2015/11/28 のログ
魔王ベルゼブル > 「ごちそうさまでした」

手を合わせて、士官さんやこの地で散っていた者達
それが私の血肉になったことに感謝の言葉を述べ、手を合わせます。

「お手伝いは大歓迎、油を絞る職人さんもいるし、これからもっともっと美味しいものが増えていくよ」

食べ物を育てること、調理法を改良することに関してだけは
私は自信を持っている、その応用はデキる人にやってもらうのが一番です。

「ふふふーでもルッティの一番好きなハグは、二人一緒に何も着ていない状態でのハグだよね」

となるとハグだけでは済まないですけどね。

「私の仕事はこれで終わり、戦場からは死体はなくなり、さまよう霊も残ってないですよ」

そう言って、再び席についちゃいます。
今度はルッティの番、私は先程のケーキの甘さを抑えるため
再び紅茶に口をつけるのです。

魔王アスタルテ > (士官やこの地の者達は、ベルゼブルの中に消えましたとさ。
 その光景をアスタルテは笑顔で眺めていた)

『それでは、オリアーブ南部の魔族都市付近のオリーブ林より、
 オリーブの木を何本か引っこ抜き、暴食の魔王軍領にお届けに参る事にしよう』
(ロータスは、ベルゼブルにそんな提案をしたのだった)

「あははー♪ そりゃ、もちろんだよ~。
 可愛らしいベルちゃんの肌を直接に触れると、あたしもね、きゅんってしちゃうんだよ♪

 このお仕事が終わったら、一糸纏わない姿でぎゅってしてほしいなぁ。
 ここに大きなテント用意させるから、その中で……二人きりの空間でね」
(アスタルテは、えっちぃ方向でもベルゼブルに甘えちゃうよー。
 姉のように愛らしいベルゼブルにハグハグされるのは、幸せな時間だよ~)

「お掃除ありがと~、ベルちゃん。
 これで心おきなく、この村をダンジョン化できるね」
(村のダンジョン化はこのまま進んでいく事だろう。
 同時に、黒くて大きなテントが村の中央に準備されつつあった。
 内部には絨毯がひかれたり、ベッドが用意されたりで、二人きりでハグハグできる空間ができつつある。

 この村がダンジョン化した後、アスタルテは何も着ていない姿でいっぱい、ベルゼブルにハグされる事だろう。
 もちろん、ハグだけでは済まされないだろうが……)

(そしてこのダンジョンが完成された時、地下にまでその空間が広がり、最奥にはボスとして巨大な骨の龍が配置されたとか)

魔王ベルゼブル > 「ええお願いしますね、植え替えは連絡をいただければ職人さんを用意しますから」

植物の植え替えにも職人さんがいるのです。
それが判っていないのは人間も多いのですよ。

「うん、一番近い距離で触れ合ってるって実感もあるしね
ルッティも肌スベスベだし、ぎゅっとしたら暖かいし」

そしてお茶を飲みながらダンジョンの完成を待つのです。
その後ルッティの用意した空間で何があったかは



ここでは秘密なのです。

ご案内:「オリアーブ島北部 とある村」から魔王ベルゼブルさんが去りました。<補足:目元を隠す蝿の仮面、黒のドレス>
ご案内:「オリアーブ島北部 とある村」から魔王アスタルテさんが去りました。<補足:外見10歳、身長130cm。黒いワンピースを着て、悪魔の翼を生やす魔王。四天王を引き連れている。>
ご案内:「オリアーブ島 王国湾港拠点」にタマモさんが現れました。<補足:名簿参照。>
タマモ > まだ日も顔を出さぬ深夜帯、暗闇の中、その部隊は湾港に広がる王国の拠点を目の前にしていた。
明かりも点けず、500のティルヒア兵を従え、その少女はじっと見詰める。

…さすがにもう次にこの人数でさえ妾に扱える事も無いじゃろう。
ならば、徹底的に今回で相手の動きを阻害してやろう。
そんな思いを馳せていた。

ティルヒアの都での荒れよう、もう大人数を兵として揃える事も難しくなってきている。
このまま攻められ続ければ、間違いなくそう時もかけずして落ちるだろう。
補給地点さえ損害を与えれば、少なくとも相手の手を遅らせる事が出来る、はず。
遅らせるだけだ、途絶える訳ではない。
それでも…足掻かねばならない。

タマモ > ティルヒアにそこまでする恩義がある訳でも無いが、こうも大層な被害も与えれないまま終わらせるのはプライドが許さない。
自身が王国の猛者と当たる事のないままこうしてずるずると押されている事に少々いらつきを感じているのもある。
まだそれなりの相手の力を見た上で押されているならば納得も出来るのだが…
まるで雑兵にしてやられているような気分なのだ。

さて、今回は妾も参加してやろう。

さっと手を翳す、静かに500の兵が突撃を開始した。

ご案内:「オリアーブ島 王国湾港拠点」にルナルアさんが現れました。<補足:後頭部に結い上げられた白髪/碧眼/白色の肌/軍服>
タマモ > 今回も戦術は変わらない、ただ従えた兵を突っ込ませるだけ。
ただし…今回は殺された相手を呪い殺す等という生易しいものではない。
そして従えたティルヒア兵には必要最低限な装備しかさせていない。
重苦しいが頑丈な鎧なんぞ、要らぬ音を立て相手に気付かせるだけの代物だ。

王国軍に気付かせる事もなく、指示によって散らせたティルヒア兵が突っ込んでいき…

どおおおぉんっ!

