王都郊外の森にうずもれる遺跡。 かつてここでは小さな神々を祀る異端の信仰があったという。 無秩序に無数の小さな神や、異形のあやかしを住まわせた。 また、それらから教わった知識やもらった物品で独自の高度な魔法文明を築いたという。 だが、小さな神々を中心とした人倫を逸脱した倫理観はいつしか人々を狂わせた。 皆、異形になり果てるか狂い死んだ。 もうずっと昔のことだ。
今でも貴重な素材やアーティファクト、古文書が出る。 また生態系も独特であり、貴重な薬草や獣が取れる。 襲撃してくるような危険な生物はよほど奥地でもなければ存在しない。 だが人々はあまり近寄らない。
ジャハンナムの森は呪われているのだと。 あるいは、そこにいる動植物のいくらかがかつて人であったためか。 それとも、貴重な品々は金銀財宝ではなくおぞましい魔道の代物であるためか。
この森の動植物はおぞましくねじくれている異形ばかりである。 最奥はもはや異形と神秘しかなく、それ故に人を狂わせる。
森の入り口には温和な女巨人の森番が暮らしているという。
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深度1 常人であっても問題なく入れる。
・巨人の森番小屋 森の入り口。温和な女巨人が森番をしている。 ちょくちょく王都に出かけているのでいないことも多い。
・葬送草の花畑 悲しみを忘れさせるという白い花「葬送草」の花畑。 実際は花粉に鎮静効果があるだけだ。 なのでそこでそのまま寝てしまうと危険である。
・暗い森 さまざまな薬用の茸や薬草が存在する昼なお暗い森。 動物も食用になるものが多く、危険は少ない。
深度2 冒険者や戦い、サバイバルの心得がなければ難しい。
・街の跡 ヒト型に近いしかし、到底人とは言えない獣が闊歩する荒廃した街。 いわゆる狼男のような獣頭人体のものが多く、言葉を解すものに出会えたのであればそれは奇跡である。 緑に飲み込まれつつある。 かつてここを隠れ里としようとしたミレー族は完全な獣となり、ゆえに幸福となった。
・崩れた大聖堂 かつてここで何かの宗教があったのだと分かる荘厳で巨大な聖堂。 見ただけでぞっとする、吐き気のするおぞましい神像が立ち並ぶ。 あなたは貴重な魔道具や古文書を発見するだろう。 今だ強い神々の力が残滓として残っており、あなたは悪酔いや幻覚を見るかもしれない。
深度3 冒険に慣れた手練でなければ立ち入る前に力尽きるだろう。
・忘れられた墓地 獣が少ない、忘れられた墓地。 しかし墓地の草花や埋葬された遺体、副葬品は真に貴重なものが多い。 あるいは、金銀財宝もあるだろう。 墓を暴くかはあなたの自由だ。
深度4 これより先は豪傑、英雄の領域である。
・学び舎の跡 神秘を研究していた学び舎の跡。 触手や巨大虫などの危険な生き物がいくらか存在する。 しかし、そこに存在する古文書や魔道具は大金になるだろう。 読めばいわゆる禁忌の知識を身に着けることができるかもしれないが、 これは知らぬほうが幸せな宇宙的恐怖の知識である。故に禁忌なのだ。
深度5 もはや人の立ち入れるところではない。 あるいは、まともであることを放棄したものが踏破できるのだろう。
・冒涜の跡 何かの巨大な実験施設の跡。人体実験が行われていたらしく、大量の変形した人骨があるばかり。 あなたはそのおぞましさに気分を悪くするも、気にせずその成果を探し求めてもよい。 罠や隠し通路が多く、ゴーレムなど未だに起動して侵入者を襲ってくるものもある。 また、罠も悪辣で殺意しかない。 それはここにいた彼らの恥の思いの現れだったのかもしれない。
・罪の跡 小さな神々たちの異形の死体が埋葬された祭壇。 大半がおぞましく、人には理解できない形をしている。 だが未だ強い神秘を残している。 いくら金を積んでも代えられない貴重な素材とみなすか、弔いを行うかはあなた次第だ。
■ 以下PL情報
襲撃については相手様の名簿参照でお願いします。 大規模な損壊はNGです。持ち抱えられるだけの物を持ち帰るのは大丈夫です。
追記改変の可能性あり。 ダンジョンハックシチュでの設定利用可。
深度が多くなるにつれ奥地になります。
森番の女巨人はエスタ(名簿登録済)という小さき神々の末裔。 出会えれば気さくに多少の金銭と引き換えに案内や物品を交換してくれるだろう。 だがだいたい彼女は王都の平民地区で吟遊詩人をしているのでいない。
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