2017/01/01 のログ
ご案内:「平民地区 広場」にユーフェミアさんが現れました。
ユーフェミア > 少し前から、街は年越し祭りで空気が浮ついていたと思う。
そして、今から数時間前、新年を迎えたら迎えたで「めでたい」とまた騒ぐわけだ。
お祭りムードに乗るわけでも、それに対して冷淡な気持ちでいるわけでもなく、女は普通に夜更かしせず眠り、新年の朝を迎えるつもりだったのだが……。

「あれじゃ、眠れないわ。……酒場の空間で盛り上がるならともかく、泊まっている自分の部屋でも騒ぐ人がいるなんて」

避難先。広場内のベンチに腰掛けたまま、深い溜め息を吐く。
彼女は宿暮らしで、その宿の一階は酒場になっている。深夜になっても騒々しいのは想定していた。……が。借りて泊まっている自室でも騒ぐ非常識が、思いのほか、たくさんいたのは想定外だった。

ユーフェミア > 「眠れないから静かにしてくれ」と、素直に抗議する手もあった。
しかし、年を越すのは年に一回だ。こういった騒々しさも、一年という単位で見れば極稀だ。
よって、彼女はお祭り気分で盛り上がっている彼らに水を差す代わりに、自分が部屋を出ることにした。――夜更かしすることにした。

「半端な時間に起きて、半端に寝た分。……かえって、今。眠くない気がするわ」

ハッと目が醒めるような冷たい外気も理由のひとつだろう。
ひとりで大人三人は座れるベンチを独り占めしながら、それとなく、周囲に目を向けてみる。

たまに人影が視界に入るが、彼らは長居をせず、どこかに行ってしまう。
街燈の灯りに映し出される彼女の黒い装いは、夜の闇に馴染むどころか、かえって目立っている。
そもそも、こんな時間に女がひとり。広場で過ごしていること自体、珍しい風景だろう。

ご案内:「平民地区 広場」にエレイさんが現れました。
エレイ > 深夜の今になっても賑わう、年明けを迎えた街中をのんびりと一人歩く金髪の男。
こういった雰囲気を好む男は、何処かウキウキとした表情で足取りも軽い。

「んーむ……なんちゅうか、このニューイヤーって感じがやっぱエエよなあ。───ン?」

詮無い独り言を呟きながら、歩くその足が広場に差し掛かる。
そこでふと視界の端に、ベンチに一人で佇む女性の姿を見つけて眉を持ち上げ。
顎に手を当てふぅむ、と思案してから、そちらへと近づいてみることにした。

「──やあやあコンバンハッ。……お一人ですかな?」

少し離れた所で足を止め、へらりと緩い笑みを浮かべながら気安い口調で声を掛けてみる。

ユーフェミア > 彼女の雪のように白い肌が、冬の冷たさで軽く赤らんでいる。まるで、薄い化粧を施したように。
寒くて俯きがちだった顔が、はっと上を向く。誰かの見知らぬ声に反応して。

「こんばんは。――はい、わたくしひとりです。……人が多いところは、苦手なものでして」

彼のほうを向きながら、夜の挨拶の言葉と共に軽く会釈をする。
表情は薄いが、彼女は軽く微笑んでいるようだ。

エレイ > 「そっかー、まああ俺も一人なんだがね。ほむ……特に今は年明けてガヤガヤしてるしな、俺は嫌いじゃないがキミみたいな物静かなタイポにはちとキツいといったところかな」

彼女の返答を受け、ウムウムとわかったように頷いてみせつつ。
こちらに向けられる薄っすらとした微笑みに気を良くして、へへ、と笑みを漏らし。

「まあたまたま通りすがっただけだがこれも何かの縁ということで、折角なのでお話とかしようず。てことで、お隣お邪魔するます」

などと楽しげに言って、遠慮なく彼女の隣のスペースに腰掛けてゆく。
それから改めて顔を向けると、寒さに赤らんだ顔をじっと見つめて。

「ってゆーか、いつからこーしていたんですかねぇ……寒くない?」

そう問いかけつつ、片手を伸ばして彼女の頬に触れようとした。

ユーフェミア > 「年が明ける前に、愉しげな集まりに誘ってくれた方もいました。その場……酒場に居合わせただけで、お互い、よく知らぬ仲でしたが。
 ――でも、断りました。はい。大勢の人の熱気に弱いのです、わたくしは」

