2017/06/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にノアさんが現れました。
■ノア > 暑い、 とにかく暑い.. 袖がない胸下までのトップスでも、 丈の短いスカートでも、 暑いものは暑い。こんな日は窓を全開にしてカーテンを全て閉めきった部屋で、 日が沈むまでごろごろしていたいけれど..
「 .....ゎ、 終わってる.. 」
水も食料も、 酒すらも底をついたキッチンは まるで空き家のよう。買い物をしに外へ出なければ飢えと乾きで死んでしまうと、 気怠げな身体を起こし商店の並ぶ通りへ繰り出した。そうして外へ出てみれば.. 暑さで死んでしまいそうで
「 ............... 」
大きな紙袋を抱え広場に差し掛かると、 溜まらず木陰のベンチに避難した。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にオーベさんが現れました。
■オーベ > 日光から逃れるようにフードを目深に被り歩く
金物屋に特注させた釣り針を手に入れていたから暑さも気にならない…といえば、嘘になる
元々、それほど体力のない身であったから、暑さに参りぎみであった
「…もう少し手心というものをだなあ…」
と空を見上げて口にするが当然、陽の光が陰るわけもなく…木陰のベンチを遠目に見れば少し休むことにする
近づけば先んじてベンチに座る人影が見え、先を越されたと思うがよく見ればベンチに座る人物は、
以前、出会ったことのある人物であるように思えた…とはいえ、先方が覚えているとは限らないが
「いや、暑いね……となり、構わないかな?」
そうして声を掛けて返事を待つ。返事が返ってくるまで座りはしないが木陰に退避はしていたが
■ノア > 「 それにしても、 随分張り切っちゃって.. ほんと迷惑。」
貴方が "手心を" などとぼやいていた頃、 女はといえば 何ともふてぶてしく悪態吐いていた。其れに腹を立てたのか、 陽射しはジリジリと強まるばかりで..
( 誰かー、 助けてー )
なんて.. だらりとベンチに腰掛け心の中、 甘ったれた事を叫んでいると
「 ん、 どーぞ.........
── って、 恩人っ.. !! 」
掛けられた声に始めは気怠げな声で返した女も、 其の姿を見ればパチ と目を見開いて。あの後と一度森に入った女だったが、 小屋には辿り着けなくて.. 再び遭難してはいけないと、 泣く泣く諦めたのだった。もう逢えない、 礼も出来ないと思っていた相手に、 こうしてまた逢えたなら...
「 オーベ、 王都来てたの ?! もう逢えないと思った.. あの時はほんと ありがと、 何かお礼したいんだけど..... ぁ、 ワンコは ? ワンコも一緒 ? 」
暑さも忘れ、 ぺちゃくちゃと止まらずに。自分の隣にどさりと置かれた紙袋を退かしながら、 色んな事を一気に口にしていた。
■オーベ > 「ありがとう、それじゃあ、失礼して…」
どうぞ、と返事が帰ってくればどっこいしょ、と腰を下ろす
いや、どっこい…くらいでなんとか言葉を飲み込むことに成功していたと思う、まだまだ若いつもりだ
少し間があって彼女が自分に気がつけば、フードを下ろして、パタパタと手で顔をあおいでやりつつ
「山の中に篭りきりっていうのも、何かと生活に困るからね…偶には王都まで出て来るさ
あいつは留守番…縄で繋いでないと衛兵に怒られそうだし、繋いでしまったら可哀想だ」
怒涛のような彼女の言葉にこっくりと頷きつつ、1つ1つ返事を返す
多弁な様子に余程、暇だったのかな…と苦笑を浮かべ
「まあまあ、お礼は良いんだけど…
陽の高い時刻に出歩ける程には深刻ではないようだが…どうも、面倒なことになってるみたいだね
いや、これは君の職業の事を言ってるんじゃあない…ほれ、そっちのことさ」
