2016/10/11 のログ
フォーク > 「ズバリですよ。そういうシンプルな肉料理、好物ですね。勿論、手の込んだものも好きですが」

正直、戦場では腐りかけのものでも食べてきたので、食べ物に好き嫌いはないのである。
ただどうせ食べるなら旨いものがいい。そんなシンプルな考え方をしている男だった。

初対面の女性を飲みに誘うのは少々強引すぎたかな、とも考えたが、
相手がOKをすれば、パチンと指を鳴らし

「お任せください。この街の飲み屋は大体、行ったことがあるんだ。
安くていい店を紹介します、します」

細い手を取って、繁華街の方に。
呼び込みをしている飲み屋(やや、いかがわしい雰囲気の)の女性店員に「あら、フォークちゃん」「今夜は来ないの?」
などと声をかけられる男である。その度に「おう、こんばんは」「見て分かるだろ。今夜は連れがいるんだ」
と、律儀に返事をしている。体格に似合わずマメな性格のようだ。

「ここ、いいですよ」

連れてきたのは、自家製エールを楽しむことができる酒場だった。
エールも有名だが、ローストビーフが有名で貴族もお忍びで来ると評判の店である。

「オーッス、来たぞー」

と、ウェイトレスに声をかけて席に案内してもらう。
席に着くと、すぐにエールの入った木のジョッキが二つやってきた。まずはエールで喉を潤し、
それから料理を楽しむスタンスの店なのだ。

「じゃあ、まずは乾杯ということで!」

リンジー > 体格のいい男の隣に歩けば、子供っぽくはないもののちんまりした背格好が目立つことになりそうだ。
道中話しかけてくる女性の身なりを見て、初対面の彼の人となりをなんとなく推測する。
彼女達には曖昧で余所行きの笑顔だけ向けて、
そのせいで世が世なら同伴と噂されても仕方無いような二人の姿に。

そんな二人が店で腰を落ち着けると、女は店内を視線だけで見回した。
同業として無意識にそうする、探るような視線と共に
子供がテーマパークにでも連れてきてもらったような貌。

「ああ、此処――――。こんな内装だったんですね。
 外から覗いたことはあったんですけど。
 きっと本当は色々なお店を知った方が勉強になるんでしょうけど…。」

好奇心とは真逆に、なかなか腰が重いタイプ。
すぐに視線は相手へと向き直り、ジョッキを持って掲げよう。
乾杯すれば、すぐに一口戴くはず。

「――――伺っても?フォーク様のこと。
 何でも構いません。何か教えて下さい。」

改めて微笑みながら。
軽く仕事でも、重く生い立ちでも、言葉通り何でも、といった様子で尋ね。

フォーク > 男が案内した店の内装は、実にシンプルなものだった。
壁と床は板を並べられており、テーブルも丸いものが規則的に並んでいるのみ。
店の端には申し訳程度の観葉植物が置かれている。
派手なものはないが、料理の味と酒の旨さに力を注いでいる店だった。

「敵情視察……というと大げさかもしれませんがね。
それでも、近くの店くらいは知っておいた方がいいかもしれませんね」

周囲の同業者を詳しく調べれば、自分にあって他の店にはないものがわかる。
それをウリにすればいい。すべてが完璧な店などは存在しないのだから。

「そういえば、まだ名前しか言ってませんでしたね。
俺は傭兵っす。まあ、そっちの分野ではそこそこ名前を挙げたと思ってはいるんですがね
冒険者ギルドにも参加してるんで、そっちの仕事をしてることもあります。困ったことがあればお気軽に。
そうそう先日、家を買いました。宿を丸ごと買い取ったんで、けっこーでかい家です。
治安はあんまりよくないけど、機会があれば遊びに来てください」

あと、闘技場で覆面闘士として参加をしているが、これは秘密にした。

「まあ、基本的にこの街でのたくら生きてるんで、何かあったら声かけてくださいよ。暇してますから」

リンジー > 「そうでしょうね。…ふふ、でも毎日お店のことで精一杯です。
 朝起きて、仕込みして、少し休んでまた夜…って過ごしていると、
 本当に毎日がすぐ過ぎ去っていくんですよ。
 子供の頃とか、違う仕事していた時はまた進み方が違ってた気がするんですけど。」

年を重ねたせいもあるのだろう。
貧しいわけではないが、時間的に余裕の無い状況に苦笑しつつ、酒を進める。
寒さに白く透けていた頬に血色が戻ってきた。
自己紹介を聞く様子も、外にいた時より幾分リラックスしてきている。
とは言っても元々のんびり屋な性格で、その違いは己にさえはっきりしないが。