眉を軽く下げながら、どこか物憂げな様子で答える。
本人が言うとおり、彼女は熱に弱い。……特に、他人のぬくもりには。
理由は単純。「流れされてしまいそう」だから。

「あ、はい――どうぞ?」

ベンチの真ん中に座っていた彼女は、横にずれた。
そして隣に彼がやってくれば、改めて小さく、頭を下げて。
しかし、見つめられていることに気付くと。

「どうかなさいましたか。……あ」

彼女の頬の赤みが、彼の手で覆われる。
当然の温度差、彼の手の熱さに、軽く目を見開き。……小さく、溜め息を漏らした。

「大丈夫ですよ」

言いながら、彼のその手に、レース手袋で覆われた自分の手を重ねる。
そして、やさしい力で彼の手を下ろそうとする。
迷惑なのではない。だけど、ちょっとしたきっかけで、普段抑えているものが膨れ上がりそうだった。

エレイ > 「熱気ねえ? まあああんまり暑苦しいのは俺もちょっと勘弁と思うことはあるが……」

物憂げな雰囲気に軽く首を傾げつつも、彼女の台詞を独自に解釈してそんな事を言っていて。
隣に座れば改めて頭を下げられ、こちらもかたじけない、と返礼し。

「──ン……そうは言うが触った感じ結構冷たいんだが? キミのよーな綺麗なコがこんな風に冷え切ってしまっているのを見てしまっては……フフ、男しては放っとけない感」

抵抗されることなく頬に触れれば、さすりと体温を伝えるように彼女の柔肌を軽く撫で。
その手をやんわりと外されるも、手首を返して彼女の手をゆるりと握り。
更に身を寄せ、彼女の瞳を覗き込みながら、悪戯っぽい笑みを浮かべてそんな事を囁く。
彼女が奥底で燻らせているものを見透かしたのかそうでないのか──ともかく、男の態度はそんな彼女を誘うようだった。

ユーフェミア > 「顔は……頬は、仕方ありません。体みたいに布で覆うわけにはいきませんから」

……涼しい表情を努めて維持しながら、答える。
他人の――しかも異性の感触は、彼女の内側に熱を燈す。
それは心地よいものだが、浸るわけにはいかない。そう自分を律する彼女。

しかし、レース越しとは言え手を握られ、しかも距離を過度に縮められれば、さすがに動揺が……小さくだが、顔に出た。
彼の視線から逃れるよう、伏し目がちになる。彼の体温が未だに続いている。

「確かに。温かくて気持ちがよいですけれど。――ずっと、このままではいられないでしょう?」

なんとか面を上げ、困ったような微笑みを浮かべながら言って見せる。

エレイ > 「ヒヒ、まあ寒くてちょっと赤くなっちゃってるのも見てる方からすれば可愛いっちゃ可愛いんだがな」

キシシ、と歯を見せて愉快げに笑いながら、涼しい顔の彼女に向かって余計なことをのたまったり。
距離を詰めれば彼女の表情にかすかな動揺が見て取れて、目を細め。

「ン……それがどーいう意味かは判らんが……俺もずっとこのままで居る気はないかな。
なぜなら……俺的にはもっと色々したいからなッ」

振り払われないのを良いことに、手袋越しにやわやわと握った手を動かし彼女の手の感触を楽しみつつ。
もう片方の、彼女に近い方の手を動かし、彼女の腰を捉えて緩く抱き寄せようと。
同時にこちらを向いた顔に、自分の顔を息がかかるほどに近づけて。

「……ちなみに俺は謙虚な旅人で冒険者のエレイというのだが呼ぶ時は気軽にさん付けで良い。……キミは?」

ユーフェミア > 「ありがとうございます」

褒め言葉と受け取り、静かにお礼を口にする。
頬の赤みは幾分か、増しているように思われた。
内側に溜まっていく感情(ねつ)がそうさせているのか。

「もう、結構……いろいろ――好きなこと、していませんか?
 あなたも寒いんでしょうけれども」

穏やかに宥めるように、触れている彼の手を二回ほど、やや強く握り返す。
彼の手が腰周りに伸びてくれば、逃げるような動作を見せるだけ。
それに彼が遠慮せず、腰を抱こうとすれば、頬を紅く染めながら受け入れるだろう。

