2015/11/26 のログ
ご案内:「◇「ティルヒア動乱」 南海」にアルバトロスさんが現れました。<補足:全身を覆う黒い鎧。 中は最低限身体を覆うような布の服。>
ご案内:「◇「ティルヒア動乱」 南海」からアルバトロスさんが去りました。<補足:全身を覆う黒い鎧。 中は最低限身体を覆うような布の服。>
ご案内:「南海 (オリアーブ海)」にアルバトロスさんが現れました。<補足:全身を覆う黒い鎧。 中は最低限身体を覆うような布の服。>
アルバトロス > オリアーブ海。
ティルヒアがあるオリアーブ島と王都のある島の間にある南の海。
既に陽は沈み、月明かりが海の水面を照らす以外の灯りは無く、文字通り漆黒の海となっている。
その海を裂くように波立ててオリアーブ島へと向かう影がある。それは、船ではなかった。
「………。」
海の魔物…鯨のような姿をした魔物、ケートスの背に乗った男が居る。
厳密には、この魔物は魔物ではなく霊獣と呼んでいる。霊獣の鐘で呼んだケートスに乗って、海を進んでいた。
アルバトロス > 運が良いのか悪いのか、遠くの方で戦を始めている両軍の船には気付かれることなく海を進んでいく。
船の一隻であるならば、気付かれていたかもしれないが魔物、それも身体をほぼ海中に沈めた状態だ。
人が海の上を生身で渡っている、と言っても錯覚だと一蹴されているのかもしれない。
「見えてきたな。」
やがて前方に見え始めるオリアーブ島。
何処へ着けるべきだろうかと、考え始める。
アルバトロス > 軍隊などにも所属していない立場で、わざわざ船の近くに上陸するというもの間抜けな話だと、島をぐるりと回りながら両軍に気付かれない場所を探す。やがて、丁度良い場所を見つければ、そこへケートスを近づけて島へと上陸する。そのまま、此処で待たせるわけもなくケートスを送り返せば、暗闇の中で遥か遠くに影だけ見える山へ視線を向ける。地図で言うと、島の南に上陸したようで。
「…ング=ラネク山か。」
話によれば魔力の秘められた鉱石が眠るらしい。ならば、向かってみるのも悪くは無いだろう。
そう判断した男は、一先ず身を隠せる場所を探すために歩き始めた。休息がとれそうな場所を見つければ、身体を休めてから山へと向かうのだった。
ご案内:「南海 (オリアーブ海)」からアルバトロスさんが去りました。<補足:全身を覆う黒い鎧。 中は最低限身体を覆うような布の服。>
ご案内:「オリアーブ海 ング=ラネク山」にアルバトロスさんが現れました。<補足:全身を覆う黒い鎧。 中は最低限身体を覆うような布の服。>
ご案内:「オリアーブ海 ング=ラネク山」からアルバトロスさんが去りました。<補足:全身を覆う黒い鎧。 中は最低限身体を覆うような布の服。>
ご案内:「オリアーブ島 ング=ラネク山」にアルバトロスさんが現れました。<補足:全身を覆う黒い鎧。 中は最低限身体を覆うような布の服。>
アルバトロス > オリアーブ島、ング=ラネク山。
大量の魔導機械や魔力の秘められた鉱石が発見されている山で、その価値は非常に高く、狙う者は多い。
その山の中の上空を飛ぶ一匹の巨大な獣の姿があった。それはグリフォン…魔獣と称されるだろう魔族の一種。
ただ、普通の魔獣と違う点を挙げるならば、厳密に言うと霊獣と呼ばれるものということ。
「………あそこだな。」
その獣の背に乗り、望遠鏡で山の様子を観察する鎧姿の男が居た。
手っ取り早く、鉱石を入手するには上から鉱山を見つけるのが早い。そう考えてのこと。
鉱山の入り口を見つければ、そこへ向かう。ある程度の高さから飛び降りて着地し、周りを窺う。
アルバトロス > どうやら、見張りの兵士は居ないらしい。それならばそれで好都合というもの。
上空に対空しているグリフォンを戻して、自分は鉱山の中へと入っていく。
僅かに足元を照らす光を頼りに、鉱山の奥へと進んでいく。途中、鉱石の欠片を見つけるが…如何せん、小さい。
恐らく、役に立たないだろうと判断されて捨てられているのだろう。
「………。」
外に居なかったから言って、中に居ないとは限らない。
何が出てきても良いように、警戒はしておく。そうしている内に、行き止まりまで到着してしまった。
アルバトロス > 「…はずれか。」
あるのは重苦しい岩壁と、放置されたツルハシのみ。
大方、作業していた男も戦に駆り出されたのだろうと男は考える。