「あら…そんなに大きなお家を買って、何に使うんですか?
 物置?それともご家族が多いとか。」

身なりから、傭兵という立場は予想外ではなかった。
ただ家に関しては疑問が持ち上がったようで、首を傾げながら尋ねる。
レストランスペースとこぢんまりした生活スペースと。
それだけで事足りる身としては謎らしい。
――――広くとも窮屈な屋敷に住んでいた時期がある身としても、だが。

フォーク > ローストビーフを盛った大皿が、テーブルに置かれる。
中心部分がほんのりレアな薄切り肉を、別添えの熱いソースに絡めて食べるのだ。

「へへ、リンジーさんは立派だな。俺の方が絶対年上のはずなのに、
なんつーか、地に足がついているって感じだぜ」

この街で様々な女性と出会ったが、みんな自分の生活基盤を見つけている。
浮き草稼業がすっかりとなじんでしまった男にはできそうもない事だった。

「おや、昔は違う仕事をしていたんですかい」

そこが気になったらしい。レストランを開く前はどんな仕事をしていたのだろう。

「独身なんすけどね。広い家を持ったのは、いつか傭兵団を立ち上げた時の宿舎にするためですわ」

傭兵稼業は一人だけでは無理な仕事も出てくる。そんな時、実力を知っている仲間がいれば
一人ではできない仕事も可能になる。なにより命を預けられる相手がいれば戦場での生還率もぐっと跳ね上がるというものだ。

「俺は男だからね。死ぬまでに一花咲かせたいのさ」

野心家なのである。

リンジー > 「ふふ、私も男性だったらもっと地に足のついていない生活をしていたかもしれません。
 単純な腕力には憧れますし、女性は……女性というだけで弱点になりますから。」

悲観はしていないが、事実として淡々と認めるしかない状況は嘆かわしい。
しかし表情は薄く笑んだまま(地顔が笑顔なのでどうしようもないのだが)
ローストビーフをフォークで絡め取る。

「うふふ、私いくつに見えます?―――なんて、…答えちゃいけません。
 だって男性はいつも気を遣って変に若く答えるんですもの。
 ともかく、一つや二つ若さを生かした仕事をしていてもおかしくない年齢なんです。
 ―――――ん、美味しいですね。」

ソースは控えめに、口にしたローストビーフに頬が綻んだ。
咀嚼しながら夢を語る彼の顔を見上げる。
次に口を開いたのはきちんと食べ物が喉を通って、口の中が空になったタイミングだった辺りは
本人の言う通り、齢をある程度重ねた大人ゆえといったところだろうか。
口いっぱいに頬張って笑う女の子も愛らしいが、己の年齢では…。

「まぁ、素敵ですね。
 では夢への第一歩を踏み出せたお祝いも兼ねて。
 …フォーク様、もう少し飲んで下さらないと。」

しっとり飲むのは楽しいものの、相手の恰幅から見ればもう少し飲みそうだ、と。
己も自重ているつもりがそれなりに飲んでは食べ、している。

フォーク > 「男だからですかねえ……俺には女の方が男より強いようにしか思えませんや」

女性には、男性にはない強さがある。それは母としての強さだ。
子を守る母の強さを、男は知っている。フォークは戦場で生まれた子だ。
母らしい人物は赤子のフォークを守るように死んでいたと義父から聞かされている。
大人になって母の身元を調べたが、とうとう判明しなかった。

「ふふ、少なくとも俺にはリンジーさんがとても綺麗に見える。だから年齢なんてどうでもいいことですな」

この世界は物理的にも社会的にも広い。信じられないくらい長生きをしている生き物がいることを知っている。
フォークは人間だ。百年後にはこの世に存在していない存在だ。
だから、今目の前にいる女性の年齢を気にしても仕方が無い。

「あいあい、呑めと言われれば何杯でも」

実に上機嫌にジョッキを空にする。すぐにおかわりを注文すれば、新しいエールがやってきた。

「リンジーさんも呑んで、呑んで。大丈夫、店はわかるから酔っ払ったら送りますんで!」

ぐびぐびと酒を呑み、ローストビーフを頬張る。
美人と一緒にいるからか、普段よりもピッチが速い。いい感じにベロンベロンになりはじめているのである。

リンジー > 「……もしかしてフォーク様、女性の尻に敷かれた経験がおありですか?」

そういう意味では無いのだろうが。悪戯心に冗談を交える。
口説き文句ともとれる年齢についての答えは、彼が酔っているせいなのだろうか。
相手が飲めば飲むほど、食べれば食べるほど、此方の手はおざなりになりがち。
口調が、表情が、酔っていることを示していればそれを楽しげに観察してみよう。
今やローストビーフやエールの味よりも、そちらの方が興味深い。

