2015/12/21 のログ
イーゴリ > 何故って?通りやすそうな隙間があれば通るのが生き物の性よ。
口にはすまいが恥ずかしげも申し訳なさそうな様子も無い、堂々たる狼である。
続く台詞には再びフスッと鼻で笑い
「おぬしは中々に可愛げのある奴だの。面白かったぞ。」
特に干し肉を無下にされた時の様子は表現のしがたい楽しさがあった。
男の背後――彼が振り向けば、その背に崖がある、と言う状態に交換した位置へと脚を据え、地に腰を落ち着ける。
そうして双眸を弧に歪めては、再び首を傾げて見せ。
「なあに、気にしてはおらンさ。此方こそおちょくって悪かったなァ。
何せ、話しかけられなかったもんだからの。」
アシュトン > イラッ
(再び鼻で笑われて、また口に出る。
相手に人間と同等、或いはそれ以上の思考能力が有ったと分かればなおさらだ)
趣味が悪いな。
次からはもう少し、可愛げが無くなるように善処するさ。
弄りまわされて、真剣に悩んでた俺が馬鹿らしい。
(溜息一つと零せば、緩くと顔を横に振り。
位置は逆となったが……先ほどのやり取りよりも、寧ろ緊張感は薄い。
警戒は、別の話であるが。
むしろ、崖が有るからと言って此方に都合が悪いとは限らないのだ)
本当に可愛げの無いヤツだな。
(対照となる言い返しに、眉が小さくと動いて)
飼い犬なら兎も角、狼に話しかける人間はそうそういねぇよ。
んで、こんな陸地の端っこで、一体何やってたんだい?
ティルヒアの騒乱なら、もうちょっとアッチだろ。
(ちょいちょいと、それと思わしき方角を指さす。
どうも見たところ、この辺りには本当と何も無さそうだ)
イーゴリ > 「褒め言葉として受け取っておこうかのー。
はっは。なぁに、おぬしはその儘が良いんじゃないかね。あいされじょーずとか、そんな感じの。」
青年の言を気にした様子は皆無。それ所か、あっさり笑い飛ばす始末。
その上、重ねる言葉は適当そのもので真剣味など、これっぽっちも無いのが男にも伝わるだろう。
そうする間も尾はふさり、と揺れて地を擦り。
「いやなに、散策も飽いたでな。そろそろ塒にでも戻ろうかとね、海の具合を見とったのさ。」
先の台詞にはそうさなあ、だなんて鷹揚とした調子で相槌を打ちつ、繋げた返答。
そも、己はこの諍いには興味がない。――旨味のお零れを預かろうか、とは思っていたが。
アシュトン > 褒めてねーけどな。
そしてそのセリフは、絶対俺を褒めてる訳じゃないよな。
なんかもうそれっぽく適当に言ってみました、って感じだよな。
寧ろ狼は犬の仲間なんだから、お前があいされじょーずになれよ。
(ぬーっと、唸り声を盛らすと、突っ込みの声を繋げ。
とんとんとんとんと、つま先で地面を叩いた)
ふーん、寝床に行く前に夜の海を眺めるとは、意外と感傷的だな。
ま、俺としてもお前に余計な干渉をする心算はないんでな、戻るってんなら好きにすればいいが。
(片目を浅く閉じると、片手をひらりと翻し)
どちらにせよ、ティルヒアに近づかない方がいいのは確かだろうな。
聞いた話じゃ、人間も魔族も関係なく襲う化け物が現れただの。
空で怪物が争ってるの。
ロクな話を聞かんしな。
(そう口にして、思わずため息が漏れる。
そのロクな話を聞かない場所に、行かねばならなくなってしまったのだが)
イーゴリ > 「そんなこたァないさ。褒めとるに決まってンだろうにぃー。」
狼然とした真顔で否定した。キリっと凛々しい顔である。
然しながらも告げる言葉は相変わらずユルッユル。最後なんてワザとらしく語尾を伸ばすと言う芸当まで見せた。
