2015/11/25 のログ
ウスジャリル・ディナーム > この世界では、外見について概ね信頼出来るのはマンカインドだけだ。
魔族やそうでないものに関しては、外見と年齢に関しては全く信頼がおけない。
…スキンシップというのは相互にしてこそ意味がある気がするんだが…
タマモという名前に覚えがないか思い出していたんだ。何か思い出せそうな気がしたんだが…
頭を撫でられて全部忘れてしまった。
(大人しく頭をなでられる。 ドラゴンはマンカインドの成すことにいちいち怒ったりしないのだ。
すっかり妹かなにかみたいにかわいがられているが、最早反論すらしない。)
柔らかい身体というのはよいものだからな。 胸が大きいというのはよいことだ。 ん……
(ぎゅーっと彼女に抱きしめられる。柔らかな2つの膨らみに顔が押し付けられる。
柔らかくて甘い、いい匂いがする。 抱きしめてもらいながら、ふとひらめいたように手を動かす。
動かした先は、彼女の尻尾。 彼女が気づかなければ、尻尾の付け根を掴んでやろうとして。)
タマモ > 「もっともな意見じゃが、やはり妾としては外見は大事じゃと思うぞ?
例えうっちゃんが妾より年上だろうと、今の姿で居る限りは妾の態度は変わらんじゃろうて。
世の中こんな言葉があるのを妾は知っておる…気にしたら負けじゃ。
おっと、それは悪かったのぅ…あんまり思い出しても良いものは出んじゃろう、それで良い」
とかなんとか言っているが、今の行動を見ているとやはり信憑性が薄かったりする。
どうやらこれくらいなら大丈夫のようだ?という訳で、抱き締めたままその温もりを楽しんで。
名前に関してはあんまり思い出されても実際に悪い話しか出てこないだろう、なので忘れてくれたのはありがたかった。
心の中で、ふーっと安堵の吐息。
「うっちゃんも分かるではないか。
妾も昔はこんな感じじゃったからな…うっちゃんも安心して良いと思うぞ?
おっと、尻尾を持つ種族にそれはいかんぞ?妾にはあんまり意味がないがのぅ?」
左手で抱き締めながら、右手をすいっと2人の間に差し込むと、ぺたぺたと少女の胸に触れる。
そう、この感触だ。昔の自分もやっぱりこんな胸だった、と。
そして、さすがに自分の弱点も一つとはいえあるその場所は油断していない。
尻尾の付け根を狙う少女の手はしゅるりと2本の尻尾に巻き付かれてしまう。
おいたは駄目じゃぞ?と呟くと、その耳にふぅっと吐息を吹きかけて。
ウスジャリル・ディナーム > まったく、勝手なことを言ってくれる。 まあ、こうしている以上文句は言えないよな。
…それにしても、暖かくて気持ちがいいな。柔らかいし…いい匂いもする…
(彼女の柔らかい身体に抱きしめられたまま、胸の谷間から見上げるようにして答える。
このまま抱きしめられていたいと思うくらいに、相手の身体は気持ちいい。
もちろん、強力な自尊心を持つドラゴンは、この誘惑にちょっとぐらいは抵抗できる。
彼女の膨らみに、甘えるように鼻先をすり寄せて。)
わたしは自分で使うにはこの体がいいからそうしている。
なにしろ胸というやつは、自分より相手についていたほうが……な、なん、だと…!?
腕を絡めとって何を……んん、っ……♥
(よもや尻尾への攻撃を相手が予見し、自分の手を絡めとるとは思わなかった。
いかなることにも動じないはずのドラゴンの心すら揺らぐ衝撃。
そして耳、胸から甘い刺激が注ぎこまれると、細い身体を震わせ、微かに声を上げた。)
タマモ > 「分かってくれればそれで良いのじゃ。
ふむ、うっちゃんは普段はこうやったりして貰わぬのかのぅ?
妾はこうしておるのはなかなかに気持ちよく好きなのじゃが…」
小さい頃から抱き締められたり抱き締めたりはよくされていた。
なので、されている者の気持ちも結構分かる…と思う。
すり寄せるその姿を見詰めれば、ちょっとくらいは可愛がっても良いのではないか?とか思ったり思わなかったり。
…うん、思ったのでほんの少しだけ漂うその香に色を混ぜてみる。
少し勘が鋭そうだったので本当に僅かに、ゆっくりと、2人を包むようにしていって。
「なるほどのぅ…確かに胸がある相手の柔らかさを感じるのも気持ちよいものじゃからな?