「はいはい、飲んでます。とっても美味しいです。
 フォーク様、ご自分のお家、今からでも何処にあるのか説明できます?」

送ってくれると言うが、反対の立場になる危険性は大いにある。
飲む前に聞いておくべきだったという微かな後悔の一方、無理なら無理でどうにでもなる。
此処の近くの宿にでも寝かせることはできるはずだ。
そんな算段で、飲んでいるという言葉とは裏腹に己はあまり飲まず、相手に勧めることとなるだろう。
こうして夜が更けていき、彼が翌朝何処でどう目覚めるのかは、酒の量によるのではないだろうか――――

フォーク > 「そいつは秘密ですが、リンジーさんの尻には敷かれたいね」

いい尻をしている。一緒に並んで歩いている間も、そういう所は見逃さないのだ。
口説き文句かそうでないかといえば、口説いていると言える。隙あらば突っ込んでみるの精神だ。
すっぱりと酔っ払って、顔が真っ赤だ。普段はここまで酔うことはないのだが……。

「家はね、こっからダーっと行って、バーっと曲がって、キュンキュンと進んだところ!」

無駄に豪放な笑い声を店内に響かせる。
巫山戯ているのか、何なのか。酩酊しているだけかもしれない。
そんな風に男の楽しい夜は過ぎていく。

朝になり、男が目覚めるのは酒場のすぐそばにある宿。

「あー、俺のリンジーさんはぁ?」

起きて開口一番、宿屋の親父に訊く。まだ寝ぼけているようだ。

「へへへ、店が開いていれば顔を出してみるか」

後日、男がリンジーさんの店に現れるのは間違いないようだ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 墓地」からリンジーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 墓地」からフォークさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にカルムさんが現れました。
カルム > マグメールの何処にでもある酒場のうち一つ。
 ひと仕事終えて帰ってきた人間たちが集まり、酒精を食らってひと時の多幸感や、チームが冒険の終わりを祝福している。
 故に騒々しく、陽気なムードが漂っている場所。
 そこの扉を開き、一人の冒険者が新たに入ってくる。

「ふぃぃ……とな。」

 その冒険者は一度店の中を見回す。
 男の格好は身軽なクロースアーマーに最低限の装備。
 確認したあとうなづいて酒場の喧騒の中を泳ぐように移動し、空いているテーブル席に腰をかける。
 暫く待っていて、注文を取りに着たウエイトレスにエールと軽食と、摘みのセットを頼んだ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリミアさんが現れました。
リミア > それなりな大きな仕事を臨時のチームと終え、その足で酒場で祝賀会と流れ込む。
折角の儲けを使い切らない範囲で飲めや食べろと騒いでいれば扉の開く音が微かにと聞こえ視線を向ける。
何処かで…ギルドで見た様な気がする顔が酒場を見回し側を抜けるように開いたテーブルに向かい注文をする姿を見ればどうせなら巻き込んでしまおう。
そんな事を考えエールのジョッキを手に近づいていき。

「や、お兄さん。一緒に飲んでかない?」

軽く酔い僅かに赤くなった顔に笑みを浮かべ注文を持つ相手にいきなりの誘いをかけて勝手に対面の席へと座っていこうとして。

カルム > 「ん?お」

 酒の注文をして、届くかどうか、そんな頃に声をかけられたので視線を向けた。
 同業者の様だ。
 酒を片手にしている様子で酔い始めている。
 対面に座る少女を眺めて軽く笑ってみせる。

「ありがとう、寂しい男の一人酒じゃなくなった。」

 そんなこと言っている間に、酒とつまみと軽食がテーブルの真ん中に置かれた。
 エールのジョッキを手にして、持ち上げる。

「じゃあ、とりあえず乾杯、だ。」

 冒険者というのは同業でライバルで仲間だ。
 こういう楽しい時なら、知ってる相手、知らない相手関係なく楽しむべきと笑ってみせる。

リミア > 「あはは、いいのいいの。一緒に飲んだ方が楽しいしさ。
断られなくてよかった」

断れることなく対面に座れば人懐っこい笑みを見せてエールを一口煽る。
先程まで飲んでいた仲間に軽くジョッキを掲げてこっちで飲むと動きで示して。
そうしていれば相手の注文も届きテーブルへと置かれる。

