2016/06/08 のログ
イーヴィア > いやいや、当たり前だろ其れは。 この状態で通常時みたく動いてたら、流石に俺でも止めるわ
……ったく、やんちゃと言うか、お転婆なのは誰に似たんだかなァ…?

(――この子にして、この親あり。 まぁ、己も大概だからお互い様では在るけれど
今も元気良く腹の中で暴れている子等に、絶対に母親譲りだぞ、とか笑いながら声掛けて
そうして、触れさせる口付けを、何度も、何度も。
元々鍛え上げられ、引き締まった其の腹筋は、膨らんだ子宮を護るかの様
そっと、舌先を伸ばしては、其の素肌へと軽く舌を這わせて擽りながら
ふと、掌が女の子宮を、軽く持ち上げるように下から支えて
其れはきっと、其の儘我が子の重み、其れを己も感じ取って、笑みに変えて

――けれど、其の刹那。 子宮が揺れ動いた事に反応したのか、双子が二人して
女の子宮、其の奥底を、ごんっ、と力強く蹴り上げ――弱みを、二箇所分
撃ち抜いてしまう、か。)

――――……胎教の効果は、ばっちりみたいだぜ。

テイア > 「むぅ。もう少し動けると思っていたんだがな。
 どちらに似ても、大人しくはないだろうな。」

森や、平民の女たちは腹が大きくなっても割とよく動いていたと。
お腹の子が通常よりも重量があったのは、女にとっていい意味での枷になっていたか。
母親譲りだと笑いながら、腹の子に語りかけるのに、そなただって似たようなものだろうと反論を。

「…んっ…」

何度も何度も、口づけを贈られる。
同じように、何度も何度もその髪を撫でていれば舌先の濡れた感触が腹部を滑って、髪を撫でる手が少し震える。
子宮を持ち上げるように、手で下から支えられるのに少し楽になる。
――けれど

「ひんっ?!…――っっ」

双子が同時に動き、女の弱みである部分を思い切り蹴り上げてくれた。
びくん、と体を大きく戦慄かせて思わず声が上がる。
ベッドに倒れこむようにして蹲ると、びくっびくっと体を何度も跳ねさせており。

「――…ば、か…」

その衝撃の余韻に体を戦慄かせながら、悪い胎教を施した張本人に悪態をつく。

イーヴィア > 何を試そうとしてんだ…まぁ、シルキーが見てるから良いけどよォ…。

(其の辺りの管理に厳しそうなシルキーが常に傍に居るのなら
少なくとも己は無用の心配なのかも知れないけれども。
――其処まで考えて、まさかシルキーの居ない所で鍛錬していないだろうなと言う疑念、浮上
まさかな、と、一寸女の顔を見上げて伺うけれど、果たして。)

――……しかし…、……難儀だな。 ……この暴れようじゃ…もう、何回も腰砕けになっただろ、御前。

(――はて、一瞬の衝撃と共に、跳ね上がる女の身体。
口付けは解け、寝台へと蹲り、倒れ込んだ其の体躯に、くすくすと意地悪く零した笑み
こんなにも弱い箇所を、この子供達の元気さで、今まで撃ち抜かれずに居た筈が無い
其れこそ恨みがましい声音が女の唇から毀れるなら、逆に愉しげに口端へ弧を描き。)

……でも、だ。 ……こんなに、子供の為に頑張ったお母さんには…ちゃんと、ご褒美も必要、だろ?

(囁く――大義名分。 同時に、女の衣服へと手を掛け、するすると捲り上げては手足から脱がし
晒させる裸身、眼下に浮き上がる、其の美しい肢体へと暫し見惚れては
――膨らんだ其の胎へと、添える掌。 其の両翼へと指先を撫で付け、探る様にして捏ね上げれば
再びの、腹部へと口付けと、大きく押し付け、這わせる舌先の愛撫とによって
女へと、久方ぶりの甘い悦を、齎そうとする、か)。

テイア > 「いや、本当にシルキーの目が厳しくてな。あんなに口うるさいシルキーは長い付き合いだが初めてだった。」

屋敷の敷地内であれば、シルキーに目の届かない場所はない。
特に妊娠初期と、臨月近くなった今、と何度シルキーに叱られた事かと、苦笑を零し。
あくまで、シルキーの目が届くのはそれぞれの領域である敷地内だけ。
伺うように見上げる紫に、その意図にそっと目を逸らす。
その仕草を男はどう捉えるだろうか。

「…――ぁ…はっ…はぁ…前にも言ったが、そなたの所為、だからな…」

5ヶ月くらいの育ち具合では、戦慄く程度で済んでいたが今はもう、いつ生まれてもいいような状態まで成長し、その力もかなり強い。
その衝撃の強さといったら、今男が目の当たりにしたとおりのもので。
言葉通り、そこを蹴られるたびにこの有様だった。

「――んっ…ぁ…イーヴィア…」

弱みへの衝撃で、既に女の体には焔が燻っている。
するすると脱がされる衣服を拒むことなく、男の眼に裸体を晒す。
子宮が膨らみその隅へと追いやられている両翼を探し出し、こね上げられてひくりと体が震える。
膨らんだ腹部へと与えられる甘い悦に、甘い声をかすかに上げて。晒された裸体、乳房も子を産む準備を終え通常よりも大きく膨らんで張りがでてきていたか。