じゃがの、こうして…膨らみのない小さな胸を弄るのも、それはそれで良いものなのじゃ。
ふふ、きっと昔の妾がこうだったんじゃろう…分かるぞ、こうされて良いのじゃろ?」
九本の内の一本は確かに弱い、それは確かだ。
だが残りの八本は別である。
絡めとった両手をゆっくりと万歳させるように上へと上げていく…ただし、強い抵抗をするようならばそれは止める。
それが叶ったのならば、背に回された手はそのまま抱き締める感じに、胸に触れた手はその頂にある突起を意識させるように手の平の腹を押し付け撫でていくだろう。
ウスジャリル・ディナーム > 普段? 普段はそうだな… こういう風にするよりは、もっと激しいやつがほとんどだ。
それにしてもいい匂いがするな… ん、っ…
(胸の膨らみに鼻先を押し付ける。 匂いをたっぷりと吸い込むと、なんだかうっとりと心地よくなる。
彼女の胸の先端に鼻先をすり寄せたりして甘えながら、甘い息を漏らす。)
っふー…まあ、胸を弄るのはどちらも好きではある。 ん、っ…っふ、んぅっ…ん、ぁ…♥
(両手が持ち上げられていく。彼女を抱きしめる感じにされるので、大人しく抱きつく姿勢。
つんと尖った胸の先端を弄られるたびに曲げる声は徐々に甘いものになっていく。
柔らかい、彼女の”匂い”が少しづつ脳髄を快楽の色に塗り替えていく。)
タマモ > 「ほほぅ、もっと激しくとな?ふむふむ、そうか…
女子とは己から漂う香りにも少しは気を配るもの…らしいぞ?」
つまりは、こんな身丈をしていようともたっぷりと楽しめるという事か…考えが段々と斜め上に向き始めた。
疑問形なのは気にしない、抱き付いたまま匂いを吸い込み続ける姿にくすりと笑う。
僅かだった色香、それは時間が経つにつれ濃くなっていく。
欲情を増させ、感度を高め、思考を鈍らせる。
そして、そこへとつけ込むように自分に対する好感や愛情といった感情を植え付けていくだろう。
そこまで辿り着いてしまうと、残りは自分に対する従順さを…ここまでいくかどうかは、まぁ、この少女次第か。
「うむ、それにはまったくもって同意じゃな。
して、うっちゃんや?弄るのは良しとして…弄られるのはどうじゃ、ん?」
どうやら抵抗は無いらしい、こちらを抱き締めさせるようにして尻尾を解いた。
そうなればこちらから抱き締めていた手も自由になるだろう。
ちゃんと抱き付いておるんじゃぞ?そうもう1度耳元に囁く。
濃くなっていく色香に加えるように、空いているもう片方の胸も同じように弄り始め、快楽によってその効果をより高めていってしまう。
時折、気が付いたようにその先端を軽く押し潰し、ぐりぐりっと軽くすり潰すように刺激を強める。
ウスジャリル・ディナーム > マンカインドの雄に身体を任せるのだ。 あいつらは煮えたぎった欲望を押し付けてくる…
ああいう獣のようなところ、嫌いではない… そうか、わたしの匂いは、どうだ…?
