2015/12/26 のログ
ご案内:「オリアーブ島 ング=ラネク山」にタマモさんが現れました。<補足:名簿参照。>
タマモ > 少女は今、ング=ラネク山にある採掘場の一つに居た。
勘を頼りに、一番何かありそうな場所を選んできた、つもりだ。
本当ならばすでに王国の管理下に置かれる事にあったこの場所、見張りなり監視なり置かれていたはずなのだが…その者達の姿は無い。
張り倒したりした訳ではない、人払いを張って大人しく離れて貰っていた。
少女の勘は非常に鋭い、奥へ奥へと足を踏み入れれば…まだ強い魔力を宿す魔術鉱石がいくつも存在する地帯へと到着した。
ごそごそと取り出す、己の持っていた魔術鉱石もぽいっと地面に放る。
いまだに何の手掛かりも見付からぬ帰還手段、正直、正確に戻れる手が見付かるかは絶望的だ。
ならば、最悪はこの地に身を落ち着ける事になるだろう。
それを考えると、この地に存在する者達が持つ魔力というものを身に付けておく必要がある。
今までは魔力を持たぬ、感じぬ事をそこまで深くは感じていなかったが…
そうするとなれば話は別だ、その為に、こうして来た。
力を糧として喰らい、己の力にするのもまた能力の一つ。
ここに眠る力とは…魔力そのものだ。
魔力自体は手にしていた魔術鉱石を使い、それなりに理解はした…つもりである。
ゆっくりと目を閉じ、その身を屈めると…本来の姿へと変貌する。
狐の姿となった少女は意識を集中する、この姿でそれを必要とする行為…相当な力である。
じわりじわりと目に見えぬ力の流れ…己の居るこの場所を中心に、ング=ラネク山の広々とした地域から力が集められていく。
その集められていく力を…喰らう。
喰らうとはいっても、こう、何かを直接食べるかのような仕草は必要ない。
じっとしているだけだ。
タマモ > 魔力を喰らうとは言っても、さすがにこの地に眠る魔力全てを…それはさすがに止めておく。
切っ掛けになれば良い、己が魔力を宿す。
まだこの国を管理下に置く事が決定してそう日は経っていない。
ちゃんとした管理体制をとり始めるのは、もう少し先の話だろう。
それを狙っての行為。
この地に生きる者達にとっては、はた迷惑な事だろう。
だが、人に直接影響を与える訳ではない。
まだ見知られておらぬ力を、己が得るだけだ。
広がっていく力を喰らう能力、それはすでにング=ラネク山全体に広がっていた。
長い…本当に長い時間、それは続いていく。
それを喰らい続ければ、己に確かに宿る今まで持っていたのとは別の力を感じ始めてくる。
なるほど、これが魔力というものか。
少女であった者は理解した。
タマモ > 己の身に宿す魔力、それの働きをどうするのか、それを今度は考える。
今、足りないもの。
まだ喰らい続ける中、それを別に考え、宿す力に変化を加えていく。
別にすぐに決める必要もない。
まだこうしている時間が必要だ、その間に決めれば良い。
ング=ラネク山の中央にある採掘場、静寂が支配する中、それはまだしばらくは続けられる事であって…
ご案内:「オリアーブ島 ング=ラネク山」からタマモさんが去りました。<補足:名簿参照。>