イーヴィア > ―――……これが、あのヴァルキュリア本人じゃあなかったらデコピンだったろうな…。

(そりゃあ口煩くもなるだろう、と微苦笑零しては
気を揉む妖精の落ち着かぬ様子を思い浮かべて――今度、礼の土産でも持って行くか、と
如何見ても、思い切り隠れて動いてましたとしか受け取れない其の反応
歴史に名を残す近代の英雄だからこそ、良く遣るわ、と感心の眼で見れるけれど
此れが見目通りの年頃の女だったら、多分、フツーに己からも説教だろうと思う
――その、オシオキの意味も兼ねている、と言う訳では決してないのだけれど
すっかり、子宮への不可抗力な一撃でスイッチの入ってしまった女へと
其の膨らんだ胎の上へ口付けを落とし、強く吸い上げては――紅い、痕を刻んで)

――――……ああ、謹んで俺からも宣言してやるさ、俺のせいだって、な?
……子宮だけじゃない、こんな所でも悦くなっちまう様に仕込んだのも…全部、俺のせいだ。
……だから…、……ちゃんと、責任とって…虐めてやらないと、なァ?

(妊娠した事により、本来ならば其の両翼は、一度其の機能を眠らせているのだろう
膨らんだ子宮に押し出される形で、肌の上からでも捕らえる事叶う其の器官を
ゆったりと捏ね上げ、愛でてやりながら、子宮全体へ、じんわりと悦を広げ始めよう
脱ぎ落とさせた衣服を床へと落とし、其の下穿きをも手を掛けて、脱ぎ落とさせては
腹部への口付けを、ゆったりと下へ、下へと滑らせ、開かせる其の両脚の奥
潜む、秘裂へと、静かに口付けて――肉芽を、ちぅ、と舌先で扱き始める、か)。

テイア > 「体を動かしていないと落ち着かなくてな…。」

全く、どのシルキーも彼女たちのネットワークによって口うるさいことこの上なかった。
何百年と染み付いた性分は、妊娠したからといってそうそうに変わる事もなく、また、男の血筋の妊娠の楽さに甘えていたのだろう。

「んっ…んぅ…っ…質が悪い、な…はぅっ…ぁっ…」

腹の上へと口づけ、そして吸い上げられるのにひくんと震え。
幾つもの痕が散っていく。
卵巣を的確に捉え、愛撫される。そこから広がる悦楽は甘く、女をその感覚で支配していく。
とろりと下着の中、蜜液が溢れ出し。下穿き、そして下着を剥ぎ取られれば濡れた秘裂が顕となるか。
秘裂に口づけられて、びくん、と体が跳ねる。そして敏感な花芽に吸い付き、舌先で扱き始めるのにびくっびくっと更に体を跳ねさせ甘い声が上がる。
とろとろと溢れる蜜はシーツへと伝い落ちて。
その動きを阻もうにも、大きく膨れた腹のせいで男の頭に手を伸ばすことも叶わず、シーツを握り締め。

イーヴィア > ―――まぁ、其の位根性据わってる方が、らしいっちゃらしいのかも知れないな…。

(――結局、もう過ぎた事だ。 寧ろ其れだけの事をして、こうやって確り元気に子を育んでいるのだから
其れを唯見守る以外に術の無い己は、寧ろ感謝すべきなのだろう。
余り心配し過ぎて、あれやこれやと押し付けたり、窮屈な思いをさせる方が良くないとも聞く
それで女が自然体でいられるのなら、きっと、其れが一番なのだから。)

タチが悪いのは…御前なら、良く判ってるだろ?
……テイア…、……力、抜いてな。 ……子宮、久し振りに…、……絶頂せてやるよ。

(小さく、零れ落ちて行く女の甘い声音。
肉芽へと吸い付いた瞬間、微かに跳ねた腰を
卵巣愛撫する掌で確り押さえ込みながら、じゅく、じゅく、と肉の芽を擦り上げ、扱き立てる
すっかりと大きくなった其の腹部全体に、次第、広げて行く甘い感覚
次第膣孔から溢れ始める蜜を、舌先で掬い上げ、肉芽へと塗して悦を深めては
穏やかに、けれど、確実に、女の感覚を昂ぶらせ、明確な、発情する、と言う感覚を思い出させながら――
子宮を、快楽で、蕩かしてしまおうとする、か)。

テイア > 「まあ…ぁっ…分かっては、いるが…んんぅっ…っはっ、ぁぁ…っ―――っっんぁあっ」

縛り付けず、自由にしてくれたから心健やかに子を育むことが女もできたのだろう。

少し――子が弱点を蹴り上げた後から、子宮が張っている気がするが送り込まれる快楽にわからなくなっていく。
跳ねた体も、両の手で押さえ込まれて甘く、鋭い悦楽が花芽から送り込まれてくる。
ぎゅうっと、男の頭を両足で挟むように力をいれてその感覚に打ち震え。
溢れる蜜をまぶすようにして、濡れた感触とヌメる感触が花芽を重点的に責め立てるのに、
快楽が弾けた。びくり、びくり、と体を大きく痙攣させて久しぶりに絶頂の感覚を味わっていく。その感覚は子宮までもを痙攣させて、子は起き出して再び元気に動き回り、更に感覚を上書きしていくか。