嫌な匂いとかしないとは思うのだが… んふー、んっ、んー……
(鼻先をすり寄せながら、少しだけ心配そうな顔で問いかける。
ついでに布の上から胸に吸い付こうとする。 なんだか次第に行動が幼く成って来ている気がする。
もっと甘えたいとばかりに、谷間にぐいと顔を押し付ける。
けっして匂いに魅了されているなんてことはないはずだ。
ドラゴンがそんな簡単に相手の手の内にかかるようなマネはしないはず。)
弄られるのは…っ、っふ、ぁ…♥ すきだっ、すき、ぃっ…んんっ、うん…っ♥
(ちゃんと抱きついているように、と言い含められ、おとなしくに頷く。
胸の先端を弄られるたびにぶるぶると身体が震える。
瞳はしっとりと濡れ、頬を染めながら、もぞもぞと太ももをすり合わせた。)
タマモ > 「ふむ、雄の欲望とは確かになかなかに激しいものであったのぅ…
む?うっちゃんの匂いかの?どれ………うむ、良い香りじゃぞ?」
少女の言葉に、ふと何かを思い出すように視線を見上げるように上に…すぐに戻し、少女を見詰める。
さすがに着物の上からは難しいだろうが、したいならさせてやろう。
その唇に胸を押し付けてやる…当然、それがまた色香を吸わせる事になる訳で…
魅了が利いているか利いてないか、それは気になるところであるが…少なくともまったく無効という訳でも無さそうな様子、ならばたっぷりと嗅がせ続けてやろうとは思う。
匂いを気にする様子に、どれどれ?といった感じに首筋へと顔を寄せる…すんすんっと鼻を鳴らし匂いを嗅いでいるのを分からせつつ、ぺりろと舌を這わせ舐め上げた。
「そうじゃろうな?こんなに可愛らしく鳴いておるのじゃからのぅ?
ふふ…こうしておる妾はどうじゃ?好きかのぅ?」
ちゅ、と最後に口付けをして首筋から唇を離す。
改めて耳元へと寄せ、ゆっくりと、吐息をかけながら問う。
それに合わせるように手の平を胸から少しだけ退け、衣服の上から的確に、その先端をきゅぅっと指先で摘み上げる。
魅了とは何も色香だけによるものではない、欲情に応える快楽、不安に対する安堵、そして言葉による認識…じわじわと刺激を強めていく。
最後の言葉に加え、好きならばもっと激しくしてやらねばならぬがの?と…太股の動き、求めているのはそれで理解しているから。
ご案内:「◇「ティルヒア動乱」設定自由部屋」からウスジャリル・ディナームさんが去りました。<補足:名簿参照。>
ご案内:「◇「ティルヒア動乱」設定自由部屋」からタマモさんが去りました。<補足:名簿参照。>
ご案内:「オリアーブ島南部 煉獄の宮殿」に魔王アスタルテさんが現れました。<補足:外見10歳、身長130cm。黒いワンピースを着て、悪魔の翼を生やす魔王。四天王を引き連れている。>
ご案内:「オリアーブ島南部 煉獄の宮殿」に魔王ハスターさんが現れました。<補足:イカした紺色の袴を着たおっさん。>
魔王アスタルテ > (オリアーブ島南部に存在する魔族都市。
その魔族都市は、魔族の国のような雰囲気を漂わせていた。
言ってしまえば、ここはオリアーブ島南部に存在するプチ魔族の国である。
そんなプチ魔族の国は、活気に満ち溢れる地域であった。
都市周囲は険しい山々に囲まれており、他勢力が攻め入るのは困難。
都市の中心部には、禍々しき宮殿が建てられていた。
その宮殿こそ、魔王軍オリアーブ支部の本拠地である。
宮殿内部も邪悪そのもの。
廊下には立派な悪魔像が多く飾られたり、所々闇が広がっていたり。
もちろん、魔族も数多見受ける。というより、文字通り魔族の巣窟だ)
(そんな宮殿の一室。
かなり広めの部屋には、やはりここにもかといった感じで悪魔像が置かれていたりする。
煌びやかな赤い絨毯が敷かれ、部屋の中央には白いテーブルクロスが敷かれた円形の大きなテーブルが置かれている。
用意されている席はハスターお爺さんとその配下、アスタルテと魔王軍四天王。