「……わたくしは、ユーフェミアと言います。以後、お見知りおきを。
 ――エレイさん、ですね。……ふふふ、どのへんが『謙虚』なのかしら」

内心、どきどきしながらこちらも名乗る。不意に距離を詰められ、思わずキスを連想したせいだ。
彼の自己紹介には、堪え切れず少し笑い出してしまう。
謙虚な人が、初対面の女とこんなにくっつくだろうかと。

エレイ > 礼を述べられるとンム、と満足気に頷く。
男としても褒めたつもりらしい。

「……ン。このぐらいはまだ序の口とゆーか、ちょっとしたスキンシップでしょう?
俺が好きなようにするっつったらもっと過激になるから」

手を握り返してくる動きの宥めようとする意図は、男に伝わったのかそうでないのか。
逃げようとする動作もそれほど強い拒絶でないのが感じ取れ、男の手はそのまま彼女の腰を捉え、また緩やかに撫で回して体温を伝えてゆき。

「ユーフェミアちゃんね、ヨロシクだぜ。……失敬な、どこからどう見ても謙虚でしょう? でもまあ、ユーフェミアちゃんが中々可愛いのでちょっと僅かに謙虚さも引っ込んでしまいそうだが。ン……」

笑い出す彼女の言葉に軽く不満を垂れたりしつつも、その笑顔を見れば可愛いなあ、なんて思って表情緩め。
そのまま更に顔を近づけ、ちゅ、と音を立てて彼女の唇を軽く啄んでしまう。

ユーフェミア > 「わたくしは、エレイさんのことをまだ、よく知りませんから。
 ……あなたが言う『過激』も想像が付きません」

とうとう、彼女は熱に浮かされ始めたらしい。……気付けば、彼の五指に自分の指を絡めるようにして、密着の割合を高めていた。
抱き寄せられ、やさしく撫でられれば、「ん……」とくぐもった甘い声を漏らす。
彼女の寒色の双眸にも、熱が篭り始める。細められた目は潤んでいて、焦点が曖昧だ。

「こちらこそ、よろしくお願いします。……本気でおっしゃってるの?
 ――え、あの。……んっ……!」

少し呆れた面持ちで、信じられない様子で彼を見る。不躾な気もしたが、これが彼女の正直な感想に態度だ。
顔が近付くと反射的に、頭を後ろにやるが、僅かな動きだし間に合わない。
そのまま唇を奪われると、握っていた手を振りほどいて、彼の胸元を両手で押すようにして、急いで距離を作ろうとする。

エレイ > 「ほう……そしたら、これからじっくり実践して教えてあげちゃおうかねぇ?」

彼女自ら指を絡め、深く握り合う形になる手と、腰のラインを確かめるように撫で回せば彼女の口から漏れる甘い声に笑みを深め。
潤んだ瞳を、愉しげな笑みで見つめながらそんな事を囁き。

「俺はいつだって本気なんだが? ───おっと。…どうしたね? いきなりでビックリしちゃったかな?」

唇を啄んだ途端、手を解かれて胸元を押され、身体に再び距離が空くも、腰に絡めた手は外すことなく。
軽く面食らったような顔を再び笑みに戻しながら、胸元を押す手の片方を緩く撫でつつ問いかけ。

ユーフェミア > 「興味深い話のような気もしますが。……わたくしには、『忘れられない人』がいますので」

そんなことを言いながら、徐々に積極的な態度を見せていく彼女。
だが、この言葉は本心だ。半端に理性を溶かしながらも、「これ以上先は」という感覚までもは溶かしていない。
せいぜい、本格的な行為に至る直前までに、自分を留めるつもりだ。

……甘い感覚に、時折、自分の心の声さえ聞こえなくなるが。

「……こんなこと。されるなんて、思ってなかったから」

やけに血色がよくなった唇は、彼と口付けを交わしたせいで濡れている。
我に返ったような、冷水を浴びたような表情で彼を見ていたが。手袋越しにでも、手を撫でられれば「う……」と弱ったような声を漏らし。
胸を押す手の力も弱まっていく。

