2016/08/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 露天通り」にシャロンさんが現れました。
シャロン > 平民地区の露天通り――様々な店の並ぶ中、少女は人の群れを縫うように歩いていた。
腰には一本の瀟洒な細剣を下げ、服は夏物の白いワンピースドレスを纏って。
ふんわりとしたそれは、一度ダメになったものを買いなおしたものだ。
ふわふわと柔らかな布を靡かせながら、右手には果物の串――パイナップルなどの夏のものだ。
かじれば甘酸っぱく芳醇な果汁が口いっぱいに広がって、潤いをも与えてくれる。
気分良く進む少女の目的は、新しい短剣などの新調だった。

「さて、こっちだったでしょうか?」

久方ぶりに訪れる店は、若干位置が移動している様子。
どこにあるかしら、と探しながらきょろきょろと、少女は歩みを進めた。
滑らかな金髪が揺れて、甘い香りが風に散る。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 露天通り」にイニフィさんが現れました。
イニフィ > 暑いからという理由で、しばらくは外出を控えていた。
夏場はじめじめとしているし、ぎらぎらと輝く太陽のせいで、いくらでも体力を持っていかれてしまう。
はぁ―――と深いため息を衝きながら、イニフィは片手に飲み物を持ちつつ、通りを歩いていた。

「ほんっと……この時期は暑いわねぇ…。」

いや、暑いというよりも『熱い』といったほうが正しいかもしれない。
こんなときは、ざっぱーんと水風呂にでも飛び込んで思いっきり避暑をしたいところだとも考えていた。
まあ―――最近一人ではちょっと寂しいな、とも思わなくもないんだけども。

(最近あの子もなかなか予定が会わないみたいなのよねぇ…。
やっぱり、そういう身分になるといろいろと厄介なのね…。)

もう一度ため息を衝きながら、最後に残っていたカップの中を一気に煽った。
はじける炭酸が一気に喉の中を駆け下りて、爽やか―――というよりも、少し痛いくらいの刺激が一気に襲い掛かる。
少しだけ、顔をしかめながらおっさん臭いと思われるようなため息を吐き出し。

―――でも、それで暑さが和らぐことはなくて。

「………あっつい~…。」

等とぼやきながら、シャロンの脇を通り過ぎていく。
ふわりと感じる甘い香りに、顔を上げて。

(………あら?)

シャロン > 往来の中、馴染みにしていた銀の道具屋はまだこの先にある様子。
とは言えこの人込みを歩くのにも疲れてきたし、一休みをしようかと考え始めたところである。
湿り気の強い海からの風――その分籠る熱が街を暑くしている。
半人半龍の加護故に、周囲の皆ほど暑さを感じる訳ではないが、それでも汗ばんでしまうほどだ。
頬を伝う水滴のくすぐったさを感じながら、ため息を一つ。

「……これほどまでに暑いと、いろいろやる気が失せますねー……」

やっぱり買い出しは別の日にしようかしら、などと考えながら、とりあえずは近くの飲み物売り場に引き寄せられていく。
こうも熱気があるとジュースは目一杯売れる様子で、長蛇の列で大盛況だ。
たまにはお茶じゃなくて甘いさっぱりしたサイダーなんかを飲むのもいいなぁ。
乾いた喉を潤す瞬間を楽しみにしながら、数分、自分の番になればジュースを頼む。
さっと出されるそれを受け取れば、近くのベンチに腰掛けて休憩開始である。

イニフィ > (ふぅん……人間…じゃないわね、雰囲気的に。)

漂う甘い香り、逸れに誘われるままにイニフィもまた、彼女の後ろで長蛇の列に並んでいた。
暑さは気になるけれども、彼女から感じられる甘い香り。
それが、まるでイニフィを蝶の如く誘っていた。少しばかりの笑みを浮かべて。
暑い中、いやいやながらも散歩に出てみたけれども、どうやら幸運だった用だ。