「そだね、乾杯!」

何時同行しライバルになるかわからない同業者だが交友を深めれる時は深めるべき。
そう考えを持っているだけに酒場であったなら楽しむべきと笑みを返し。

「お兄さんはギルドで見た事あるけど話したのは初めてだよね?
あたしはリミア。お兄さんが何て名前?」

もう一度ジョッキに口を付け空にすればお代わりを注文して気さくに名前を聞いていく。

カルム > 「まさか、可愛い子からお誘い受けて断るなんて普通ないだろ。」

 彼女の人懐っこい笑みに自然と浮かぶ笑みを感じながら返答した。
 仲間に合図している様子を見てから、おや?と首をかしげた。
 軽食は食べたいが摘みは摘みだし、と彼女に食べるようにジェスチャー

「乾杯!
 
 ……で、あっちの仲間はいいのか?
 パーティなんだろ?」

 乾杯をして。酒を一口煽りながら問いかける。
 あちらも楽しそうで、いい感じの雰囲気を感じたからの質問。
 軽食の肉をガブ、と噛みちぎって。

「あー。それ、多分俺が加入しに行った時かな。
 まだここに来て間もないし。
 俺はカルム、よろしくな、リミア。」

 その時は人も少なかったから一人で依頼を受けた。
 ということは、と思い出しながら自分の名前を返答する。
 酒を飲み、ふと、気になったことを問いかけようか。


「リミアたちも、依頼終わって帰ってきた感じか?」

 酒盛りしてるんだから、多分そうなんだろうなあという当てずっぽうな質問。
 まだここの地理には疎いから、いろいろ聞いてみたいと思った。

リミア > 「そんなお世辞言っても何もでないよ。
でもありがとうね」

言われ馴れているのか笑みを浮かべたまま軽い口調でお礼を返し。
合図に仲間からごゆっくり的な返しを受ければ完全に腰を据えてしまう。
相手のジェスチャーに遠慮なくと軽食に手を伸ばして。

「今回だけのね。
私は大体は単独で動いて大きな仕事は他に混ざってる感じかな」

だから大丈夫と笑って答える。
何度も組んでいる知り合いなだけに途中抜けも今更ではなく抜けた事を気にすることなく盛り上がる姿を一目見て。
口に軽食の野菜を放り込んで美味しそうに食べて。

「あー、あの時が初めてだったんだね。
それじゃこっちの新人だったんだ、少し以外だよ。
うん、よろしく、カルム」

恐らく何かの仕事の報告に見たのかなとおぼろげに思い出して。
名前を聞けば笑顔でよろしくと返し、運ばれてきたお代わりのエールに口を付ける。

「そうだよ、少し大きな魔物の巣の討伐を終えたんだよ。
お陰で懐が温かいんだよ」

凄いんだぞと言うように胸を張って終わらせた仕事を口にして。
酔った勢いで色々と答えてしまいそうな雰囲気を見せる。

カルム > 「お世辞じゃないさ、可愛いと思う。」

 酒を呷り、喉に滑り込む灼熱の感触を楽しもう。
 軽食をつまむ彼女に、お摘みと思ったが……可愛いからいいかと流す。


「ああ、じゃあ、今の俺と同じような感じになるのかな。」

 成程、と納得する。
 臨時パーティならべヅダンは問題はなさそうだな、と視線を向けた。
 彼らの実力も高そうだ、あの人数で討伐に出るというのだから、それなりに数が多いのか強いものなのだろう。
 元気に戻ってくるという点で、彼らは有能なのだろう。

 羨ましい。


「ああ、国のハズレのギルドとか無い所で
 冒険者してたけど一念発起してね。
 こっちに来たばかりなんだよリミア先輩。」

 笑顔の相手に先輩という。
 年功序列とかそういうのは気にしてない。
 そも、まだギルドに入ったばかりでギルドの詳しい内情も知らないし。
 先輩なら、先輩と考えていたほうがいいだろう。

 酒のペース早いなと、既に二杯目を注文している彼女。
 自分も、とおかわりを注文。
 残っているエールをぐい、と干していく。

「魔物の巣か……
 すごいな、先輩たちは。」

 一人での冒険が長いから、基本的には弱い魔物数体の依頼や。
 薬草集め、荷物運びとか、ひとりでできる細々とした依頼が多い。
 希に、キャラバンの護衛団につくことはあるかな、位。
 尊敬の眼差しを年下の冒険者に向けた。

