2015/12/02 のログ
■ダンテ > 手持ちの武器は、ちょっとばかし斬れ過ぎる。
十把一絡げの魔物の駆除で見せびらかすような品ではない。
徒手での制圧でも良いのだが、これはこれで悪目立ちする。
故に前々から、普段使いの効く適当な武器が欲しいところではあったのだ。
とは言うものの。
「―――なぁんか、こう、イマイチなんだよなぁ。」
頬を掻く。特需で武器の価格が高騰気味である事もあるのだろうが、質に対して金額が釣り合っていないように感じた。
今日補充した消耗品も、概ね値上がりはしているのだが。武器は必要というのでもないので、何となく購入できずにいたのである。
まぁ、愛用している武器のモノの良さや、育った環境もあるのだろうが。
ともあれ、今までもそう真剣に探した訳ではない。
今日も、運よく良いのが見つかればラッキー、くらいの気持ちで。
武器屋の看板を探すように、ぶらぶらと通りを歩いて進み。
■ダンテ > ちょうど夕食時であるから、そこかしこからいい匂いが漏れ出してもきている。
飲食店もまた、表通りには多いものだ。
食事の支度をしている一般家庭もあるのだろう。
当然、武器屋を探して歩いている少年の鼻孔にもそれは届いて来る。
「……は、腹減ったな。そういえば。」
嘯いて、空いた方の手で腹を撫でる。
そう、そもそも金を使ってしまいがちな大きな要因の一つは食費である。
もともと実家では基本的に超粗食生活であった為、家出以降は食事が豪勢になりがちなのだ。
いや、実家でも栄養は十分に満ち足りていたのだが、義母の方針で何もなければ食事は基本的に栄養補給作業であった為、美味しいとか不味いとかいう感じの食卓ではあまりなかったのである。
「……ぐ、くそっ、ゆ、誘惑が……。」
漂ってきたのは、ビーフシチューの薫りだろうか。
つい、ふらーっとそちらに歩いて行ってしまいそうになる。
■ダンテ > 結局今夜も、そのままふらふらと空腹と美食への誘惑に負けてしまう事になる訳で。
すっかり町が夜の闇に包まれる頃には、悔しそうだが幸せそうに腹を摩って宿に戻る少年の姿を見る事ができたのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・表通り」からダンテさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場裏」にマルクトピさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場裏」にエデルガルトさんが現れました。
■エデルガルト > 【入室被ってしまいました。一旦退室しますね。失礼しました。】
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場裏」からエデルガルトさんが去りました。
■マルクトピ > 『ナイスパンチ!』
『ヒュウ、次は俺な!』
『ははっ、吹っ飛んだぜ!』
冒険者達が、ギルドの行きや帰り。
もしくはやることもなく習慣じみた足でやってくる酒場。
昼夜を問わずに―――勿論時間帯によっては人が減ることはあれど―――賑やかなこの一帯で、普段は静かな裏手の通りでも今日は一段と賑やかな歓声が上がっていた。
「――ぉぇ、……ぐぶっ」
軽く手を上げて、近くの樽に寄りかかるのはローブを着た女。
それを歓声を上げていた男たちは不思議そうに見つめ、
げろげろと形容しがたい音を立てて吐瀉物をぶち撒ける女に、憐憫と、倒錯的な興奮に笑い、悦びの声を上げる。
思い切って一等『悪意』の集まりそうな場所に来たのだけれど、想像以上に大繁盛中である。
■マルクトピ > 「げほっ…ジュルッ… はぁ…はぁ…っ す、すいませぇん。 つ、次の人で一度休憩になります~……」
ヘロヘロになりながらも、壁に手をついて立つマルクトピ。
彼女の一旦とはいえの打ち切りに残念そうな声が上がるが、最初に聞かれた
「しばらくこの辺りで商売をやる」
と言った言葉と――――既に十数人の物好き達の拳を受けたことで、納得するような雰囲気が漂う。
むしろ、『よくやるよ』と言わんばかりの視線も受ける。
何度殴られても、身の丈からして遥かに大きい拳さえも受けて立ち続けていたのだから。
『しょうがねぇなぁ…… よぉーっし!そんじゃあ 行くぜェ――――ッ!!!』