エレイ > 「──『忘れられない人』、ねえ? でもその口ぶりから思うに、今はその人ってのはそばに居ないんでしょう?」

彼女の言葉に首を傾げつつも、そんな推測をして問いかける。
傍にいるのであれば、そもそも彼女はこんな所に一人佇んでいる、なんてことはなかった筈だから。

「……ほう、そいつはすまにい。でもまあしちゃったモンは仕方ないね。ユーフェミアちゃんてば無防備だし? ……『過激』の一端も知ってもらえたかな?」

我に返った表情と、濡れた唇のコントラストがなんだか淫靡に思えて、男はまだ彼女を逃す気になれなかった。
彼女のやはり拒絶しきれていない態度も、それを助長する。
胸元の手と、捕まえたままの腰をさすさすと撫でながら、再びやんわりと距離を詰め。
顔を今度は耳元に寄せ、悪戯っぽくそんな事を囁いた。

ユーフェミア > 「そうですね。……今は、彼を想うことでしか、彼を感じることはできません」

彼女は静かに肯定する。弱々しく、小さく笑いながら。
その『忘れられない人』と比べて、相手はなんて身近で、確かな存在であることか。
体温を感じられる上に、こうやって会話をすることもできるのだから。

「……わたくしも、過ぎたことについて、とやかく言う気はありません。
 ――んっ、ぅ……! さ、さっきからあなたは、わたくしを誘っているの……?」

声は努めて冷静だが、内面はもちろん乱れている。表情も努めて平静だが、それがうわべに過ぎないのは、彼にも容易に伝わるだろう。
再開されるやさしい感触には……強引ではない分、強く出れず、そのまま受け入れてしまう。
耳元の刺激には、堪らず嬌声を上げる。それは明らかに、甘くて高くて、感じている声だった。

そんなはしたない声をなかったことにしたくて、取り繕うように続く言葉。

エレイ > 「……そいつはよほど遠くへ行ってしまったようだったな。まあ忘れないでいてやることが大事なのは『確かにな』と認めてはいるが……囚われすぎても良くはないぜよ」

弱々しい笑みを見遣れば、少しだけ真面目な声色でそんな言葉を返しつつ、ぎゅ、と抱く腕に軽く力を込めた。

冷静な様子を取り繕う彼女にニマニマしながら、乱れた心を落ち着かせる隙を与えまいと、緩やかな接触を続けてゆく。
彼女の手をやんわりと胸板から外すと、再び指を絡めて握り合わせ。腰からお尻に掛けてのラインを確かめるように撫でる動きも、飽きずに続けられてじわじわと熱を染み込ませてゆくように。
耳元で囁くと小さく響く嬌声には、少し目を丸めてから、ニヒ、と笑みを深め。

「……今更な問いですなあ。俺は最初からそのつもりだったんだが? ユーフェミアちゃんみたいなコが一人でいるんだから、誘っちゃうのは当然だべ」

そうやって返事を寄越す際にも、男の顔の位置はそのままなのでその声が、吐息が彼女の耳朶を刺激する。
あちこちからじわじわと、彼女を陥落させようとする甘い刺激がその肌を侵食してゆく。

ユーフェミア > 「この執着心こそが。……今では、『彼』とわたくしを繋ぎ止めるものですから」

儚い微笑に、違った色合いが混じる。物憂げな様子は変わらないのに、どこか喜色が混じっていて。
……その違和感を覚えさせる表情も、やがて彼が与えてくる刺激に淡くなり、消える。

葛藤する心は、とうの昔に彼に見抜かれていることだろう。そこを狙われ、不快感や恐怖心を抱かせないような愛撫を繰り返されると、彼女の息は乱れ、お互いの欲情を刺激するような息遣いを続ける。
途中、「手を離してください」とやや強引に手を振りほどくが、長いレース手袋を脱ぎ取ると、再び、彼の指に自分の指を絡める。……直に触れたくて、堪らなくなったのだ。
腰なのかお尻なのか、曖昧な境界線を刺激されれば、腰がふわついた。……彼女は、大分とろけてきている。

