2015/12/02 のログ
ご案内:「ティルヒア領内 山岳地域の町」にナルラさんが現れました。<補足:軍服・本日お約束あり>
ご案内:「ティルヒア領内 山岳地域の町」にリーゼロッテさんが現れました。<補足:毛先の辺りに緩やかなウェーブが入った薄茶色のロングヘア、青い丸い瞳の童顔。幼児体型に、可愛らしい軍服。>
ナルラ > ング=ラネク山にも近い山岳地帯にある街
この街はヤス湖を挟み、千年女王の都テルヒアを見下ろせる位置にある。
先の戦闘により、数々の天馬部隊による空襲
その成果はこの国のほぼ全土に伝わっており、この街はほぼ無血状態で手に入れることができた。
善良なる市民の協力もあり、無駄な爆薬を使わずに済み、温泉地もあるこの街を無傷で手に入れることができたのはまさに幸運だろう。
戦争もそろそろ末期、戦争の当事者もそろそろ戦後のことを考慮しなければならない。
民や施設などをできるだけ無傷で手に入れ、後々に利用する。
ただ破壊を繰り返しただけでは、戦後の旨味が減るばかりなのだから。
その街の大きな屋敷でナルラ他、顔のない騎士団
そして天馬隊の面々が駐留している。
最後の戦いに向けての休息、そして大切なビジネスの話が待っているのだ。
現在はテルヒア軍に所属している傭兵団、彼ら、いや旗頭が少女なのだから彼女らと言うべきだろうか。
その次の雇い主、そしてビジネスパートナーとなれないかと会談の席を設けたのだ。
「それにしても……」
ナルラは用意された資料を目に通している。
これから合う相手の素性、そしてその武装等が記載された資料だ
「興味深い」
その中に書かれているいくつかの点が、彼にとって非常に興味深く見えていた。
フォンローク家の様々な発明品を利用し、またそれを独自に改良しこの戦争で大きな成果を上げている彼である
その興味を引くのはまた、武器であり、それを自在に扱う美少女である。
リーゼロッテ > 戦いも終わりに掛かり、不意の告白から知ることになった離脱の話が進んでいく。
引受先の傭兵組合が準備した先までは、別の組織が護送を引き受けることとなっており、ティルヒアの他の者に気づかれぬように…細心の注意を払ってここまでたどり着いた。
食料や物資を運ばされる現地の人間のふりをし、荷物に紛れて山岳の街へと到着した時には、荷車から転げ出るように抜け出し、ぐたっと壁に寄りかかる少女がいた。
「つ、疲れました……」
他の仲間達は何食わぬ顔で出てくるが、こういうところに差が出てくるなと苦笑いが溢れてしまう。
参謀はそそくさと指示を出して、出立するための準備に取り掛かっていく。
少女も息を整えると立ち上がり、建物の一つへ。
何やら会談せねばならないらしいのだが、残りの細かな話を決めるぐらいだろうと、珍しく参謀は少女に任せたのだ。
といっても…短い時間で次々と準備をしなければならない、そこの指揮を彼女にやらせるよりはマシといったところか。
「こんばんわ、リーゼロッテです。お話に来ました」
入っていいですか? とコツコツと会談に設けられた部屋のドアをノックして問いかける。
ナルラ > 資料を一通り目を通し追われれば、不意に聞こえるノックの音
そして聞こえてくるのは鈴のような少女の声であった。
「ああ、鍵はかけていない入れ」
そうドアの向こうの少女に声をかける、どうやら待ち人が来たらしい。
「長旅ご苦労だった、まあかけてくれ」
そう言って少女が部屋へと入ってくればそのままソファーを勧め、少し立てば、
メイドがワゴンでティーセット一式を運んでくる。
男はそのままテーブルを挟んで少女と向き合うようにソファーへ腰掛けた。
「さて、自己紹介が遅れたな? 私はマグメール王国カルネテル王家、
ナルラ・ホーティ・カルネテルだ、今日はわざわざご足労頂き感謝する」
男は王族だと名乗ればそのまま右手を差し伸べた。
リーゼロッテ > 「はい、じゃあ…お邪魔します」
返事の声に答えると、ゆっくりとドアを押し開けて覗きこむ。