所々でいきなり大爆発が起こった、爆発元は先に突っ込ませた数人のティルヒア兵達だ。
当然、そんな事が起これば現場に駆けつける王国軍の兵士達が集まりだすだろう。
その集まりだした場所に、また単身で突っ込むティルヒア兵士。
再び起こる大爆発、その集まっていた王国軍を一気に薙ぎ払った。

前のように実力差をあえて狙って殺させ、己の数よりも少しでも多くの敵兵を殺す。
そうではない、1人1人に突っ込ませ、大人数を吹き飛ばす。

そんな事を続けていれば、この手もすぐに読まれるだろう。
だから、そうなる前に減らせるだけ減らす。
先頭を切って突っ込む少女、むんずと己を抜いて突っ込もうとするティルヒア兵の1人を引っ掴む。

「お主は奥を頼むぞ?」

ぐぐっと人在らざる力が加わり、その少女よりも大きな体、掴んだティルヒア兵を高々とぶん投げた。
それは弧を描き拠点の中辺りまで飛んでいき…着弾点で大爆発を起こす。

ルナルア > 「―――つまり、おちおち寝ている暇もない、と。いえ。最前線に出てきている以上、そんな事で文句言うつもりはありません。
ありませんよ?ですけどね、実際なってしまうと不満なものは不満なのですよ。」

一応、歴戦に分類される騎士はため息交じりに口にした。
理由は当然、外から聞こえてきた爆発音によるところが大きい。
フラ=ニスにてアフリーク方面に赴任していたのだが、オリアーブ方面の戦況の激化に伴い、自身もまたこうしてオリアーブ主戦場へと入り、拠点にて休養を始めたのが―――十数分前。正確には、今まさに甲冑だとか何だとかをパージしようとしていたのである。

そこで、大爆発音。

今度は先ほどより近い。
拠点の中程での爆発だ。思った以上に不味いのかも知れない。
報告にあった『面倒な兵』の事もある。
ところどころ板金で補強されたチェインメイルの金属音をわずかに響かせ、足早に表へと飛び出した。

「―――どっちから攻めて来てるのは明らかですが……この爆発は……?……あ、いや、誰も答えなくていいです。もう遠目に見てわかります。」

遠目にも、兵の流れは明らか。
敵兵が突っ込んでくる方向はつまり、いっとう騒がしい方向である。
続いて当然の疑問を口にする訳だが……しかし、もう遠目に見てわかった。敵兵が爆ぜる瞬間を目視した訳だ。大した視力であるが、それにツッコム者もおるまい。
どういう仕組みでどういう意図にせよ、そこだけ確認できれば十分と言うもの。
すぐに他の部隊の連中や、夜間に常駐している戦力が応戦を始めているようだが、相手の気が狂ったような戦術の餌食になっているようなのは明らかで。
男は眼を細めて、敵兵が突っ込んでくる方向を見つめる。
それはつまり、タマモのいる方角だ。

タマモ > すでに2度、相手にはあの死の部隊の経験をさせている。
少人数の部隊で突っ込んでくるのは、そういった手前だろうとすでに誤認を与えているだろう。
2度ある事は3度ある、そうではないのだ。

重装でない為、こちらの兵の動きはそれなりに機敏だ。
その機敏さを利用し、奥へと突っ込ませるだけ突っ込ませ…爆ぜさせる。
爆ぜさせればそこに空間が空く、そこへと次の兵が突っ込み、更に奥へと爆発の被害を広めていく。

そして、それとは別に自身の側にいる兵を自らの手で奥へと投げ込み、より被害を広めている。
前回、前々回とは比べ物にならない膨大な被害を拠点に与えていって。

そんな調子で内部への進軍を確認すれば、残りの兵数をざっと見る。
…まだ爆発させたのは先に行かせた50人程度だ。
それを確かめてから再び指示を出し、ティルヒア兵達をそこら中へと散らせていった。

ちなみに今回は殺されれば発動する力ではない。
それなりの傷が付いた時点で爆発を起こすもの。
指示により、攻撃がされない場合は自ら体を傷付け爆発するようにさせている。

ルナルア > 「……気が狂ったとしか思えませんね。これは……っ、人間爆弾、とでも言うんですか?」

ドォォゥンッ!!!
また至近で、飛来して来た兵が爆ぜた。
報告にあった『面倒な兵』とも違う。これではまさに死兵だ。
こんな事をしたところで、戦略的に戦争に勝利する事ができるとは思えない。殆どいやがらせに近い戦術。
顔を顰めながら、視線を固定するのは先ほどから兵が飛んでくる場所だ。
ソコに、何かがあるのである。

「もう各自の判断で動いていると思いますが、第四特騎に伝達。
戦況は見ての通りである。各自、医療行為に専念せよ。敵兵を見たら全力で避けろ。
敵兵あやすのは、得意な部隊の連中がやる。
繰り返す。医療行為の専念せよ。」

部隊員全体に飛ばすのは、部隊員がもつ通信ようの術式を介してのもの。
それぞれの甲冑を触媒とし、通信範囲も一戦場程度なら網羅できる。
二度同じ内容を投げた後、周囲にいる部下も散らしてしまって、己も走り出す。
武装は、背にロングソードが一振りと、バスタードソードが一振り。

「一番乗りができるといいですね。」

嘯き、見つめるのはやはり敵兵が飛来してくる始点だ。
目をつけている者は、外にもいる筈。
目を細め、加速。
己が数秒前まで居た場所で爆発。
今まさに爆発せんとする敵兵の脇を駆け抜ける。
術式展開。我は虚空を翔る。
踏み出した脚は、虚空を踏んで、その身を宙へと駆け上らせる。
叶うなら、そのまま虚空を駆け抜けて敵兵の飛来する出所、即ちタマモのいる場所へと到達せんとする。

タマモ > ぴくん、少女の耳が小さく揺れた。
こちらの部隊に近付いてくる足音、爆発音に紛れ聞こえてくるそれに耳を傾けていた。
こちらへ近付いてくる者が居るならば、存分に相手をしてくれる、そんな気構えだったから。
だが…一つ、その足音が変わった動きをしている。
蹴っている位置が地面ではない。

とん、と駆けていた足を止めた。
最後に1人と横に居たティルヒア兵を掴み、目に見える一番大きな建築物へと投げ付けておく。
激突音、続くように爆発音。

ぽんぽんっと汚れを払うように着物を叩き、扇子と唐傘を手に、こちらへ向かってきているだろう相手の方向へと顔を向けた。

ルナルア > 第四特騎はいわゆるところの、特殊部隊だ。
師団のように大仰な人数をまとめ上げて戦列を構築し、それ単体で大規模作戦を実行できるような兵力は存在しない。
だが、そうであるがゆえに、少数人数や単騎での行動は寧ろ常の事。
というか、一定以上の地位や実力を持つ軍人は、こうして単騎では動きづらくなってしまう。地位や権限の問題だ。
故に、身軽に動ける自分が行く。