自分の番になり、イニフィは少量の効果と引き換えに先ほど赤い果実水を頼む。
程よい酸味で、喉越しも悪くないのでなかなかに愛飲している一品だ。
そのカップを片手に、イニフィはシャロンのほうへと、歩みを進める。

「こんにちわ、隣いいかしら?」

先ほど、後ろについていたいニフィに気づいていれば、おそらくそこまで違和感はない、だろうか。
もしかしたら、少しだけ怪しいかもしれないけれど、そこはいつもの笑みを浮かべてやり過ごしたく。

「あついわよねぇ、この季節。冷たいものなんか、すごく美味しく感じちゃう。」

シャロン > 少女の纏う甘い香りは、何か特殊なものというわけではない。
嗜みとして潜った、花の香り水――今日の物は淡い茉莉花の匂いである。
汗の臭い等を忌避するが故の対策は、髪が風に揺れると共に散り、周囲をわずかに甘くする。
閑話休題。ベンチに座り、ピリピリとする炭酸をちびちび飲んでいると、かかる声。
それには視線を向けると、目の前の女性に微笑みを浮かべつつ。

「えぇ、どうぞ。私だけの席という訳でもないですし」

特に怪しいなどとは思わずに迎える。
そもそもこのような場所で人を疑ってかかるのは疑心暗鬼も甚だしいのだから。

「そうですねぇ……毎日暑くて、正直とけそうですよー……」

うんざりした様な声を漏らす。すっかりヘタレた少女は警戒心0だった。

イニフィ > もしも浄化のような力が働いていたら、こんなにも接近することは難しかったかもしれない。
理由は割愛するとして、イニフィは浄化系の魔法には少し反応をしてしまうのだ。
ベンチに座りながら、飲んでいるそれの形状を見る限り―――サイダーか。
シュワシュワと爽やかな炭酸が喉で弾けて、なれていないと非常に痛い代物。
イニフィも実はなれるのに、結構な時間を要した。

「ありがとっ。……って、あっつっ!?」

日光を常時浴びていたベンチは、イニフィのお尻には少々暑かった。
思わず飛び上がりながら、イニフィは少しだけお尻を撫でる。
厭らしい意味でなく、ベンチの熱でお尻を火傷していないだろうか、という意味で。

「…ご免、私は立ってるままでいいわ…。
あ、名前いってないわね、私はイニフィ。そう呼んでくれると嬉しいわね。」

フルネーム等最近名乗っていないから、などという理由で。
警戒心ゼロの少女に向ける人懐っこい笑みと『甘い香り』を伴いながら、イニフィは右手を差し出した。
左手に、飲み物が入っているカップを持ちつつ。

「そっちは、名前なんていうのかしら?
後、よかったらその髪についてる香水の銘柄を教えてほしいわね?」

―――少しばかり、質問が多いかな、などとは思いつつ。
久しぶりの、誰かとのおしゃべりだ。楽しさ全開で話しかけていく。

シャロン > 実際の所、浄化の魔法を展開してはいる。しかしそれは、少女に対して敵意や害意を持たなければ、魔族すら抱擁するものになっている。
少女の考え方として、人間にも魔族にも善悪があるというものがあるが故に、魔族だから無分別に浄化したりはしないのだった。
しゅわしゅわと弾ける泡は、しかし時折飲むエールの刺激で慣れているから程よくおいしかった。
さっぱりとした甘さが舌の上を抜けていく。こくりと飲むたび身体が生き返る錯覚を覚えるものだった。

「……ふむ、暑かったですか?――ハンカチ位なら敷きますけども?」

どうします?とは尋ねながらも、どうやら相手は立ったままを望む様子。
同時に名前を告げられたなら、自らも同じく名乗ることになる。

「私はシャロン――イニフィさんですね?宜しくお願いします」

にこやかにその手を取り、握手を交わす。
肌に感じる感覚は、何となく人間じゃないような気がする、という程度で。
髪の甘い匂いを問われると、腰の小物入れから透き通った黄金色の液体が入った瓶を取り出して、見せる。