リミア > 「本当にそう思ってるなら嬉しいよ。
今日は私がご馳走しちゃおうかな」

褒められた嬉しさと程よい酔いに気も大きくなりついそんな事を口にして。
お摘みと言われていたが全く遠慮せずに軽食を食べて。

「こういう仕事はさ。無理しないでどこかに混ざっておく方が成功するよ」

小さな事は別だけどと納得する相手に笑って返し。
先程まで自分が飲んでいた仲間を見る姿を不思議そうに見てしまい。

「ハズレがないギルド?
そこを離れてこっちに来たんだ。すごいね。
あはは、私なんて先輩って言われるほどじゃないよ」

そんな事はないと笑って首を振り、エールを煽るように飲めば早くも空にしてしまいお代わりを頼んで。
例えこちらでは新人でも経験は相手の方が長いんじゃないかなと酔いにとろりとし始めた瞳で見つめて。

店員も慣れているのかお代わりのエールを置けば苦笑をして空のジョッキを運んでいき。
運ばれてきたエールに口を付けて、今度はお摘みに手を伸ばし。

「数は多かったけど弱い魔物だよ。
あれならこっちが多すぎたぐらいかも。
私は薬草採取とかが苦手だからこんなのしか受けれないんだ」

一人では簡単な護衛や害獣退治暮らしいか受けれないと笑って口にして。
尊敬の眼差しに気が付かずにテーブルに身を預けるようにしてもっと飲もうよと言うように相手に進める。

カルム > 「いやいや。
 流石にそれは悪いから良いさ。
 ウインク一つでよろしく。」

 ご馳走しちゃおうかななんて、嬉しいけれどそんなつもりもないし。
 だから、別の案を提示してみせた。
 可愛い子のウインクは嬉しい。

「ギルドのような信頼の置ける場所ならね?
 ほら、所属のないチームは当たり外れも大きいしさ。
 これからは先輩の言うとおりにするさ。」

 彼女の言うことは尤もで、自分もそうしたかったところもある。
 ギルドに所属したし、今後はもっと積極的にパーティを組むのもいいだろうな、なんて考え、うなづいて酒を飲む。
 そして、次の言葉に苦笑して手を横に振る

「違う違う違う。ハズレがないギルドとか超所属したい。
 ギルドが存在しないぐらい辺鄙な村から出てきたんだって。
 今まで、無所属だったってこと。」

 彼女の間違いに軽く手を振って。
 ふと気がついた、さらに加速してる彼女の酒。
 顔が赤いが、自分が来る前から飲んでいた様子もある。
 つまみを食べ始める彼女をみる。

「リミア先輩ー?お酒、大丈夫かー?
 ちゃんと宿に戻れるかー?」

 とりあえず、不安なので確認の一言を。

「はは、楽だったのなら良いじゃないか。
 強くて怪我をしたり死んだら元も子もないし。
 それに、腕自慢がいるから、薬草採取するメンバーは安心できる。
 パーティを組む最大の利点は、分担作業だろ?」

 害獣退治に、簡単な護衛、それに関しては本当によくわかる。
 というか、男もそう言う以来が基本だったから。
 勧められれば、酒を飲み、彼女に遅れて、三杯目のおかわり注文。

リミア > 「折角なんだから奢られてくれてもいいのに。
そんなのでいいならいくらでもしてあげるよ」

別の案にそんなのでいいのと首を傾げて目を向け。
いいのならと酔って赤い顔に出来るだけの笑みを浮かべてウインクを一つ。

「ギルドでも気を付けないと変な依頼はあるんだよ。だから全部を信用しちゃ駄目かな。
臨時にチームに入るなら一つ助言は出来るよ。先ずはギルドで尋ねるかこういう場で仲良くなるのが一番だね。
私みたいなフリーもいたりするしさ」

ギルドでも気を付けないとと一言だけ注意して相手が変な事に巻き込まれないようにと助言を一つ。
組むパーティーを選ぶコツもお節介とばかりに口にするのは実感が篭った言葉で。
そして手を横に振り苦笑する姿に首を傾げてエールを喉にと流し込み。