テーブルの上にはいくつものティーセットとケーキスタンドなどが置かれていた。
ケーキスタンドの上にはサンドイッチやカットされたケーキなどが乗せてある。オリアーブ島の名産物であるご様子。
禍々しき宮殿内なのに、優雅なお茶会の雰囲気を漂わせているのはなんとも奇妙……)
「早く、ハスターお爺さんこないかなぁ~」
(アスタルテは無邪気な子供の如く、今回招いたお茶会のお相手が訪れるのをわくわくしながら、窓の外を眺める)
(この広い部屋にいる高位魔族は数十体程。彼等は今、それぞれ部屋の端に執事の如く佇んでいる。
ただし彼等は執事服ではなく、悪魔や吸血鬼、竜人や獣人などなど、そのビジュアルも個性豊かな魔族達である。
そして魔王軍四天王は、中央のテーブルを囲むようにして待機していた。
ちなみに宮殿の表門にハスターお爺さんとその配下達の姿が見えれば、門番が快く招き入れ、
そしてこの部屋まで親切に案内するだろう)
魔王ハスター > おっさんは、北東に湾港泊地を作っていた。
ゼリー工場でも作ろうかな、なんて思っていた折であったが、
そう言えば、この間出会った若く小さくも強大な魔王、アスタルテは元気だろうかと思って、
ふとこの間約束した御茶会を遂行することに。
なんでも、今話題のオリアーブ島南部に別荘を立てたのだとかで。
折角だから、おっさんもそこに言ってみたいと思って―――
おっさんは、付き添いのメイド長と、それから狼型の獣人と。当たり前の様に空を飛んで山岳地帯を越えて、
はるばる北東湾港にやってきたのだ。
取り敢えず今日はイカしたおっさん路線で行くつもりらしく、ファッションもかーなりイケてる袴をチョイスした。
ガタイが相俟ってヤクザにしか見えないと評判であった。
『あの。おっさん。』
空飛ぶメイドさんことエレノアさんはおっさんに無表情に向かって言う。
狼型の獣人のドルフさんは寡黙である。故に黙っておっさんを蹴る。その逞しい足で。
『何で転移魔法使わなかったの?バカなの?』
この様に、おっさんの冥軍の上下関係は如何ともし難いものである。
「いやぁ、何。空からこの大都会を眺めるのも乙なものだろう?
良い景色だ。…ううん、良いセンス、してるじゃあないか。そう思わんかね。
っていうかいたいいたいやめて御願い死ぬ。落ちたら死ぬ。生き返るけど。」
見下ろす景色は、魔族の国の一部を切り取って持ってきたような。
そう、魔王軍が国家の縮図の様な魔族の都会だった。
あの子らしいねぇとおっさんは少し懐かしそうで、羨ましそうな顔でニヤけた。
『そうね…あの宮殿は、良いセンスね。どっかのおっさんとは違って。』
―――まぁ、紆余曲折あって、険しい山岳地帯から航空ルートで宮殿の前に降り立つおっさんとメイドさんと獣人。
門番の前でひらーっと手を振って、窓外にも目が合ったならひゃっはー、と言いながら金髪の彼女に視線を向けて手を振ろうか。
「本日御茶会のお約束に与ったおじさんだけど。」
なんて話を通せばほぼほぼ顔パスどころか御親切に御部屋まで招き入れられる。
宮殿内も、成程ラストダンジョンのモンスターを人に化けさせた様な、
そんなイメージだとおっさんは思った。
カカカカカンッ、と華麗に1秒6,7回程、悪魔像に挟まれた一際豪華そうなドアーをノックすれば、
待ちわびていた私服の一時の扉をガチャリとゆっくり開ける。
成程貴族風で、自分の屋敷と同じだけれど、より悪魔めいた、
瘴気や邪気の感じさせられる作りであると感心させられる。
暗黒のさなかであるけれど、煌びやかな物は輝かしく。
「お邪魔するよんっ。」
『お邪魔するわ。』
『お邪魔します。』
円形テーブルにて迎える五人組。
手を振るおっさん。目礼するメイドさん。頭を下げる獣人。
既にオリアーブ島の貴族が頂きそうな紅茶のセットが用意されている。良い香りが仄かに広がる。
「いやぁ、待たせたかなあ。あんまり楽しみだったんでかーなりはやめに来ちゃったんだけどね!