と、心の中で独断専行の言い訳を全力でぶちまけながら、駆け抜ける。

「きんもちよく、人間一人ぽんぽん投げ飛ばしてんじゃありませんよ、まったく!」

流石に既に、目視できる。
この惨状を産み出した張本人。オリエンタルな衣装に身を包んだ、金毛九尾の姿を。
左斜め後方で、爆音。あれは……騎獣の厩舎だったろうか。翼持つものは必然的に身体が大きくなるため、スペースも食う。
結果ああして大掛かりな施設になったのだと聞いた気がしたが。
会計係その他諸々に心中で合掌しつつ。
果たして、単騎駆けの騎士はようやく、九尾御前と相見えた。
虚空を蹴っていた脚が、再び大地を踏みしめる。

「何ともまぁ、気持ちよくやってくれたものですね?」

地に降り立つと同時、背より抜き放ったのはバスタードソード。
右腕にそれを携えながら、どこか呆れたような声色で、騎士は狐に言葉を向けた。

タマモ > 待ち受けていた相手が少し距離を置いて地面に降り立つ。
自分からは動きは見せない、どんな相手かを確認するように言葉をかける相手を見詰めている。

獲物は…名前は何といったか?どうでも良い、ともあれ長い剣か。
それなりに重量感のありそうな金属製の鎧、空を舞い降り立ったところを見ると何かしらの術を使うのだろう。
いや、それよりもむしろ疑問なのは…
目を細め、すんすんっと僅かに鼻を鳴らす。

「こうでもさせて貰えねば、妾の存在意義が問われるのでな?
…冗談はさておき、よくこれだけすぐに妾を見付けたものじゃ、褒めてやろう。
さすがは魔の者じゃのぅ?」

なぜ魔族が王国の兵に混じっているのか。
話では魔族は王国の者にとっては敵だと聞いたが、その存在が目の前に敵として現れていた。

ルナルア > 「人間を投げ飛ばす事に存在意義を見出してるんですか、貴女。
……ええ、まぁ、はい。冗談はさておき。
―――おっと。一瞬で看破。いや、これでもそれなりの年月、秘匿し続けて来たんですけどね。こいつは恐れ入った。」

ひょい、と肩を竦めながら軽く応じていたものの。
己の正体について早々と看破し、口にした相手を見つめ直す。

「貴女の場所は、他にも何人かあたりがついているでしょう。殆ど同じ方角から人が飛来してくるのですからね。それも、どう見ても自ら魔法などで飛翔しているような様子ではありません。
正確にここに降り立てたのは、ちょっと見晴らしのいい場所を走っていたからです。
私が魔属の身である事とは、直接は関係ありません。人間は、優秀ですよ?」

左足を引き、やや半身へ。
視線は彼女に固定したまま言葉を返していく。
彼女の内心に頂かれた疑問については、自ら積極的に語るつもりはないようで。

「……さて。一応名乗っておきましょう。王国騎士のルナルアと申します。
まぁありがちな話ではあるのですが……、正体を看破されている以上ここであなたを見逃す事は絶対にできなくなってしまいました。」

元より、そのつもりはないが。
力をためるように、僅かに左脚に重心が移る。
一瞬の後には、剣戟が始まる。そういう空気が、場を一瞬にして蓋っていく。

タマモ > 「それはそうじゃろう、ティルヒアであれだけ見ていれば判別もし易いものじゃ。
………そういえば、ティルヒアでも魔族は悪とされていたような気はしたが…はて?まぁ良いか」

そう、自分がこの地に召喚された時点で既に結構な数の魔族がティルヒアには存在していた。
そもそも勘が鋭いのもある、見分けるのにはそう時間は必要なかったのだ。
言葉を返しながら、ふと自らの言葉に小首を傾げた。
複雑な事でもあるんだろう、そう勝手に思い考えるのを止めた。

「ふむ、ふむ…なるほどのぅ?
それを誤魔化す為に他の者に合わせて散ってもらっていたが…そうか、そんなものか。
さてはて、どうじゃろう?少なくとも…その優秀な人間、には妾は出会うた事がないからのぅ」

扇子で口元を多い、くすりと小さく笑う。
ともあれ、こちらに来るのは予想通りに優秀な者達か…計画通りではあった。

「………タマモじゃ。どうせ覚えても意味はない、覚えるも忘れるもお主次第じゃろう。
身分を隠してまで何を狙っておるのか…もしティルヒアに居る魔の者達と結託しておるのならば、そこまで躍起になる必要はあるまい?」

相手を見詰める瞳が鈍い輝きを放つ。
いつもの名乗りをあげ、扇子を相手へと突きつける。
一応は確認の為に問う。
少女としてはその理由は王国への諜報的な役割やもしれん、と考えているから。
そうであるならば、戦う意味があまりない、と思ったからで。

相手の答えに関係なく、その気配に気は配っておく。
いつでもそれに対応出来るように。

ルナルア > 「困りましたね。本当にそう易々と看破できるのであれば、もう少し私も考えねばならない。
―――おっと、今面白い事を言ってくれましたね。それは気になる。これだけ大っぴらに魔族を使っておいて、魔族は悪、と?」

ぴく、と眉が動く程度には、彼女の発言は気になる内容であった。
実質、ティルヒア内部の事は未ださほど王軍内に浸透はしていない。
ともあれ、打ち負かす理由が増えたと言う事になる。

「まぁ、そんなものなのですよ。
おや、それは運が良かったですね。まぁ、直に会う機会もあるかも知れませんよ。まず、私を突破する事が前提ですが。」

上機嫌そうな相手。己もまた少し笑みを深めながら言葉を返す。

「面白い事を仰る。ちゃんと覚えましたよ、タマモさん。
―――ううん、何というか、私の正体を看破した者は皆、そういう素っ頓狂な事を言いますね。
まぁ、前提の問題なのかも知れませんが。……安心して下さい。私は正真正銘、貴女の敵ですよ。タマモさん。」

誤魔化すようなつもりもないようで。
素直に言葉を返す。
そしてその言葉の終わりから数拍の後、術式展開と共に騎士が地を蹴る。次の瞬間には騎士は彼女の左側面へ。
常人の眼であれば、転移魔法と遜色ない呼吸の内の出来事。実際には、術式を載せての高速移動だ。
踏み込みは右足。軸足を左に、半身に身を開いての斬撃。
右腕に握った片手半剣による、縦一文字。狙いは彼女の脳天に向けて。唐竹割りに、両断せんと。

タマモ > 「さて、妾はティルヒアについてはあまり知らん。
それに看破以前に普通に羽やらが生えていたりする者も居る、考えるも何もないじゃろう?
む?…妾は魔の者ではない、異せ…もとい、異国の者じゃ」