「ん、これですね。茉莉花の香り水なんですけど……あー、手作りだから銘柄とかないんですよね」

たはは、と恥ずかしそうに笑うと、蓋を開ける。
ふわりと、髪に纏わせていたものよりも濃い、甘い花の匂いが瓶の周りに満ちていく。

イニフィ > ―――握手したとたん、確かに一瞬チロリと手首にしびれるような感触があった。
彼女の展開している城下の魔法、それが内面のイニフィを―――淫魔としてのイニフィを焼いた。
例えるなら、静電気を喰らったような感触を味わいながらも、イニフィは顔色一つ変えずに手を離す。

「いや、いらないわ。…お尻が火傷するかもしれないと思っただけ。」

あんまり柔肌に傷がついたら、いい女が台無しだ。
そんな冗談をいいながら、イニフィはストローより赤い果実水―――アセロラジュースを吸い込んだ。
少しすっぱいと思うんだけれども、そこから感じるさすような甘さが、なんとも癖になる。

「シャロン……?へぇ、このあたりじゃ珍しい名前ね。
もしかして、シェンヤンから来たのかしら?」

名前のニュアンスなど、その辺を感じれば。
この国のものではないかもしれない、などと疑問を投げかけつつ、旅行好きも相まってシャロンへと質問を投げた。

彼女の髪についている香水の匂い、それの正体を見やればなるほど、と頷いた。
確かに、ふたを開けば―――少し強い匂いが鼻腔を擽る。
おそらく過剰にすれば、刺激臭となりそうな感じだった。

「ヘエ、手作りなんだ?じゃあ、ちょっと確かめてもらおうかな?
私も香水を使ってるんだけど、作り手としてどんな感じかしら?」

イニフィは少しだけ、自分の手をシャロンへと近づけた。
そこから感じるのは、果実―――イチゴのような甘い香り。

シャロン > 「ぁー、確かに。お尻が焼けちゃったら大変ですものねぇ?」

少女は半人半龍故、耐火も耐水もばっちりである。
お陰でこの熱いベンチに平然と座っていられる。
目の前、何やら赤く透き通ったジュースを飲む彼女は、何とも可愛らしく見えた。

「いえ、シェンヤンではなく、マグメールですよ?ただまぁ、母は変わったものが好きだったので、わざわざ向こうの響きを持ってきた可能性はありますね」

自分の名前の由来など、聞いたこともなかったなぁ――などと遠く山奥の母を思う。
きっと今も父親の白竜と仲睦まじく過ごしていることだろう。
瓶の中の甘い香りは、濃すぎればくどいと感じる雰囲気だ。
基本的にはこれをわずかに噴霧して、その中を潜る様にして匂いをつける形になる。
或いは服に数回、遠くから吹き掛けて、淡い匂いの幕を帯びさせる程度。
そのまま体に振りかけようものなら、洗剤を入れすぎた洗濯物の様などぎつい匂いになることは請け合いだった。

「あら、イニフィさんも香り水を?――どれどれ……」

すんすん、と僅かに鼻を利かせると、甘い果実の匂いがする。
苺を思わせるそれは、見目華やかな彼女には似合いのもので。
素敵だなぁ、などと呑気に思いながら。

「えぇ、とてもいい香りだと思いますよ?」

性善説一直線な少女は、素直にほめるのだった。

イニフィ > 彼女とは違い、イニフィは耐火対策も何も出来ない種族だった。
人間と同じく、柔肌を持っていて普通に怪我もするし、血だって流れる。
そんなベンチに平気で座っていられる彼女を、少しだけうらやましいなと思うような目で見ていた。
熱に強い種族なのかな、などと思いながら。