「……『襲う』の間違いでしょう?」

彼女にしては珍しく、憎まれ口を叩く。物言いの割に、目元は笑んでいたが。
再度、耳を責められれば、ぎゅっと目を閉じて彼に凭れかかるように上半身を前に倒す。
服越しでもそれとなく伝わる、豊かな胸元が彼の胸板に当たるだろうか。

エレイ > 「……。まあ別に執着するなとは言ってないから。たまには他所事を考える時があってもいいんじゃないかな、と言いたいだけなので」

違和感のある表情に少し眉を寄せつつも、深くは追求しないし彼女の執着心を否定もせず、肩竦めてそんな言葉を返すに留める。

愛撫をじっくりと与えれば次第に艶っぽく息を乱してゆく彼女の姿に欲情し、フフ、と愉しげな笑みが漏れる。
一度また離れた彼女の手、しかし手袋を脱ぐのが見えればその意図を察して笑み。再び絡め合わせれば、手の肌同士が直に触れ、その感触に心地よさげにほう、と息を吐く。
腰の手もお尻を露骨に撫でるようなことはまだせず、曖昧な箇所を愛撫し彼女をさらに焦らしてゆくようにして。

「……フヘヘ、そうとも言う。キミの場合は、こーして丹念に弱らせてあげないとすぐには襲えない感じだがな」

彼女の憎まれ口を否定せず、悪戯小僧のような笑みを向けてそんな言葉を返し。
上肢を凭れさせてくる彼女、その豊かな膨らみが胸元に当たると笑み、軽く身体を揺らしてすり、と胸板で乳房を愛撫して。

「──フフ、どーする? ここじゃーなんだろうし……ゆっくりできるとことかに、場所移す?」

ふ、とわざと耳元に息を吹きかけてから、愉しげに訊ね。

ユーフェミア > 「他所事。……たとえば、あなたのことかしら」

妖艶に笑う。意図してではない。誘っているわけではない。
上気した頬で、昂った感情のまま、笑ったらこんな様子になったのだ。
普段は決して、こんな笑い方はしない。……欲情した顔で、笑いはしない。

「……んっ……」

彼の言葉には反論せず、ただ、豊かで柔らかい胸が、彼の胸板で軽く押しつぶされる感触に甘い声を上げた。続いて揺すられ、擦られれば、胸の先端に甘い痺れが走り。再度、甘い声を上げ。

「あんっ……と、ともかく――ええ、ええ、行きましょう。『どこか』に。
 ――朝の散歩に来られる方も、いらっしゃるだろうから……」

耳元の刺激にぞくぞくしながら、なんとか言葉を紡ぐ。
彼に「少し離れて」と促せばベンチから立ち上がり、ひとまず、二人きりになれる場所を目指して――。

エレイ > 「……フフ、そうな。今はそうしてくれると俺も嬉しい感」

彼女にその意図はなくとも、その艶めいた笑みに男も欲情し、笑みを深めてちろりと自分の唇を舐める。

乳房への刺激にもまた、甘い声を漏らす姿にくつりと笑い。
やがてこちらの誘いに彼女が乗れば、促されるまま密着させていた身を少し離し、腰を抱いたまま隣り合って立つ形で一緒に立ち上がり。

「ン……じゃ、行こか。俺がいい場所を知っているので、安心して身を任せてくれたまへ」

そう囁くと、彼女を促し寄り添うようにして一緒に歩き出し、共に広場から姿を消していって──。

ご案内:「平民地区 広場」からユーフェミアさんが去りました。
ご案内:「平民地区 広場」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアランさんが現れました。
アラン > 「…あれ」

平民地区の通り。
今日は一段と灯りが暗いと思いつつ、行きつけの飲食店へと赴いた。
しかし、いざ店へと到着したら扉は固く閉ざされており、『CLOSE』の立札。

「………あ~…」

そういえば、今日は年明けの一日目だったかと思い出せば、納得したような声を挙げつつ、落ち込む。
年明けは多くの店が閉まる。この店も例外ではなかったと納得しつつ何処で食事を摂ろうか考え込む。
いっその事、召喚魔術で…なんてことも考えながら、腕を組んで悶々とする。