以前、怪我をして小屋に飛び込んできた所を治療して傷を見たことから彼女の職業について
お天道さまの下で汗水たらして働くような職業でないことは判る
それとは別に、彼女の首筋に残された傷痕に対しての言葉であった
へらり、と緩い視線を彼女に向けていたが至って真面目なつもりである
■ノア > 「 そっか、 王都に移った訳じゃないのね。ん、 確かに目立ちそう..... あのワンコ、 おっきいもん。」
久々の再会、 貴方は相変わらず柔らかな.. そして、 ちょっぴり謎めいた雰囲気を纏っていて。女はとても、 嬉しそうだった。移り住んだ訳ではないという事に少し残念そうな反応をしたり、 大きな大きな老犬が王都を歩く姿想像すれば、 くすりと可笑しそうに肩を揺らしたり.. 其の表情を、 コロコロと変えて。また、 続く貴方の言葉にも また、 表情はガラりと変わり
「 ─── っ、 ん..... まぁ、 ね。こんな馬鹿みたいに暑い日に、 襟の詰まった服着てんのもコレのせい.. 」
見られた、 と.. 何処か気まずそうな苦笑い。下がっていた襟を引き上げ直すと、 溜め息混じりに返した。
■オーベ > 「騒ぎになるのは本意でないしね…」
老犬に王都を見せてやりたいという気持ちがないではないが、老犬自身がそれを望んでいるか、と思えば微妙な所である
ころころと楽しげな反応を返していた彼女もこちらが傷の事に触れれば幾らか声のトーンが落ちたように聞こえる
「別に見えたわけではないけれどね…
ただ一寸…なんというかな、以前あった時と気配が違った…とでも言うかな…」
魔術師の勘、というと少し違うのだが
そのあたりの感覚を説明するのは少し難しい。彼女には怪我の治療さいに触れさえしていたから余計に
以前と違う様子に感づく事ができた
「似合っているかどうかで言えば、似合っているからその点は安心して欲しい
この日差しの下、フードをかぶった怪しい魔術師よりかは、ずいぶんとマシだと思うがね」
彼女の零したため息に、視線を街路をいく人の波に向ける
照りつける日差しに誰も彼もが暑そうにしていて、見ている方も木陰から出たくなくなるようであった
「…人の領域から半歩、外に踏み外した景色はどう見える?前とは違ってみえるのかな…?
あるいは、肉体の変容に精神が追いつかない…?あ…興味本位で聞いている、答えたくなければ黙っていて構わない
それもまた、答えだから…」
くわ、と欠伸を零せば地面をつつく小鳥に向けて服のポケットからパンの欠片を取り出し餌付けなんぞしつつ
■ノア > 恩人との再会に喜び、 お喋りを楽しんでいた女も.. 話題が自分の近況へと変われば、 途端に ふにゃりと情けない表情に。
「 ふふ, どーも。てゆーか..... 見えてないのに、 わかった の.. ? 流石、 "フード被った怪しい魔術師" は違うわね。」
傷痕を見た訳でもない貴方が、 何かを感じ取った様子に.. 貴方の言葉引用し、くすりと肩を揺らした。そして、 続く問い掛けは.. 今の女にはデリケートなもので。
「 随分ハッキリ言うのね..... まぁ、 多分.. その通りなんだと思う けど。何てゆーか、 特に実感がないから.. よくわかんない。これといった自覚症状もないし、 身体より... 心を繋がれた気分。」
自分自身いまいち理解していない事を、 途切れ途切れ口にした。デリケートな質問とはいえ 貴方に話すのは嫌ではなかったし、 寧ろ.. 本心ではきっと、 こうして誰かに溢したかったのだと気付かされる。
「 好きな人とか好きな事とか、 ココにはいっぱいあるのに......... たまに、 ココを離れて現実逃避したくなっちゃう... たまに、 ね。」
もっとも、 虫一匹にも騒ぎ出しそうな女だけれど.. こんな時だからか無性に、 貴方が羨ましく思えた。当然.. 貴方の抱える事情など知る筈もなく。