打てば響くと言うのはこう言う事なのだろう。これも口にはしないけれど。
「そうじゃろ、そうじゃろ。俺は情緒の分かる狼だからのー。
―――ふむ。」
からりとした笑い声を上げながら、楽し気に嘯いていたのも束の間、男の口から出た台詞に、吐息めいた相槌が出る。
てしん、てしん、と尾が地を叩く。数秒、間を空けてからゆるりと口が開き。
「して、おぬしはその物騒な場所に来た、と。物好きなのか哀れなのか、どっちなンかね。」
アシュトン > 嘘つけ、表情は兎も角セリフと態度が雄弁に語ってるじゃないか。
それに何だよ、『にぃー』って。
狼から子猫にでも転生したのか、今、この場で。
(無駄に凛々しい顔をした狼を、人差し指で思いっきり指さす。
人と狼で謎のコントが繰り広げられている気がするが、余り考えても仕方がない)
自分で言うのか、それを。
干し肉蹴り飛ばすとか、狼的な情緒は欠けてるみたいだがな。
(まだ若干根に持っていた模様。
ややと半眼になっていた)
本当はなっ、もう少し落ち着いた頃に行く心算だったんだがなっ
クソ依頼主がなっ、強引に飛ばしてきやがったんだよなっ!!
というか、俺が落っこちてきた時にここに居たんだから、大体の話は聞こえてただろ。
(クソ魔術士への怒りを吐き出しながら、両者入れ替えとなり、元々狼が居た辺りの地面を指さした)
そういう意味では哀れな部類に入るんだろうが。
仕事は仕事だ、やることやって帰って、金をふんだくるとするさ。
(やだやだ、とばかりに。
恐らくは地獄の様そうを呈しているであろう、ティルヒアの方角を眺めた)
イーゴリ > 男の指摘には、キョトン、と何のことだか分かりません、みたいに赤い瞳をまん丸くさせて見せる。
表情豊かな顔面を披露した。否、し尽くした。
「育ちが良いもんでなア、地面に落ちた物は食わんのだわ。」
しれり。嘘である。仕留めた動物等は生でペロリである。
徹頭徹尾、男をおちょくり倒そうと言う気概を秘め――秘めていた筈が、続いた男の言が、余りにも荒ぶっていたものだから、一瞬、ちょっとだけ怯んだ。おお、とやや押され気味に相槌が。
「まあ、聞こえておったがの。もしかしたらそう言う逆境に興奮する性質かもしれンだろ?
―――そう言う性質じゃあ無かったみてェだけども。」
被虐嗜好疑惑をさらりと宣ったが、悪気はないのだ、悪気は。
ややあって、後ろ足を伸ばしてお座り状態を解除しては男の動作に釣られるよう、その視線の先を眼が負う。ふんす、と緩い呼気を逃がし。
「死なン程度に儲けてくるが良い。まあ、今ンとこは都に入らなけりゃ、死なん程度には儲けられるンじゃあなかろうかねェ。」
アシュトン > おのれ、貴様そこでとぼけるのか。
(行き場を無くした指先が、虚空を突いたりひっこめたりを数度と繰り返す)
狼が地面に落ちたモノ食わなくて、どうやって食事するってんだよ。
ふん、そりゃそりゃぁ高貴な生まれなようで、申し訳ありませんでしたね。
(もう一枚干し肉を懐から取り出すと、相手の鼻先辺りで上下にヒラヒラと揺らす)
そんな生きるか死ぬかの状況で興奮せんよ。
俺が本当に興奮するのは、女を抱くとき位なモンだ。
逆境とか勘弁願いたいな、全部予定通りに進むのが一番だ。
(まぁ早速逆境にブッ込まれた訳であるが。
思い返せば頭痛に、眉間を指先でおさえた)
残念ながら、依頼主の意向でな、都に入らなければ仕事にならん。
ま、死なない程度というのは同意するところだから、上手くやるとするさ。
ってか、装備送ってるのおせぇなおい!