イーヴィア > ―――……良いから…、……じっと、してな…。
……奥捏ねられて、じっくり融かされてく感覚…ちゃんと、味わえよ。

(ふと、途中から女の身体を、襲い始めるだろう快楽の波。
其の両掌にて、じわじわと蕩け、屈従されて行く子宮の蠢きを感じ取れば
其の快楽が先に其の身を襲っても尚、じゅく、じゅく、と秘芽を膣孔を責め立てるのに
襲い来るだろう快楽を強め、子宮が、文字通り跳ね上がり、戦慄く感覚すら与えよう
子宮全体が、きゅう、きゅう、と収縮を見せる中で、腹の中、再び暴れ出した幼子達が
今度は、不規則に、色々な箇所を、ごつごつと蹴り上げて――当然、我が子に悪気なんて無いだろう
元気過ぎるが故の純粋さにて、女の子宮を、子を宿す其の器官を
――快楽器官へと、逆戻りさせてしまえ。
ゆったりと、肉芽から離れた舌先が、今度は女の膣孔へと、ずるり、捻じ込まれて
――奥の、其の重みに酷く下りて来ているだろう、子宮の扉を
甘く、捕らえて)。

―――……此処も…弱い、よなァ?
……子宮が、イク事思い出して、きゅんきゅん跳ねてるぜ…、……まだ、孕んだ儘だってのに、な
……ほら、もう一度…、……子宮震わせて……イキな…!

(果たして、散々に動いてもけろっとしていた、女に、我が子に
多少甘えた部分も在っただろう。 本来ならこの時期、其れほど刺激を与えるべきではないのだろうが
一度、始まってしまった勢いは、早々止められやしない
穏やかに、けれど、何度も小刻みに、女を絶頂へ導くのが、愉しくなっている
久方ぶり、感応する其の肢体に、声に、意識が傾いては
――次第、加減が僅かに効かなくなって行く、か
少しづつ、深い、深い絶頂へと導き始め、きっと、其の果てに
子を育む為の子宮が、一瞬――熱塊を求めて、堕ちる感覚を、与えてしまえ)

テイア > 「――っは、…くぅぅっ…イーヴィア…あっ…んんぅっ、な、かに入って…あっ…」

与えられる快楽に身じろぎたくても、重い腹があまり大きく動くことを制限する。
卵巣が捏ねられ、愛撫されるのに熱をもち蕩けていくその感覚が、子宮に、骨盤へと広がっていく。
絶頂を迎えても、更に上書きするように花芽を責め立てられ、加えて胎児が暴れまわり予測のつかない動きで様々な箇所を蹴ったり叩いたりするのに文字通り悶え。
外と内側からその器官を蕩けさせていく。
子宮は収縮を繰り返す、鈍い痛みすら伴って感覚を広げていく。
ずるりと膣内に入り込む柔らかな感覚に、びくんと腰が僅かに跳ねる。
膣壁を擦り上げ、子宮の扉まで捉えるその舌の感覚にきゅうっと膣は締まり、蜜液を溢れさせていくか。

「は…ぁっ…だ、め…また…――ぁあっ…!!」

絶頂の臨界付近にいる体は再び押し上げられて、びくりびくり、と痙攣を起こして。
男から与えられる快楽に、体はそれほどまでに飢えていたのだと実感させられるほどに、その感覚を鋭敏に体は捉えていく。

イーヴィア > (――子供達は、感じ取って居るのだろうか。 自分達の母たる女が
今この一瞬は、母ではなく、ただ一人の雌に…女に、戻り掛けているのだと言う事を
一度其の身体を深く暴かれ、秘められているべき子宮を、何よりも弱く堕ちた器官へと変えられ
其の上で、身篭った子を護るべく、禁欲を強いられた女の身体が、或いは本能が
おあずけ状態だった快楽に、どれだけ餓えていたのかが良く判る
捉えた膣肉の先、下りて来ている子宮孔を舌先でぐにぐにと押し上げては
胎の上からよりも、もっと近い箇所へと直接的な悦を与えて、女の痙攣を、絶頂を煽り立てて)

―――――……、……テイア…。
……無事に、産まれたら…、……また、御前の子宮、ちゃんと、虐めなおしてやるから、な。

(――囁く言の葉は、果たして、悶える女の耳へと届いただろうか。
くすくすと、子宮を震わせる其の姿に笑みを深めながら――其の、刹那に
不意、執拗に卵巣への愛撫を繰り返していた指先が、妙な気配を捉える、か。
――びくりと、卵巣が、蠢くような気配。 眠る筈の其の器官が、熱を帯びる気配
其れは、ひとつの予兆、だったのやも知れない
女の身体が、子を育み、守り抜く母たる期間を――終えようとしているのだ、と)。

テイア > 「…あっ…ん、くぅぅっ…」

びくり、びくりとその痙攣は、子宮に宿る胎児にまで伝わるほどに強く。
子宮口を舌で押し上げられ、直接的な悦を注ぎ込まれるのに胎の中に快楽が染み渡っていくような感覚を与えられ。
その悦に、女へと変わったその表情は蕩け、艶を含む声があがる。