「うんうん、そんなギルドは夢だよね。
そんな所から出て来たんだ。それなら本当に実力主義って感じがするよね。
無所属ってやっぱり大変だった?」

相手の言葉に勘違いをしたと判れば顔をジョッキで隠して。
酔っているとはいえ見事な勘違いに恥ずかしくなり更に酒を口にして誤魔化そうとする。
摘まみを食べていれば視線に気が付き見返せば顔だけでなく首筋まで赤くなっていて。

「大丈夫大丈夫、すぐ近くに宿があるし誰かに送っててもらうから。
カルムが送ってくれてもいいんだよ?」

確認の言葉に笑って答えて。
それがよくあるのか聞こえていた様子の飲み仲間から苦笑が零れ

「それはそうなんだけどさ。
あれで報酬がよかったから裏を見ちゃったんだ。
分割…?あ、そうだね。それなら薬草採取の依頼でも私でもやることがあるね。
カルムって頭いいね」

そういう方法もあったと今更に気が付き嬉しそうに笑みを浮かべれば楽し気に笑い。
酒を進めながらも自分も飲み進めて幸せそうに無防備に笑う

カルム > 「やっべカワイイ、オジさん大興奮」

 おにいさんは おじさんにしんか した ! !
 と、冗談はともかく、赤くなった顔の女の子のウインクはかなりの破壊力だった。
 良いもん見れたと、サムズアップ。

「まじか。
 ギルドに夢見すぎたかもな……。
 あれだ。そういう意味であれば、超ラッキーだな。
 そういうの得意な知り合いができたんだし。
 何かあったときはコンビよろしく、荷物持ちとか有能よ?」

 ギルドもやっぱりそんなのあるのかーと。酒精交じるため息一つ。
 助言にありがとうと、返答を返そう。

「やっべかわいい。」

 ジョッキで顔を隠す彼女の仕草がすごい可愛い。
 お酒に酔った男はツルッと本心がダダ漏れた。

「ととと。
 大変だったな、ほら、ギルドの仲介がないから依頼も危険なのとか、裏があったりもするし。
 それの見極め自分でするしかないし、後ろ盾ないから、依頼成功したのに報酬もらえないとか。
 聞いた話では、騙されて殺された、とかもあるしな。」

 冒険者同士の助け合いはギルドがなくても有る。
 聞いた話や、実体験を合わせて、彼女への返答とした。

「それならいいが。
 お嬢さんお嬢さん、若い女の子が、男に送ってくれって。
 オジさんお嬢さんを性的に食べちゃうぞ。」

 HAHAHA。
 ほら、お仲間さんもそこはちゃんとしろって言ってるじゃんと、明るく笑って冗談こぼしてお酒を一口。
 

「ああ、薬草とか採取系って、基本危険なところに生えてるしな。
 薬草とってる時に獣に襲われて、集中させろよなって。
 経験則経験則。
 おじさん教育受けてない。」

 頭いいと言われて、否定。
 伊達に長くボッチ活動していたわけじゃないだけよ、と。

リミア > 「あはは、おじさんって年じゃないよね?」

こんな事で喜んでくれた事に声を出して笑ってしまい。
サムズアップに投げキッスで応える酔いっぷり。

「でもね、失敗しても最低限の報酬は保証してくれる時もあるから所属するに越したことはないよ。
そうそう、カルムはラッキーなんだよ。こうやって知り合いが増えたからね。
それは私が言うセリフだよ。戦闘は任せてくれていいよ」

何方かと言えば持ちこむ依頼人側の問題なのだが酔いのせいでその説明を忘れ。
この程度は先輩として当然と笑う。

「ぅー…今は見ないでほしい。
凄く恥ずかしいって」

相手からのどう聞いても本音の言葉に酒とは別で赤くなってしまい。

「それを聞くとギルドがないのも大変なんだ。
私もそんな経験があるけど…あのときは大変だったんだよね。
殺されはしなかったけどお金は貰えないし大変な目に合う事もあるしさ。
殺されないだけめっけものなのかもね」

そういうのは怖いよねと小さく言えばぐいっとエールを飲んで息を吐き。

「こんな食べがいがないのがいいなんて物好きだよ。
そこで笑ってるのだってそんな事言って食べたくせにー」

お前にお前、それにお前と指をさして笑い。
飲んだ後は誰かに送ってもらうのは日常的だという様子。

「ふ-ん、そうなんだ。
薬草が高い理由ってそれでなんだ。
経験談も大事な学の一つだから大事にしないと駄目だよ」

自分はそれを言うともっと学がないと笑ってしまい。
そういう経験が凄いと酔った目で尊敬するように見る。

カルム > 「心はおじさん。」

 とはいえ、20となればもう、おじさんと言われてもいい年である。
 実家の農家なら、まだ結婚してないのとか言われてそうな。
 あ、ちょっと涙が……投げキッスで引っ込んだ。