(微かに自嘲気味な笑みを浮かべた後、空を見上げ。
未だ変化を表さない頭上へと、文句と抗議を述べる)
イーゴリ > 「ナイフとフォークでに決まっとろうが。」
再びしれっと。今、自分が狼の姿だと言う事を分かっていての、真顔での発言。
愚か者、だなんて言いたげな様子である。
鼻先でひらつかせられる干し肉は、男の手事片手でベシッと叩き落してしまおう。
「無難だのー。―――ま、早速破綻しとるみたいだがの。はっはっは!」
不服そうな声音で紡いだものの、都入りしなければならない、と分かれば相も変わらず憚らぬ調子で哄笑を上げた。
男が悲痛そうならまだしも、自嘲気味な笑みを浮かべているとは言え余裕そうなものだから、つい。
然し、装備品の到着が遅いらしい相手。ふむ、と一つ言を逃がしては再び真顔を浮かべ――
「これはもしや計画的殺人計画なンじゃ…?」
アシュトン > その手でナイフとフォーク持てるのかよ。
お爺ちゃんかお婆ちゃんかはしらんが、もーろくしてんのか。
(真顔に対し、こいつボケてんのかって言葉を張り付けたような表情を返し)
――あぁ、俺の大事な食糧!!
おのれ、もうやらん……っ
(一度ならず二度までもである。
装備がやってくれば問題はないのだが、現状では数少ない食べ物だ。
地面に落ちた干し肉を眺めた後、恨みったらしい視線を狼にへと注ぐ)
冒険者や傭兵の仕事ってのは、危険になる前に上手くこなすのが一番だ。
んで、その危険になるまでの余裕が、腕の良し悪しにもなる。
つまり、どれだけ無難にこなせるのかが大事ってね。
――……全力で笑いごとじゃないがな。
(眉をひそめて、ため息を零す。
そりゃま、それなりに上手く立ち回って逃げ帰る位の自身はある。
が、やっぱり敢えてそんな混沌とした鉄火場には、近づきたくない訳でもあって)
おいやめろ。
(思わず真顔になる)
流石にクソ魔術士と言えども、そんな事は…………
(考える、間)
やりかねないね!!
(狼に同意を示した)
もっとも、装備来なかったらこのまま王都まで帰るがな。
(仕事をするしない以前の問題だ)
イーゴリ > 「失礼だのー、生涯現役ぴっちぴっちだってェんだわ。」
言葉の選択が酷い。
勿論、この手ではナイフとフォークが持てないのは誠に遺憾ながら事実な訳で、持てる、なんて嘘は言えないのだが。
干し肉への男の悲痛な叫び。もうやらん、と言われればしれーっとした様子を継続。
恨みの籠った視線も何のその、で、太々しい事この上ない。
「――ああ、アレか。
おぬし、強くなりたいとか自分の限界が知りたいとか、そのテじゃないんだな。」
得心がいった。後の言は聞いているのかいないのか、頭が上下に揺れて一人納得した様子。
ならば尚更、矢張り哀れな冒険者である立場を確立してしまった男に、憐憫の眼差しが狼から注がれる事になるのだろう。
然も、ここに送り込んだらしい魔術師が計画的殺人を遣りかねないと当人の口から聞こえれば尚更だ。
次ぐ言に、はた、と瞳を瞬かせ、男の周囲へと視線を巡らせる。
「――――…帰るアシはあるのかね。」
どこぞから飛ばされてきた男に、この孤島から脱出する術があるのか、と。
アシュトン > 言語の選びが気持ち古いぞ、というか生涯現役なんて言うのは往々にして無理してる老人なんだがな。
(本当に?とばかりに疑わしく思う視線を注ぎ込む。
はっきりいって、信じてない感満載だ)
冒険者やら傭兵なりたてのヤツには、そういうのも多いがな。
大体、そのテの奴らは何処かで野タレ死んでるのが世の常さ。
生物として捩子の外れた英雄の方々は、別だろうがな。
『無茶や無理をせず、自分の生き残れる方法をしっかり身につけろ』ってのが、死んだ爺さんの口癖だ。
(冷めている、とはまた少し違うのだが。
少なくとも、死ににいくような事に興味は無い。
現実的、と言えばそれがちかいのだろうか)
……何か狼に憐みの視線を向けられている気がする。
(だがしかし、他人事ではないのであった)
帰り?
