2015/11/24 のログ
ご案内:「ング=ラネク山、とある坑道」にサリファス・ドーさんが現れました。<補足:黒い魔族の皮膚革コート。兵士服。赤髪ツンツン頭。>
サリファス・ドー > サリファスは焦っていた。坑道内を一人で疾走する。
迫り来る毒矢を前転して回避する。

「くそがァ。――ちィ。」

足に力が入らない。地を触り、地を舐め、とにかく走る。
坑道の奥の掘削場にいた高位魔族の槍先から轟音と雷光が爆ぜた。
うかつにも目と耳やられ、壁に叩きつけられた時に見つかってしまった。

「……クソが、半分も阻害できなかったぜ。
男とばっか縁があるなァ、畜生魔族め。」

つるっぱげの頭部に埋め込まれた魔術鉱石。泣き笑いの表情。
自分を追いかける人間の部隊は、まるで生気を感じられない。
クロスボウの充填がすみ、数人から矢が放たれる。
持っていた鎖を操り飛矢を逸らし、犬のように駆ける。
逃げろ、逃げろ、坑道を走る。

サリファス・ドー > ふと立ち止まり、目先の暗闇を睨む。
危険な臭いがする、高位魔族に先回りされたようだ。
バチバチと坑道を照らす魔槍が雷電を放つ。

「があァ!ッッ」

大鉈を盾のように構え、飛び下がる。

「――明ィ言
私は命じ授ける。輝きという倍音を鳴らせ、空間の出力を封印する。」

詠唱を唱えると一気に身に巣食う魔法阻害が身を包む。
迫り来る雷電を大鉈で払い、爆風と爆音を受け、身を固める。
ゴロゴロと転がり吹き飛んだ。
高位魔族はゆっくりと魔槍を光らせ向かってくる。

「畜生がァァァ。」

半壊した大鉈を口に加え、追って来る部隊と魔族から逃げる。
正直、見っとも無いが四足で迷路の様な坑道を駆けていく。

サリファス・ドー > 「――かはァっ。」

追跡者を振り切り、壁に寄りかかる。
魔法の雷電はともかく副産物の音や発生熱までは殺しきれない。
自慢のコートやブーツがぐずぐずになっている。
魔槍の雷電で身体の血液が沸騰して血が毛穴から吹き出ている。
幾つかクロスボウも肩に刺さっている。

「ガあ、ァ ァ ァ。……つゥはァ。」

四肢の火傷が激しい激痛を訴える。
よろよろと壁によりかかり歩く、出口までいけば部下が拾ってくれるだろう。
そう思いながら坑道を抜けていった……。

ご案内:「ング=ラネク山、とある坑道」からサリファス・ドーさんが去りました。<補足:黒い魔族の皮膚革コート。兵士服。赤髪ツンツン頭。>
ご案内:「「ティルヒア動乱」オリアーブ島・野営地」にサロメさんが現れました。<補足:氷の魔剣を携えた、灰髪金眼の女魔法剣士。第七師団副官>
サロメ > 「…ふぅ」
広めに張られたテントの内
野営地の設営も終わり、とりあえず一息をつける、そんな僅かな休息の時間

…アーヴァインとのことは取引内容も含め、全てをオーギュスト将軍へと伝えた
あとは将軍の考え一つである

部下の誰かが持ち込み、置いたのであろう小さな鏡を前に、首元を映し見る
…捕獲されていたのはほんの僅かな時間、首輪の跡などは残るべくもない

指揮を下げる必要もないと、一時とはいえ敵に捕まったことは将軍しか知らない話である

サロメ > 第七師団は女性がそれほど多くもないため、女性用として広いテント一つだけが設営されている

他の者は今は出払っているようだし、特にひと目を気にする必要もないと
少々重苦しくもある装備を外し、服を脱ぎ始める

設営の作業も手伝ったために僅かに汗くささを感じて、着替えておきたかった

サロメ > ふぁさりと絹擦れの音
一先ず軽装に着替えることにした

顕になる素肌には前線に立ち続けながら傷一つない
それは薄氷の騎士と呼ばれる第七師団の副将としての誇りでもあったが…

「(外側だけが繕われていてもな…)」

明確な敗北を一対一で喫した後としては、
内心はそんな気分には浸れないものである

ご案内:「「ティルヒア動乱」オリアーブ島・野営地」に魔王サタンさんが現れました。<補足:銀髪のミディアムウルフ、紅瞳、がっしりと筋肉質な肉体/黒服、黒革靴>
魔王サタン > それは、野営する彼らの前突然現れた炎
対魔族戦を専門とする王国軍第七師団の野営地に魔族が自ら転移してくるなどと誰が想像するだろうか。

しかし野営地の広場に突如として転移の魔方陣が広がり、派手な炎をが巻き上がった。
王国軍に賭けている魔王だが、肝心の王国側の戦力を調べるのも必要だろう。そんな心算にて。

「――…さて、噂の第七師団…どれほどの物か。」

男にとってはこれも余興。
調査も兼ねた腕試しのようなもの。
巻き上がる炎が収まり、現れた黒服の男。
対魔族を専門とする彼らがこの異変、どのような対応を取るのかすらも楽しみの一つと、男は周囲に並び立つテントをグルリ真紅の双眸にて眺めた。

サロメ > 「───?」

外から聞こえはじめる喧騒

「(敵襲か?いや、まだ上陸して間もない、ティルヒアの軍がこんなに早く動くワケが…)」

疑問が浮かびつつも、軽装に手際よく装備を施し、マントを羽織り長剣を手に、テントの外へ出る

既に異変に対して動いた兵士達が大声を張り上げている

魔王サタン > 突然現れた異変に対して、どうやらここの兵士達は
錯乱もせずに冷静に事態を把握し、声を上げて異変を部隊全体へ伝え広める位には慣れているらしい様子。
なるほど、対魔族専門と言うだけあり末端の兵士まで良く訓練されているらしい。そう評した。

「――…さて、初めましてだな…。王国軍第七師団の諸君。」

魔王はそんな対魔族専門部隊に対して、然したる脅威を抱くでもなく、口を開けば彼らへの挨拶の言葉を紡いだ。

「休息の所申し訳ないな。が、我もこれは余興の一つ故に、貴君らにはしばし我の楽しみに付き合ってもらうとしようか。」

大声を上げる彼らの声を遮るかのように、魔王は来訪の理由すらも淡々と口にした。

サロメ > その言葉にいきり立ち始める兵士を諌めながら、サロメが一歩前へと出る

「…さぞ名のある魔族と見受けるが、
 我々は現在ティルヒアとの戦争中だ。貴君がティルヒアの手の者でないのであれば速やかに帰って頂きたい」

くだらない魔族の戯れで戦場に影響を出すわけにはかない
周りを取り囲みはじめる兵士達に静かに眼で手を出すなと伝えて

一先ず、こちらの言葉が伝わるのであれば対話はできるだろうと