■オーベ > 「長く魔術に親しんでるとね…それこそ人間味は薄れていくものだよ、良くも悪くも」
見えないものが見えるとか、有りもしないものをあると言いはったりとか、と続ければ苦笑を浮かべた
自分の言葉をそっくり返されれば、衛兵に突き出すのだけは勘弁してくれ、と冗談で返して
「好奇心には抗えない生き物なのさ
ノアが年端のいかない娘でも同じように聞いていたろうよ、『どんな気分だ?』ってね」
パン屑を啄む小鳥に眼を穏やかに細めながら彼女の紡ぐ言葉に耳を傾ける
時折、相槌を打ちながら、小さく返事を返しながら…彼女が言い切れば、ふむ、と頷いて
「…何もかも全てに立ち向かっていく必要はないさ、逃避するのも構わない
ただ、それは目を背けているだけであって、現実から逃げ切れるわけじゃないってことだけ忘れちゃいけない
何時かはきっと、向き合わなければいけない日が来る…」
手に持ったパン屑がなくなればパタパタ、と手を叩いて、改めて彼女へ視線を向ける
「…と、偉そうな事を言ったけれど、俺も目を背けて逃げだした口だからね…
そこは、年功序列というやつで1つ、若者の寛大さで許してくれると助かるよ」
苦笑を口元に浮かべながら、彼女に向けた視線は彼女の指に光る指輪に気がついた
これも以前とは違う所であったが、彼女の身体の変調よりも後に指輪に気がつくのが如何にもこの男であった
「……まあ、精々、君の良い人に心配かけないようにすることだ」
苦笑はいつの間にか笑いに変わりそんな事を最後に付け加える
■ノア > 自分自身の事は勿論、 他にも色々と.. ここ最近は考える事が多すぎて。貴方の相槌や合間に挟む冗談めかした一言が心地よく、 つい.. 再会したてにあれこれと漏らしてしまう。
「 どんなに考えたってわかんないものはわかんないし、 考えるのも疲れちゃって......... まぁ、 だからって.. 逃げてても仕方ないんだけど。」
何時かはきっと、 向き合わなければいけない日が来る と ── 其の言葉には、 素直に小さく頷いた。小さく千切った餌を啄む小鳥達を、 女も同様にぼんやりと眺めていたが
「 .....ふぅ ん、 何か意外。オーベって、 全てを悟った仙人かなんかかと思ってたから.. なんか、 ちょっと安心したかも。」
貴方でさえも何かから逃げた事があると、 意外な事実を知り.. くすり、 懐っこい笑みを浮かべた。新たな指摘には、 左手の薬指に嵌められた指輪を 指先でそっと撫でながら
「 実はこっちもこっちで今、 色々あって..... てゆーか、 只でさえこんなに暑いってのに悩んでばっかりっ.. !! 」
つんと唇尖らせたかと思えば、 組んでいた脚を伸ばして放り出し
「 服のまま思いっきり水に飛び込んで遊んだり、 お腹はち切れるくらい甘いモノ食べたり、 馬鹿みたいにハシャぎたくなっちゃう。って言っても.. そんなのもう、 恥ずかしくて出来ないけどね。」
なんて、 何とも子供染みた欲求を口にしたところで..... そう言えば、 と.. 貴方の左手へ視線落とせば、 銀の指輪を見つけ
「 オーベも大切な人、 居るの.. ? 」
確かあの小屋に、 貴方とワンコ以外の気配は感じられなかったけれど。ふと気になって、 ゆるりと首を傾げた。
■オーベ > 『全てを悟った』なんて言うものだからクスクスと声を出して笑い
「全てを悟っていたら君の悩みを一発で吹っ飛ばす真理の言葉が出てくるさ
俺も人間だからね…抗ってばかりいたら疲れてしまう、のらりくらりと躱すのは俺の方がよほど先達だよ」
肩を竦めて言ってみせる。横目に彼女が笑みを浮かべたのが見えたから少し安心した
大きな問題を抱えているようではあったけれど、まだ笑うことが出来るのだ、と
だが、指輪を撫でるようにしながら続いた彼女の言葉を聞けば、軽く吹き出してしまった
