2017/05/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシャルティアさんが現れました。
シャルティア > 平民地区の外れ、小さな公園に現れたのは小さな天使。随分と人懐っこそうで、活発そうな顔立ち、頭から被るローブに身を包んだ少年は、ベンチに腰掛けると小さな袋を取り出す

「ふっふっふーん、おやつおやつー♪」

袋から出したのは金平糖、それをひとつまみ口に入れると、ぱぁっと嬉しそうな表情になる。

シャルティア > 「金平糖とー、ちょこれーとー――あ」

ニコニコとした表情でおやつを食べる少年の視線が、ふと茂みに向く。きょとんとした顔をしたあと、すぐに嬉しそうな表情に代わって、ベンチから飛び降りて

「にゃんにゃんー!」

どうやら、野良猫らしい。茂みの中の野良猫は、様子をうかがってたが、ベンチから駆け寄る少年にびっくりしたのか、毛を逆立てて、茂みの奥へと

「ん?むー、出ておいで~、こっちかな?」

と公園の外まで追い回す。残ったのは金平糖が少しだけ残った紙袋一つ

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシャルティアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にジアさんが現れました。
ジア > 「い、いらっしゃいませ~…」

いつも出入りしている工房は、完成した武器を並べている店も兼ねていた。
そんなそこそこ広い店の中にあって、少年は一人でやや引きつった笑みを浮かべながら店番をしていた。

遡ること数十分、いつも通り工房で一人仕事をしていた少年は、親方に店の売り子が休んでしまったから、
とりあえず代わりをやってほしいと言われて、作業を止めて店についていた。
それから程なくして、年齢のために腰を痛めた親方を、近所の人たちと協力して施療院に担ぎ込むと、残ったのは少年だけだった。

「なんで悪いことって重なるかな…」

そう少しむくれながら、不平を零しながらも、往来の一目があるため表向きはニコニコと愛想よくする。
置いてある武器は鍛造から鋳造まで様々で、修理承りますの看板もある。
もっとも、少年にできることと言えば簡単な整備と販売だけなのだが。
やってくる客は顔なじみが多く、さほど苦労することがないのは、不幸中の幸いであり、店内の煤を箒で掃きながら、次の客を待っている。

ジア > 「よいっしょっと、これでいいかな」

軒先の掃除を終えた少年は、持っていた箒を仕舞うと、バケツに汲んだ水で残った埃も流していく。
浮かんだ汗をぬぐいながら、一呼吸ついた少年は大きく伸びをする。
この次は、店内の武器や棚の埃を落として、売り物の質を維持しなければならない。
そして、それを一人でやらなければならなかった。

「むー…今度炉を一個割安で貸してもらおう」

そう、親方が戻ってきたところで要求するつもりの労働の対価を考えながら、
少年は店内へと戻っていき、再び掃除に取り掛かっていった。
暫くの間、少年は一人で店番をしていたが、特に大過なく時間は過ぎていったのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からジアさんが去りました。