王国軍は船で来てるんだろ?
仕事ついでに軍の手伝いもちょいちょいとする心算だからな。
撤収組に混ぜて貰って、海を渡るとするさ。
或いは、金でも払えば傭兵を運んできた船にも乗れるだろうしな。
(ティルヒア側じゃなくて、俺はそっち側ね、と付け足しつつ。
まぁ最悪、魔術師に手紙でも送れば帰りを用意してくれるだろう。
計画的殺人でなければ、だが)
(しかし。
やべぇ、本当忘れてるのか、殺人計画なのかと疑い始めた頃合いだ。
空にまた不思議な渦が現れて。
ペッ、とばかり。
無造作に一抱えほど有る革布の包みが飛び出してくる)
やっとか、遅いっつーの!
(相変わらずさっさと消えてしまった転移の穴に文句を言いながら、両手で受け取り。
結び目を解き始め)
やっぱり、一式揃うと落ち着くな。
もっとも……お陰で本当に行かざるを得なくなった訳だが。
(ちゃっちゃと帰ってしまう計画は、脆くも崩れ去ってしまった。
解いた内側は、ポケットや、モノを差し込むような細工がされており。
それぞれに、ナイフやら小道具やら瓶やら金属筒やら、ずらりずらりと備えられ。
弓や革製の篭手や胸当てまで吊るされている。
一度翻せばマントのように身に纏い、隅についた紐で体に結び付け。
本来はモノをロングコートの内側に移すのだが、今は間に合わせという事だ。
軽装の時に比べれば、それなりに格好もつくだろう)
イーゴリ > 「失礼な若造め、今度気が向いたら痛い目に遭わせてやらァ。」
今はもう帰宅気分だからちょっと。そんな一言を告げつ、
「堅実ってェのは良い事だ。美徳だ。誉れ高い事だ。
――お前サンの祖父君は良い先人だったんだねェ。」
無茶無謀に走る事を良しとはしているが、生きる事に堅実になる事もまた同等だ。
鷹揚と口にすればはたり、と尾が数度左右に揺れた。
微かに喉を鳴らした笑い声を洩らして。
「―――ふむ。まあ、なんだ。乗れると、いいの?」
そうして宣ったのは男の不安を煽るような、そんな台詞。
そっと視線を外しながら告げた。
然し、己の児戯は奇しくもならなかったらしい。空へと浮かぶ奇妙な穴から吐き出される荷物。
解かれる荷物の中身を興味深そうに見詰め、それを装備していく様を眺めやる。
「まあ、死なない程度に稼いどいで。」
確りと、冒険者然とでも言えば良いのだろうか、装備を揃えた男の姿を眺めながら、先と同じ言を紡いだ。
暫くもすれば、ティルヒアの都へと向かうのだろう男を見送った後、己も海を渡って王国への長い道程を進みだそう――。
ご案内:「南海を臨む崖」からイーゴリさんが去りました。
アシュトン > 気が向かない事を祈ってるよ、一銭の特にもならんしな。
もっとも、其方が痛い目を見る事になるかもしれんがな。
(返して挑発気味に、口の端をわざとらしく上げる)
俺と同業だったがな、80過ぎても、文字通りに生涯現役って奴だな。
最後はベッドの上で大往生さ。
育ての親でもあり、師匠でもあり、尊敬も憧れもしているよ。
(口元、思い出してか緩くと弧をえがいた。
有体に言えば、目標、という奴だ)
……何その不穏なセリフ、ヤメロよ。
(嫌な気しかしない。
まぁ無事にというかなんというか、幸か不幸か、荷物はちゃんと届いたのだが)
当然だ。
ま、其方ももーろくしないように、達者でいることだ。
(去り際にと一言付け加えれば、マントを翻し。
