2015/12/01 のログ
魔王アスタルテ > 「魔族の国の東だと、少なくともマグメール王国からは中々手は出せないね。
 島丸ごと酒造地で手間暇かけているから、みんなが喜ぶ美味しいお酒が造れているわけだぁ。

 利便性も大事だけど、それ以上にやっぱり安全性は大事だからね」
(強すぎる結界のお陰で、内部で安心してお酒を造れる。
 まあ、セキュリティを強化すれば利便性や自由は失われていくのは世の常なので、そこは仕方がないだろう……。
 安全性と利便性のバランスが大事とも言えるが、どちらに重きを置くかは意見が分かれるものだ。
 例えば、国民に紛れている危険分子を積極的に消そうと思えば、それだけ国民の自由を縛る必要がある)

「うーん……。死の商人は出来得る限り、稼げる内に稼いでおくだろうからね。
 戦乱は何も、今すぐ終わるわけでもないよ。
 ティルヒア陣営もそれなりに戦力を残しているしね。
 あははー、そういう事だよー。
 今の世の中、死の商人達の仕事がなくなる事もないね。

 あー、そっかぁ。
 直に受けて、宅配するのが多くなっている感じかな?」
(そうなると、大事なのは支店を置く以外の別の宣伝方法かな?
 アスタルテは商人ではないが、そんな事を考えてみる)

「そうそう。ドラゴンゾンビやボーンドラゴンの一種だよ。
 炎の変わりに呪いの息を吐いたりで、龍というわりには搦め手が得意なタイプだね。
 あははー♪ 魔力吸収なんてのもあるから、そういう意味でも魔術師の天敵だよー。

 あたしは簡単なダンジョンなんて作らないからね。
 ダンジョンは同胞たる魔族の住処にもなっているし、挑戦者には血を見てもらうよ~」
(罠も凶悪なものが多く、色々と容赦がない。
 ちなみにその廃墟の村ダンジョンはオリアーブ島の北側に作られており、王国軍にとっては少々厄介な位置でもある。
 逆に、これだけ立派な都市であるここは、南側に位置するという事で、何もしなければ言う程戦乱に影響を与えないんだけどね)

「濃い血の夜叉に、誇りを持ちたいんだね?」
(アスタルテは、きょとんと首を傾げる)
「だって、ロトちゃんの事可愛らしいと思うもん。
 ロトちゃんが自信を持てないんなら、あたしは何度でも言うよ。
 ロトちゃんは、素敵な女の子なんだってね」
(ブルートの言葉により照れるロトを見て、アスタルテは微笑んだ)

「じゃあ今度、あたしがキモノを着る時にロトちゃんに着付けてもらっちゃおうかな。
 まあ、キモノの中に洋服が混じれば違和感はあるね。
 えぇ~。少なくとも、そのメイド服はとってもステキだよ?
 そっかぁ。ロトちゃんが伯爵を気に入る理由は分かったよー」
(爵位だけが全てでもない)

「最近だんだん、王都内では魔族の警戒を強めているもんね。
 王城の退魔結界も、依然と比べて随分と強化されたものだよ」
(魔族が王都に居座り辛くもなっている。
 そういった意味では、ロトの判断は賢明かもしれない)

「そうしてあげるといいよー。
 頑張って従事してくれている領民はやっぱり、大切にしてあげなきゃだからね。
 だけどロトちゃん、自分の事も大切にしなきゃだめだよ?」
(ロトは義理高いので、ハスターに少しだけ納めるというのが妥協点なのだろう。
 族長としてのロトの行いに、アスタルテは敬意を称す。
 領民や部下は大切だ。
 だけどアスタルテは、ロト自身の身も大切にするよう促してみる)

「新たな称号は、鬼戦姫だね。
 あははー♪ そっちの方が、ロトちゃんらしいよ~。
 かなりの種族進化を跨いでいるね。

 それじゃあロトちゃん、君は大幹部の地位に就いてもらうよ」
(なにせ魔王級の実力者であり、ハスターの姪だ。
 誰も、ロトが大幹部の地位に就く事に反論はできないだろう)
「それじゃあ初の任務だよ、ロトちゃん。
 今日はここで宴会を開くんだけど、君にも参加してもらうよ。
 あははー♪ むしろせっかくの機会だからね、今日の宴会は君の歓迎会にしちゃおう♪」

(ロトの言葉を聞き、ロータス達四天王は一度大きく頷いた)
『そなたの働きに、期待しているぞ!』

(そして、立ち上がりかけたロトが言った真名をアスタルテと四天王は真剣な表情で聞く。
 聞き終えると、アスタルテは笑顔をロトに見せた。
 そして、四天王とロトにしか聞こえない魔力を込めた声を発する)
「それが君の真名だね。
 しかと、耳にしたよ。
 とても素敵な名だね、『   』」

