[外見] 身長162cm。血の気に乏しい顔色。ギザ歯の凶相だが、屈託なく笑う。 ぎょろりとしたピジョンブラッド(右)と金色(左)のオッドアイ三白眼。 背に届くほど伸ばした白髪を項辺りから細く一房の三つ編みにして垂らす。 頭頂部からは触覚状の癖毛アンテナが二本。 左眉の上から右頬にかけて顔面に大きな縫合痕。目の焦点がいまいち合っていない。
起伏に欠けるが靭やかな肉体。 一見華奢に見える細く伸びた手足が特徴。普段はやや猫背。 全身の彼方此方に縫合の痕跡あり。
汚く古びたフード付きのコートを好んで羽織る。 身の丈に合っていない為、袖は何度も捲り上げられている。 コートの内側には無数のナイフホルダー。 腰にはナタ状の大型ナイフ。 スカートは必要以上に太腿がスースーするので嫌い。 キュロットスカートとコッペパンのように丸みを帯びた革靴を好んで着用する。
[性質] 一人称は私だったり俺だったり僕だったり名前だったり一定しない。 「●●たち」と自分を呼称するのが特徴的。
基本的に人懐っこく、難しいことを考えるのが苦手。 激痛を快楽に変える事で生き延びてきた。 単純に気持ちいい事も大好き。 好きなものはきらきらする刃物と、煙草の匂い。趣味は刃物の蒐集。 酒は飲めなくもないが、どちらかと言えば嫌い。 一生懸命に生きている人間のことは眩しく思うが、 惰性で仕方なく生きている人間に優しくしてあげたい性分。
己の受けた恩義には言葉でなく行いで報いる『忠犬』にして『狂犬』。 時折自身でも制御し切れない暴力と欲望の衝動に少しだけ悩んでいるが、 理性や良心というストッパーは余り機能していない。
[戦闘技能] 身体能力に優れ、俊敏にして強靭。 遮蔽物や天井、壁などをも活かし足場にして隠れ潜む他、 これらを縦横無尽に跳ね回る三次元的な戦い方を得意とする。 全身、或いは体内にまで隠し持った無数の刃物を自由自在に扱う。 普段は何もないところでも転ぶパンチドランカー風味のぼんくらだが、 血と暴力に昂った時に本性を露わにする。
[背景] 犯罪組織『ヴァレンティーノ』一家の元で拷問係とヒットマンを務めている娘。 通名は『ツギハギ(パッチワーク)』や『死に損ない(ナインライヴズ)』など。 スラムで親の顔を知らずに生まれ、日常的に殴られ蹴られながら成長していく内、 苦痛を快楽に変える術を自然と身に付けた。 恒常的に暴力を受け続けていた為、自分もそれを振るう事に抵抗感がない。
獣めいた荒んだ暮らしを続けていたが、あるとき気紛れなマフィアに 拾われて衣食住を世話された事で一応の人間性を得る。 ……が、その不安定にして無軌道な蛮性はマフィアさえも持て余しており、 ある時不意を突かれて暗殺請負人の手によって文字通りの八つ裂きにされる。 担ぎ込まれた闇医者の老人の元でたまたま其処にあった 新鮮な8つの遺体と戯れに継ぎ接ぎされることで蘇生する。 蘇生したその夜に、自身を闇討ちした暗殺者にお礼参りを終え、 そのまま彼の役割を引き継ぐ形で組に収まり、現在に至る。
繋ぎ合わされた9人の個性が混じり合い、化学変化を起こした事でとてつもなく多芸。 博打好きが祟って身を持ち崩した騎士や学者、スリルを愛しすぎた博徒、 八股がバレて殺された男娼、クスリにハマり過ぎた修道女、 男娼に貢ぎ過ぎて破滅した鍵職人、お人好しが過ぎて人を疑えずに騙された楽師など、 全身を構成する部品それぞれが持つ人物背景も多岐に渡る。 但し、大本の人間がぼんくら過ぎる為、その特性を活かすスイッチが 入るまでにえらく時間がかかる。
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