コンパスで方角を確認すれば、都にへと歩いてゆく。
一先ずは何処か野営した後に、日が上ってから、さて、本格的に地獄の鍋に挑むとしようか)
ご案内:「南海を臨む崖」からアシュトンさんが去りました。<補足:フード付ロングコート、装備少々>
ご案内:「オリアーブ島 ヤス湖」にタマモさんが現れました。<補足:名簿参照。>
タマモ > 誰も居ない湖の畔、ゆらりと人影が姿を現し…かくんと膝が折れ、その場に座り込んだ。
その姿はところどころに傷跡を付けてはいるも、幸いにも致命傷となるようなものは見られなかった。
本来の姿のままだったら間違いなく致命傷だったかもしれない。
とはいえ…痛みに弱い少女にとっては、そこまでの傷でなくてもそうは耐えれないのだ。
事が終わり、その場に居た少女は白き龍やその家臣達がどうなったのかをじかに見ていた。
止めようにも止めれない雰囲気、そんなものがあったから、ただ見ていただけだった。
それだけに、誰かが来ると感じた途端に転移をしてしまった。
問われた時にどう答えたら良いのか分からなかったし…この姿をあまり見せたくはなかった、というのもある。
痛い、言葉を発せ無いほどの痛み。
じっと休んでいれば、そうもかからずに治るだろう。
でも、その間はやはり痛いのだ。
今、この場所なら誰も来ないだろう…そう思い、適当な樹木の幹へと這い寄ると、身を預けるように凭れかかる。
タマモ > 「………痛い…のぅ…」
ぽつりと呟き、改めて己の体を見てみる。
直撃はなかったものの、何発かは体を掠め、その部分に傷を残している。
それだけでもこの傷だ、あんなものの直撃を受けていたらどうなっていたかと思うとぞっとする。
なるほど、あれが神の力ってものなのか…痛みにぼーっとしている思考の片隅で考えていた。
ゆっくりと目を閉じ、体の力を抜く。
どれくらい休めばこの痛みが引くのだろう…はっきりとは分からない。
でも、このまま休むくらいしか、今の自分には出来ないのだから仕方ない。
我ながら情けない姿である、と思う。
タマモ > …しかし、頭の中で考えているものには別の事もあった。
頑張った、自分は結構頑張った、なのにこの仕打ちとかあの神とやらどういう事?
というか、タイミング悪い、もっと早く出てこれば良いのに何をもったいぶっていたんだろう?
そんな、悪態つきまくりな状態であったとかどうとか。
何はともあれ、これで終わった。
まずは、体が治った後の事を少しは考えないと…
いまだに戻る手段は見付からない。
それが見付かるのにどれくらいかかるのか。
それまでどうやって生活していくのか。
地味に問題は山積みである。
ご案内:「オリアーブ島 ヤス湖」にアシュトンさんが現れました。<補足:フード付ロングコート、装備少々>
アシュトン > さて、残党を探しに来たはいいものの、っと。
(結局、一番手っ取り早く入ったのは、周囲の偵察任務だった。
適材適所である。
ティルヒアの周囲から範囲を広げ、気が付いた頃には湖の辺りまで来ていたのだけれど)
さーすがにコッチには居ないか。
湖で視界が開けているし、大人数で動くには適さないだろうな。
(最小限の足音で駆け抜けてゆけば、風にロングコートがなびく。
フードやらスカーフで顔は隠れているのだが、ゴーグルの奥にある瞳は、周囲を細やかに見渡していた)