やっぱりアスタちゃんは最高だわー、おじさんビックリしちゃった。」
でまぁ、なんやかんやこのおっさん達は五分前に到着したのだった。
大変な歓迎のされっぷり。貴族屋敷宛らであれども、このテーブルクロスや像なんかは、
美的で参考になるとおっさんは思った。
普段貴族のナリをしているおっさんだからこそ、なのだけれど、
この赤色の地面と暗澹とした闇の気に包まれながらも煌びやかな貴族風の部屋は、
一層優雅で画期的だと思うのだった。
魔王アスタルテ > (やがて、ハスターおじさんが宮殿の前に現れて、こちらに手を振ってくれると、
アスタルテは無邪気に笑いながら、手を振り返す。
やがて、ハスターお爺さんとメイドちゃんエレノア、獣人がこの部屋に案内される)
『『『お待ちしておりました、魔王ハスター様、それにエレノア殿にドルフ殿!!』』』
(壁際に立つ高位魔族達は、一斉にハスター達に頭を下げる。
それに続き、ロータスは軽く会釈する)
『よく来てくれた、ハスター殿にエレノア殿、ドルフ殿。
心より歓迎しよう』
(ロータスに続き、四天王他三名も軽く会釈。
そしてさっきまで窓の外を見ていたアスタルテはハスターの姿を認めると、
子供の如き満面な笑みを浮かべて、ハスターに走り寄って飛び付き、抱きしめる。
それはまるで、孫がお爺さんに甘えるが如き)
「いらっしゃ~い、ハスターお爺さん。
待ってたよ~♪
今日もイカしてるね、ハスターお爺さん!
その袴、似合ってるよ!」
(ヤクザにしか見えないけどね!
そしてアスタルテは、エレノアとドルフにも無邪気な笑顔で目を向ける)
「エレノアちゃんもドルフもいらっしゃ~い」
(一通りお爺さんに抱きつくと、アスタルテはご客人を席へと案内する)
「さぁ、こっちだよー」
(アスタルテはハスターの隣を陣取ろうとする。
四天王もそれぞれ席についていく)
魔王ハスター > 「だぁああっ?!やっぱりそうか!やっぱり「お爺さん」はヤクザにしか見えないかぁ!
アッハッハッハ。まぁイカしてるってことで良いかね、悪いおっさんみたいでかぁっこいいっしょ?
どうよ、アスタちゃんもこういうの着てみるとかさぁ!」
おっさんは、割と心が読めるのである。
読まなくても、分かるのだが。似合っているし、ヤクザにしか見えないのだろう。事実その通りだ。
ともあれ、プライベートだ。おっさんはいつもより老けた口調になって、自身も爺であることを自覚しているのか、お爺さんを自称する。
飛びつく様に抱きつかれると、最早慣れているのかそのヤクザと形容される逞しい身体で軽く、
小さな幼女の身体を受け止めて、孫に答える爺の如く、いつになく感傷的に笑いながら金色の髪を梳いて撫でる。
撫でるだけだ。そこにいつものエロオヤジの疚しい手つきなど存在しない。『憂鬱』な孫と『酔狂』な爺。
お互いその気は全くない、そういう関係は永劫に変わることはない。
そうしてお互い横に並んで円形テーブルに席につけば、その短い時間でさえ、二人、閑話でもしてさぞ盛り上がる事だろうか。
『どうも、皆さん。本日は失礼するわ。御歓迎に与って至極光栄よ。ありがとうございます。』
四天王を代表するアスタルテとロータスに向けて、メイドさんが御返事する。ナンバーツー同士、みたいなものだろうか。
別にライバルってわけじゃないが。一応この二人、知り合いではある。意外とこれで仲が良い。
ロータスとエレノア、常々冷静に見える者同士、何か喋ってもヒートアップしてない様に周りからは見られているが。
というわけで『失礼するわ。…最近どう?』とロータスの隣に半ば当然の如く陣取るエレノア。
『…ども。』
獣人は寡黙である。コミュ障を疑われていて行く先心配なのだが…、取り敢えず深々と誰に向けてるのか知らないが頭を下げる。
振動のブルートに構って欲しそうである。亜人族独特のシンパシーだろう。憧憬の様な眼差しもある。
亜人族の大王だからか、理由は不明だが。
というわけで、ブルートの横に躊躇いがちに陣取ろうとしてひっそり忍び足で近づいていくドルフ。
なんか申し訳なさそうにおずおずと。寡黙に、である。
「いやはや、お爺さんも今日は楽しみだったからねぇ。でも、こんなにたくさん料理に歓迎だなんて。
おじさん嬉しいわ。アッハッハッハ。
さて、取り敢えずどうしようか。腹ごなしに御歌でも歌うか、それとも食事でもしようか?