「んっ…ぁっ…できれば、暫くは…あっ…妊娠は控えたいもの、だな…――んんぅっ」

囁く言の葉が聞こえた。
その言葉に、子宮を貫かれる感覚が蘇りぞくりとしたものが駆け抜けていく。
未だ絶頂の余韻に体を痙攣させながら、なんとか返答を返す。
ずぐん、ずぐん、と脈打つように腹部に鈍く走る痛みはだんだんと明確に、強くなってきた。
ぎゅっと、眉根に皺を寄せて快楽と混ざり合うその感覚になんともいえない表情を呈し。

イーヴィア > (――身体を、声を、戦慄かせて悦に浸る女の姿は…子を孕むが故に何処か、神秘的とすら感じられる
戦乙女と、女神と湛えられて然るべき、其の美しい姿は――他の誰にも触れさせたくないと思える程に
自分の中の独占欲を、そんな形で自覚しながら、ふ、と表情緩めれば
暫くの間、じくり、じくりと、絶頂する女の、快楽の余韻を引き伸ばすかに膣肉を擦り上げ、子宮孔を捏ね上げて
――程なくして、顔を、上げるか。
其れまで大きな御腹に隠れて見えなかっただろう表情を、互いに漸く見合っては
蜜に濡れた口元を軽く拭い、未だ執拗に卵巣への愛撫を繰り返しながら
女の隣へと身体を横たえ、其の顔を覗き込んで。)

……でも、孕まされる感覚ってのは…結構、クセになりそう、だろ?
……ま、妊娠よりも、じっくり虐められたいって言うなら…其れは、歓迎だけれど、なァ。

(――否、若しかしたら単純に、身重の負担から暫くは解放されたい、と言う意味なのかも知れないが
其の辺りは、態と己にとって都合よい解釈にしてしまいつつ
漸く、絶頂の輪廻からは、一旦女を解放してやる事だろう
顔を寄せ、其の頬へ、或いは目元へと口付けを降らしながら
そっと、あやす様に快楽の残滓を堪能させようとする、けれど)

――…? ……テイア…どうした?

(多分、暫くは気付かないだろう。 けれど、時間を置いて、間を置いて
眉根寄せる女の表情に、何か、堪える様なモノが混ざる事に気付けば
一寸瞳を瞬かせて――伺うかに、問い掛けて)。

テイア > 余韻を引き伸ばすかのように、子宮口をこね上げられ、卵巣を愛撫される感覚に、なかなか痙攣は収まらず浅い絶頂を何度も経験し。
漸く、そこを解放し、顔を上げれば完全に快楽に蕩けた表情を男へとむけて。

「はぁ…ぁ…まあ、否定はしないが…。
 虐められたい、というか…その…。孕んでしまうと、そなたと…できなくなるだろう?」

職務のことや、今胎の中にいる子供たちの育児の事、身重の負担から解放されたい、という理由ももちろんある。
けれど、一番の理由を、恥ずかしいのか視線を少し逸らして頬を快楽の余韻の所為だけではなく赤らめながら告げる。
孕めば、性交が不可能というではないが、子供のことを考えればあまり激しい行為をするわけにもいかない。
性欲の乏しい方である女から、このような言葉を告げるのは恐らくは生まれて初めてだった。
だから、口づけを降らされている途中、男の顔を見ていられなくて男とは反対の方向へと顔を逸らす。

「……んっ…気のせいかと、思ったんだが…どうやらこれが陣痛、というものらしい。」

だんだんと、その痛みは強くなっていき気のせいでは済ませられない程にまで。
子宮が激しく収縮する痛みに、はぁ、と息を大きく吐き出して。

イーヴィア > (――思わず、惚けた様な表情を浮かべたかも知れない。
割と、意地悪で紡いだ筈の己が言葉を肯定される所か
女の方から、其処に女としての欲望が介在する事を教えられたなら
少々の予想外に、一寸瞳を瞬かせ――それから、思わず、意地悪とは無縁の
唯純粋に、そう求められた事を嬉しがるかに、笑みを浮かべて)

―――……男冥利に尽きる、な。
しかし、アレだな…そうまで言われたら、其れこそ今まで出来なかった分
目一杯可愛がってやらないと…な?

(――恥ずかしいのだろうか、視線を逸らす女へと笑みながら
其の耳元へ、そっと囁き掛ける――ひとつの、宣言
女として、もっと、もっと、此れから満たしてやると、約束結び、誓っては
女の顔を此方から覗き込み、其の瞳を確りと覗き込みながら――口付けを、重ねよう、か
軽く舌先で唇の表面をなぞり、甘い余韻を残して、触れ合いを解き
其の儘、又何時ものように、其の身体を抱き締めて、互い、体温を交わそうとした――の、だけれど

女の唇から、快楽の其れとは異なる吐息が、零れ落ちる
片眉跳ね上げ、其れから、女の言葉に、成る程、と一瞬納得したかに頷いて)

――……え? ……えっ、マジで?

(――冷静だったのではなく、単に一瞬、理解が遅れただけだった模様
告げられた言葉を何度か反芻してから――ぴし、と僅か固まっては
女の腹部へと掌を乗せ、そっと、様子を感じ取る様に意識を集中させる
快楽とは又、別に、一定のリズムで収縮する子宮を、もし感じ取れたならば)

――…このタイミングで、か…!
んー…今から屋敷まで戻る余裕…ありそう、か?

