2015/11/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 城門通り」にアダン・フェリサさんが現れました。
アダン・フェリサ > 「そいつは牢に入れておけ」

暴れていた一人の男が警備隊に捕らえられ、連行されていく。
戦時下の城下。多くの騎士や衛兵が現在オリアーブ地方へと出兵のために駆りだされている。
当然、そうなれば王都の治安は悪くなっていく。
平時よりも犯罪者やならず者が増え、街は混沌としていた。
そんな城下を歩く男がいた。名門貴族のアダンだった。
アダンは警備隊の一部を引き連れて、城下の警邏を行っていた。
治安維持のためである。暴れているものなどがいれば、すぐに捕らえて牢へと放り込んでいた。
とはいえ、戦時下であってもいつもの目的は変わらない。
アダンは獲物を探していた。己が陵辱するための獲物を。
中には、後でアダンが楽しむために無理やり罪を着せられた女性冒険者や平民もいた。
アダンは城門通りを歩きながら、そのようなことも行っていたのである。

アダン・フェリサ > 平時よりも治安の悪い王都の城下を歩きながら、アダンは壁などに張られた張り紙を目にした。
白いオリエンタルな装束と王冠を頂いたティルヒアと思しき白い髪の女性が描かれている。
しかし、誰も本物のティルヒアを見たことがないのだろう。幼い少女から、豊満な体つきな女性の姿まで、描かれる様は色々であった。
アダンも本物のティルヒアは見たことがない。オリアーブ島は以前から閉鎖的な島で知られている。
その張り紙には『ティルヒア女王と共に戦おう』であるとか、『大義はティルヒアにあり』などの文面が書かれていた。
元々王都や王国に不満を持つ者たちが、この状況に便乗しているのだろう。
南方の一部の諸侯がティルヒアに味方したという話も聞いていた。
オリアーブ島のティルヒアの都市の状況ははっきりとはまだわかっていないが、ティルヒアの主張からすれば、ミレー族も彼女につく可能性はある。
元来ミレー族への差別意識がなかったとも言われる島である。想像できなくはない話だ。
とはいえ、オリアーブ島には魔族の出現情報も出ている。
そうなればミレー族とは相容れないものとなるだろう。

「ふん、王都でこのようなものを貼ったとて意味がなかろうに」

そんな張り紙をアダンははがしていく。
アダンとしては王国が勝とうがティルヒアが勝とうがどちらでもよかったが、
今の状況では王国に勝利して貰わねば困るのだった。

アダン・フェリサ > 「しかしティルヒアか。一度見てみたいものだが」

王都に対してここまで大規模な叛乱を起こすなどは近年なかったことだ。
噂によれば、ティルヒアは幼い姿の少女であるともいう。
そんなものがどうやって王都を転覆させようというのかアダンは興味があった。

「よし、しばらくお前たちは見まわっていろ」

警備隊の面々に命令すると、自信は広場のベンチに腰掛けてあたりの様子を見回し始めた。
傭兵などの姿が多く見え、やはり戦時下であるのだというのを強く思わせる。

アダン・フェリサ > 「……よし、今度は貧民街のほうの見回りに行く。
 本来は警備の対象ではない場所だが今は時期が時期だ。
 敵の間諜が紛れ込むにはもってこいの場所だからな。
 怪しげな店の手入れを行う。……ゆくぞ」

アダンは立ち上がり、通りに戻ると警備隊を呼び戻す。
そして、警備隊に命令し、貧民街へと足を向ける。
出立前の第七師団の女副官を戦時下にもかかわらず陵辱するような男ではあったが、
それなりにはまじめにやっている。
常に腐敗した調子では自分の立場を固めることはできないのだ。

「その後王城へと帰還する。
 魔族の報告も増えてきているからな。
 怪しい者はすぐに捕縛しろ、いいな」

今は王都も警備が手薄になっている。
今日は獲物を探すよりは、まじめに職務を行ったほうが良いとアダンは判断した。
アダンと警備隊は、貧民街の中へと消えていった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 城門通り」からアダン・フェリサさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にマユズミさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にトリアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からトリアさんが去りました。
マユズミ > 「夕暮れ 平民地区」

辺りを見回しながら歩く。
治安の乱れた所がそこかしこに見受けられ、動乱の鼓動が感じられる、そんな風情だ。

恐らくはもう少しはマシだったのだろうが今はどことなく荒んだ雰囲気が辺りを支配していた。

ふう、と息を吐く。
何はともあれダイラスでは感じられない空気だな、と考えながら。

そもそもここに来たのは戦時中王都がどうなるか、それを確かめに来たのである。
本来はもう少しマシな理由で来たかったものだが。

「……」

彼女自身、来てみたかったと言うのはある。
それより何より副船長はそこそこ色々と考えているものの、肝心の船長が余りにも興味が無さすぎた。
その辺りも兼ねて様子見、である。