「ほとほと、君は苦労する星の下に産まれたようだなあ
それだけ問題を抱えれば、逃げ出したくなるのも判るかもしれない…でも、退屈することだけは無さそうだ」
子供のようにやりたい事を口にして並べ立てる様を楽しげに眺めて
こんな性格であればきっと、どんな困難もあっさり乗り越えていきそうだな、と少し感心もした
彼女はきっと、自分が思う以上に繊細でその数倍は強靭な心を持っているんじゃなかろうか、と
「ああ、一応、妻帯者だよ…
彼女には彼女の立場があるから別居してるけどね…なんていうかな、少し複雑な関係さ」
『妻は長寿の淫魔です』といきなり口にする勇気はなかった
どう説明したものかな、なんて考えながら今少しばかりか、日差しが弱くなるまで彼女と世間話を愉しむのだった
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からオーベさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からノアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 バイヤーストリート」にセイン=ディバンさんが現れました。
■セイン=ディバン > 仕事のない、のんびりとした一日。一人の少女が、大規模商店街で様々な買い物をする。
本、雑貨、弾薬、砥石、食物、家具。
ぽんぽんぽんぽん購入しては、転送魔術でぽんぽんぽんぽん家へと転送。
「いや、まいった。散歩のつもりがついつい衝動買いをしてしまった」
王都内でも賑わいを見せる商店街で、そんな事を口にしながら。
それでも少しでも興味を引かれるものがあればすぐに店に入る。
そんなことを繰り返していれば、少女の財布の中は大分風通しがよくなり。
「うわっちゃ。こりゃ本格的にまずいなぁ。
一度家に戻るかな……」
まだまだ買い足りない、とばかりに。金を取りに戻るか、と悩み中の少女。周りの客は、幼い見た目の割りにずいぶんな金の使い方だ、といぶかしむ始末。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 バイヤーストリート」にルインさんが現れました。
■ルイン > その商店街で買い物をするとあるケモミミの少女の様子を、
物陰からこっそりとのぞき込む怪しげなちっさい影。
気配を落として 小動物並みにしてから じっくりと少女が動くたびに視線も動く。
真昼間に怪しげな視線。それも明確に上目遣い。あっちこっち視線は揺れる。
商店街の他の客達や店の人たちには 感知されていないらしく、妙な視線の何かは少女しか狙っていない。
と、 その小さい影は動いた!!
はし、ととある少女の腰部分に抱き着く感じに張り付き よじよじと攀じ登ってとんでもない事を口にするわけだ。
「おとうさん はっけんしました」
■セイン=ディバン > [3D6→2+5+6=13]SAN値:90
■セイン=ディバン > うん、今日は買い物はこんな所にしておこう。そう考え、少女は大きく伸びをする。
瞬間、何か最近感じ取ったような気配に似た物を感じ、少女は腰を落としあたりを警戒。
「……」
確かに接近してくるその気配。早い。少女の敏捷能力以上。反応できない。振り返る前に何かは接近してくる!!
「うおっ!!」
とん。軽い感触。腰に衝撃。しかし、痛みは無い。刺されたりはしていないようだ。そんな事を考えている内に、何かはよじよじ。背中に上ってきて。
「……はい?」
首だけで振り返った少女。そこには……可愛らしい、本当に可愛らしい子供がいた。
よくよく見れば判る、いやわかってしまう。この子は。そう、この子は。
自分の、子供だ、と。セインのSAN値、13の減少。一時的にも発狂しなかったのは、冒険者としての経験からか。
「……えっと。お嬢ちゃん。お名前は?