「無所属だとそれがない。
 だから、こっちに来たって言うのだしさ。
 ああ、ちゃんと一応戦うことできなくはないから。
 女の子だけに戦わせる臆病者じゃないから安心してくれ。」

 戦いは苦手というのは、怪我を減らす意味で、戦わなくていいところは、頑張って戦わないを選択するから。
 戦うべき時はちゃんとわきまえてますよと。

「無理ですね、お嬢さん。男は超可愛い女の子の仕草にキュンキュン来てしまってね。
 目をそらすことできないのでゲス。」

 うしし、とお酒を飲みながら、可愛らしい少女を眺める。
 ニヤニヤが止まらない。

「ギルドの制約がなくて自由というのもあるけれど。
 本当に実力あって頭もいいなら、所属なしでもいいだろうけど。
 基本的にはギルド所属がいい。」

 ふう、と思い出したように摘みをつまんで、酒をあおる。
 良く今まで生きてこれたよなぁ、と感慨を。

「リミア。

 異議あり!

 もの好きちゃうだろそれ。
 十分男をお持ち帰りしてる勝ち組じゃないですかい。」

 指差して笑う相手。
 それに答えて笑い返す隣の卓の男たち。
 それ充分食べ甲斐あって、魅力もある。
 人気者ってやつじゃないですかお姉さんと笑い、酒を飲む。

「だろうな。
 ポーションとかも、同じ理由だと思う。
 高くても命のためには買わねばならぬ、冒険者のつらいとこ。」

 とりあえず、学とかオツムの話は下に下に落ちていきそうな気配。
 このへんで、右の隅っこに話題をポイーしてしまおう。

リミア > 「それじゃおじさんって呼ぶよ?いいの?」

自分とあまり変わらない年だと思っていたのだが実は年上?
そんな目で相手を見てしまう。
なんだか泣きそうだったのが投げキッスで引っ込んだ様子にそれを信じそうになり。

「失敗すると貰えないのはつらいよね。
それなら来て大正解だよ、ちゃんと最低限は貰えるの多いから。
それなら背中は任せちゃうよ?」

戦う事が出来るならその時の相棒として背中は任せれると安心し。
結構な無茶で戦うので一緒に戦ってくれる人がいると安心できると。

「本当に見ないで忘れてよー。
そうじゃないとカルムのお摘み食べきるよ?」

ニヤニヤと笑う姿にお摘みを人質に抵抗を見せるが…
完全に主導権を取られて慌てふためいて。

「ギルド登録してないと不便な事も結構あるみたい。
身分証代わりにもなるかもしれないから頭がある人ほど登録してるみたいだよ?」

実際登録しているお陰でお金がない時でも最低限の宿に泊まれる恩恵を受けているだけにそんな事を言い。

「意義は認めないよ。
それにね、送ってくれるだけの人もいるんだよ。
でも朝になったらどう見てもヤっちゃった?みたいな状況なんだから」

むしろ酔い切って無防備な所を食べられているだけだとも言い。
隣の男たちも酔い切るとちょろいや今日は兄さんがお持ち帰りかなどと口々にはやし立て。
実力もそれなりにあり、酒の後は…とそんな意味での人気かもしれず。