途中まで開いてから薄茶の髪を揺らしつつ首を傾けて、そろっと覗きこむ姿は、子供が様子をうかがうような幼い仕草。
彼の姿を見つけると、そのままドアを開いて中へ。
「いえいえ、そんな……ありがとうございます」
勧められるがままソファーへちょこんと腰を下ろす。
白金色の髪に褐色の肌、あまりみない色に王国にはこういう人種の人もいるのかなと思いつつ、緊張気味に見上げる。
考えても見れば、参謀無しでこんなところにくるのは初めてで、変なこと言わないかなと、自分の行動を心配するぐらい。
「はい……ナルラさんで…って、えぇぇっ!? お、王家の方…ですかっ!」
参謀が粗相がないようにと、何時も以上に口酸っぱく言った理由を、今理解した。
分かりやすいほどに驚きを顔に浮かべた後、いきなり取り乱してどうするんだと、慌てて笑顔で取り繕う。
「え、えっと…ティルヒア魔法銃遊撃隊 隊長のリーゼロッテ・ラウエンシュタイン です…元に、なっちゃいますけど」
苦笑いで言葉を締めくくると、差し出された右手に、こちらも掌を重ねる。
白い肌は絹のようにしっとりとしていて、指も細く小さい。
同じ歳頃の娘より一回り小さいだろう、子供の手の様だから。
ナルラ > そのまま握手をすれば、笑みを浮かべる
緊張している相手に威嚇をするわけにはいかない。
「まあ、そう緊張せずとも良い、友人の家に遊びに来たと思ってな。」
そう言って手を上げればメイドが紅茶を淹れ、二人の前にそれぞれカップを置く、
そして茶菓子にと、焼き菓子を盛った皿を中央に置く、要件が終わればそのままメイドは礼をし、部屋から去っていった。
「まあ王族と言っても、そのうちの一人ではある。戦場ではお互い一兵士、それにお互い部隊長同士だ楽にしてくれ」
そう言いながら、できるだけ優しげな笑みをキープする
「話には聞いていたが、ここまで可憐な少女とは思わなかった
我が部隊の白天馬を駆る姫騎士と同じように、戦意高揚になっただろう」
彼の部隊、ペガサスを騎乗とした部隊、そのうち白いペガサスに騎乗するのは
良家の見目麗しい子女を揃えた部隊であり、おそらく彼女のように
戦意高揚に役立っている。
「ああ、資料で読んだので経歴は判っている、今日の話し合いはこれからのことだ……
うすうすこの国がどうなるかは判ってきているだろ?」
そう尋ねながら、男は地図を手にし、彼女にソレを見せる。
千年女王の都テルヒア、その町や城の詳細な地図である。
もしその城に立ち寄る機会があったならば、その詳細さに驚かれるかもしれない。
あえてこの地図を見せたのは無論、女王の首はすでにナイフがあてがわれている状態に近いと言うことを示すためでもある。
リーゼロッテ > 焼き菓子と紅茶の甘い香り、いつもだったら子供らしく飛びつくところなのだが、緊張して手が伸びない。
自分一人だとこんなに苦しくなるものなのかと、改めて参謀の存在の心強さを実感する……時折イジメられるけど。
「わ、わかりました…いえ、えっと…じゃあお言葉に甘えまして」
優しげな笑みに少し崩れたところで、そういうのだからとすっと紅茶に手を伸ばし、一口いただく。
その香りにいつものペースが戻っていき、ぱっと花開くように笑みを咲かせる。
その後、すぐにむせそうになるわけだが。
「……っ ―そ、そんなことない、ですよ? 私なんて子供ですし…天馬のお姉さま方となんて、比べ物にならないです…っ」
自分よりも色香があって、体つきも女らしい天馬の騎士は既に目にしていた。
小声で仲間達が何か言い合っていたのも知っている。
自分もあれぐらい、男の人を惑わせる女性になれたらいいのにと、自身の胸元を見て思ったぐらい。
少し頬を赤らめながら、謙遜の言葉と共に頭を振ると、紅茶とは違った甘い香りが広がる。
「えっと、これから…王国の引受先にお連れいただけるんですよね? それは…えぇ、参謀さんから聞かされてましたし」
地図を見やっても、この娘にはその重大性が分かっていない。
これだけ知られているということは、もう王手が近いということなのだが…。