このまま回れ右をして別の鉱山を探すという手もありだが、はずれという可能性を考慮すると即断できない。
「………ふん。」
男がツルハシを手に取る。少し掘ってみるというのも悪くは無いだろう。
剣を振るように、ツルハシを岩壁に突き立てる。崩れ落ちる塊に鉱石が無いかを確認しながら一心不乱に掘り続ける。
ご案内:「オリアーブ島 ング=ラネク山」にヘレボルスさんが現れました。<補足:20代後半/173cm/軽装/革の胴当て、小手、脛当て、腿丈のブーツ>
ヘレボルス > アルバトロスのツルハシの先が岩を削ると、岩の中から悲鳴が響く。
ぎえッ、という、驚きの声。
……ややあって、アルバトロスの傍ら――男には到底通れそうもない岩壁の隙間から、古くひしゃげたカンテラがにゅっと出てくる。
それが地面にがつりと置かれて、続いて細い足、上体が岩の出っ張りに引っかかり、腕を支えにして頭を引っこ抜く。
現れたのは、白金のシニヨンを無残に乱した、泥だらけの若者だ。
柄が中途でへし折れたツルハシを携えて、片手にはその拳より一回り大きな石が掴まれている。
「びッ……くりしたァ。急にすげー音すんだもん。
お前のツルハシか」
整った面差しを台無しにする仏頂面で、げふん、と咳込む。
アルバトロスの鎧姿を、上から下までじろじろと眺め回した。
「さすが戦中だな。
今どきの鉱夫は、そんな物々しい格好で採掘するのか」
アルバトロス > 「………ッ!?」
ツルハシを突き立てた瞬間、岩の中から悲鳴が聞こえた。自分独りしか居ないだろう空間に、自分以外の人物の声が聞こえた。
流石の男も取り乱したようにツルハシを手放し、剣の柄を握り抜剣の構えを取る。
やがて、先ほどまで存在にも気付かなかった岩の隙間からカンテラが出てくる。続けて、人間のと思われる細い脚。
少し後に上体が出て、頭が出てくる。石を持っているようだが、それよりも気に掛けることがある。
「…そうだが。生憎だが、俺は炭鉱夫ではない。」
じろじろと仏頂面で眺めてくる相手を兜の奥から相手を見据える。
ヘレボルス > 鼻を啜る。色白の目元に隈を浮かべ、薬物中毒者であることが知れる胡乱な眼差し。
右手に掴んだ石が、若者の足元に置かれたカンテラからの光に、ちらりと澄んだ光を返した。
魔術を秘めた鉱物であることの証だ。
「何だァ、お前も余所者か。この辺はもう、掘られ尽くしてるみてーだぜ。
(自分が潜っていた穴を一瞥し、)僕が入ってた奥は……とてもじゃないが、狭すぎて散々だったな」
採ってきた石をこれ見よがしにアルバトロスへ見せつけて、その表面に口づける。
「それじゃあ、あんたは一攫千金狙いの人?
僕はそうだ」
ひどくだらしのない、緩んだ笑み。
その顔も声も、印象は男とも女ともつかず曖昧だ。
アルバトロス > 鼻を啜る相手の顔を見る。目元には隈、眼差しは何処か不安定なもの。
お世辞にも健康とは言い難い風貌だ。肉体的、精神的な疲労か、それとも別の何か…薬物の影響かと男は推測する。
だが、カンテラの光を反射したものに視線は直ぐに移る。自分の求める、魔力を秘めた鉱石だと見ただけで分かった。
「…あぁ、そうだ。だが…まだ残っている可能性はあるようだな。」
掘られ尽くされていると口にし、自慢するように見せつけてくる相手に答えながら、岩壁へ顔を向ける。
「俺は…それがどのようなものか、何に使えるか…それを知りたい。それだけだ。」
金になるなら、それも良し。だが、それ以外の使い方が出来るのであれば、見てみたい。そう答える。
だらしない笑みを浮かべる相手を見る。はっきりとした性別が掴みにくいが…今は置いておく。
再び、ツルハシを手にとって、岩を掘り始める。何度も何度も、出るまで止めないと言わんばかりの勢いだった
ヘレボルス > 立ち姿からしてふらついて、どことなく危うい。
兜で覆われた顔が岩壁へ向くのを見ながら、にまにまと緩んだ唇の皮を弄る。血が滲む。
『知りたい』という言葉に、へえ、と笑い交じりの声を零した。
「金にする以外に?マジメな人だね、お兄さん……でいいのかなァ?
まさかその鎧の下、カラッポじゃないよな」
岩の隙間に隠されていた、私物と思しき長剣を引っ張り出してくる。
ツルハシを振るうアルバトロスの傍らへ、気怠げに腰を下ろした。
「で?知ってどうすんのさ。
今の時代、知識で腹は膨れねーし、出世も出来ないでしょ」
取り立てて嗤うでもなく、単なる疑問。
胡坐を掻いた足の中へ、石をすっぽりと収める。