若しくは、…ま、ティルヒアのどうこうはどうでも良いだろうけど。…面白い龍が出たんだとかで。」
話は、聞いている。『憂鬱』の魔王が、まさにこの場で神龍の雷火に勝る暗黒を創り出したと。
それは、秘匿された冥軍、『酔狂』の魔王の耳にまで届いている。
だが、あんなもの放って置けば、どうなるかわからない。おっさんは聞いた。
全てを凌駕する様な、バカげた咆哮を。
「サタンきゅんとこの間飲み会したんだけどさぁ。…その時に、ふぅ…ま、暗い話は良いや。」
言おうとしたのだが、止めて置いた。言ったところでどうなるわけでもないし。
彼女なら言わなくても分かっている筈だ。
今はこうして、無邪気に笑う仲間達と、愉快に茶会を楽しむだけ。
「ま、つまらん話は置いといてだ。サタンきゅんには会った?あいつと久々に会ったんだけどさぁ。
相変わらずイケてんなぁ、お爺さんビックリしたわ。で、まぁそこで酒宴やったわけよ。
まぁアスタちゃんはお酒飲まないからあれなんだろうけど。同じ場所に魔王三人集まってねぇ、珍しい事もあるもんよね。」
王が王たる風格を備えているのは、誰よりも『憤怒』の彼だろうとおっさんは思うわけで。
微妙に大罪の仲間について触れながら。近況の報告をしつつ、ゆったり背もたれに腰を掛ける。
「…ま、何気に元魔王をカウントするならここにも三人いるけど。」
あのメイドさんは、一応生前魔王をやっていたそうな。
魔王アスタルテ > 「あははー♪
もぉ~、女の子の心を勝手に読むなんて、めっ! だよ~」
(人差し指を立てて、可愛らしく注意するポーズ。
まあ、心を読まれないようなメンタルなガードは今、あまり強く施していなかったわけだから、
心を読むならご自由にな側面が結構大きかったけどねー。
お爺さんから金色の髪、やはり孫のような笑顔をハスターに向けるのだった。
このお爺さんだから、魔王アスタルテは安心して甘えられるのである。
そしてエレノアとロータス、ナンバツー同士が挨拶を交わし合う。
まあ、四天王は基本同格扱いだが、この手の集団は微妙な上下が出来ちゃったリする。
ロータスが四天王を代表する光景は特に多い)
『ああ。今日は遠慮なく盛り上がってくれ』
(そう言って、ロータスは『どうぞ』と言った感じで、エレノアを招く。
冷静な者同士、相性がいいのか仲良し)
『最近か。
ティルヒアが王国に宣戦布告して数日経ったぎたいの時に、我々四天王もアスタルテ様とご一緒して、この《煉獄の宮殿》に来たわけだが、
件の神龍が現れてからは、その被害に遭ったオリアーブ地方の魔族達の救援や支援に追われていてな。
この魔族都市はなんとかなったものの、他では多大な被害が出ている。
いくつか編成された魔族救援部隊の総司令をアスタルテ様より任されていてな、多少忙しい身ではある』
(ロータスは触手で器用にティーポットを掴み、エレノアとドルフ、自分のティーカップに紅茶を注ぎながら、近況をエレノアに語ってみせた)
(振動のブルートは、横に陣取ったドルフの肩に気さくに手を回そうとする。
このブルート、容姿は意外にイケメン)
『よぉー、ドルフ!
久々だなぁ!
そんな暗くならずに、盛り上がっていこうぜ!』
(この二人もまた、知り合い同士。
優雅なお茶会のテンションではないブルートである)
『それでよぉ、ドルフ。
今回の戦乱での冥軍の様子はどうよ?
冥軍の戦艦はかなり甚大なダメージを受けたって話じゃねぇか』
(大王ブルートはドルフにそんな質問をしながら、サンドイッチを摘まむと豪快に食べる。
野蛮というよりかは、男らしいと言える。
だがスライミーは、『もっと綺麗に食べれないの?』とブルートに言っていた。
尚、ブルートのその問いは、冥軍の戦艦を気にかけているようなところがあった)
「歌もいいけど、まずはお茶会楽しもうよ~。
どんどん食べてね、ハスターお爺さん!
そうなんだよ、もの凄い大きな龍!