とはいえ、勝ち目がないからやめろと進言して更迭された参謀から、今後のことは少し聞かされていたため、言わんとしていることはわかっているようだ。
ナルラ > 少女が焼き菓子を手にし、それを食べるのを見れば、
こちらもまた一つ手をのばす。
少女の笑み、そしてドジに可笑しそうに男は笑い出す、今度は自然な笑みで
「そうかな、可憐でいて、少々ドジなところはあるにしても人望はある
リーゼロッテ嬢は充分魅力的なお嬢さんだとおもいますよ」
そう言って少女を見て笑みを浮かべる、抱きしめたい欲求はあるのだが、まだ交渉の席、うっかり手をだす訳にはいかない。
「ああ、黒天馬部隊の護衛で、我々の船へ向かい、そのまま我が国までお連れいたしましょう」
そのまま地図をしまっておく、今回は参謀殿は来なかった
せめて彼女が地図のことを話すのではないかと期待して見せたのだ。
「あと、この街はすでに我々の占領下です、良質な温泉もあります。皆さんの旅の疲れを湯に浸かり癒やしてから、ちゃんと送り届けます……ですが」
そう言いながら、チラッと少女の足元に目をやり。
「噂に聞く魔法銃を少し見せていただけないでしょうか?
魔法銃は古代遺跡の発掘品等で見つかるくらい、実物にはなかなかお目にかかったことがないのでね」
そう言って、男はまるで少年のような顔で、少女に銃をみせてくれとねだる。
リーゼロッテ > 「けほっ……ぅ、そ、そんなに褒められましても…恥ずかしいです、よ」
むせていたのも落ち着きつつ、彼の微笑みに言葉通りに恥じらうと、頬を赤らめながら視線を下へ。
おそらくは、何か喋らされるのを懸念して参謀が姿を表さなかったのかもしれない。
とはいえ、それは今はわからないことだけれど。
「ありがとうございます! 硫黄みたいな匂いがするかなと思っていたんですが…やっぱり温泉だったんですね」
そこは少女らしく、温泉を楽しめるとあっては嬉しそうに微笑み頷いた。
のんびりと湯に浸かることなんて、この戦争が始まってから殆ど無く、毎日の手入れも大変なもの。
そして足元にある魔法銃へ視線が向かうのを見れば、何かなときょとんとしつつ、首を傾けた。
「いいですよ、遺跡にある銃と比べると…魔導機械というより、杖みたいだっていわれちゃいましたけど」
銃を手に取ると、どうぞと両手で差し出す。
長銃型のそれは、彼女の部下がもっていたものよりかなり手の込んだ作りをしている。
真っ白に塗装された木製のフレームに掘られた蔦模様の飾りには金の墨入れがされている。
金属は銀塗装がされており、白く光を輝かせていた。
内部を見ればわかるが、魔導鉱石こそ仕込まれているが、魔導機械よりも単純で、あくまで送信機のように使う道具なのだろう。
銀色のフォーク状に並んだ二連の銃剣も装飾が多く、血の跡もない。
銃身の途中には『Erste Liebe』、初恋という名前が刻まれている。
しかし、そんな観賞用を思わせる銃も1ヶ月近い戦いで塗装は剥がれ、装飾が折れてなくなっていたり、戦いの爪痕が伺えるだろう。
ナルラ > 「私は本当のことを言ったまで……妾に欲しいくらいですよ」
妻でなく妾と言うのは、王族だからだろうか
そのまま銃を借りれば、目を輝かせながらそれを見始める。
「ああ、傷や痛みによく効くらしい、後で入りに行くといいだろう」
そう言って銃を手に取りあれこれ見て回っている。
先ほどの少女のソレにちかい、まるで新しいおもちゃを手にした子供のようである。
「なるほど、ここから魔力供給を……いや、確かに魔法の杖かも知れないが、これは魔術の達人への過程を何段階も飛ばせる……詠唱の省略? ああ、これなら魔術でつまずく狙いの定めるのが楽に、ほう、こういう構造に、なるほど!!」
本当に子供のようにはしゃいでいる。
だが、しっかりと銃の構造や造りはその目がしっかりと分析をしていたりするのは、この男らしいところ。
「いやいや、コレは美しい武器ではあるな、塗装や飾りが少し傷んでいるのが見えるが……リーゼロッテ嬢、どうだろうか?
