2015/12/04 のログ
ご案内:「◇「ティルヒア動乱」設定自由部屋2」にアルヴァニアさんが現れました。
アルヴァニア > 渓谷の中、幾らか開けた合間に建てた陣幕。
周囲は比較的疲労が少なく、鋭気もある面子が交代で見張ってはいるが、それなりに長い期間での戦闘が続いた事もあって通常通り、とはいかない。
幾つかの幕の中、他の物よりも小振りな其処には隊長である女自身と副隊長だけがいる。
外には見張りが2人立ってはいるが。

「――まあ、ここらが潮時よねえ。」

軽い調子で告げれば、部下も同じ考えだったらしくにべもなく頷いた。
既に自分の目的は達成されているし、部下の摩耗具合もある。
何より――

「どこの誰だかしらないけど、面倒な事してくれたわあ…。」

明らかに、力が弱まっている。それこそ、笑って戯れている事が憚られる程度には。
小さな溜め息を吐き出し。

アルヴァニア > 力が弱まっているとは言え、平凡を多少脱した程度の人間相手に後れを取るとは思わない。
が、まさか宝玉を身に保持した儘、ここまで影響を受ける事があるとは。

「負傷兵から順次転移を開始して頂戴。見張り番も不要よお、仕事を振っておいて。」

副隊長へと指示を告げれば、一礼をして陣幕から出ていく。
3つの気配が離れていくのを確認して背凭れへと身を預け、腕を覆う手甲を外した。
そこに疎らに覆い生えるつるりとした黒い鱗。――常であれば、尾にしか出る事のないそれ。

「抑えられてこっちの血が出てきちゃったのかしらねえ…自分の身体の事ながら、驚きだわあ。」

アルヴァニア > 今は魔力が弱まってしまった程度で済んでいるが、今後何が如何なるかは分からない。
己の身であればリスクを冒しても良いが、部下を巻き添えにするのは流石に宜しくない、と思う程度には部下に情はあるのだ。

「戻ったら減った人員と装備品の補給かしらねえ…後は腕の良い技術者を見つけられたら良いんだけど。」

手甲を嵌め直しながら独り言を洩らす。
既に転移を開始しているのだろう、陣幕の外からは些か賑やかな声が聞こえてきて。

アルヴァニア > この陣幕も早めに畳んでしまった方が良いだろう。
女は緩慢な動作で立ち上がり、幕の外へと出ていく。
何回かに分けられて行われる魔導機械と魔法兵による大掛かりな転移魔法を暫し見守っていれば、そう長い時間を待たず、己を含めた数人を残すのみとなった。
魔法陣の中へと入れば瞬く間に光の中へと溶け消え――後に残る物は何も無く。

ご案内:「◇「ティルヒア動乱」設定自由部屋2」からアルヴァニアさんが去りました。
ご案内:「南部港町」にダンテさんが現れました。<補足:黒の短髪、黒の瞳。ぱっちり眼に長い睫毛。童顔気味。>
ダンテ > 昨夜、海路にて港町に到着。
制海権を王国側がほぼ掌握した事により、海路は以前よりも遥かに便利になった。
未だ、例の神龍への懸念は残るものの、冒険者や傭兵、商人などの軍人以外を運ぶ船はかなり増加した。
特に勝ち馬に乗ろうというように、優勢に傾いた王軍への参加をするゴロツキは多い。同じ船に居た同業者や傭兵も、おそらく大半はそのクチだったのだろう。
何せ、噂ではついに相手の本拠地である都まで戦場になったという噂だ。上手くいけば略奪のうまみもある。

「魔物は、減った様子もねーけどなぁ。」

そんな中、少年は相変わらず魔物駆除をやっていた。
今日も一日街周辺のフィールドでざくざくと魔物を狩り、特需で盛大に賑わう港町に返って来たには日もくれた頃。
夜を知らないかのように騒がしい大通りを行く。