王国内の事情なんてものはティルヒア以上に知る訳もない。
知られて宜しく無い事だろうと、気にせずさらりと言ってのけた。
と、何と無く自分がそれと同じ扱いをされているように感じれば、それだけは伝えておく…ちょっと何か別の事を言いかけたが気にしない。

「ほほぅ…いや、出来ればあちらから会いに来てくれると妾としては非常に助かるのじゃがな?
…そもそも突破するなんて事、妾は考えておらぬ」

そう、自分はそこまで奥へと突っ込むつもりはない。
目立たぬ程度に行動をし、目敏く見つけた勘の鋭い頭の働く者達を引き寄せる…それが目的だったから。
何度目だろう、まだまだ続く、響く爆発音を耳にしながら。

「おぉ、なるほど、そういう事か…魔の者の中でも変わり者が居ったという事じゃな?
失敬、妾の勘違いは忘れておくれ?」

人間だろうと、妖怪だろうと、同族の敵である立場につく変わり者は存在する。
納得いった様子でうむ、と頷いた。
と、そんな事をしている間に目の前から相手の姿がぶれ、消えるように見える。
普通ならば反応し難い動きなのだろう。
しかし、相手は気付くだろうか、少女の視線は正確にその姿を現す方向へと向けられていた。
唐傘を肩にかけるようにして後ろへ引き、同時にゆらりと流れるような動きでその体も後ろへ下げる。
そして脳天を叩き割ろうと振り下ろすその刃へと扇子の背を滑らせるように添え、くん、と刃の側面を押してその軌道を前へとずらす。
そのまま舞うようにくるりと身を翻し、再び向き合うような形へと移る。

ルナルア > 「問題は、私の事が容易に看破できてしまう事ですよ。他はまぁ、どうでも良いです。
ほう?変わった国もあるものです。それはそれで、聞いてみたいですね。」

少し考えるように首を傾げながらの言葉。

「ああ、そういう事ではありません。この戦場においてではなく、貴女の人生においてですよ。」

この先の人生を味わう為には、この場で自分を突破せねばならない、と。
斬撃を逸らされ、いなされた直後の言葉である。
速度で圧倒的に負けているような気はしない。とは言え、いなしは完璧。感覚器官が優れているのか。はて。
ただそういう事は結局、見ているだけでは分からない。
明らかに彼女の眼は自分の動きを捉えていた。
反応は、『される』を前提にすべきであろう。
一瞬のうちに脳裏に駆け巡る判断。
男には彼女の能力を未だ知る由などない訳だが、それらの表層心理、判断もまた彼女には読まれているのだろう。

「他と違うという意味では変わりものなのかも知れませんね。私にはイマイチ、彼らの事はわからない。
まぁ別に構いません。それにしても、優雅な体術ですね?」

振り抜いた剣の柄に左手も添え、両掌持ちへ。
そのまま今度は、剣を振り上げる形で斬撃を。
軌道は逆袈裟、斬り上げ。踏み込みは変わらず右脚で。
再度正面から向き合うような形となった、彼女の左脇腹辺りへの着弾を期す一撃。

タマモ > 「ふふんっ、よほど己の立場が大事と見えるのぅ?
それとも、実は裏でよからぬ事でも行っておるか?
そうじゃな、機会があれば教えてやらんでもない…機会があったらじゃ」

素性諸々がばれて困るといった理由は、まぁ、それくらいしかないだろう。
そんな機会があるのか分かったものでもないが、言うだけ言っておいた。

「それは怖い、ならば妾は全力でそれに抵抗せねばならぬ訳じゃな?」

言葉ではそういうも、その様子は怖がっている様子は見られない。
肩を竦め、手にした唐傘をくるりと回した。
ぐるぐると目まぐるしく流れていく思考、いつも思うのだがこういった輩は本当に大したものだと思う。
それだけに、それを相手取る者にとっては本当に厄介なのだろう。
…それが普通に相手をするものであるならば、だが。

「ふむ、己を理解するという事は大事な事じゃ。
相手も理解出来ればもっと良いじゃろうが…難しいものじゃな?
長い年月を楽しむ為には色々とやってみるものじゃ。
それがこうして、なんらかの役に立つ時がくる…のぅ?」

「1度、2度、右に意識をさせ左、といった感じかの?
それにしても本当に容赦の無い一撃じゃ、もうちょっと加減とかしてくれぬものか…」

くるりと回しながら唐傘を片手で器用に閉じ、切り上げようとするその剣を更に上方へと叩き上げる。
更に流れるような動きでぱしんっと扇子を閉じると、その先をとんっ、と相手の腹に当てる。
…ただ当てただけに見えるそこに強い衝撃が走り、ダメージ的なものは無いがその体を後方へと跳ね除けるだろう。

ルナルア > 「―――っ!?」

またいなされる。まぁ、そうであろう。
先ほどの初撃をいなせるのだから、これはいなして来る。
いなせないなら、それはそれだ。
だがいなしてきた。
と、しかし今度は反撃があった。
痛みはないが、身体が衝撃共に後方へ。
ずざぁぁっ、と地を少し滑りながら着地。

「……大事ですよ。よからぬ事も、まぁやっていますしね。
何にしても、私は今の立場を気に入っているのです。きわめて俗物なもので。
機会は作るもの、と言うのが私の主義です。」

さてどうするか、と。剣を再び右手で構え直しながら、左足を引いて半身に。

「―――興味深いお話ですね。そういう話は私も嫌いではない。他者への理解とは、対話、或いは共同作業、経年などで培われるものではあるのでしょうけれども……、今あなたのお役に立っているものは、きっとどれにも当て嵌まらないのでしょうね。
手加減などしてもしなくても、貴女にはいなされてしまいそうです。」

言葉を返す。
ゆらりと剣を立てながら、再度飛び込む為の力を左脚に溜める。
彼女のあの見切りのタネは何なのか。
彼女の言葉を受ければ、想像できなくもないが、鵜呑みにもできまい。
絶人の域に達した武の達人的見切りなのか、超感覚による反応速度によるものなのか、或いは心でも読む悟りの怪異なのか。
多分、二つ目は違う。初撃を予見していたかのような対応の説明が難しい。
普段ならば、言葉でそれを解き明かしていくのも楽しいし、そういう事は男の好むところだ。
だがいかんせん今は、時間がない。状況的余裕というものもない。
まぁ、仮説1であった場合は割とどうしようもないところもなくはないが。
まぁ何にしても、手っ取り早い方法で試すか。力技は好きではないが。
ちら、と周囲を確認する。少なくともまだ近くに味方はいない。彼女を足止めしたせいか、敵兵の姿ももう疎ら。