この銃を少しだけ預からせてもらえないだろうか?
折角なので、この装飾や塗装を修繕し、完全な状態でもう一度この銃を見たいのだ」
リーゼロッテ > 「妾…?ですか」
少女が昔居たのは、それこそ片田舎にある唯一の教会のようなもので、収入も乏しく、国から援助をうけなければ受け入れた子供達を養えないものだった。
妾という言葉にピンとこないようで、その言葉を意味を考えるように軽く首を傾けていた。
銃を渡すと、あっというまに色々と確かめられていくのが見える。
勝手にボルト動かしちゃったら危ないとか、機関部もそんなに確かめたら、魔力で火傷しちゃうと…とか、いつもならあわあわしてしまうのだが、子供のようにはしゃぐ姿にくすっと微笑みが溢れる。
王家の人だって身構えたけれど、彼も人で同じ歳頃の男性なのだと、少し安心していた。
「私のお気に入りなんです、魔術学校で卒業の記念に作ってもらったんです…」
懐かしむように呟く少女の頬は何故か赤い。
そして少しだけ憂いを秘める笑みも、言葉に相反したかのようなもの。
「本当ですか? 是非お願いしますっ。 それを作ってくれた人…戦争の前に死んじゃったんです」
そして小さく呟くのは、銃の名前に答えてもらえなかった という嘆き。
銃の名前に少女の想いを込めた、告白だったのだろう。
ナルラ > 「ああ、妾……正妻ではなく、後妻、まあ、私の奥さんのうちの一人という事だな」
妾という言葉にピンときていない少女に、その意味を伝える、伝わったかどうかは判らないが。
一通りいじれば嬉しそうに構えたりする。
少女のことを思い、少女のために作られた銃なのであろう
彼の手には合わない、小さな手の彼女が使いやすいように
様々な工夫がされている事まで見て取れた
「そうか、Erste Liebe……か。ああ、この銃を新品同様に整備し、装飾も元通りにしておこう。
コレは今度私も作ってみるとしよう……」
なにげに自作する発言をする男、彼が呼び鈴を鳴らせば、彼と同じ背丈の仮面をつけた男が現れ、その銃を預けた。
仮面の男は礼をすれば、その場を去り、早速銃の修理に取り掛かるだろう。
「そうだな、私もリーゼロッテ嬢に銃を送らせてもらおうか? あと馬には乗れるかな?」
そう言って、今はなき銃職人に対抗するかのように、
創作意欲が向く、彼もまた武器の改良や改造を得意とする
武器職人でもあり、武器商人でもあるのだから。
リーゼロッテ > 「ぁ、奥さん……ぇ、ぁ、あの、そ、そんなの、私なんか、そんな…っ!?」
なるほどと納得したと同時に、再び目を丸くして驚いた。
全くと言って女性といった特徴が薄い体つきに、頭の中は参謀に『お花畑娘』と意地悪を言われるほど。
彼が自分を求める理由がわからず、赤くなり、目を回すようにして慌てていた。
「はい、薔薇にそういう品種があったので、それを付けました…。 ありがとうございます…ナルラさんが、ですか?」
確かに一通りみせはしたが、そこから作れるものなのだろうかと思う。
相変わらず驚きが絶えず、ビクッとすることが多い
「い、いえ…そんな、修理してもらえるだけでもありがたいですし。 はい、乗れますよ…?」
銃はともかくとして何故馬の話に?