「いくら高くても必要だから用意はしておかないとさ。
……カルムと仕事外で採取に行ったら買わなくて使える?」

ふとそんな事が頭に浮かび、でもすぐに酔いに忘れて学の話も忘れてしまう。

カルム > 「カルムって呼んでくれると嬉しい。」

 自分で思うのと呼ばれるのには、ちょっと色々と差があるし。
 定着するとそれはそれで悲しくなりそうなので、名前でお願いしますと頭下げる。

「とりあえず、依頼を受けて一緒に動く時は宜しく頼むよ。
 背中、任されるからさ。」

 おう、任せとけと笑顔で笑おう。
 彼女の動きについていけるかどうか、今はまだわからないけれど。
 なにせ、一般冒険者だから英雄には追いつけませんし。

「おつまみで、女の子の超かわいい姿。
 どうぞどうぞ。」

 人質(?)は気前よくリミアの前に移動しました。
 お酒のおかわりもいる?なんて、倍プッシュ。

「そのへんが、大きいよなぁ。
 ちゃんと登録済みだからね?」

 もう無所属じゃないよ?
 と男はお酒をぐび、と飲む。

「お嬢さん、少なくとも前後不覚になるま飲まんほうがいいよ。

 冒険者孕んじゃったら、おまんま食い上げだしさ。
 気をつけたほうがいいと思うぞ。
 男冒険者なんかは、いつ死んでもいいようにやるときは本気で遣るし。」

 おじさんなんか心配になってきた。
 農家の生まれ的な感覚なのかもしれないけど忠告。
 要らんおせっかいかもしれんなぁ、と思いつつ。

 これも彼女の魅力なのだろうなぁと、隣の宅の冒険者を眺めて。

「薬草か。
 まあ、条件次第、という感じになる。
 野生の薬草なら只だけど。
 場所とかによればだれかの敷地とか、エルフの森の中とか。
 そういうところもあるだろうし。」

 そういう所は難しいかな、と彼女の質問に肯定と気をつけるべきところを一緒に。

リミア > 「おじさんじゃなくてカルムだね」

判ってたと言うように笑顔で頷けば頭を下げる姿を面白そうに見て。

「それは私が言う事。
私より長く冒険者をやってる経験をあてにしてるから」

任せるしあてにしてると笑顔で同意をして。
あくまでそれしか取り柄がないだけにブレーキ役になってくれればいいかなという期待もあり。
少女もまた英雄などにはほど遠いただの冒険者なのだから。

「カルムってそんな所の押しが強いんだね」

完全に気前よく人質(?)がやって来、しかもお代わりまで勧められれば完全敗北と今のエールを飲み干しお代わりを頼む。

「小さく見えて大きなことだよね。
大丈夫だよ、見かけて知ってるから」

大事な仲間だよと笑ってお代わりに口を付けて。

「お嬢さんじゃなくてリミアだよ。
だってお仕事の後の一杯って美味しいからつい飲んじゃうから仕方ないよ。
その時はその時だよ。
でもまだできた事がないから皆種無しなのかもね。
もし私を孕ませられる人なんていたらぜーんぶあげちゃうかも
カルムは私には興味ないなら送ってくれても大丈夫だよね。」

命を張る戦いという仕事をしているだけに何度もそういう事はしているが孕んだことはなく。
逆に今までの人は種がないなんて冗談のように口にして。
こんな自分を孕ませれるならずっと一緒に居てもいいななんて事を酔った勢いで話し。
どうなのと楽しそうな笑みを見せて。

「私はその条件がわからないから。
……カルムがそういう事に詳しいなら私が雇うから採取にいこうよ。
そんな森なら多分案内できると思うし」

肯定と気を付けることに頷き
気を付ける場所以外でありそうな場所を考えれば相手を雇っていけないかなと考えて

カルム > ああもう、負けたなぁ。
 笑顔を見せてくれる彼女に頭を上げて、軽く笑って酒を呷る。
 任されるなら、全力で努力するしかないじゃないか、と。

「ん?そう?」

 可愛いところを見たり愛でたりするのは、楽しむべき所だとおもってる。
 押しが強いという評価に、そうなのか、とばかりに首をかしいだ。

「覚悟が出来てるならそれ以上は言わないけど。
 リミアは卑怯だな。
 興味はあるさ、俺だって男だし。
 可愛い女の子と仲良くなって、セックスしたいとか普通にあるさ。

 まあ、個人的には酒の勢いじゃなくて、シラフの時にやりたいってのが大きい。。
 女を抱くならさ、自分の意志で孕ますつもりでってね。」

 送るけど、寄らないからな今日は、と。
 軽く苦笑をにじませようか。
 確かに、自分の子を喜んで孕んでくれる相手が居るなら、一緒にいたいと思うけどと返答し。

「ふーむ。
 『依頼』は受けられないな。」

 彼女のお誘いに、酒を一つ呷り、おかわりを自分の分を注文して言おう。
 彼女が口を開くよりも疾く。次の言葉を出そう。

「こういう時はさ。
 薬草が欲しいんだけど、お金が足りないんだ。
 一緒に取りに行ってくれないか?ってさ。

 仲間なんだろ?
 冒険者仲間なら、助け合いもあるんだし。

 依頼ってのは、お金を払って依頼人と受諾人の関係、対等じゃない。
 せめて、仲間内ぐらい、対等に行こうぜ?」

 冒険者同士なんだから、雇うとかなしでもいいんじゃないか?と