彼女を見据え直す。
剣をまた両腕で握る。
刃は寝かせて、切っ先は男の後方の地に向く形。
魔力が、男の全身を覆い、黒い甲冑のように顔面まで覆い隠す。

「―――!」

地を蹴る。
ただし今度は、速度は最初の比ではない。
その速度は、一つの壁を超えた速度。
音速の壁を超えた速度だ。
踏み込んで斬るというよりも、身体ごと彼女にぶつかる体当たりそのもの。
狙いはその豊満な乳房を湛える胸部中央。右肩にて打たんという意図。
さて、見切りのタネが何であったとしても、音だ。
僅か数メートル先で発された『音』にはどう対応してくれるのか。
その攻撃が成功したとしてもしないとしても、その直後には、一瞬遅れて、ッパァァァァァンッ!という爆音と衝撃波が周囲にまき散らされる事となる。水蒸気爆発。ソニックブームというやつだ。
彼女を襲うのは、男の身体と、衝撃波と、そして轟音。
それぞれ、胸部、全身、鼓膜に牙を剥く。

タマモ > 「………大事な立場か、それほどのものを持っていられるのは俗物とは言え羨ましいものじゃ。
とはいえ、妾とて今はたった一つの物を守らねばならぬ、譲れぬのぅ。
作る機会を得る為にも…妾はやはり逃れねばならぬな?」

出来ればもう少し、ゆるりと話をするのも悪くは無い相手なのかもしれない。
だが、そろそろ自分にも時間がなくなっている…
周りの爆発音が明らかに収まってきている、どうやらほぼ全てのティルヒア兵が爆ぜたのだろう。
この拠点に建てられていたほとんどの建築物、王国の兵と共に。
それは、少女の目的を達した事を意味する。

「その意見には同意じゃ。もっとも…今の妾には、なんとも難しい話ではあるのじゃが…
さて、どうやらもう妾1人となりそうじゃな。
この地に後どれほどの者が残っておるか分からんが、ここへと向かってくるじゃろう。
………最後の一撃、面白いものを見せてくれる手向けじゃ。
己の予想のどれが当てはまったか…これで分かるじゃろう?」

最後の言葉の意味、それは相手にはすぐ理解出来るだろう。
構える相手とは対照的に、再び唐傘を開き肩にかけ、扇子を広げ口元に添える。
少女の姿は技を繰り出そうとする、その直前に動いた。
突撃をする方向と外れるように、横に飛んで避けたのだ。
同時に唐傘を衝撃のくる方向へと広げたまま突き出し、そこに纏わせた風によって分散させた。
技を放ち終えた相手から離れた位置に、少女が立つ形だ。

「今日のところはそろそろお別れじゃ…ほれ、また次の機会に繋がるようじゃな?」

言葉と共に、少女の体がゆっくりと消えていく…もうここに居る理由はない、後は戻るだけだから。

ルナルア > 黒い甲冑は、虚空に四散している。もとより、衝撃波から自身を守る為のものだ。
音速を超えた速度の中では、空気は硬い壁に他ならないのだから。

「―――……参ったものですね。あれを無傷でかわされてしまうと。」

またどこか、呆れたような声と表情で男は立っていた。
剣を構え直そうにも、この位置関係では彼女は逃亡するだろう。
追いすがるのが下策であるのは明らかである。
周囲から聞こえる爆音は収まって来た。
元より、始めた時点で彼女の奇襲は半ば以上成功しているのだ。今自分の部下は、人的被害の最小化に努めているであろうが。
或いは、他の部隊や師団の切れ者がとっさに対応策を打った可能性もあるが、それは男には分からない。
何にしても、どうせならば敵将か、それに準ずるであろう戦術の要を打たんとする意図はかわされたようである。
実際自身の攻撃は、まったく彼女に届かなかった。
それどころか、ダメージこそないものの彼女の攻撃は自分を一度捉えている。
これを参ったと言わずに何と言えば良いものか。

「繰り返して言いますが、私の正体を看破した以上。俺は貴女を逃す訳にはいかないのです。
貴女に都合があるように、私にも都合がある。
―――帰ったら、そのオリエンタルなドレスは直した方がいい。」

消えて行く彼女に向けた言葉。
男は微笑する。
男が掲げた左手には、彼女のキモノの帯留めが確かに握られていた。
正真正銘、彼女のものだ。
いつ、どのようにして奪ったのか。
そんな事は些末事である。

ただ単純に、男の技が彼女の術理に及ばない部分があったのと同じように、彼女の術理にもまた男の技に及ばぬ部分があったという、ただそれだけの事。
まぁ、帯留め取るのが限界であったとも言えるのだが。
彼女が完全に消えてしまうと、男はため息交じりに剣を鞘に収めて、混乱する拠点内へと歩んでいくのだった。

ご案内:「オリアーブ島 王国湾港拠点」からタマモさんが去りました。<補足:名簿参照。>
ご案内:「オリアーブ島 王国湾港拠点」からルナルアさんが去りました。<補足:後頭部に結い上げられた白髪/碧眼/白色の肌/軍服>
ご案内:「オリアーブ島 王国湾港拠点」にサロメさんが現れました。<補足:氷の魔剣を携えた、灰髪金眼の女魔法剣士。第七師団副官>
サロメ > 「何があった…!?」