一応、王国側につくというスタンスではある。
これは協定やら、何やらあるが。
とはいえ、戦である。
負ける国について居ては意味が無い。
その辺りの見聞を兼ねて、であった。

「……」

ゆっくり、ゆっくりと歩く。
空気を確かめる様に。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」に魔王ルシファーさんが現れました。
マユズミ > 他誰かが来てもよかったものである。
とはいえ他は皆それこそ「海賊」であって。
平民区やらに来るには少し目立ち過ぎる、という事で希望もあり彼女が来た。

治安の低下は戦時中は幾らでもある事ではあるのでそれがどれほどの程度なのか。
見極める必要がある。

「王都も終わったら次はフラ=ニス、か」

とにかく肌で感じねばなるまい。
できれば情報も持ち帰る。
その上で船長、副船長と協議の上で改めて方針を固めねばならない。

一所に余り留まらず、くまなく辺りの様子を探っていく。
この時期の旅人、と言うだけで十分怪しいのであるから。

魔王ルシファー > はぁー...、良いメイドになってくれる子いないかしらー...(パタパタと腰から生える小さな白い羽で空中浮遊しながら、平民地区を飛び回る。飛行速度は大して早くはないものの、こんな平民地区に訪れる魔王の姿がそんなにも珍しいものなのか、皆自分へ視線を集める。しかし、そんなのもお構い無しにメイドになってくれそうな女の子を探し回る。人選を始めてから数時間。やっと、良さそうな人間を見つけたか、急降下。急に現れたら驚かれるだろうかなんて、微塵にも思わず、黒髪の少女の目の前に姿を現す)ちょっと、いいかしらー?(パタパタと羽を羽ばたかせながら、空中であぐらをかき、少女を見つめる。好戦的な態度、傲慢な態度はできるだけ避けようと、満面の笑みで少女を見つめる)
マユズミ > 「……っ!」

流石に上は注視しておらず、突然目の前には小さな白い羽をはためかせ、あぐらをかき、空に浮く少女が現れ思わず、小さく驚きに目を白黒とさせた。

「……ええと?」

さて、知り合いな訳も無く、パッと見で魔族であろう少女。
満面の笑みに少しだけドキリとしたものの。
特に敵対や怪しまれたり、と言う訳でもなさそうで。
とはいえ、一応の警戒はしておくに越したことは無い。
最低限の警戒心を胸にしまい込みながら。

「何か?」

ぶっきらぼうともいえる口調でそう、彼女へと返した。

魔王ルシファー > あー、びっくりした?(ニコッと笑は崩さずに、驚く彼女に手を振る。外見的には、自分と変わらないか?もちろん彼女との面識はないが、第一印象は気に入ったらしく、彼女に警戒もせずに近寄り、くるりくるりと彼女の周りを飛び回る。もちろん、彼女に危害を加える気もなく、魔力も感じられないだろう。ただ、見ただけで相手の内心を見れる瞳には自分へ向けられる多少の警戒心が見える。気にすることもなく、口を開く)んー、今暇してるのよ...、だから、少し付き合ってもらえないかしら?(下手に出るように口を開き、ぶっきらぼうな口調で返す彼女に、相変わらず笑みを絶やさずに言葉を紡ぐ。本題に入る前に心を打ち解ける必要があるだろうとそんな嘘をついて)
マユズミ > それは突然のお誘いで。
敵対心などは特に見受けられないようではある。
実際どうなのかはさておいて。

「そりゃあ、突然目の前に振ってこられたら驚くよ」

ふう、と息を吐く。
そして何より目立ち始めている事に若干の焦りを覚えつつ。
無理も無い。
突然空から降ってきた少女はよくよく思い出せば最初から注目されていたようで。
それがこの辺りで余り見かけない旅人に声をかけているのだ。
流石に怪しさが大挙しておしよせてきているようなもの。

「……」

少し考える。
とにかくここから離れなければなるまい。
そして、恐らく、この少女(といってもマユズミと同じぐらいであろうが)はやんわりと断った所であっさりと引き下がる様には、何となくだが見えなかった。

