⚫︎本店概要
店主:名簿No.27 タン・フィール
・テントなどの移動式店舗でマグメールの各地を転々とし、薬効のある花と薬を売る少年薬師の店。 販売、調合する商品は基本的には合法だが、客層や注文内容によっては媚薬類などをはじめとした妖しげな物も扱う。 品揃えは花や薬草類ならば貧民地区の者でも手が出る格安なものから、平民が手を出しやすいごく一般的な薬類、 冒険者や魔術師、貴族王族が専門的に使う高価格なものまで幅広い。
テントや商品棚、調合道具などは優れた折りたたみ収納機構に加え、簡単な空間圧縮魔術も使われており、10才の子供が背負えるリュックサイズに丸ごとおさまる。 寝泊まりにも店舗にも使えるテントは間取り4畳半〜6畳ほど、高さ2メートルほどの広さとなる。 内部は暑さにも寒さに強く、テントとしては広々としていて下手な安宿よりよっぽど快適な生活空間。
⚫︎「売り子」による露天販売事業の拡大 ・薬師の少年店主が生業として始めた移動販売店だが、 太い客がつきはじめたことと、少年店主と関わりのある人物が販売のサポートを始めたことをきっかけに、事業の拡大・活動が広まった。 現在、王都各地に店主の協力でテント店や露店などを開いたり、身一つで町に立って薬効のある花と薬を売り歩く「売り子」がちらほら増えてきている。
・店主は薬師として温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」の店主に一部区画の薬湯の素材提供・成分調合などを任されており、 それをきっかけとした人材や資材のコネクションがある。 他にも潤沢な資金を持つ大手商店や組織・ギルドともいくつか関わりがあり、 王都内での商売や活動はある程度保証され安定している。 露天商であり続ける販売形態からはイメージしにくいが、売り上げや資金の合計は大店に負けない規模であり、 普段は店主の方針で、主に希少な薬の素材と言う形に変わって保管・取引されている。
⚫︎売り子について ・売り子は店主の関係者などの直属販売員のほか、 貧民地区〜平民地区の仕事を求めてきた市民や、趣味や慈善事業ではじめた富裕地区・貴族の者も少数いる。 完全自由時間制で売上ノルマは無し、勤務日も休日も自由。 給料は売った薬の価格の80%が支給される形。
・売り子になりたい場合は、売り子本人か店主本人に相談すればすぐにでも売り物の花と薬、店用のテントや商品棚、薬のマニュアルなどが支給され、必要であれば衣食住も保証される。 副業・バイト感覚の気軽なノリでの売り子志望も歓迎とのこと。
・売り子は性に奔放な者が多く、本業の薬売りの副業で花売りの隠語通り性的サービスを売りにしているものも多い。 店主はこれを禁じても強制してもいないが、売り子が望まぬ危害を加えられそうになると、しかるべき対処はキチンととる。
⚫︎「花園」
・いわゆる「本店」は少年薬師の小さなテントということになるが、それとは別に本拠地として薬草・花など素材の栽培や採集をしたり、 様々な理由でここで暮らすことを希望する売り子や関係者の住まいとなっている場所 『花園』がマグメールの何処かに密かに存在している。
山林に湖に大屋敷に花畑にと、人知れぬ地とはいえ広大な土地で多数の者が花や薬草などの栽培・採取、大屋敷の家事などを行って生活しており、 住人には良質の衣食住が生活とともに保証されている。 花園の維持資金源は、時折注文のある法外な価格・価値の薬の売上や取引のある貴族や商会の支援など。
店主に希望すれば基本的にすぐ花園入りは受理され、行き来が可能となる。 仕事やプライベートで王都と花園を頻繁に往復する者もいれば、ずっとここに留まり過ごす者まで様々。 外界から発見されにくくなる結界魔法で保護されており、 移動や物資のやりとりは主に転移魔法が使われる。
・住人は売り子であったり、親しい常連客だったり、店主と関わりある人物だったり、花園入りした経緯は様々。 住人同士で親密になり、家族となっている者、子を作っている者もいる。 薬の素材の管理のためや、性に奔放な住人たちの乱痴気騒ぎのせいなど、ときに様々な理由で外界との時間の流れが異なる、隔絶された異世界空間となることもある。 新たに花園に加わってくる住人や子作りなどで日に日に大所帯は増える一方なので、大屋敷は物理的・魔術的な改築増築が頻繁に行われている。
・日々拡張しつづける大屋敷は、住人たちの過ごす部屋や一般的な屋敷に備わる調理場、食卓、寝室など一般設備の他、 薬師の研究実験場、プールに巨大浴場、1000人以上収容可能なパーティ会場、医院、子供のための保育施設など、野放図かつ混沌とした有様になっている。 |
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