あと、確認のために、お父さんの名前言ってみて?」
周りの人間に不審に思われぬよう、おんぶの姿勢のまま少女は歩き出す。
どこか、人目のつかない所に行こう、ということらしい。SAN値:90
■ルイン > 敏捷能力 多分 純粋に比較したら少女なんて目じゃないぜ。
それ位 残像も残らない神速の動きで接近し 張り付き攀じ登る。
尚 手ぶらだったため 少女に悪さするとかは全くなかった。
目標発見 接近後 張り付き 行動開始 以上。
攀じ登った後は 少女の謎数値をゴリゴリと削りに掛りましたとも。
「おとうさん」
白銀髪に少女と同じ色合いの赤い瞳、傍からすれば少女に幼女が張り付く謎光景。
親子…いや年の離れた姉妹がいい所。だが、見た目から既に似ていない。
質問に対して 分かっているのかいないのか 無垢な瞳で見返しおんぶ状態なのでそのままの体勢で
張り付きと言うかおんぶ状態で降りもせずにそのまま連れていかれよう。
「んーと わたし?わたしは るいん。
おとうさんのなまえはせいん=でぃばん。まおうのおっとらしいけどおんなずき。あとは ん?」
どこにいくの??とか何考えているか分からん無垢な瞳を後はむけるだけだ。
■セイン=ディバン > 少女も、敏捷度には自身がある。もともと素早さを売りにしていたのもあるし、少女の身体になってからは余分な筋肉を削ぎ落とし、更に速度に磨きをかけていた。
それでも、まったく勝負にならないその速度。おそらく、周りの人間たちには、この子供はいきなり出現したようにすら見えていたであろう。
「……二度!! 二度も言わなくていい!!
察したし諦めたし!! わかったから、ね!!」
少女によじ登られたまま、二度目の発現に頭を振る。
なんというか、この子は。母親に似ていた。見た目ではない。気配が、だ。
感覚で理解してしまった以上、否定してもしょうがないであろう。
というか、ココで問答をしていれば無駄に人目を引いてしまう。
「ルインちゃん、ね。はいはい。良いお名前ですこと。
う、ん。こりゃいよいよ本気に本気な娘ちゃんだな。人間違いもせず、俺を見つけるあたりとか。
ん~? とりあえず、どっかでお話しよう、我が娘」
的確な自分の評価に、ため息をつく少女。恐らく母親にでも吹き込まれたのだろう。当たっているから反論も出来ない。
そのままおんぶして、まるで姉妹という感じを装いつつ。商店街内の喫茶店のオープンテラスへと向かう。
「……ケーキでも飲み物でも。なんでも注文しな。オレが支払うから」
席に着き、そう言いつつ相手の様子を見る。可愛らしい少女だ。
自身の血を継いでいるとは思えぬ、純真そうな印象を受ける。
……まずは、話してみて。そこから色々考えよう。少女はそう思いつつ、ブラックコーヒーとティラミスを注文した。SAN値:90
■ルイン > 神速突貫此処に極まれり。巫女装束というかなりばさばさする衣装で少女を上回る動きをしたのだ、
これに武器也を持たせて―そう ひのき棒とか最低最安の武器の一つでも持たせて 尻目掛けて打てば いい音出せよう。
尻もげるかもしれないけど。
「おとうさん」
三度目です。魔王の子は魔王になりました。
攀じ登ったまま降りません、おとうさん登頂オシマイ。
押し問答をして下手にダメージを追うのは恐らく幼女ではなく少女。
遂にどこぞの誰かを孕ませて産ませて…の噂が立つのも時間のも―遅いかも。
「ん。おとうさんのにおい たばこくさいからすぐにわかる。
…おとうさんじゃない おねえさんにしとく??
けーき!! だいすき!! んと、いちごのしょーと!」
わーい、と食べ物に釣られてしまう見た目は可愛い幼女。
まだ腹黒い暗黒愉快犯の魔王の風格はない、何時から出るのだろうか
あの腹黒愉快犯の欠片は。少女の性格も受け継いでい無さそうなそんな子。
オープンテラスで椅子に座り 足をぶらぶらする幼女。
脚が届いていないのだから仕方がない、きょろきょろと視線を動かすがこれといって何をするわけもない。
と、置いたのは ごとりと音を立てて 置いた代物は
セイン=ディバンの隠し撮り写真(あられもない姿 仰々しい入れ物に入れられたもの)SAN値:90
■ルイン > [3D6→1+2+6=9]
■セイン=ディバン > 音を置き忘れたかのように。まさしく風か光のような速度で体当たりしてきた少女。
互いに怪我が無かったのは……。少女自身にウェイトが無かったからに他ならない。
もしも少女が成長したのならば、速度だけで人間を脅かせるだろうな、と思った。
「やーめーなーさーい。判ったから。
こんな見た目の少女にお父さん言うの聞かれたら変に思われるでしょ」
三度目の宣言に、たしなめるように言う少女。背中に感じる重さは、とても軽い。
さてさて、いよいよ来るべきときが来たか、などとため息を吐きつつ。
「え、うそ。マジか……
あぁうん。とりあえずはそう呼んでくれると怪しまれないね。
はいよ、あぁ、イチゴショートも追加で」
お姉さん、ならまぁ姉妹ということで通せる。とりあえずはそこが妥協点だ。
そうして、注文をした少女は、相手を見つめる。
足をぶらぶら揺らす姿は、本当に可愛らしい。自身が望んで孕ませた子ではないとはいえ。自身の子供なのだ。本当に。可愛くないハズはなかった。
だが、我が子が見せてきた写真を見れば、少女はそれをババッ、と隠すようにする。SAN値更に減少。現状64。いつまで正気でいられるのやら。
「な、なんじゃこりゃ!? あ、さては母親から貰ったか!!