そして、最後の”購入者”は見ている者達の視線を両手を広げて受け取ると、
ステップを入れてから素早く踏み込み、全身のバネを使って拳を打ち出す。
「――――――っ ぎゅ 」
その一撃は、暗黙の了解だった顔面を鋭く捉えマルクトピを一瞬浮かせて吹き飛ばす。
「ごぇっ」
がしゃん、ガランガランガラン、がたたんっ
飛んだ先には不法投棄された様々な粗大ごみが重なったゴミ山。
頭から突っ込んで、倒れこんだ上に次から次へとゴミが落ちてくる。
『あー……』
『劇で見たなこんなの』
『死んだか?』
ギャラリーも固唾を呑んで見守るが、
やがて土煙が収まったところにはゴミ山からチョコンと出ている二本足だけが覗いていた。
「……げほっ ごりよう ありがとうございまし…た…」
そのゴミ山に阻まれて、かすかにしか聞こえはしなかったが実にサービス精神あふれた返答が返ってきて やがて、”利用者”達はこの奇天烈な女の話を酒の肴にしようと酒場に戻っていった……。
■マルクトピ > そうして静かになった路地で、ゴミ山から足だけが出ている奇妙なオブジェがピクピクと動いている。
「……ふんっ……!」
「……ぇ、わ、ひゃああっ!?」
「―――げほっ、ペッペッ!」
時折ゴミ山がゆさゆさと揺れては静かになるのを繰り返す光景は、
遠目に見えればゴミ山が生きているようにも見える。
勿論押しつぶされているマルクトピは真剣そのものだが、しばらくはこのゴミ山に付き合う必要がありそうだ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場裏」にドルクスさんが現れました。
■ドルクス > 「ゴミが…生きてる!?」
路地をフラフラ彷徨う男が偶然、奇妙奇天烈な物体を見つける
見た目はゴミの塊、ただし違うのはスラリと伸びた2本の足。それも女性のものとみえる!
「うーん…生きてますか~?」
ちょいちょいと足を指でつつきながら尋ねてみる
■マルクトピ > 「ひょえっ」
つんつんとドルクスが突くと、ビクンと足が痙攣する。
「い、生きてますよぉ~。ちょっと動けないだけです~」
その後、一拍置いて返事が帰ってくる。
……どうにも押しつぶされているにしても緊迫感がないが、ともあれこのゴミ山に潰されているらしい。
「その~、宜しければ少しこの上の物をどかして頂けないでしょうか~。」
言いながら、足がまた痙攣するように動き、ソレに合わせてゴミ山がゆさゆさと揺れる。
■ドルクス > 「あ、やっぱり女の人!」
にんまりと笑みを浮かべる、足を見る限り女性と思っていたがやはり自分の目は確かだった
「上の物…あぁはいはい、じゃぁどけてくよー」
ポイポイとてっぺんからゴミをそこらに放り投げていく
後片付けなどまるで考えてないのだろう、ゴミが辺りに散らばるが今回は人命救助という大義名分もあるので何も怖くない!
■マルクトピ > ドルクスがガシャンガシャンと音を立てて退かしていくと、やがて手がズボッとゴミ山から突き出てくる。
「あ、これで大分楽になります~ ちょっと待っててくださいねぇ~。」
すると、グイグイと押しのけるようにゴミ山が左右に揺れて―――
「ふぃ~、ようやく出れますねぇ~。お手伝いありがとうございます~。」
”綺麗な顔をした”赤い髪の女が、ゴミ山に出来た穴から顔をのぞかせた。
強引に退かしているからか、胴の上にはまだ沢山のゴミが乗っかったままで、
顔と腰から下だけがでた随分と間抜けな格好だが、女はドルクスの顔を見てニッコリと笑みを見せた。
■ドルクス > 「うわっ!?」
突如生えてきた手を見て驚きの声を上げる
次いでゴミが生えできた手に押しのけられていき…
「お~、ゴミ姫様だと思ったら物凄い美人が出てきた。」
パチパチと拍手を送る
こんな場所でゴミに埋もれている女性はどんな顔なのかと思えば優しそうなたれ目が特徴の美人
見ただけではごみから這い出てきたとはとても信じられない
「何でゴミに埋もれてたわけ?」
普通なら少し躊躇も入りそうな質問をけろりと尋ねる
深い事情があったらどうするのか等は何も考えていない
■マルクトピ > 「あらあら~、ありがとうございます~。」
拍手を受けると、目を細めてのんきに笑う。
その合間も、ゆさゆさとゴミ山を揺らして徐々に徐々に脱出していく。
