2015/12/15 のログ
ご案内:「◇ティルヒア城内・結界手前エリア」にヴェルムさんが現れました。<補足:黒髪短髪/ティルヒア上級騎士鎧/ティルヒア紋章入り外套/聖剣持ち>
ヴェルム > ティルヒアがいるであろう城の上層部へ向かう階段の前。
目視でも確認できる結界…ようはバリアのようなものが張られており、その階段へ入る事は今の今まで誰も叶わなかったらしい。
一応は触れたり、一通りの攻撃を加えてはみたものの、効果はなかった。
しかし弾かれないあたり、出入りを制限するタイプの結界なのだろうか。
「やはりここで足止めか…」
ティルヒアの騎士である男はそこで進むことはできなくなった。
聖剣を床に刺し、どんな手が残されているか思考する。
しかしあまり余裕は無い。
魔王と別れてからここまで誰もいなかったのだ、それに魔王もとっくにこの地から離れていることだろう。
ティルヒア軍と王国軍がぶつかり合う音も聞こえてくる。
そして王国軍がそれを打ち破り、ここへなだれ込むのも時間の問題だ。
下手をすれば斥候部隊はすでに背後に迫っているかもしれない。
そうなれば、逃げ場は無い。
ご案内:「◇ティルヒア城内・結界手前エリア」にナルラさんが現れました。<補足:銀髪・褐色肌/身なりの良い礼服>
ヴェルム > どうやら勝敗は決したらしい。
野太い歓声が聞こえ、剣と剣がぶつかり合う音が消えたのだ。
ティルヒア軍の最期の将が討たれたということだ。
もうティルヒア軍に兵は無い。
残っているのは散らばる敗残兵か、自分くらいだ。
目の前の結界を眺めながらため息を漏らす。
「この期に及んでいったい何を守ってるんだ…この中にいる誰かさんは…」
王国兵が城に押し寄せようというのに、結界は何も変わらない。
正直ここで王国軍と戦いたくはない、この結界の中にティルヒアを惑わせた者がいるとしたら、そいつを守るみたいじゃないか…それは気に喰わない。
とはいえ、一緒に結界を打ち破りましょう!なんて言って力を貸してくれるなんて思えないし。
どのみち王国軍もここで足止め…ティルヒアは行方不明扱いになるというところか…それとも状況が変わるか…。
ナルラ > 斥候で放っていたツバキの情報により、城の抜け道を通り城の上層部へと向かう階段の前へとやってきた。
先ほどの戦闘の直後、他の兵士たちが正面から侵入したのに対し、彼はちゃっかりと先回りをしていたのだ。
「おや、先客……先ほどのグスタフ将軍が最後の勇者ではなかったようだな」
そう言いながら、階段の前にいる男に声をかける。
ナルラは見たところ丸腰である、先ほどの将を討った剣は、今彼の手元にはない
ヴェルム > 案の定、王国軍はこの場にたどり着いてしまった…そう思って見てみれば男がたった一人でいるだけではないか。
斥候か…武器を持っていない…しかしこの男、顔を知っている…斥候などではない。
「これは…ナルラ・ホーティ・カルネテル…王子様が先陣とはね」
王都を密偵している間、その名と顔は何度も目と耳にしている。
なるほど出世欲の強い男だ、この場にいの一番に来ることは想像に難くない。
さしずめティルヒア最後の将を討ったのもこの男だろう。
その力は軽んじてみるものではない。
「生憎だけどここで行き止まりだよ、これのせいでね」
ナルラの前にいるのはティルヒア上級騎士の鎧と外套を身につけた男。
その階級はグスタフ司令よりもずっと下のものだ。
そんな男が、自分の背にある巨大な結界を小突く。
ナルラと同じように、ヴェルムもまたティルヒアの元に行きたいと考えているのだ。
ナルラ > 「ほう、我が名を知ってはおるか……此度の戦はあまり自分の手を汚していないのでな、
最後ぐらいちゃんと剣を握らねば示しもつくまい」
今回の戦争で彼は主に、天馬からの樽爆弾の空爆を中心とした戦術で戦果を挙げていた
自分の指揮する軍はほぼ無傷との事もあり、そういう陰口を叩く者も多くいた、
だが先程のグスタフ将軍との戦いで、それらも黙らせることができるだろうか。
「強い結界だな……それも追放された神由来の強力な」
そう言いながら男の示す結界に目をやる、アイオーンの結界であればその力を
反転させてやればいい、そう思考をしつつ、目の前の男を再び見る。
「でだ、お前は……名は知らんのでお前呼ばわりするぞ、お前はどうしたい?
ここでティルヒアを守って死を選ぶか? それとも共にこの先へ進む事を選ぶか?」
遠回しに戦闘か、一時的な休戦を提案してみる。
この先にティルヒアはいない、先日見た夢の通りならその通りだろう……予想通りなら、
ヤルダバオートの呪を投げ込んだあの湖か。
ナルラ自身もこの先に進まなければならない、そこにティルヒアではなく、
行かなければならない理由がありそうな気がしてならないのだ。