……はぁ、カンベンしてくれよルイン……。
あぁそうだ。何か、お母さんから言われたりしてる? てか、オレに会ってどうするつもりだったの?」
写真に写る自身のみっともないメス姿に泣きそうになりつつ、会話スタート。
丁度注文も届いたので、コーヒーを飲み、落ち着こうとしてみる。
母親。この子の母親は、この子に何を教えたのだろう。
そして、この子は父たる少女をどう思っているのだろう。
■ルイン > 仮にも魔王の子だ護衛の一人や二人いそうだが、そんな気配や物陰がない。そもそも手ぶらだった。
住まいは謎な魔王の子供、見かけは幼女だけど中身は…幼女だろう。
まだ怪しい気配などが欠落しているのだ、年相応の子。
「おんなのこなのに、おとうさんていわれるあやしいこ。
もう へんていわれているかも。ておくれだ??」
先程 派手に登場して先ほどまでお父さん呼びを4回繰り返している。
目敏くて口が軽い者なら 明日にでも噂は平民地区の一角に轟こう。
俗にいう おとうさん子供認知して 的ではない、そうであれば 魔王が同伴してる。
一人で来たので 認知しての下りではない 単に 逢いに来たのだ。
「うれしい。いちごけーき。
これ、おかあさんからあ―。…むう。
おねえさんうれしそうなかおだったのに。それはふきょうよう。あとほぞんようとよびようといろいろとあるの。
んー。とくにいわれてない。あ、でも。ん、あいたかったからきただけ」
理由はなかった。会いたいから来る それだけだった。
好き嫌いとかありきたりの感情の前だった、おかさんはいるけどおとうさんがいないから 行ったのだ。
■セイン=ディバン > そういえば、と。少女はあたりを見渡し、意識を集中させる。
商店街を行き交う人々の中に、自分とこの子供を見ているような人影は見当たらない。
どうやら、この子は本当に一人で、自分に会いに来たようだ。
……まぁ。先ほどの敏捷度と速度があれば、人間如きには捕まらないだろうから。そこは安心だけど。
「う、む。まぁ人から見たら、まだルインは言葉を覚えきってない小さな子、って見られるだろうし。
大丈夫なんじゃないかなぁ。多分だけど」
実際鋭い指摘に、唸り声を上げてしまう少女だが。よくよく考えれば、互いの見た目は少女そのものなのだ。
ならば、変な噂はあまり立たないかもしれない。この少女が、元は男で冒険者である、ということを知っている者がいれば別だが。
「あいよ。たんとお食べ。
……ったく。あの腐れ魔王……。
あぁ、すまんルイン。でも、こういうエロい写真は街中で出しちゃダメだ。いいね? ……そうかそうか。いつかあの魔王本気でシバく。
……。そ、っか。うん。会いに来てくれて嬉しいよ。でも、今度からはあまり人目につく場所は避けろ? あとでオレの家を教えてやるから。な?」
我が子が目の前でもぐもぐとケーキを食べるのを見ながら。手持ちの写真を燃やすが、保存用だなどという話を聞けば、こめかみを抑えるしかない少女。
そのまま、口うるさい説教を少しだけ。その間に、細巻きに火を点けて吸う。煙は娘に向かわぬように。店員が声をかけてきたが、冒険者免許を見せて年齢証明。