と、驚いたり、きょとんとしたりと、表情がコロコロと変わっていく。
ナルラ > 「いや、可愛らしいですし、正直抱きしめたい衝動を我慢しているほどですよ?」
照れる姿もまた可愛らしいと思う、まあ彼が正妻にと思う相手は
彼女同様凹凸は少ない身体つきだったりするのだが、それを知るすべはない
「ああ、こう見えて器用な方なのでな、うちで使っている武装はフォンローク家の者が作ったものを
私が独自に改良を加えたものが多い、まあ、王国に到着するまでには完成させておくよ」
そう言いながら指折り数える、まあ、やろうと思えば明日には渡せるかもしれないが、試射もしていないものを彼女に渡すわけにはいかないだろう。
「もしよければ、天馬に乗ってみないか? 親愛の証として
あと白馬は乙女しか乗せない、リーゼロッテ嬢が白馬に乗れば
輸送用のカーゴに空きもできるし、皆快適に空の旅を楽しめるだろうからな」
どうやら船までの輸送手段は空輸らしい。
リーゼロッテ > 「ぅ、ぁ、ぇ、えっと、だ、抱きしめたところで…私、お胸もないですし、子供な体ですから…! お気に召さないかと…っ」
ストレートな言葉に一気に赤くなりと、一層慌てて言葉を連ねる。
可愛らしい衣装からみても分かるとおりに、胸は小ぶりで膨らみが分かる程度。
手足もそうだが全体の線が細い。
王家の人なのに鍛冶作業というのが、今の格好と落ち着きのある彼からは想像がつかない。
どんなだろうかなんて浮かべていると、決まっていく中の話に、最早断りづらくなる。
「ではお言葉に甘えて……天馬ですか?」
乙女しか乗せないといわれれば、だから女性ばかりなのかと納得した様子。
自分がそっちに乗れば、メリットもあるとなれば興味もあり、小さく頷いて。
「では、是非お願いします。乙女…にみてもらえるでしょうか」
こんな子供っぽいのを気に入ってもらえるだろうか、困ったように笑いつつ、それがちょっとした心配である。
ナルラ > 「そうか? どうやら私の言葉が信じてもらえないようだな」
そう言って立ち上がれば、彼女の隣へと腰掛ける。
自然と彼女の肩を抱き寄せれば、その手を取り、己の胸元を触らせる。
「心音が早くなっているのがわからんか? 私はそういう愛らしい者も好むのだがな」
と顔を覗き込む、吐息がかかりそうなほど、顔が近くて
「ああ、馬に乗れるなら少し訓練すれば乗れるようになる
心配することはない、私がこうして抱きしめたくなっているんだ
あの白馬もまた喜んでその背を預けるだろうさ」
彼女が抵抗しないなら、そのまま抱き寄せ、じっと顔を覗き込む
リーゼロッテ > 「えっと…その、私、ティルヒアの片田舎にいたものですから、そんな…」
王家の人の目にとまるような何かがあるとは思えず、彼のお世辞とまでは言わないが…優しい気遣いのようなものなのだろうと思っていた。
不意にやってきた彼に、なんだろうかと思えば肩を抱き寄せられる。
ぴくっと体が跳ねて、何をされるのやらとあわあわしつづけると、その手が彼の胸板へ。
「ぅ、ぁ……わかり、ますけどっ」
覗きこむ視線、近付く顔。
彼の心音が高鳴っているのもわかる、だから自分みたいな子供っぽい体つきを好むのも分かる。
だけれど、急激に求められていく今に脳が追いつかない。
恥じらいに瞳が濡れるほどで、少女の鼓動も早まるばかり。
「そ、そう…ですか。あの…でも、妾って…私…ずっと、ナルラさんのだけって、なれるとか…今すぐに、いえないですよ?」
記憶の中に思い出した物語、とある国では一人の夫が妻を何人も抱えるそうだ。
といっても、それは生きるに困った女性を引き取ったり、支えるだけの様々な力があってのことと。
勿論力というところでは疑いようがない。
ただ、幼い少女でも何となく自分が一番愛されるというわけではないのは分かっていた。
そんな彼に添い遂げるとか、ずっとそばにいるとか…できるのだろうか?
