2016/04/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にマーラ・パーピーヤスさんが現れました。
マーラ・パーピーヤス > 前に王都に来ようとした時は、結局は道に迷って来れなかった。
その反省を踏まえて、今回は馬車に乗ってやってきた。
普段歩いているか、他の魔族の転移に乗って移動していた少女には、なかなかに新鮮な体験だった。
到着した馬車から居りた少女は…まず、ふらふらと酒場の中へと入っていった。
どこか、ぐったりとした様子だ。
何があったのか…理由は簡単だ、乗り物酔いである。

「や、やっと着いたなのですが…うぅ…こ、これは…」

誰がどこに座ってるとか、普段気にしている事を気にしている余裕はない。
ふらふらと、誰も座ってない、目立たない端っこの席へと向かった。
かたん、と椅子を引いて、ちょこんとそこへと座り…ぐったりと突っ伏した。

マーラ・パーピーヤス > 心配そうに店員とかが声を掛けてくるも、このままにして欲しいと、そう力無く答える程度しか出来ない。
乗ってきた馬車には、自分の他に何人か乗っていた。
その人達は乗り慣れているのか、元々酔わない体質なのか、皆元気そうだった。
自分も、慣れればあんな風に平気になれるだろうか?そんな事を考えている。
でも、しばらくはあんまり乗りたくない、とも思っていた。
また酔うのは…さすがに辛い。

マーラ・パーピーヤス > しばらくの間、ぐったりとしていれば、少しは酔いが落ち着いてきたかもしれない。
ゆっくりと息を吸って、吐いて、吸って、吐いて、と深呼吸。
顔を上げると、まだこっちを心配そうに見ていた店員に、心配かけました、とぺこりと頭を下げる。
…それだけが目的で側に居る訳ではないみたいか?安心した様な表情は浮かべているも、店員はそこに留まっていた。
どうしたんだろう?そう考えて、視線を追ってテーブルに向ける、そこにはメニュー表が置いてあった。

「あ、あわわっ…ちゅ、注文、注文しないとなのですねっ…!?
す、すすす、すいませんなのですっ、す、すぐにご注文をするのですよっ…!?」

そういえば、ここは酒場だった。
席に着いたなら、注文を取りに来るのは当たり前である。
少女は慌てた様子でメニュー表を手に取り、じーっと並ぶ文字を見詰める。

マーラ・パーピーヤス > そもそも、簡単にこれ、と決めれるような性格はしていない。
とりあえず、まずは上から下までと文字を読んでいくも、横からの視線も気になって焦ってしまう。
これにしようかな?それともこれ?なかなか決まらない。
時折、気になるかのように、ちらちらと店員を見る。
…こんなに時間を掛けてしまっているのに、静かに待っている、きっと良い人だ。
そこで、またすぐに決めてないからそんな人を待たせているんだと、変に悪い方向へと考えが向いてしまう。
なんという悪循環か。

それから少しして、諦めたのか、これ…と、メニュー表の文字の故に指を当てて注文する。
食べた事のないものとか、興味はあったのだけど、安牌のパンとミルクであった。

マーラ・パーピーヤス > 簡単な物だ、注文してそう経たずに目の前に並べられた。
あんまり食事は摂らないけれど、全く摂らないのもいけない事。
はむ、はむ、とパンを齧り始める。
何口かして、もぐもぐもぐ、と長々と頬張り、ごくん。
それを流すように、ミルクに口を付けて数口。
それの繰り返し、のんびりゆったりとした時間が流れていく。

自分よりも前に居た人達は支払いを終えて出て行き、また新しい人達が入ってくる、そんな状態。
少女の食はかなり遅いようだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタマモさんが現れました。
マーラ・パーピーヤス > それも、さすがに長い時間を掛ければいつかは食べ終わる。
口元を拭き、支払いをすればとんっ、と椅子から降りた。

まだ時間的に、宿を取ったりするのは早い。
もう少しだけこの王都を巡ってから、それは考えようと思ってる。
さすがにもう酔いは治まっている、足取りもなんとか、酒場を後にするのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からマーラ・パーピーヤスさんが去りました。