主戦場へ伝令の兵が到着したのは、襲撃があってから間もないこと
直衛の部隊と共に早馬を飛ばして拠点についてみれば…

あちこちから黒煙があがり、王国軍の兵士も、ティルヒアの兵士も散り散りに倒れているこの状況だ

はやる気持ちを抑えて拠点の入り口に馬をつけ、警戒しつつ内部へと足を踏み入れる

サロメ > 拠点内部は未だ混乱状態にある
多くの怪我人が出ている様子で医療班が引っ切り無しに走り回っている

拠点内の状況、外観での損小状況などを見るに、これは…

「(ティルヒア軍の攻撃なのは明白、しかしこれは…爆撃…?)」

ティルヒア軍が爆撃を行うなど聞いたことがない
魔法や魔術によるものを考えるのが自然ではあるが…

生き残りに話を聞こうにもどうにもとりつくしまがない

「…周辺の哨戒にあたれ、検証は一先ず内部が落ち着いてからだ」

部下に命令を出し、馬を走らせ

サロメ > カツカツと早足で拠点内を歩き…司令室のドアを勢い良く開け放つ
奥まった位置にあるだけありさすがにこの部屋は無事だが…中には誰もいない

「……将軍の留守を狙われたか…無事であればいいが」

すぐさま踵を返し、今度は拠点の外へと向かう

サロメ > 外から再び拠点を眺める

将軍が離れているのなら、戻ってくるだろう
それまで、自分がこの拠点を守る他ない

…拠点の見張り、守衛などいつぶりだろうか
副官の座についてからはなかったかもしれない

しばしここで見張りをいていれば、そのうち内部も落ち着いてくるだろう

サロメ > 「…将軍に限って、何かあるとは考え難いが」

馬を撫でながら、ただ空を見上げた

ご案内:「オリアーブ島 王国湾港拠点」からサロメさんが去りました。<補足:氷の魔剣を携えた、灰髪金眼の女魔法剣士。第七師団副官>
ご案内:「オリアーブ島 西部」にアルバトロスさんが現れました。<補足:全身を覆う黒い鎧。 中は最低限身体を覆うような布の服。>
ご案内:「オリアーブ島 西部」にオーギュストさんが現れました。<補足:大剣を持った将軍。黒髪を後ろで縛っている>
ご案内:「オリアーブ島 西部」からオーギュストさんが去りました。<補足:大剣を持った将軍。黒髪を後ろで縛っている>
アルバトロス > オリアーブ島のング=ラネク山から北上した男は、オリアーブ島の西部へと差しかかっていた。
地図上で言うならば、ヤス湖の右側の土地に当たる部分である。東部と比べると、此方では大規模な戦は起きてはいない様子だった。

「………。」

山を下り終えた男は平原を歩いていた。
とは言え、丁寧に道が整えられているわけでもなく、雑草を踏みしめながらの行進。
特にどちらの軍勢にも出くわすことなく、北上を続けていた。このままティルヒアまで行くのも悪くないとも考えていた。

アルバトロス > 「………。」

左を見ると、遠くの方に湖が見えた。
男はその湖のことなど何も知らないけれど、何となく興味を引かれた。
脚を踏み出す方向を変えて、湖へと歩きだしていくのだった。

ご案内:「オリアーブ島 西部」からアルバトロスさんが去りました。<補足:全身を覆う黒い鎧。 中は最低限身体を覆うような布の服。>
ご案内:「オリアーブ島 王国湾港拠点・司令室」にサロメさんが現れました。<補足:氷の魔剣を携えた、灰髪金眼の女魔法剣士。第七師団副官>
サロメ > 「………すぅ」

将軍の安否が確認できないままに気を張り詰めていたが、
先刻哨戒に出てきた部下からその安否が確認できた

間もなく拠点に戻るという報告を受け、司令室で待っていたのだが

…相変わらず連日の激務が祟った様子、
安心してソファに座ったが最後、強烈な睡魔に襲われてそのままノックアウトとなった

ご案内:「オリアーブ島 王国湾港拠点・司令室」にオーギュストさんが現れました。<補足:大剣を持った将軍。黒髪を後ろで縛っている>
オーギュスト > 「――寝てやがる」

