かつてシェンヤンの八卦山に在った大悪妖。 人喰らいの鬼姫として暴れまわった末、道士達が幾人もの犠牲の上に封印したとされる。 しかし時間が封印の効力を弱めたか、あるいは神の悪戯か、それとも何者かの悪意か。 封印の碑石は落雷によって砕け、不完全ながら復活を果たしてしまった。 数百年の眠りの明け、かつて存在した鬼の集落が廃墟となっていることを確認し鬼姫は山を降り…国境を越えてマグメール王国へとその足を伸ばしてゆく。
現在の根城は九頭竜山脈にある自然洞窟が一つ。 山を行き交う冒険者や盗賊、山賊を襲撃し、交易品…特に酒を好んで奪うといった行為を繰り返している。 更にはその気性の荒さ、強敵を好む本能から、タナール砦などの戦場へ突如現れ無差別に乱入しては暴れ回る。 そのたびに現地の兵士たちは混乱に陥り被害を被るため、人間・魔族問わず傍迷惑な存在として認知されている。 冒険者ギルドからはその首に150万ゴルドという高額の賞金が掛けており、物珍しい雌の鬼として貴族が欲しがり、生け捕りの賞金が吊り上げられているという噂もある。
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