古来より魔族の国において不滅として在る、『魔王がその強大な力の証』として争い奪いあう『生ける宝冠』と呼ばれし存在。 古の時代に持ち主である魔王が人間の勇者によって討たれ、長き時間を王国の王城地下に封印されていたためその名は風化し、今の時代に知る者は特に力に執着する魔王や近しい者のみ。 もしくは古い文献に触れた稀有な人間に限定される。
魔王をすら執着させる程の美貌を持つ。 その出自は不明だが、気の遠くなる程の古の魔王が己が伴侶として創造した魔神であるとされている。
【契約】 自身を所有する魔王への絶対的な忠誠だけに留まらず、己の所有者となる魔王そのものの影響を強く受ける。 好戦的な魔王であればより好戦的に。 狡猾な魔王であればより狡猾に。 淫猥な魔王であればより淫猥に。 実質的に不滅の存在であり、新たな所有者が現れるとその所有者に合わせ肉体も再構成され魔王刻印が刻まれる。 過去の所有者の手垢を残さず、新たな魔王に真っ更な状態の己を捧げるため一切の穢れが取り払われる。 所有者となった魔王の望みを叶える存在でもあるため、その有り様が所有する魔王によって大きく変わることもある。 但し唯一無二の存在で在るため、新たな生命を宿すといった概念を根付かせることが何よりも難しく、過去にも子を成させようと挑んだ魔王も在ったが、叶わないままに滅びの時を迎えている。
|
|