「話せば長くなるんですけれど~」
その合間に『何故』と聞かれると困ったような表情で手を止めて
「『やられ屋』としてお仕事をしている最中に足を滑らせてしまって~、倒れた時にがらがらっと~。」
二言で終わっている。
■ドルクス > 「どういたしまして~」
併せてのんびり口調で話しながら事情を聴く
いつもに比べて真面目に聞いてたがよく分からない単語が一つ
「やられ屋ってなに?」
聞いたことのない単語に首をかしげる
倒れた時にガラガラは何となく想像できたがそのやられ屋だけがよく分からない
■マルクトピ > 「『やられ屋』と言いますのは~、皆様のお気持ち分の御代を頂いて、
『一発』なんでもお受け取りするお仕事でございます~」
二人揃ってふわふわとした空気に染まっていく中、マルクトピはふわふわした笑顔のままとんでもないことをのたまう。
「この辺りでございましたら、10ゴルドで承っております~♪」
言いながらグイグイと押しのけていくと胴の上に鉄骨のようなものが横たわっており、それが彼女を抑え込んでいた。
「あらら…。 ふんっ… えいっ、えいっ…… はふぅ。 重たいですねぇ……よっ、ほっ……!」
■ドルクス > 「なんでもか~」
目線を上げて考える
一発なんでも…
「(あ、だめだエロい事しか思いつかない…って10ゴルド!?)」
内心驚愕する、彼女なら500ゴルドは下らないんじゃないのかと
人間って贅沢…とカルチャーショックを受けながら鉄骨を見ればすぐさま動く
「こんなのまで捨てられてるんだ?
よっと…はいどーぞ♪」
鉄骨を軽く持ち上げ彼女が動ける隙間を作る
流石にさっきまでのゴミの様にポーイと投げたら酒場に突き刺さってしまうと自重した
■マルクトピ > 「なんでもですよぉ~♪ あ、どうもすいません~。」
最後の関門だった鉄骨もドルクスが退かしたおかげで無くなった為、ゆっくりとゴミ山から立ち上がる。
ドルクスよりも幾分背は低いが、ボロボロに汚れたローブは所々が破れているため体つきがよくわかり、
胸元を覆うようにかかる『やられ屋』の木製看板はなんとも”そういうもの”を想起させる。
「ふ~、これで落ち着けますね~。 今はちょっと休憩中ですけれど~、もう暫くしたらお仕事を再開しますので~。」
そう言って、先ほどドルクスが放り投げた木箱に腰掛けてお腹を撫でるようにしながら、ほう。と息をつく。
■ドルクス > 「そっか~」
なんでもかぁと考えながら確信する
「(きっと適正価格とか教えられてないんだろうなぁ)」
悪い元締めにでも騙されているのだろうと泣きそうになるがまぁそれはそれ
その日暮らしの自分にとっては大切な財布、冒険者向けの依頼をこっそりこなしていたおかげか余裕はある
「再開まで待ってるよ~♪」
お腹を撫でる彼女を見て胃の調子でも悪いのかと思いのんびりと壁にもたれて待つ
そう言えばなんで"そういう事"をしていてゴミ山に?と疑念も湧いたが凄まじい変態が居たという事にして納得した
■マルクトピ > 「この辺りの冒険者の方々は、思い切りが良くてすごいですねぇ~」
あはは。と 困ったような、嬉しそうな表情で笑みを見せる。
「十数人も纏めてヤるだなんて久しぶりでした~。
この前あちらの方の地区では閑古鳥でしたので、今日は思い切って……だなんて思ったんですけれど、思い切りすぎましたね~」
今度はもっと気をつけないと~。 なんて、空を眺めながらお腹を擦る。
よく見れば、彼女の股ぐらの付近が濡れているような……。
■ドルクス > 「思い切りいいんだ?」
まぁ戦時中だしそういう事に走るのかなと勘違いしながら
「じゅ、10!?
へ…へ~お姉さん、凄いんだね…」
顔に似合わずスゲェ!!と素直に思いながら彼女の下腹部を見つめる
まさかお腹をさすってるのって…そう思いながらよ~く見つめれば
「(ぬ、濡れてる!まさか思い出しただけで…)」
人は見かけによらない、どこかで聞いた言葉を思い出す
見かけによらな過ぎて本日二度目のショックに襲われる
■マルクトピ > 「ええ、やっぱり好奇心があるといいますか~。」
前の地区では遠巻きに見られるぐらいでしたから。と、昨日の事を思い出したのかうなだれる。
「順番順番にやっていれば、きっと誰でも……あ、普通の人はダメなんでしたっけ……?