第一、そのお誘いが魅力的に感じているのも事実だ。

「……いいよ。何するのかは知らないけど」

少し考えた末、そう、ルシファーへと伝えた。

魔王ルシファー > まあ、それもそうね(よく考えると人間からしたら驚くことなのかもと、わかっていない様子で納得し、息を吐く少女を見つめる。そろそろ自己紹介かなにかしなければと、そこで自分が魔王ということを明かすべきか否かを考え始める。以前、自分は魔王とバカ正直に人に明かした際、酷い目にあったことを思い出し、訝しげな表情をするが、まあ、彼女は敵対などしないだろうと踏んだか、浮いたままの体は地へ足をつける)えーと、私はルシファー。ルシって読んでくれて構わないわ。これでも一応、魔王(さて、彼女はどんな反応をするか。恐怖し逃げ出すだろうか。はたまた、敵意むき出しで攻撃してくるだろうか。そんなことを考えながら、暇つぶしに快く誘いを了承してくれる少女を見つめニッコリと微笑む。気づいてはいたが気にしてはいなかった観衆の視線を一新に集めてしまう。大した問題ではないが、どうやら目の前の少女は人身につくのを嫌がっているらしい。仕方なく、ここを離れるかと、彼女を抱き抱えればパタパタと羽を羽ばたかせ宙へと浮く。その光景に、また人目を集めるが気にせず、人目の無いところへと)
マユズミ > 名前を聞き。
そして魔王と聞き。
少しだけ、驚いた顔の後、表情が少しだけ崩れて苦笑する。

「そう、ルシね。私はマユズミ」

彼女が予想していたものよりも、恐らくだがその態度は普通かつ淡泊で。
魔王、と名乗る者に出会うのはこれで三度目で。
つくづく縁があるのか、なんて考えながら。

「まあ、見ての通り旅人で、この辺の―――」

言い終わるが早いか、彼女に抱き抱えられ、空へと羽ばくルシファー。

「ちょ、ちょっと……」

降ろせ、と言おうにもその行為は更に人目を集めるのであるが、まあ今更もう遅い事で。

「……」

しょうがなく、口を噤んでルシファーに連れて行かれるまま人気のない方へと。
じくじくと身体に熱が集まりながら。

魔王ルシファー > おーけー、マユズミね?よろしく(苦笑する彼女を、相も変わらない笑みで見つめ、魔王と聞いても大して大きな反応を示さない彼女に、安心したか、メッキではなく、本当の笑顔を見せる。彼女と魔王に縁があるのかはさておき、彼女が自己紹介を終える前に飛び立ったため、空中ではほとんど声が聞こえなかった。これからどこへ向かおうかと、辺りを見まわし、少女の耳元に顔を寄せればどこか行きたい所ある?なんて笑いかける。彼女の体に熱が集まっていることには気づかず、そのまま空中を飛び回る)
マユズミ > 掴まれている毎に少しずつじくじくと熱は集まる。
抱き抱えられている訳であるし。
吐息も近く感じられる。

それは非常にくらくらとさせる。
そして屈託ない笑顔。

何処へ行く?と顔を近づけて聞かれれば。
ぼんやりとしていた所を我に返った。
耳にかかる声と吐息に更に霧がかかりそうではあるが。
ぞくぞくと。

「あ……私はさっきも言いかけてたけど、旅人だから。この辺は良く知らない」

だから、と。

「キミの行きたい所でいいよ」

と努めて冷静を装い答えた。
もしかするとバレているのかも知れないけれど。

魔王ルシファー > ...ん?(熱の持った息に、屈託のない笑顔。彼女は大丈夫だろうか?そんなことを思いながら、人目の少ない静かなところへと向かおうと、急降下する。平民地区の街外れに、一つ自分の住処としている小屋があったっけなーなんて思いながらそちらへ向かうのもいいかもと)あぁ、そうなの。私もここには久しぶりに来たからなぁ。なら、私の住処の一つに行く?(ここからならそんなに遠くもない。いくら高速に移動できないこの羽でも、5分と掛からない距離だ。自分の行きたいところでいいと言われればそこへ向かおうと急降下しながら向かう。あまり、平民地区を飛び回ると、他の魔王の期限を損ねる可能性もあるしちょうど良かった。しかし、彼女の様子がおかしいことには気づいており、嫌な予感も感じている。その予感が的中しないようにと祈るばかりである)
マユズミ > ちら、と下を見る。
―――とりあえず城下町の様子は見れたし、良しとしよう。
そう一人結論付けた後。

「ん……じゃあそこでいいよ」

ゆっくりと高度を下げて行くのがわかれば、ふう、と一つだけ息を吐く。
そもそも彼女は浮遊魔法などは習得していないので、やはり地に足がついていないと不安になる。

さて、後はこの少しずつ集まってきた熱をどうするか、である。

とはいえ、今は抑えるしかない訳で。
彼女の方を見る。
屈託のない笑顔。
その笑顔に軽く笑い返しながら。