司令室に入るなり、ソファで横になる副官を目に留める。
やれやれ、こちらが補給物資の搬入をしている時に、いい気なものだ。

手近な棚に放り込んでおいた酒を愉しみつつ、副官を見やる。
さて……

サロメ > すぅすぅと上品な寝息を立てて寝入る副官
先遣隊として既に勝利を一つあげ、前線に野営地を設営してこちらへ火急で戻ってきた

疲労は溜まっていたのだろうが、なかなかに無防備である

オーギュスト > 「――ふぅ」

そういえば、慰労とか言ってた気がする。
まぁどうでもいいか、ここ最近外征ばかりで溜まっていた所だ。

扉の外にそっと『呼ぶまで入ってくるな』との札をかけ、サロメに近づく。
ソファーでねる彼女の両手の親指を素早く後ろで紐に結びながら様子を伺い

サロメ > 「………?」

むにゃ、と言った様子で半眼の副官
が、目に飛び込んできた男が将軍とわかるや飛び起きるようにして

「オーギュスト将軍閣下!良かった、ご無事で…… …って、あの、これは?」

後ろ手に縛られていることに気づいて訝しげな表情

オーギュスト > 「俺が死ぬわけねぇだろう」

うんうんと頷き。
早速後ろ手に縛った事を確認すると、ゆっくりのしかかり。

「あ? なに、昼寝する副官に、罰を与えるのと慰労をしてやろうとな」

簡単に説明すると、サロメの服に手をかけ

サロメ > 「それは、私もそう思っていました。ですからその…いや、え?」

罰?慰労?
寝起きで頭が追いつかないままに服に手をかけられて

将軍が生きていた嬉しい気持ちもなままに混乱し始める副官

オーギュスト > 「まったく、そんな疲れてるなら言やぁいいものを」

勝手に解釈すると、するするとサロメの服を脱がしていき。
尻に手を這わせる。相変わらずむっちりとして良い尻だ。胸は残念だが。

「今度からは言えよ、いつでも相手してやる」

サロメ > 「!? い、いや私はそのっ…あっ…」

するりと脱がされてしまってその肌を晒す
肉付きのよい尻に手を這わされて思わずぶるりと震える

「………」

それだけで、俯いて押し黙ってしまう
やがて僅かに口を開いて

「……相変わらずですね、オーギュスト将軍…」

このような事態にあってもブレることなく、いつも通りの将軍に安心してしまった感がある
そっとその身を寄せるようにして

オーギュスト > 「俺は俺だ。何があったって変わらん」

抵抗がなくなったのを見ると、そのまま押し倒し。
ソファーの上でのしかかりながら口付けすると、するする服を脱がし、その肢体に手を這わせる。

「――少し肉付きが良くなったか?」

ここに来たばかりの頃は、少年のようだと思ったものだ。

サロメ > 「んっ……」

特に抵抗もなく口吻を受け入れ、自身の体を這う無骨な手にぴくんっと反応を返して

「……い、いつまでも子供のようなわけでは…」

あまり未来のなかった胸のことはおいておいて、
下半身は歳相応にむっちりと育ったものである

オーギュスト > 「そうだな、お前はいい女になった」

肉体だけではない。
男の不足を補い、男の背を守り、男と肩を並べて戦う。
ここに来た時の、何も分からないで倫理ばかり振りかざしている女とは比べ物にならない。

「感謝してるぞ、サロメ」

男は夜伽の時だけ素直になる。
おかげで何人もの女にずるいと言われたものだ。

サロメの下着を脱がし、四つん這いにさせる。
紐を外す気は無いらしい。

サロメ > 「………こういう時だけ、貴方はそうやって…」

目を伏せる
きっと自分の頬には紅が差しているのだろうと

「っあ…」

下着を剥ぎ取られれば羞恥心からか声を漏らし、そのまま四つん這いに組み伏せられる

茂みと、その奥の秘裂は既にしっとりと濡れている
本人は否定しそうだが、期待していたと言う他にないのだった

オーギュスト > 紅潮するサロメを見て、素直に可愛いと思う。
まったく、他の連中にやるわけにはいかない。
とはいえ、サロメの事情はさっぱり知らないわけだが。

「こういう時だからだよ」

将軍と副官ではなく、男と女だから。
そんな立場だからこそ、男は素直になる。

「ほら、もっと尻をあげろ」

彼女に尻を突き出すよう命じながら。
ゆっくりその剛直を彼女の割れ目へと宛がい。

サロメ > 「っ…は、はい…」

素直にその言うことを聞く
ある意味、普段のその間柄よりも

恥ずかしさを抑えつつ、その尻を突き出すようにして将軍へと向ける
その秘裂から菊座までがはっきり見えてしまうであろう体勢に羞恥を覚え、ますます顔が赤くなってゆく

割れ目に触れる熱に、ぞくぞくとした感覚と期待感を覚えてしまう
元々、サロメに男というものを教えた存在でもある故か

オーギュスト > 「――素直な奴は好きだぞ」

突き出された大きな尻を手で撫で回しながら。
ゆっくりと腰を突き出し、割れ目を貫く。
そのまま覆いかぶさるようにもう片方の手で胸を刺激し。

「動くぞ」

それだけ言うと、男は乱暴にピストンをはじめる。
まるで女性をモノのように扱う、獣の交尾。
だが、オーギュストらしいと言えばらしいだろうか。

サロメ > 「っはぁぅ…!」
貫かれ、甘い声を出すサロメ
そういう意味合いでないとしても、好きだと言われれば思わずどきりとしてしまう
そんな時に貫かれては

「あっ、はっ…ひあっ…おっ、おーぎゅすと…っ!」

思わずその名前を呼びながら、柔らかなソファに顔を埋めるようにして律動に喘ぐ
こうやって素直な姿を晒すのは、考えてみればオーギュスト将軍相手だけなのかもしれなかったサロメ
しかしそんなことをまともに考える余裕もなければそんな性格でもなく

ただただ、その行為と感覚に溺れてゆく

鍛えられた下半身はしっかりとオーギュストの剛直に刺激を与え、
吸い付くようにその精を求める肉壷へと変わってゆく

オーギュスト > 「サロメ」

副官の名前を呼びながら、力任せのピストンを続ける。
甘い言葉でも優しい愛撫でもなく、ただ名前を呼ぶだけ。
それだけで十分だろうとばかりに。

少女の柔らかさとしなやかさをもった肢体、締め付けを堪能しながら。
オーギュストの腰の動きははやくなっていく。
貪るような快感。それだけあれば良いとばかりに。

サロメ > 名前を呼ばれるだけ
ただそれだけのことなのに、こんなにも昂ぶる
なぜかはわからない

好色で、酒飲みで、乱暴で横暴、およそサロメ自身の男性の好みからはかけ離れているような男

そんな男に抱かれることが、今はこんなにも

「はぁっ、あっ、あっ! っひうっ…♡」

激しい抽送に大きな尻をぶるぶると震わせる
薄氷の騎士と名高い魔法騎士の姿はそこにはなく、ただただ男に抱かれて善がるだけの雌の姿を晒す

それが、信頼を置いた相手だからなのか、それ以外の理由があるのかはわからない

オーギュスト > 暫くは二人の息の音と、彼女の喘ぎ声。
そして淫靡な水音だけが部屋に響く。

高潔で、気高く、いつでも冷静な女。
まったく、オーギュストがもっとも好みとする女だ。
こういう女が、一匹の雌になるところが――たまらない。

「んくっ……」

低く呻くと、サロメの最奥にぐっと押し込み。
ありったけの白濁を、そのままぶちまける。
まるで、避妊など知った事かとばかりに。

サロメ > 「ひぁ────♡」
どぷんっという熱が迸る感覚に全身を身震いさせ、その鍛えられた背中を海老のように反らせて、サロメもまた絶頂を迎える
くたっとソファに突っ伏ししばし荒い呼吸をしていたが

「…ん……」
ずる、と引きぬかれたソレに向き合い

「はっ…はぁ……ん、ぁむ…っ…」
精と愛液に濡れたオーギュストの剛直を綺麗に掃除するように、サロメの舌が伸び、舐ってゆく

「……ま…満足いただけました、か…?」
やがて綺麗にし終われば、頭のなかもクールダウンしたのか、赤くなって視線を外しながらそう言葉を向けて

オーギュスト > まるで娼婦のような滑らかな奉仕。
おかげで――

「……だめだな、今ので勃っちまった」

サロメの腕を縛った紐を緩め、取り去る。
そして今度は正面から、サロメに覆いかぶさろうと。

「ったく、どこでそんなの覚えたんだ」

しかし、言葉は心なしか嬉しそうで。
体ごと密着し、抱きしめようと。

サロメ > 「……無事で何よりでしたが、少々元気すぎです」
押し倒されるままに、そう言葉を零して

「…貴方が私を女にしなければ、こんなことは覚えなかったかもしれませんね。オーギュスト」

抱きしめられればやわらかな感触をその腕に返して
正面からだとお互いの顔がよく見えすぎる
なんだか気恥ずかしくて、ついつい視線を逸らしてしまう

オーギュスト > 「お前がいい女だからだよ」

本当はサロメがいやらしい奉仕をしたからだが、黙っておく。
この格好だと肩に噛み付いてくるかもしれないから。

「感謝しろよ、サロメ」

彼女の顔を手でこちらに向けさせ、深くキスする。
同時に割れ目に再び剛直を突き入れ。

サロメ > 「───っ」
そんな言い方をされればますます顔が赤くなってしまう
この体勢では気取られないようにというのも無理な話、ただ視線を外すしかない…のに、
顔を向けられてキスをされる
サロメが少女の頃に抱いていた理想とは程遠い、大人のキス
再びそれが女となったサロメの体を昂ぶらせる