まぁ、なんとかなるものなのです~。」
と、ふと手を止めてドルクスの顔を見つめる。
「ところで、そろそろ大丈夫ですけれどご利用になりますか~?」
■ドルクス > 「好奇心…?……はっ!」
そこで気付く、10ゴルドという価格に食い付くのが果たして大人だけなのかと
この近辺に住む子供達(男)はなんて恵まれているんだとまた勘違い
「まぁいけるかもしれないけど…あ、そう?
じゃぁ早速~♪」
10ゴルドでいいと言われたが相手は百戦錬磨の猛者、敬意を示し100ゴルド分用意
マルクピトの頬に手を当て…流れるようにキスをしようと顔を近づける
■マルクトピ > 「まぁ。そんなにたくさん―――ほえ?」
お互いの認識に随分と差があることに気づかないまま、マルクトピは差し出されたお金に目を輝かせる。
それに目を囚われている内にさっと、流れるような動作で近づいて唇を奪えば、
マルクトピはきょとんとしたまま硬直してしまう。
「え、えーっと…? とりあえず、今ので『一つ』ですね~?」
そこから再起動すると、キョロキョロと周囲を見渡して誰も居ないことを確認すると胸をなでおろしてドルクスに尋ねる。
■ドルクス > 「まぇねぇ♪」
正直100ゴルドでも安い…そう思っていたが続く言葉に一瞬固まる
「う、うんもちろん。じゃぁえっと…」
しまったぁぁぁ!!心の中で小さなドルクスが膝をついて地面を叩く
こういう事、つまり…何かするたびに10ゴルドらしい
それなら数をこなせば大儲けになる、自分の浅はかさを後悔しながら手持ちのゴルドを確認
「(あと600…つまり6回しかチャンスがない…!)」
慎重に行動を選択しながら一先ずムチムチとした胸を揉む、一度100ゴルド出したからにはもう後には引けない
何も思い残さない様にじっくりとその乳房を揉みしだく
■マルクトピ > 「ひゃっ……ぁっ…んっ」
巨乳、というほどではない。けれどしっかりと手に吸い付き手に収まる大きさのそれは
揉めば揉むほど暖かな熱を手に伝えてくれる。 ふにふにとした触感を楽しんでいると気づくが――――
何処をどう触っても表面のツルっとしたローブの生地の感覚が変わらない……下着をつけていないらしい。
「ちょっと、くすぐったいです…っ ふぅ、ん…っ」
■ドルクス > 「ん~、やっぱりこういう所でってのも興奮するね。」
ニタリと笑う、手に吸いつく柔らかさをこれでもかと感じる
どうやら下着も着けていない様だが先程まで仕事をしていたんだからそうかと勝手に納得し
「そろそろこっちもいい感じかな♪」
片手を胸から離しマルクトピの下腹部へスルリと滑り込ませ、既に軽く濡れてきているであろう秘所へ指を伸ばす
■マルクトピ > 「興奮…ですか…っ? はぁ…っ……んぅっ…」
回すように捏ねるように胸を揉まれ、息がゆっくりとだが荒いでいく。
そうして、下腹部を覆うローブをどかして秘所に手を伸ばすと『ぬるり』とした感触が指につく。
ねっとりとした感触は手に実に馴染む。
見せつければ、”赤黒い粘性の液体”が指にべったり付いているのが見えるだろうが。
「そこ、…っ…っくぅ……」
ふるふると足を揺らして、壁に手をつく。
胸から手が離れるが、かわりに尻を突き出すような姿勢になるだろう。
■ドルクス > 「そうそう、こういう雰囲気とかがね?」
クチ、と秘所を弄ればぬめりとした感触が伝わる
濡れている…にしてはなんだか少し粘つきが強く感じ指を見る
「え、これって…」
赤黒い液体がべったりと指に絡みついている
これに似たものを自分は何度も見ている、頭の中に?が浮かぶ
「えっと…お姉さん、今日ちょっと調子が悪かったりする?」
そう言って自分の指を見せる、扇情的なポーズに高まる自身の一部を理性で抑えながら尋ねる
■マルクトピ > 「はぁ…っ …はぁっ……ヒュー…っ……」
返事はなく、息の荒れ方は少し不安を感じる。
けれど、少しすると『どろり』と股からこぼれ落ちるものには赤だけでなく
貴方の待ち望んでいたものも混ざってきている。