嫌がりこそしないが、彼に囚われてしまうような不安が胸を包んでいく。
涙目のまま、不安そうに見つめて問いかける言葉。
失礼なのかもしれないけれど、言わずしていられなかった。
ナルラ > 「どこで産まれようが、何者であろうが、私が欲していることには変わりがない」
そのまま潤んでくる彼女の瞳、そして不意に彼女の唇を優しく奪う
「それに関しては無理矢理に拘束するつもりはない
私の子を産む可能性を持つ、それだけで十分だ。
何よりリーゼロッテ、今のお前によって支えられている者
救われている者が多いことは私自身が判っている。
私が求めるときに、その身を委ねてくれればいい
それが叶うなら、私は極力お前に力を貸そう……
お前を必要とする者達の手助けをしてやろう」
そう彼女に逃げ道を用意し、囁くように口説きながら、
衣服越しに彼女の身体を弄り始める。
小さな胸、そして腹部、やさしい手付きで彼女の身体を撫でていく。
リーゼロッテ > 誰であろうと変わらない。
そんな身分を気にしない言葉に、本気なのだろうかと思わされているうちに唇が重なった。
あっという間のことに硬直しつつも、突き放すことはしない。
それで今回の話が終わってしまったら…と、そんな心配もあるからで。
赤い頬のまま、囁かれる言葉に耳を傾ける。
今後引き受けられた先に頼るとなっても、戦争という不確かを知ってしまった。
彼の存在は一種の確かなるものなのだろう。
自分がガマンすればいい、そうすれば…だけれど、どうしても一つだけ…譲れないものがあった。
それが心を苦しめて、鈍痛を響かせ、恥じらいの瞳から涙が伝う。
「…もし、私が…たった一人だけ、愛したいって…人が、できてもですか?」
少女だけが愛して、少女だけを愛する人。
今はいないけれど、一瞬だけ初恋の人が浮かんだ。
乙女らしい心の揺れ動きも許されるのだろうか、それが一番の心配。
なだらかな丘は浅くしか指を沈められない小さなもの、緊張と不安が心音を高めていくのを伝えるだろう。
腹部を撫でられれば、ビクッとしつつもされるがまま、不安そうに彼を見つめるだけ。
ナルラ > 手の中に感じる少女の小さな震え。
怯え、不安、そういった感情が彼の中に伝わってくる。
彼女の心を彼の持つ力で書き換えるなら、手に入れるのは容易いだろう。
だがそういうことはしない、彼が欲しいのは言いなり人形ではないのだから。
彼女の流す涙、彼女の言葉にする訴え、彼女の心のなかには生きているのだ
あの銃の送り主が今もなお強く。
「そうだな、そうなった時はしょうがない、引き際を見極めるのも王に至る者の勤めだ
祝福を持って送り出そう、ただその相手がお前を泣かすのなら私はそいつを許さんがな」
そう彼女はまだ若い、彼は幼少の頃から見ているし知っている
束縛された女性たちの壊れるさまを
だからせめて、正妻でないものには、選択する自由を与えるべきだろは思っている。
「だが今は、俺に委ねてくれるか?」
返事を聞く前にもう一度唇を重ねる。
彼女の小さな胸に再び手が戻れば、優しく撫でるように揉み、
その先端を指で探れば、いじめ始める。
リーゼロッテ > その時が来たならばと、引っかかる部分が解けていけば安堵の息をこぼす。
自分を貪り尽くすだけではないと分かると、少しずつ安心して、笑みで解れていく。
「……それなら、わかりました。ふふっ、怒っちゃうのをダメとはいわないですけど、あまり乱暴しないであげてくださいね?」
くすっと微笑みながら冗談じみた言葉が言えるぐらいには、落ち着いたようだ。
浮かべていた涙は、まだ頬を伝うものの、雰囲気も声もいつもの明るさが戻っていく。
問いかけの言葉には、小さく頷いて唇を奪われていく。
行きどころを失った両手を自分の膝の上へと移し、ぎゅっとスカートの裾を握る。
房が撫でられ、揉まれていくと こそばゆさ と淡く甘い痺れにピクンと体が震えていく。
口吻からの愛撫と、優しい流れに体が彼の手を受け入れていき、先端に触れられると ひぅ と、引きつった様な甘い吐息が溢れてしまい、一気に真っ赤になって唇を離す。
「ぁ、あの……ここじゃなくて…」
誰かが来てしまうような話し合いの場では、僅かな声で気づかれてしまいそう。
場所を変えて欲しい なんて、受け入れるような言葉を言うのには恥ずかしい。
口元に手を添えて、恥じらいのままに視線をそらしてしまう。
ナルラ > 「まあ、善処はしよう……まあ、私の妾になるのなら、一応それなりの支援を行わないとな」
そう言って笑みを浮かべれば、彼女の所属する傭兵団への支援が実質確定したのである。
参謀はここまで見越していただろうか?