「感謝など…はあうっ♡」

一度膣内に吐き出された熱が潤滑油のように、狭い中にもオーギュストの剛直がすんなりと滑りこむ

オーギュスト > 「本当にキスが好きだな」

前にシた時にやたら悦んだので今回もシてみたが、正解だったようだ。
キスしながら腰をゆるゆると動かし、先ほどとは違い、緩やかに交わる。
身体を密着させ、お互いが溶け合うかのような動き。

悦ぶサロメの口を、耳を、うなじを吸いながら、オーギュストは堪能する。

サロメ > 「べ、別にっ、好き、と、言うっわけでは…あっ!」

一度目の激しさとは違うゆっくりとした抽送
ぞくぞくとした快感が背中を抜けるように伝わってきて、ぴくんぴくんと身震いを繰り返してしまう

オーギュストらしくない、とすら思うそんなスローセックスに少し困惑しつつ、
一つ一つの愛撫に女としての反応を逐一返してしまう様子は、普段のサロメからは感じ取れない、所謂可愛気だろうか

オーギュスト > 別に男とて終始獣のようなセックスばかりしているわけではない。
それなりに愛撫もするし、ゆったりとした交わりも嫌いではない。
つまり、だ。
先ほどのが罰で、これが慰労。言った事を実践しているだけなのだ。

「好きだろ?」

簡潔にそれだけ言うと、再びキス。
手で乳首をつまみ、尻を揉みしだき、背中をなぞり。
まるで愛し合う男と女かのようなゆったりとした、深い繋がりを楽しみ。

サロメ > 「嫌い、では、ありませんが…んぅ」
素直に好き、と言ってしまっては厭らしい女だと思われそうで
思わず言葉を濁すもそのまま再び唇を奪われる
言葉はともかく、体の反応を見れば一目瞭然なのであまり意味はないのだが

乳首をつままれれば口の端から甘い吐息が漏れ
尻を揉みほぐされれば羞恥に表情を困らせ
背中をなぞられれば細い肩をぞくぞくと震わせた

オーギュストの行動一つひとつに丁寧に反応してし、
ゆるやかな抽送を繰り返す秘裂からは、すっかりそのふとももまでべたべたに濡らすほどに愛液が溢れてしまう

オーギュスト > すっかり蕩けてしまったようだが、オーギュストはいまひとつ物足りない。
やはり……

「――なら」

腰を大きくグラインドし、動きをはやめる。
やはり、この男の本質は獣らしい。
ぐちゅぐちゅとかきまぜ、貫き、突き上げ。
昂ぶり、高みへ上る為に動きを激しくして。

サロメ > 「っひあ!?♡」
突然の変化にビクンッと大きく体を跳ねさせるサロメ

「あっ、ひっ♡ 激しっ…きゃうっ…!♡」

掻き回され、一回目に出された精液が泡のようになって結合部から溢れ出す
激しさに再度絶頂を迎えてしまったのか、剛直を包み込む柔肉が畝るように痙攣して剛直へと快感を与えてゆく

オーギュスト > 押さえつけ、のしかかるようにしながら腰を動かすオーギュスト。
組み敷き、蹂躙する快楽に身を任せながら、やがて急激に締め付けられ。

「んっ――」

再び低く呻くと、最奥へと精の奔流を叩き付ける。
どくどくと、再び溢れるほどに、避妊も考えずに流し込む様は獣としか言えず。

サロメ > 「────ッ♡♡♡」

ぞくぞくんっと登りつめる快感
全身を身震いさせ、その両脚でオーギュストの腰を抱え込むようにしてイってしまう

下腹部を犯す渦巻くような熱にしばし余韻のように、ひくひくと体を震わせて

「っはっ…♡はぁっ…♡」

小ぶりな胸を上下させ、荒い息をつくサロメの顔は普段の冷たさは感じさせず
熱に蕩けきった、女の表情を見せている

オーギュスト > 「――っふぅ」

散々犯した男もまた、ソファーに持たれかかる。
久々の女という事で、大量に出してしまった。
手でサロメの髪を梳きながら、余韻に浸る。

サロメ > 「……ま、満足していただけました、よね?」
しばらく余韻に身を震わせていたものの、少しずつ頭の熱が冷えてくれば、
自分の痴態(というほどでもないけど本人にとっては痴態)を思い出し、顔を赤くしそう言葉をかける

脱がされた服を、汚さないように胸元で賭けて、視線だけをオーギュストへと向けて

オーギュスト > 「……そういう所は野暮なまんまだな」

苦笑しながら、くしゃくしゃと髪を撫でる。
男も野暮の極みのような存在だが、それでもまぐわいの後は静かに余韻を愉しむものだと思っている。

外から自分を呼ぶ参謀の声が聞こえる。
どうやら報告が溜まっているようだ。

サロメ > 「だ、だって…!」
騎士としてしか取り柄のなかった自分で、満足してもらえたのかどうか
それはいつも気になるところなのだった
頭を撫でられれば、顔を赤くして俯いてしまうのだが

「はっ…!?」
外から聞こえる声に、慌てるサロメ
慌てて服を着ようとするものの股間からどろりとしたものが垂れてきて更に慌てる

オーギュスト > 男は軽く身体を拭き、軍服を着込む。
こういう時は男が有利だ。簡単な身支度で済む。

女の臭いを消すべく軽く香水を振り掛けると、サロメを振り返り。

「急がなくてもいいぞ、後から来い」

それだけ言い残すと、部屋から出る。
甘い時間は終わり、再び戦争の時間が始まる。

ご案内:「オリアーブ島 王国湾港拠点・司令室」からオーギュストさんが去りました。<補足:大剣を持った将軍。黒髪を後ろで縛っている>
サロメ > 「………はい」
僅かに申し訳なさげに頭を下げて、オーギュストを見送る

その後、中に出された精液の処理等を終えてぱたぱたと副官が参上したのは数十分後
女はこういう時は不利なものだった

ご案内:「オリアーブ島 王国湾港拠点・司令室」からサロメさんが去りました。<補足:氷の魔剣を携えた、灰髪金眼の女魔法剣士。第七師団副官>