大きな神の龍がね、オリアーブの各地で暴れちゃったんだよー」
(直接対決したからこそ、神龍ティルヒアの強大さが身にしみる。
だが今のティルヒアは神聖ながらも狂乱している。
暴れ狂っているとは聞いていたけど、やはりと言うべきか、アスタルテのよく知る神話時代のティルヒアではなかった。
アスタルテは実際、今は自由には動き辛いところもある。
しばらくは大丈夫だろうけど、再びティルヒアが真の力を取り戻した時に備えないといけないからだ。
神龍ティルヒアに直接対抗出来得るアスタルテ自身、魔族達を守るためにいつでも備える必要があるという事だ。
暗い雰囲気になり、ハスターが言わんとしようとした事をアスタルテは察する。
アスタルテは場が暗くならないよう、明るくにこりとした笑顔をハスターに向けた)
「最近、サタンに会ってなかったなぁ。
あははー、サタンだからねー。まさしくムキムキな、イケてる殿方だよ♪
そっかぁ。サタンと、後もう一人の魔王で酒宴したんだね。
そーいえば、サタンもこのオリアーブ地方に来てるみたいだね。
サタン自ら、第七師団にちょっとだけ噛みついたって話もあるよ」
(あのサタンの王たる風格を思いだしながら語る。
彼は厳格なる魔王であった。
魔王の業務に真面目という意味では、アスタルテとも共通する)
「あははー♪ そうだね~。
それに、大罪で集まった時は、当然だけどもっと魔王が多いよー」
(アスタルテはにこやかに笑った)
魔王ハスター > 「ああああ!それはたしかにダメだった。だめだなぁ、お爺さんは。こんなんだからイケてないと言われるのかぁ、すまんすまん。」
頭を抱えて掻いてみたりと、ニヤけながら微笑ましく反省する。
言う通りだとウンウン頷きながらも、互いに笑っているあたり、どちらも本気でイヤだと言うわけではなさそうだ。
っていうか、心なんて読まずとも、なんて面も多いだろうか。
だから、御互い心を許せる。読まずとも、何考えてるかくらいわかる程度に肝胆相照らしている。
明るい世界に降り立つ幼く小さな輝く金色の魔王と、冥い世界に重く居座る鈍く黒い魔王。
互い、そういう関係で。彼女の前では、どうしてもこのおっさんはお爺さんになってしまう。
『えぇ、どうも。』
ナンバーツー、と言う言い方は語弊があるやも。兎も角、トップに次ぐ地位の者。
お互いにこうして、隣に座れば。近況を聞く。
『…そう。大変なようね、貴方も。』
暗に自分も多少大変だと仄めかしながら、目を伏せて。
一通り聞き終われば、自身も目礼して紅茶を一口啜る。ん、と小さな声で頷く。
言外に美味しいと言う事を示したのだろう。
『成程。相変わらず重鎮ね。魔族救援部隊の総司令。ま、貴方には適任でしょうけれど。
…ふぅ…とんだ気狂いな神様ねぇ。私に何かできるなら頼って頂戴。』
彼はとても効率的で頭が良いとエレノアは評している。今も仕事の事を要点だけ伝えて、近況をこちらに告げたのだろう。だから司令には向いていると素直に思う。
そして、自身に頼っても良いとは言う物の、彼にそれは必要ないだろうことも分かっている。ただ、緊急の事はあるだろうからその時はと暗に言っておいただけで。
カタリ、と小気味の良い音を立ててカップを受け皿に置き据える。
『それで。…プライベートの方は、どうかしら。』
無表情。無表情のままに首をかしげるので些かアレだが。
このメイドさん、精神面はそこのおっさんと結構似たり寄ったりである。ヒャッハァ!とか言うレベル。無表情で。
して、コミュ障っぽいドルフではあるが、こういうタイプは話しかけられると凄く嬉しがるのである。
無論細々としている彼の事だから、ブルートの肩に手を回してくれることは甘受する。
『…お久しぶりです。ブルート…さん。お気遣い…ありがとうございますっ。』
声に覇気こそないものの、その端正な亜人の大王へと返す声は、それはそれは明るいもの。
知り合いといっても、この組み合わせが出来たのは、振動のブルートの気さくな正に兄貴分の様な性質の御陰。
故にドルフは彼を大王として憧憬を抱き、尊敬もしている。
こんな風になりたいなぁ、と。彼のその豪胆ながら気遣いの多い性格の御陰で、大王の彼とありながらもこうして会話で来ている。
敬語ではあるもの、結構親しい。
『ああ…ええと、ですね。』
豪快な喰いっぷりに目を奪われつつも、質問に一つ言い淀んで、やっと言葉を紡ぎ始める。
『その…ええ。ほとんどの艦艇は沈没しました。泊地も損壊状態でボロボロです…。予算があ…とか部隊長が言ってましたね。
残ったのは大破した安い空母と、それに乗った試製飛行機、後は…あのおっさんの趣味の悪い艦艇くらいです。』
気を使ってくれているのだろう。ブルートはただの蛮族ではない事をドルフの方は良く知っている。
スライミーとブルートとの会話では僅かながら空気を読む程度にあはは、と笑い声を漏らして、
彼の気を回してくれた質問に答えた。折角なので、お肉の美味しそうなカツサンドを控えめに頂く。
「おうおう、ごめんねアスタちゃん。皆御茶会始めちゃったみたいだし!