(――本当ならば、シルキー達が待機している彼女の屋敷へ向かうのが
何よりも一番準備が整っている筈だろう
けれど、一番近い屋敷に向かうとしても、徒歩では可也の時間を要する
元々我慢強い筈の女が、眉根を寄せる程の強い衝動を感じているとなると
移動其のものが難しいだろうか。
一応、状態を問い掛けつつに、ゆるり、ゆるり、其の大きな御腹を労う様に
ゆったりと、優しく撫ぜ回して)

テイア > 惚けたような表情を男がするのも珍しい。
その表情に、自分でもらしくない事を言っている自覚があるだけに、羞恥心はどんどんと湧き上がり。
逸らしたその耳まで赤く染まっている事だろう。

「…ん…」

赤く染まった耳に、囁きが滑り込む。
約束と宣言。それに言葉少なに頷くのが今の女には精一杯だった。
どこの乙女だ、と我ながら突っ込みたくなるがやはり恥ずかしいものは恥ずかしい。
ふと、身を乗り出して瞳を覗き込まれる。
落ち着かなさげに暫く視線をさ迷わせたあと、その紫の瞳を見つめてはにかむような笑みを浮かべた。
そっと唇が重ね合わされて、啄み合い、舌先で唇を舐め上げられ離れていく。

「あ…いたた…。どうやら、冗談ではすまないようだ…っ…聞いた話では…っ…つぅっ…初産の陣痛は結構時間が長いらしい。」

今は一番強く子宮が収縮しているのか、痛みもかなり強い。
内側から生じる痛みは、剣で切ったり体を叩きつけられるものとはまた違う。
それにぎゅっと眉を寄せながら、痛みにとぎれとぎれになりながら男に答える。
まだ破水もしていないし、周期的痛みの程度は変わるというからおそらく屋敷に戻るのは可能だろうと。
ゆるりと胎を撫でられるのに、また息を吐き出して。
その腹に刻まれた紅い痕が目に入れば、何をしていたのか一目瞭然だろうな、と恥ずかしさに唸り。

イーヴィア > ……別に、恥ずかしがらなくったって良いんだぜ?

(女の、其の羞恥心ばかりは致し方ない所かも知れないが
少なくとも今は、そう伝えてくれた女を揶揄ったりする心算は全く無い
ただ純粋に、一人の男として、一匹の雄として、嬉しい言葉だと囁き掛けては
こつりと、互いの額を触れ合わせながら、ちゃんと、お互いの瞳の色を確かめ合い
そして――近付いてくる、幸福の音色に、笑みを深めて)

―――……んー…そうか…、……今から直ぐ戻れば…ってトコだが…。
……まぁ、アレだ…バレるだろうなァ…。

(女の声音が、明確に痛苦を訴えた。
告げられた言葉を信用するなら、今から急いで仕度を整え、屋敷へ戻るべきか
ただ、あの距離を今から移動させる負担を強いるのも、考える所では在る
シルキーが居れば、当然ながら、其の後の事は全て安心して任せられるだろう――けれど、も

ふと、女の姿を一度見下ろし、静かに其の胎を撫ぜ上げては、伝える掌の温度
先刻刻んだばかりの、その素肌に散らされた数多の紅い花弁へ、軽く指先を這わせては
――ひとつ、女へと――我儘を、伝えてみよう、か)

―――……テイア…、……屋敷に戻ったら…俺は、シルキーに追い出されちまうかもだ、あいつ等そう言うトコ厳しいし。
けど…、……な…、……俺は、御前の傍に居てやりたい。 ……俺の掌で…取り上げてやりたい。
……だから…、……此処で、産まないか?

(――我儘だ、と言う自覚は在る。 そして其の我儘は、多分あの妖精相手には通らないだろう
其れは最もだし、逆に彼女も屋敷へ戻りたいと求めるなら、直に移動の仕度を始めるだろう
けれど、己の我儘を聞いてくれるとしたら…きっと、彼女しか居ないだろうから
もし、己が我儘を受け入れてくれるのならば――喜んで、準備を始める、か)

テイア > 「…そうは言うが、こればかりはどうしようもない。」

恥ずかしがらなくてもいいとは言われるものの、勝手に恥ずかしさが沸き上がってくるのだからどうしようもない。
こつりと、額を合わせる男の両の頬に手を添えて近しい距離で笑みを浮かべる。

「…確かに、出産の場には立ち合わせてはもらえないかもしれないな…。……っ…私も、そなたに傍に居て欲しい。
 正直、初めてのことだらけで出産自体どうすればいいのかよく分からないのだが…。」

出産の場、女性が大きく股を広げるような場所に医師でもない男性を入れるような事は、おそらくシルキーはしないだろうと女にも想像はできて。
シルキーがいれば、全ての準備を滞りなく行ってくれるのはわかっている。
生まれてくる子の安全を考えても、屋敷で産むのが最良の環境であることも。
けれど、女自身出産に対しての不安もある。シルキーも家族ではあるけれど、子供の父親である、男に傍に居て欲しいと、この場所で生むことを選択した。