そのまま、会いに来たかったから来ただけだ、と言われれば。
少女は正直に嬉しいと言い。娘の頭を、優しく撫でた。
■ルイン > 逆にこの幼女を捕まえられる存在がいたらそれは英雄や神様だ。
普通の人間にはまず捕獲及び目につけるから出来まい。
暗殺スキルはないので間違ってもこの見た目で闇のお仕事はない。
だって 例えで言うと―鑑定でもすれば 冒険者と出る筈。
「そ。…あすがたのしみ」
余り喋らない っていうか ケーキが出されでもすれば
そっちに意識が集中するのだ、幼女は美味しそうにケーキに夢中。
ただ、その食べ方が非常に鮮麗されている―お上品に食べているのだ。
子供らしい 食べ方ではない 子供らしからぬ そんな食事。
写真は写真立て共に燃やされた気がする。
アレは燃やされても他にあるので問題はない。…冒険者免許?ああ、あれが。
こっちも持っているけど 出さない。出す必要がない。だって 今の私は 子供!
「だめ? そう、ごめんなさい。
おかあさん しばいたら わたしが おしりもいであげる。
めについたらだめなの?? じゃあ けはいおとす??
いえ。ん、よろしく。…ほかにもちがうおかさんとすんでるの??」
煙草を見るだけでもいやらしく きゅーっと眉をひそめてじっと見つめる。
いや、少女がタバコを吸っている状態も非常に似合わない。何よりタバコは体に毒です、と幼女は足をぶらぶら。
何時もだったら それは残像だ残念だったな的な事をするが 大人しく撫でられている。
■セイン=ディバン > 恐らくは、だが。この子は人間には捕まえられない。捕まえることが出来るとすれば、それ相応の準備があってのことだ。
広い遮蔽物の無い空間。戦闘時同様の心構え。相手の体力を考慮に入れた無数の罠。そういったもので固めて……やっと確率一割、あるかないか、だろう。
「ん~。ルインのそういうところはお母さん似だな」
ずずずぅ、とコーヒーを飲みつつ。ティラミスを食う少女。この身体になって以来、微妙に甘いものを欲するようになってしまった。
目の前の我が子は、随分と丁寧にケーキを食べていた。母親の教育の賜物か? などと思いつつ。その様子をほっこりとした視線で見守る。
手中で燃えた写真の灰を握りつぶす。そこで少女はふむ、と考え込む仕草を見せる。
色々と。本当にこの娘に出会ったら聞きたい事もあったのに。
いざ出会ってみれば、なかなか言葉が上手く出なかった。
「うん。素直でよろしい。……ん~。ルインは、お母さんが好きか?
……いや、そういうことでなくって……。あぁ、でもルインの能力なら大丈夫なのか。
……。いや。妻は、いない。別のところに住んでる。メイドは二人いるけどな」
タバコを吸うのが嫌なのか。娘が眉を顰めるのを見るが、こればかりは習性だ。どうしようもない。
娘が恐ろしいことを言えば、あぁ、母親を慕っているのだな、と思う。少なくとも、種を蒔くだけ蒔いて会いにすら行っていなかった父親よりはよほど愛情を注がれたのだろう。
そこで、少女は。黙り込み、ため息を付き。じっ、と娘を見た。
「なぁルイン? お前さえよければ、一緒に暮らすかい?