何よりもおじさんケーキ、大好物!いっただっきまーす、と。」
フォークとナイフを手に取って、1つのショートケーキを食べ始める。
「…そうかあ。やっぱり出たかぁ。…ふぅ。
可愛い女の子がカッコいい、強い龍に変身なんて萌える!って思ってたけど、美味しい話じゃなさそうだな。」
おっさんも、ティルヒアの正体は知っていた。だからといって、対峙したわけではない。
咆哮が響いたその時には、全てが終わっていた。それでどうなったかは、先程ドルフがブルートに語った通り。
おっさんが萌えるだどうだと言う話は概ね彼女と意見があって盛り上がるが、
この時おっさんは、珍しくニヤけても笑ってもいない、『憂鬱』に呈色された表情だった。
「だからさ…無茶は、しない様に。」
おっさん…というか、お爺さんは彼女が囚われる『憂鬱』を知っている。
彼女は強い。だが、神龍はどうだ?あの神龍は、若しくは、あの神は、恐らく―――。
爺は悪い予感がしている。彼女は自身の強さを過信して慢心しているわけではない。
だが、皆を守らなければという、その『憂鬱』の鎖に縛られている。だから。
言わなくても分かるだろうが、言っておかねば気が済まなかった。それだけ言って、彼女の髪を撫でて梳いた。
ここで、おっさんの『憂鬱』そうな顔は終わって、釣られるように朗らかににっこりと笑って、
ケーキ美味いなぁ、なんて能天気な呟きを溢した。
「そうそう、楽しく酒宴な。サタンきゅんはいつも通りだったよ。
アイツはかっけぇわなぁ。おじさんいつになってもあの風格にゃかなわねぇわ。」
龍や狼を統べるここには居ない『憤怒』の王の顔を思い浮かべながらニタリと笑みを浮かべる。
大罪で最も魔王っぽいのは誰?と聞いたら多分彼がナンバーワンだろう、
目の前の彼女も真面目ではあるが、見た目が少し、魔王と言うか、悪魔っぽい故に。
そういえば、この間はそんな話をしていたが。
「…へぇ?まさかアイツ自ら噛み付きに行くなんてなぁ。あの第七師団と?へぇへぇ。
詳しく聞きたいね。戦後は火山でも出来たかい?」
凄く興味津々に話を聞いている。あの男は、戦闘を楽しむタイプであるから。
ただ、話を聞いただけじゃ詳しい戦況は聞けないだろうし。
『んー…第七師団と言えば。結構前、確かセレネルで艦隊が大きな魔物と激突していなかったかしらね。
ウチも艦隊組んでるんだけども。』
聞こえた話を拾い上げてエレノアはロータスにふと、偶然なのか、それとも知っていたのか、そんな話をした。
「あっ、そうだね!計13人だっけ。いやぁ、いつの日か、皆で集まれる日が来ると良いねぇ。
つっても、最近はおじさんもアスタちゃんとサタンきゅんとしか会ってないんだけどねぇ。」
一つケーキを平らげれば、13と言う圧倒的大多数に少々の威圧感を覚えつつも、頬を緩めた。