「嗚呼、そうなんだ…?珍しいもの好きは確かにいるものねぇ。」

イニフィは自分の名前の由来を思い起こす。
インフィニティア―――『無限』という名前を持つとか何とか。
勿論、そんな大層な名前を誇りになど思っていないし、略してしまうほどだ。
愛着はあれど、名前は呼ばれるならば何でも構わない。
まあ―――呼ばれると困る名前も、あるにはあるのだが。

イニフィの香りは―――実は香水ではない。
此れは淫魔のフェロモンをそのまま、人間に違和感がないように香りとして放出しているもの。
イニフィの魔力を伴い、相手の性欲を煽り、感度を高め―――発情させる効能を持つ。
イニフィは、この香りを様々なものに変化させることが出来る。
今回、その香りはイチゴだった―――という事だ。

「……そう?嬉しいわね、プロにそんな風に言ってもらえると。」

素直に、イニフィは喜んでいた。
自分の香りを褒められると、やはり嬉しく思ってしまうあたり、まだまだ乙女である。

シャロン > 「ですね。母は一目惚れから押しかけ妻になるのにメイスと馬だけで九頭竜山脈に突撃するような人なので」

変わり者ですよ、めちゃくちゃ。なんて苦笑を浮かべる。
少女も怪我はするのだが、再生速度は桁違い。切り傷ならば瞬時に治るし、人であれば致命傷でも生き永らえる。
少女の血液も龍の血が混ざっている為、怪我した相手に飲ませたり塗ったりすることで、強力な回復と強壮を与えることが出来る。
言わば加護の塊のようなものである。

甘い匂いを気に入って、目一杯に吸い込んで。
それでも僅かに体が火照る程度なのは、龍の耐性故の事。
同時に彼女の正体に何となく察しがついたのか、くすくすと笑いながら。

「あ、本職じゃないですよ?私、一応今は冒険者みたいな感じですし……その前はちょっぴり騎士もどきでしたし。
ん、所で――もしかしてですけども、イニフィさんは、淫魔とかそういう類ですかね?こう、良い匂いを嗅いでるとお腹がぽわぽわしてきますし」

だからと言って、特に何かするつもりはない。
こうして楽しく話が出来ているならば、魔族でも気にしないのが少女の考え方なのだ。
むしろ、ちょっとばかりお友達になりたいなぁ、とか思い始めていたりするのは秘密だった。

イニフィ > 「うわぁ、アグレッシブな人ねぇ……。ん?っていうか……」

押しかけ妻になるために馬とメイスで突貫するとは、どういう事なんだろうか。
確かあそこには、麓に集落があるという話だったけどそれとはなんだか違う。
かなり治安活動はしているようだし、メイス一本で突破できるようなものではなさそうだ。
―――どうやら、完全な人間ではないらしい。クス、と笑みを浮かべた。

眼一杯吸い込んで―――さて、どうやって苛めてあげようかな。
そんなことを考えている最中に、イニフィは不意打ちを喰らった。
淫魔のフェロモンをアレだけ吸い込んだのに、発情のはの字もない。
どうやら―――完全に一杯食わされてしまったらしく、笑みが苦笑に変わった。

「……ちぇっ、ばれちゃったかぁ…。フェロモンが利かないからアレって思ったけどね…。
シャロンってば、ただの人間じゃなかったのね…残念。」

フェロモンでかどわかしてから苛めてあげようかな、なんて思っていただけに。
確かに楽しく話をしているのは間違いないけれど―――淫魔としては、やっぱり目的はそっち方面だっただけに。
まあ、でもなぜか逃げる気配がないのはイニフィとしても、なんだか楽しいわけで。

「そういうシャロンは…結構な種族の血がはいってんのかしら?
さっき握手したときにチリって来たし……もしかして、なんかの高位種族?」

高位かどうかはさておき、フェロモンが効かなければもはや手の出しようはない。
いまさら別の手段をとったとしても、彼女にはあっけなく回避されてしまうだろう。

シャロン > 「ん、お察しの通り、目指したら一直線な人だったんですが、こう、母は色々出鱈目に強かったので」

結局、龍の洞窟を一人で踏破して、奥の龍をぶっ飛ばした上に求婚して、今では洞窟暮らしである。
あんな滅茶苦茶な人は今までに見たことがない――というかそもそもいないはず。
あれで母親は純粋な人間だというのだから、世の中恐ろしいものばかりな気がした。