……魔族にとって必要な勉強は教えてあげられないけど。
人の世で暮らすための常識は教えてあげられる。どうだ?」
唐突な提案。それは、少女なりの、父としての義務感と愛情から来た言葉。
優しく少女を撫でながら。無論、選択の自由は娘自身にある、と少女は理解している。
こんな身体で、未だに本当の父としての実感湧かぬ父よりは。
恐らくとても大きな愛を注いでくれる母の方が、一緒に暮らして幸せだろう、とも思うのだ。
■ルイン > そもそも戦闘になる予兆の段階で とんずらします。
戦闘に持っていかせない 究極の兵法 逃げるが勝ちを平気で実行する。
ただ 万が一 勝利した場合は 時と場合により お金持ちになれます。
そういう魔物がいます 滅多に逢えないけど 遭遇して逃げられない様にして倒したら 財宝ザクザクとか。
「んまい」
ぺろり ケーキを食べ終えた。口を拭う様にハンカチで口を隠し
終わればそのハンカチは懐へイン。母は腹黒で愉快犯だが一応魔王なのでそんな上品に教えたらしい。
年相応の振舞ではないのはそこから派生したらしい。幼女はあまりお喋りでない。考えるそぶりをして深くは考えもせず
「ん。すき。
まおうのおっとなのに まおうとべっきょ?
めいどさんがふたり。…へえ。……ん、いーよ??
まだまおうになれないし しばらく ひとになれないと。
いっしょにすむのはうれしい。ときどき おかさんのとこにかえってもいいの??」
6歳で冒険者しているのを現す為に 取り出したのは 冒険者免許(見習いではない)。
既に見習い卒業、でもこの見た目でナニの依頼をしているのか。謎極まりなかった。
唐突の言葉に あまり考えることなく 承諾してしまおう。
■セイン=ディバン > 目の前で、鎮座する自分の子供。望んでいたか、とか望んでいなかった、とか。そんなことはどうでもよく。
ただ目の前にしただけで。愛おしく思ってしまった。
叶うならば。この子には、ただただ普通の女の子として幸せになってほしい、と思ってしまったのだ。
「はい。キレイに食べれたね」
本当にキレイに。しかも、実に行儀良くケーキを食べ終えた娘。
案外、あの魔王様、住処では教育ママか? などと思い苦笑する。
「……そっ、か。うん。そらそうだよね
……色々とあるのさ。夫婦ってのは。……あのね。ルイン。オレは、キミのお母さんは……嫌いじゃあない。でも、分かり合えないと思ってる。
もしもキミが、オレとお母さんの仲を取り持ってくれたら。イイんだけどね~……。
う、ん? 結構即決でオッケーしてくれるんだな。うん。うんうん。
もちろん。自由に住む場所は変えてくれて構わないよ。……って、それ、冒険者免許……。はぁ、なるほどね。
よし。じゃあ、とりあえず家に向かおう。これからよろしくな、ルイン」
訥々と。自身の胸の内を娘に語る少女。そのまま、娘が快諾してくれれば、驚いたような様子を見せるが。すぐさま嬉しそうに笑い、代金を机に置いて立ち上がる。
続いて見せられた冒険者免許には目を白黒させることになるが。
呆れるような溜息を吐きつつ、苦笑い。これはいよいよ、本気で人間社会の基礎から教えなくては、かな。と。
しかして少女は……娘との共同生活を楽しみにしているようでもあったとか……。
■ルイン > 食べている最中はとっても静かだった。見た目はまだ幼女だ。
でも父親は今は姿が違っているがヒト、母は魔王。言うなればハーフな子。
普通にはなれなくても女の子には育つだろう、多分。
「ごちそうさま。おいしゅうございまちた」
舌足らずな部分が派生。手を合わせてぺこりと頭を下げる仕草も。
何処までもこう貴族チックな鮮麗された子供らしからぬ行動。
魔王一応 上に立つ立場として子供はきちんと育てたという。
「おかあさん まおうだから。おと…おねえさんひとだから。
まぞくとひとはてきたいしているから むずかしいな。わたしはどっちだろ。
ん、ど、どりょくする。けど おかあさんのたちばわかってね。
きょうのねどこどうするか かんがえなくてすむ。
さいていげん やねあるところ がいい。 ん。よろしくです」
ぺこりと頭を下げて 少女に連れられて行く幼女の姿があったという。
その後 家賃と称して ミスリル銀を差し出して少女をひっくり返したとかなかったとか…?
常識は早急に教え込ませた方が宜しかろう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 バイヤーストリート」からルインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 バイヤーストリート」からセイン=ディバンさんが去りました。