とはいえ勝手に入って遊んでいれば当然大人達に見つかれば叱られてしまうだろう
少女はキョロキョロし辺りを見渡すが、一緒に遊んでいた友達の姿ももう無かった。