ご案内:「オリアーブ島南部 煉獄の宮殿」からロトさんが去りました。<補足:外見16歳/165cm/黒の双角/白銀ロング/黄金瞳/白肌/黒カチューシャ、黒ドレス、黒アームカバー、黒ストッキング、革製ブーツ>
ご案内:「オリアーブ島南部 煉獄の宮殿」から魔王アスタルテさんが去りました。<補足:外見10歳、身長130cm。黒いワンピースを着て、悪魔の翼を生やす魔王。四天王を引き連れている。>
ご案内:「オリアーブ島南部 煉獄の宮殿」に魔王アスタルテさんが現れました。<補足:外見10歳、身長130cm。黒いワンピースを着て、悪魔の翼を生やす魔王。四天王を引き連れている。>
魔王アスタルテ > 【続くよ~】
ご案内:「オリアーブ島南部 煉獄の宮殿」から魔王アスタルテさんが去りました。<補足:外見10歳、身長130cm。黒いワンピースを着て、悪魔の翼を生やす魔王。四天王を引き連れている。>
ご案内:「ング=ラネク山」にアルヴァニアさんが現れました。
アルヴァニア > 連日繰り返される夜襲やら強襲やら斥候の排除やら。
荒事を好む輩の多い部隊とは言え、適宜休息を入れなければ士気は下がって行く。
部隊を副隊長に任せて女は再び山へと足を運んでいた。

「――アタリならイイんだけど、」

山に立てられた何かを奉じていたらしい、神殿の様な建物の中、一人呟いた。
使われなくなって長いのだろう、歩みを進める度に砂埃が擦れ合う。
肩には大剣を抱え置いた儘、入口を抜けて頽れた柱が両脇に聳える通路を真っ直ぐに進んで行く。

アルヴァニア > 虱潰しに連なる霊峰を当たる、と言う訳にもいかず、兵や平民やらから得た情報を頼りに幾つかの神殿跡に目星をつけた。
数度でアタリを引ければ良いが、事はそうも上手くは行かない。
煤けた遺跡の中には、微弱な魔力ばかりが散らばってそれらしい物はない。

「ここもハズレかしらねえ…。」

祭壇の間だと思わしき空間へと足を踏み入れ、周囲を見渡しながら呟く女の顔は憂い顔だ。
小さな溜め息を吐き出し、眉根を寄せ。

ご案内:「ング=ラネク山」にアルバトロスさんが現れました。<補足:全身を覆う黒い鎧。 中は最低限身体を覆うような布の服。>
アルバトロス > ティルヒアに到着したのが昨日のこと。酒場で財宝の眠っていそうな場所についての情報を集めていたところ、ング=ラネク山の神殿跡の話を聞いた。
この山の中の神殿跡を探すべく、霊獣に乗って都から飛んできた男は神殿跡の入り口に降り立った。
霊獣を戻し、自分独りだけで中へと足を踏み入れる。だが、真新しい足跡に誰かが来た後かと推測する。

「………。」

魔族に出くわすこともなく、やがて祭壇の間まで辿りつけば先客である女の姿を確認する。
以前に、無名遺跡で会った女であると思いだすまで、そう時間はかからなかった。

アルヴァニア > 何かしらのギミックがあるのやも知れんが、それを紐解こうと思う程ではない。
徹頭徹尾見つかれば儲け物程度でしかないのだ。
肩へ乗せる大剣を気軽い所作でとん、とん、と僅かに浮かせては落とす、と手慰みにしていれば何かが近付いてくる気配――軈て、それが同じ空間へと辿り着けば、今気づいたとでも言わんばかりの所作で振り向き。

「―――あらあ。」

女の双眸が捉えたのは見覚えのある姿。
うっそりと瞳と唇が弧を描き。

「こんな所で会うなんて、奇遇ね。」

アルバトロス > 「………そうだな。」

今気付いたように振り返る女が鎧姿の男を見るや否や、嬉しそうに笑みを浮かべるの見遣る。
対する男の、兜と前髪に隠れた顔は無表情のままで女へと言葉を返す。男としても、此処で女と出会うとは思っていなかった。

「…お前も宝を求めて来たのか。」

その場で立ち尽くしたまま、少なくとも自分はそうだということを隠そうともしない言い方で女へと問いかける。
宝があったのか、それともなかったのか。女の答え次第で男は次の行動を変えるつもりだった。

アルヴァニア > 視た限りでは、如何やらまだ人の身の儘のようだ。
何の気なし、んふふ、と吐息を洩らす様な笑う音を逃がしつつ、次ぐ問いかけには頭を捻った。

「宝――ううん、宝と言えば宝なのかしらあ…?」

彼が此処に訪れた理由は察した。が、己の目的がそれであるとは断じ難い。
悩む様に視線を宙へと彷徨わせて。

アルバトロス > 男は女が施した術式について、何も覚えていない。なので、女が笑う理由に検討が付かず訝しげに視線を向ける。
だが、その理由も重要ではないと特に追求する気もなく、笑う女を見据えていた。