なんとなくその現象に思い当たる節(臨死)があるような気がしなくもないが、
けれども彼女の血色はそれを勘違いだと裏付ける程度には肌の赤みが綺麗に見える。
金も払ったし、据え膳と取るか。
それとも万が一に備えて大事を取るか――― 貴方は今『男』としての本質を問われている。
■ドルクス > 「(…こう言うのなんて言うんだっけ?据え膳喰わねば~だっけ?)」
帰ってくる返事は荒い吐息、見れば間違いなく発情はしている
けれどもこの女性が行為の後どうなるかをちらりと考える
「あ~…あれ、なんか勃たない!?おっかしいなぁ…」
魔族の中の変わり者、刃を交えれば相手に容赦などせず鮮烈にその命を狩るドルクスだが…剣を持たず自分に害がない者にはとことん甘い
物として扱えば良いもののそれができない、他の魔族にヘタレと言われても文句が言えない
「ごめんねお姉さん、俺今日は元気になれない日みたい。
続きはまた今度ってことで!」
肩をすくめてそう言う、まぁ柔らかくて気持ちよかったし可愛い事キスができたので良しとしよう。それがこのヘタレの決断だった
■マルクトピ > 「……はぅ」
続きはまた今度。
行為が先延ばしになった事を理解すると、腕の力が抜けてどさりと地面に倒れる。
(あうぅ……た、立ちくらみが……ごめんな……さいぃ……)
―――そんな、力尽きたようにも見える彼女の症状は”貧血”である。
何度も何度も冒険者に殴られた腹部は、内臓ごと傷つき小手をしたまま殴った冒険者も居たために血を流しすぎていた。
それでも、不死鳥の血が次々に怪我を治していくものの、流れ落ちた血液の再生は非常に遅い。
結果、体調的には、「形だけ」は大分元に戻って来てはいるものの体を動かす血が足りていない。
朦朧とした意識の中、せっかくお金を払っていただいたのに。と、呟くようにして瞼を閉じる。
――――恥ずかしくて、感じすぎて、血が集まって貧血を起こすだなんて……本当に申し訳ない限りです……。
■ドルクス > 「ありゃ…ホントに大丈夫?」
顔を見る限り今すぐ命に別条がないのは分かるがそこまで細かくは分からない
だがとりあえず休息が必要なのは見て分かる
「とりあえず、宿にでも連れてくかな。」
300ゴルドを袋に包み彼女の懐へ
そしてお姫様抱っこで抱え近くの宿に部屋をとる
合計で出費が400ゴルドを超えたが逆にまだ200も有るとギリギリのポジティブで乗り切る
「それじゃ、あんまり無理しちゃだめだよ?」
ベッドに寝かせれば自分は部屋を後にする
彼女が目を覚ませば最初に移るのは宿の天井だろう
■マルクトピ > マルクトピを持ち上げると、何か鉄板でも仕込んでいるんじゃないかと思うぐらいに見た目不相応に重い。
それでもなんとか持ち上げて、近くの宿に彼女を寝かせる間、マルクトピはすやすやとあどけない表情で眠っていた。
そうしてドルクスが部屋を出ると、無精髭を生やした冒険者の男が貴方に近づいてくる。
『おう兄ちゃん。あの『やられ屋』の娘っ子、どうしたんだい?』
■ドルクス > 「何食べたらあんなに重くなるんだろ…?」
魔族の膂力のおかげかそこまで苦労はなかったが明らかに見た目以上に彼女は重い
だがそんなこと態々口に出すこともないと部屋を後にすると見知らぬ男がこちらに近付いてくる
「うん?しんどそうだから部屋で寝かせてるけど…てかお兄さん誰?」
無精ひげの男を見て首傾げ
可愛らしい寝顔を見た後に何でこんなむさくるしい顔を視なきゃならないんだ…と少しげんなりしつつ
■マルクトピ > 『ああいや、さっきまで何人も何人も腹パンしても立ってたあの子が倒れてるからどうしたのかと思ってな。
兄ちゃんが連れ込んでったから保護者かと思ったんだが……。勘違いか、悪いな。』
そういって、顎をさすり
『まぁ、なんだ。 兄ちゃんもタイミングが悪かったな。
あの子、暫くこの辺で看板立てるって言ってたから別の時に使ってやんな。』
そう言って、手をひらひらさせながら階段を降りていく。