「そうだな、私の私室……寝室の方なら邪魔も入るまい」
彼女が安堵の笑みを浮かべてから、こちらの手の動きに合わせて甘ったるい声が漏れ出しているのが判る。
直接的なことを言うのに、恥じらいを見せる彼女の姿はまた愛らしい。
「でも恥ずかしがるのは良いが、そういえば一つ言い忘れていたな……ここの温泉は混浴だぞ」
そう言いながら、彼女の手を取りながら歩幅を合わせ私室へとエスコートしていく
部屋の中は、大きなキングサイズのベッドが鎮座しており
否応もなく、これからすることを連想させるだろうか。
リーゼロッテ > 善処するといわれれば、微笑みのままに ありがとうございます と嬉しそうに答える。
少女も護送の話だけと思っていただけに、この申し出は予想外のことで…皆の前で普通でいられるかなと、これからが心配。
部屋を移そうと言葉がかかれば、真っ赤なままに小さく頷き、その手を引かれていく。
こうして歩く先で何をするのか、そう思うと心臓が高鳴り、羞恥が深まって頬の熱が引かない。
「こ、混浴…っ? そ、それじゃ入れない…ですよ」
場所がそうだからといって、男の前に裸を晒せるほど、少女は擦れていない。
部屋に辿り着くと、一人で寝るには大きすぎるベッドが目に飛び込む。
真っ赤なままにそこから視線を反らし、少しだけ手を握る指に力が入ったのが分かるかもしれない。
ナルラ > 力の入る手を優しく握り返す
そのまま軽い少女を押し倒すように、彼女をベッドに寝かせれば男は覆いかぶさっていく
「なんなら時間を区切って貸し切りにしようか? 一緒に入らんか?」
そう尋ねながら彼女の衣服のボタンに手をかける、
ボタンの一つ一つ、ゆっくりと外していき、その都度彼女の頬や唇をついばむようにキスをする。
「一応聞くが、経験の方は?」
そう尋ねながら、男は衣服を脱いでいく
無粋な質問ではあるが、彼女がちゃんとやり方を知っているか
心配になって聞いている。
リーゼロッテ > されるがままにベッドへ押し倒されていく。
可愛らしい装飾の施された服の裾がベッドに広がり、重なるように薄茶の長髪が散っていく。
「そう…ですね、その方が」
沢山の視線に晒されるよりはいいと、頷いていく。
ボタンを解こうとする手に、ビクリと震えると甘ったるい口吻にピンと体を硬直させて受け止めていく。
恥ずかしいと顔に浮かぶ表情、頬の紅は消えずに強まるばかり。
ボタンを解く手へ、待ってというように手のひらを重ねてしまうのは、無意識の行動。
「……あり、ます。でも…体質、みたいで…傷つきやすいです」
彼のたくましい体つきを見上げながら、途絶え途絶えに答えた。
初めてを過ごした後、血が止まらなくて自身で治癒魔法を施したのだが…傷口同士が癒着してしまう。
前ほどの狭さはそれでも無くなったはずだが、乱暴に貫けば、鮮血と共に傷が開くはず。
そんな最近のことを思い出しつつ、視線が重ねれば、照れ隠しに恥じらいながら笑うだろう。