「………どういう意味だ。」

どうやら、女の目的は単純に財宝を求めてきたわけではないと察する。
悩む様な仕草をする女へと問い質すような言葉を返す。何か宝ではないものがあるのかと考え始める。

アルヴァニア > 「あたしの欲しい物が『宝』になってるならそうだろうし、まだなってないなら――さしずめ、未来の宝、ってところかしら。」

暫し悩んだ後、紡いだのは結局曖昧な物。
必要な物が何か、を明確にしなかったのは別段理由があった訳ではない。単純に、女自身、それが原石の儘で存在するのか、すでに何かしらの者へと加工されているのかが分からなかったからだ。
ひょい、と肩を竦め、

「でも、あたしの欲しい物はここには無かったみたいねえ…残念だわあ。」

アルバトロス > 「………お前の言うそれは、魔力を秘めた鉱石のことか。」

女の言う宝がどのようなものか、男はその言いまわしから一つだけ予想したものがあった。
この山で採掘できると言われており、何より先日男も採掘したばかりである鉱石。それを求めているのではないか、と。
実物も今持ち歩いてはいるが、それを見せずに女へと話していく。

「…そうか。」

残念だ、と言ってやれるほど情が深いわけでもない。肩を竦める女へと言葉を返しながら、男は顔だけを動かして祭壇の間を観察し始める。
何か、宝と呼べるものがあるかどうかを探し始めていた。

アルヴァニア > はつり。女の瞳が瞬いた。
それから、仄かに眦が下がって、そうよ、と常と変わらぬ何処か間延びした緩い調子で答える。
男がそれを持っている、とは知らぬ女はそれ以上言を突っ込みはせぬ儘、青年の挙動を見守り始めた。

「あなたは目的のお宝があってここにきたのかしらあ?」

特にそれを助けはしないものの、茶々入れとばかりにかける声。

アルバトロス > 「…ここには無いようだな。」

間延びした調子での肯定に、男は短い言葉を返した。
あわよくば、鉱石を加工した物品などを入手したかったという部分がなかったわけではない。
残念がるわけでもなく、淡々とした態度で祭壇の間を観察し続ける。

「宝がある、として聞いてはいない。どんなものなのか、それすらも分からない。」

噂が立ったから、確認をしに来た。そんな言葉を返した。
やがて、女の方へと歩き出したかと思えば、その横を通り過ぎて祭壇の前で止まる。
祭壇に何か無いだろうかと物色し始めた。

アルヴァニア > 神殿の成れの果てにある宝、と言えば多くは魔力を持つ宝石やら水晶やら、後は名のある祭祀の遺物、だとかが上げられるような気がする。
もしあったとしても、それを青年がどう使うのやら。
此方の方へと歩みを進め――そうして通り過ぎ、祭壇へと向かうのを見詰めていたものの、目的の物がなければ己は此処に留まり続ける理由も無い。
現状、この島に居られる時間も限りがある。

「――彫像の下。隠し通路を作る事が多いのよお。」

物色を開始する青年の背へ向け、そんな言葉を放っては緩やかな動作で身を翻し。

アルバトロス > 祭壇の上を物色していたが、特に何か残っているわけでもなければ細工がされているわけでもない。
先ほど見回してみたが、目立つようなものもなかった。どうやら、デマだったらしいと判断するのと同時、女の声が聞こえた。

「………彫像、か。」

祭壇の直ぐ後ろにある大きな彫像。高さにして5mはあるだろう代物だ。それ故に巨大であり…女の言う通り何かを隠してある可能性も高い。
祭壇を回り込み、彫像に手をかける。石で出来たそれは重量も流石の一言。だが、動かないわけではない。
行儀良くずらすなんてことはせず、力で無理矢理に倒してしまえば、その下に隠してあった階段を発見した。

「………おい。」

此方に背を向けている女へと声をかけた後、先日入手したばかりの鉱石を投げつけて、口を開いた。

「仮は作らないと決めている。」

アルヴァニア > 次に当たる場所はどの辺りにしようか、なんて考えながら歩みを進めようとした矢先に掛けられた声。
振り向けば、何かが此方へと投げられたらしい。迫りくるそれを空いた片手で掴み取る。
手中に収まったのは、鉱石。
掌に、じわと滲むような魔力を覚る。ここ暫くの間で見つけた鉱石のどれよりも強い力の胎動。
青年と鉱石とを交互に見遣り、

「―――…律儀なひとねえ。」

楽し気に喉が笑みに震える。
鉱石を取る手を軽く持ち上げ、ひらりと閃かせ。

「次に会った時は名前を教えて頂戴。」

そんな事を嘯きながら遺跡を後にして――。

ご案内:「ング=ラネク山」からアルヴァニアさんが去りました。