ご案内:「ヴァルケス武器防具店」からイーヴィアさんが去りました。
ご案内:「ヴァルケス武器防具店」からテイアさんが去りました。
ご案内:「ヴァルケス武器防具店」にイーヴィアさんが現れました。
ご案内:「ヴァルケス武器防具店」にテイアさんが現れました。
イーヴィア > (一度、女の体躯へと身を寄せては、其の身体を柔く抱き締める。
己が我儘は、決して無理を通そうとする物じゃない、拒まれれば素直に従う心算では在った
けれど、果たして己が我儘に応えてくれるらしい女の、其の言葉に、口端吊り上げ、こくりと一度頷いては
女から離れ、直ぐに部屋の中へと、ランプの光量を増やす事で、室温を少し暖めよう
枕をひとつ、女の頭の下へと敷いてやっては、衣類棚からタオルを一纏め引っ張り出して)

―――……ガキの頃…何回か、身内の御産を手伝った事が有って、な。
流石にシルキー程じゃないが、未経験て訳じゃないから…まぁ、少しは安心しろよ。

(もちろん、決して専門知識が有る訳じゃない。 あくまで経験に基づく知識では在るけれど
そも、まったく持って素人であったなら、流石にシルキーを呼んだだろう
今のうちに、其れだけは安心させる様に伝えて置いてから、再び女の元を離れ
其れこそ部屋中を駆け回って、必要なもの、必要そうなもの、其々を掻き集めに掛かるか
丸テーブルをベッドの隣へと設置して、テーブルの上へと籠を載せ
其の中に取り合えずと詰めて置きながら――勤めて、冷静に)

……兎に角、楽にしてろよ。 痛いのが来ても、変に息まないで、やり過ごす様にな。
時間掛かるだろうけど、子宮孔が開いてくるまでは、な?

(そんな、あちこちの移動の合間にも、女へと声を掛ける事だけは忘れない
まだ、本格的な痛みが来るのは先だろうけれど、兎も角これ以降は、リラックスすることが大切だ、と)

テイア > 「そうなのか。では、私よりよほどベテランだな。私など、お産の現場に立ち会ったことすらないよ。」

少女時代から騎士になることを志して、男社会に飛び込んだ女は、お産にかかわることがなかった。
一応どういった過程をたどるのかなどは、妊娠してから勉強したが実経験には到底及ばない。
てきぱきを準備を進めてくれる男に、安心できると笑みを浮かべ。

「ああ。…っ…。痛みには慣れていると思ったが、予想以上だな、これは…。」

子宮が収縮をするたびに訪れる痛みは、だんだんと強くなっていくばかり。
痛みが訪れるたびに、眉根にシワを深く刻み耐えていく。
そして、どれくらいの時間が過ぎただろう、ベッドや床が汚れないように整えられた上で破水して。
子宮口は徐々に開き始め、一人目の赤子の頭が覗いてくるか。

「――っ…はっ…」

その頃には痛みも最高潮に達して、なるべく強ばらないように息を吐き出してその痛みに耐える。
あと少し、あと少しで愛し子に会えるのだと。

イーヴィア > フツーは中々無いだろ、うちは何事も一族総出で、が基本だったからなァ
まぁ、だからこそ、やっぱり自分の手で取り上げてやりたいって思うのかも知れないな。

(其れが、矢張り自分の中では当たり前の事であったし、逆に子を迎えるに当たって
親としてそうすべきなのだと言う、自分の中で、自分なりの思いも在る
大方の準備を整えてから、再び女の傍へと落ち着く頃には、時間も其れなりに経っているだろう
一度部屋を出て、階下から運んでくる木桶の熱い湯は、時間が経って在る程度冷める事を想定した上での
忘れて蹴飛ばさないよう、少し離れた所の床に置いては、そっと、握り締める女の掌
次第に、陣痛が強まることで、女の唇から毀れる痛苦の喘ぎも深くなる
程なくして迎える破水、子宮孔より溢れ出て来る羊水を、タオルに染み込ませ処置しては
――ふと、痛み堪える女の口元へ、寄せる物。 小さな、透明の液体が中に揺れる其の小瓶を
軽く、其の唇へと触れさせたなら)

―――テイア…、……痛くて辛いのと…、……そうじゃないのと。
……御前は、どっちが良い?

(――ひとつ、問いかける、言の葉。
世の中には、初めて子を産み落とすならば、其の痛みも何もかも、身体と心に刻み付けたいと思う類の母親も多い
果たして、女は如何考えるのだろうか。 其の痛みも抱き締めて、子を産み落とす心算ならば
きっと触れさせた小瓶は、直ぐに下げられるだろう

けれど、女にとって初めての其の痛みは、負担が大きいのは事実であり
其の胎に己が子を二人分も抱えていては、寧ろ、普通よりも其の苦しみは強くて当然の事
なれば、己とて、其の苦しみを少しでも軽減して遣りたいと思うのは確か
だから、女へと、其処は選ばせる事としよう。
此処から先、待ち受けるは、苦痛の先の歓喜か、或いは別の
――但し、其の瓶の中身は、告げる事無い儘では在るし
何か、少しだけ…悪戯っぽい笑みを、一瞬浮かべたりしていたけれど)

テイア > 「どうだろうな…。森で暮らしていればもしかしたらあったかもしれない。そうなのか。なんだか、一つ一つがお祭りさわぎんようになりそうだな…。そういう環境で育ったのなら、そう考えるのも自然なのかもしれないな…。」