甘い匂いをたっぷり吸いこんだせいか、発情自体はしている様子。
頬は朱色に染まって、発汗も先ほどより濃く、少女本来の甘い匂いも増していて。
それでも普通の人間程には効いて居ない為、思考が乱れるほどではなくて。
苦笑する彼女の様子をうかがいながらも、特段警戒も逃げもなく。

「んー、そうですね。私だけ言わないのもフェアじゃないですし……アグレッシブな母は龍と結婚しましてね?
なので、私は半人半龍なんです。だから、媚薬を盛るならそれこそ家畜用とかの超強力な何倍希釈って感じのを原液で、とかそんな感じになるかt」

目の前、残念がる彼女に、秘密ですよ?と前置いて告げる。
何せ黙っていてもらわないと、血やら何やらを狙われて、追われ人になりかねないのだから。
逆に、秘密にしてくれるというのならば少女は満面の笑みを浮かべることだろう。

「――で、です。イニフィさんは私にどんなことがしたかったのですか?
効きにくいとは言え、結構な量を吸ったので程よくぽかぽかって感じなんですが」

悪戯に笑った少女は、そっと手招きをしてから両手を広げて見せつつ。

「もしイニフィさんが私のお友達になってくれるなら、責任とってほしいなぁ、なんて?」

旦那様はいるけれど、相手は女の子だし、という程度には日々の色々で好色になりつつある。
また、少女としても、かわいい女の子に責められる、というのはそれはそれで好きだったりする。
だから、何となく気まぐれで、珍しく誘ってみる。――いわゆる据え膳というやつだ。

イニフィ > 人間の中には、言い方は悪いけど突然変異とも呼称される様な、超強力な個体がいる。
勿論長い間生きてきて、そんな人間も数知れず見てきたけれども―――まさか、とは思った。
龍種―――ドラゴンを打ち負かして、そのまま嫁入りする例はなかなか聞かない。
クス、と笑みを浮かべるその様子は、至極楽しそうなものであった。

本当に人間は、面白くて飽きが来ない人種だと。

「あー、そりゃ確かにフェロモン程度じゃ勝ち目はないわねぇ…。
そうと知ってたら、もっと別の方法を取って不意打ち食らわせるつもりだったんだけどなぁ…。」

イニフィは、相手が狂おしいまでの快楽を感じていたり、逸れに悶える仕草を見ることを好む。
その際で、心をどんどん砕いていきながら、最終的には魂すらも手中に収める。
そんなことを繰り返しているうちに、魔力も相当強くなっていった。

彼女のその種族を秘密にする、その言葉にはイニフィはこう切り返す。

「勿論、秘密にしておいてあげるわ。…その代わり、私のも秘密にしてね?
そう簡単に負けるつもりはないんだけど…ほら、一応魔族でしょ?
討伐隊とか、そういうのに襲われるのは…ねぇ?」

自分としても、誰かに襲われたりするのは非常に面倒なのだ。
お尋ね者になり、肩身が狭い思いをするのは、正直いやだ。
だから、シャロンの種族を秘密にし、そして自分の種族も黙っておく。
それを―――申し出る。

「……あら、シャロンも意外とスキモノ?んふ、そういう子は嫌いじゃないわよ…?
んふふ、いろいろ苛めてあげるつもりだったわよ、あそことか、胸とか…気に入ったら…ね?
友達じゃなくて、秘密の共有者なんて…どう?」

程よく効いているフェロモンの効果。
人間であれば発狂レベル出流し込んだというのに、それでも発情を促す程度―――。
両手を広げ、誘うシャロンを見やりながら、イニフィもまた誘うように眼を細めた。