森の中での生活を選んでいれば、お産というものに触れる機会は多かっただろうし、何よりももっと早くに自身が妊娠した可能性もあるなと考えて。
一族総出でお産などに関わるのを想像して、小さく笑い。
その分、一族の結束も硬いのだろう。そんな話を聞いて、男の考えに納得する。

「…ん?…っ…それは、痛くないのに越したことはないがな。これも、子を産む女にしか味わえない一つの過程だと思えば耐えられるさ…。それに、そなたが傍にいてくれるしな…。」

破水を終え、いよいよ本格的に子宮口が開いて赤子がこの世に生まれ出て始めている。
ふと、唇に触れた小瓶の冷たさに、痛みに瞑っていた目を開く。
小瓶の中身が何かわからなければ、男の言っていることもよく分からずに。
けれど、その痛みも含めて子をこの世に産み落とす女だけの歓びだと告げれば自然なままの出産を選択する。
痛みにじっとりと滲んだ汗に、銀糸を張り付かせながらも男の頬に触れて笑みを浮かべてみせ。

イーヴィア > まーそりゃあ大騒ぎさ。 っても、基本的に産めよ増やせよだから、大人組は慣れてたけどな。
だから、まぁ…親としての、通過儀礼みたいな感覚が、な。

(くすくすと、こんなときだからこそ、少しでも女の気を紛らわせる様に軽い調子で言葉を交わす
こうして傍に付き添う時、何よりももっとも大切なのは、慌てた姿を決して見せない事
不安にさせては、付き添う意味が何も無いと判っているからこそ、静かに、笑ってすら見せようか
女の唇から、そっと小瓶を引き、蓋をする。 其の中身は――いや、今は何も言わずに置こう
ただ、決して相手にとって悪意の在る物ではないことだけは、確か、か
瓶をテーブルの上へと置き、そっと、痛みに耐える女へと、頬を寄せては)

―――……なら…少しだけ、手伝ってやるさ。 ……大丈夫、別に変な事はしないから。
……テイア、柵に布を繋いだから、其れを掴みな。 頑丈だから、思い切り引いても、大丈夫だ。
嗚呼、でも…いきむのは、まだだからな?

(一度、強く握り締めた女の片掌から、するりと指先を外して。
寝台の柵へと括りつけ、女の肩辺りまで伸ばした麻布を、掴んでいる様に促そう
横たわる女の足元へと移動し、そっと、其の両足を膝立ちにさせては、僅かに寝台の上、脚を開かせ
くちりと、指先を女の膣孔へ押し込み、ゆっくりと押し広げるようにして、其の奥を覗き込めば
段々と、其の直径を大きく開かせ始めている子宮孔と、頭を覗かせている胎児の様子を、伺おう
育ちの良い赤子の大きさ、其の分ぎちりと大きく開かれる事を強いられる肉の輪は
其れこそ、陣痛に加えて、また異なる痛みを与える事と為る筈だから
――だから、その下腹の上へと載せる掌。 女の子宮へと、そっと与えるは――土の、加護
子宮の柔軟性を、少しづつ強化してやれば、開かれる痛みは多少なりと和らぐだろう
加えて、其の器官や産道が、傷を負ってしまわぬ様にとの役割も篭めては
其れを切欠に、次第、赤子の頭が、ゆっくりと、ゆっくりと、 産道へと下がり、降りて行くのが
きっと、女自身にも、鮮明に自覚出来る、だろうか)。

テイア > 「楽しそうではあるがな。そんなによく生まれるのなら、偶に里帰りでもしたら知らない兄弟だらけになりそうだな。」

わいわいと、お産の時だけでなく様々な事柄に一族で取り組む様は見ていても楽しそうだと笑い。
男がそうやって、笑いながら軽口を交わしてくれるから女の表情も痛みには耐えているものの、緊張や不安といたものは殆ど見られずに。
結局、唇に触れた小瓶の中身を相手が語る事はなかった。
テーブルに戻された小瓶に視線をやって、少しだけ問うような視線を男に戻す。

「ああ、ありがとう…。んっ…少し、腹が熱いような…」

握り締めた男の手のひらが離れていく。
掴めるようにと伸ばされた麻布に、礼を言ってそれを掴みながら膝を立てていく。
指先が膣口から入り込み、押し広げられる感覚に少しだけぴくりと体を戦慄かせ。
双子であれば、割と小さめに生まれてくることが多いと聞くが、胎児はすくすくと成長して通常か、それ以上の大きさにまで育っていたか。
ふと、下腹に乗せられた掌から暖かな感覚が伝わってくる。
ゆっくりゆっくりと染み込むようなその熱は、じんわりと広がり次第に子宮口や膣を今以上に柔らかくしていく。
柔らかくなったことで、完全に開いた子宮口より胎児の頭がゆっくりと回転しながら出てくるのがわかった。

「――っふ…んん、ぅ…っ」

麻布を握りしめて、子宮の収縮するタイミングを合わせていきみ始めるか。
そうすれば、だんだんと胎から胎児が押し出されて膣道を通り膣口の頭が覗くまでになってくる。
じわりと、汗をにじませながら痛みと息むのに呼吸をやや荒げながら力を抜いては、周期に合わせてまたいきんでを繰り返し。

イーヴィア > あー、確実にそうなるな。 ……ただ、一度外に出た後は、もう帰らないのが俺達だからなァ
今向こうに帰ったら…、……真面目に、御前誰だよ状態になるかも?

(鍛冶屋として、一人前となり、この王都へと旅の末辿り着いてからは
己も其の例に違わず、故郷へと帰った事は一度も無いのだ
だから、今更帰った所で、真面目に己の知らない顔が大量に増えている可能性は在る
テーブルの上、小瓶の中身を気にしてか、女が視線を向けて来るなら
一寸瓶へと視線を向けて、其れから、悪戯っぽく口端を吊り上げて
――媚薬だ、とか、囁くだろうか。)

――――……お産で割と多いのは、子宮孔が広がり切らなくて、『詰まる』ことでなァ…。
……そうならないように、少し助けた。 ……大丈夫、もう十分開いてるから…、……息んで、良いぜ。

(――鍛えられている女の体躯が、幸いしたのだろうか。 陣痛の周期にあわせ、自ら測って息み始めれば
ゆっくりと胎児が、どこかで突っかかる様子も無く、順調に降りてくる
膣孔が、頭の大きさへと広がり始め、其処から除く程と為れば
片掌を差し出して、赤子の頭を軽く支え、少しづつ出てくる高等部を、そして、其の首筋を
支えて、受け止めて、そして、女へと、頑張って息むように励まして
――そうすれば、次の瞬間――女の名を、呼ぶか。
もし、女が其れに気づき、視線を下へと下げるなら。
膨らんだ胎の、其の向こう側に、ゆっくりと産まれ落ち、父親の掌の中へと、大切に取り上げられようとしている赤子の姿を
目にする事が、出来る、筈で)。

テイア > 「そうなのか…?意外だな。マメに故郷に帰っているかと思っていたが…。」

彼らのしきたりなのか、性分なのか巣立ったあと巣に帰ることはないという。
何事も、一族単位で動くと聞いたことから結束が強そうな印象だったが…とやや驚いて。

「――…あー、飲まなくて良かったかもしれない。」

小瓶の中身、それを気にしていればいたずらっぽい笑みを男が浮かべ、中身を告げる。
きっと、痛みを和らげるために気遣って出してくれたものだろうという事は理解できる。
けれど、子宮に子を抱えている状態で、快楽に悶えてしまっていたことがやや後ろめたい女としては、お産の時まで快楽に流されてしまうのは、なんだか子供に申し訳ない気がしてしまって。
ただ、気遣いには男に礼を言って。

「――ふっ…ん゛ん゛…っっ…んーっ」

筋力がある分、一度いきみ始めれば滞りなく胎児が膣道を通り出てくる。
息む回数は、そんなに多くはなかったか。
膣口へと頭が覗き、そしてこの世の空気に初めて触れる赤子。
名を呼ばれて、視線をそちらへと向けると今まさに父の大きな手のひらの上へと生まれ落ちた我が子が見えた。
完全に足の先まで、生まれ出ると元気な産声を上げる。

「――嗚呼…。どっちだ…?」

元気な産声を上げるその姿に、思わず目頭が熱くなり涙が溢れてくる。
胸の内に、今まで感じたことがないほどの歓びが湧き上がり、溢れていく。
先に生まれてきたのは、男の子か女の子かと男に問うて。

イーヴィア > そう簡単に帰れるトコじゃないからな、逆に、大人になって巣立つ日が来るからこそ
其れまでは、ずっと一緒に居るのさ。

(鍛冶錬鉄の技能を極め、ヴァルケスの名を世に広め、其の手に名声と栄誉を掴む事
其れが、ドワーフと言う種族の宿願の様な物。 恐らく女が雇うドワーフ達も同じ筈だと呟いては
けっきょく、小瓶の中身を飲まない事を選んだ女の安堵の本音に
思わず、くつくつと咽喉奥で笑っては)

まぁ、だろうなァ。 正直断るだろうなとは思ってたし。

(其れが、用意した己の本音でも在った。 女なら、きっと痛みを選ぶだろうと。
己が女であったら、同じ選択が出来るだろうか。 考えた所で意味は無いけれど
矢張り、母は強し、だとひとつ呟いて――

――ずる、り。 子宮孔から肩さえ抜けてしまえば、産道を通り、産み落とされた我が子の身体を掌へと大事に抱える
一瞬、女の苦悶の声音が突き抜けたなら、程なくして、室内へと響き渡る
とても元気な、力強い産声に、思わず、とろとろと蕩けた笑みを浮かべては
足先までを、女の胎から抜き落とさせ、テーブルの上に用意してあったクリップで、へその緒を括り固定する
そうしてから、消毒済みの鋏を取り出して、へその緒を、ぷつりと断ち切っては。)

――――……元気過ぎて男の子かと思ったけど…、……女の子、みたいだぜ。
……ほら、見ろよ…、……俺と、御前の子だぜ…?

(生まれて手足をばたつかせる我が子を、用意していたタオルで包んでは
直ぐに女の胸元へと、抱かせてあげよう。
その、小さな、小さな重みを取り上げる事が出来た感動を、共有する様に
そして其の間に、部屋の隅へと用意した赤子用のベッドを、寝台の直ぐ横に移動させて
――其処に、一度赤子を横たえる、か
産湯には、まだ、早い。 何せ――まだ終わりじゃない
もう一人、産まれる命があるのだから)