2015/11/30 のログ
オルヴァ・フォンローク > 「英雄ですか?。好みでは有りませんね。
私はただ死ぬ為だけに戦っているに過ぎません。
一殺、一手、敵も友も無駄でなかった証明の為に私は戦わねばならない。
ただそんなところです。」

何を考えているのかさっぱりわからないその顔で言う。
それが兵隊達を鼓舞させる。

「雑草が生えすぎても庭は荒れる。
……しょうがない。では根無し草さんを狩りにいきますか。
『―明言。』」

剣を下ろし、右左にゆらゆらと揺れる様に距離を詰めていく。
ナイフの投擲を剣先に受け弾くと剣に触れた魔法が解きほぐれていく。

「私達、フォンロークは魔法の天敵でしてね。
――しっ」

するっと近づくと体を狙って浅く横切りを放つ。

ドルクス > 「ありゃ、これは不味い。」

打ち払われた幻覚を見て素直にそう漏らす
魔術の天敵なら自分の天敵と言っても過言ではない

「まるで蛇みたいだ、人間だったらくらってるね?」

まぁそれでも未だ不利のレベル、人間と魔族では絶対的に異なる身体能力
それをおかげで寸でのところで一閃を躱し

「あ、ちょっと君の剣借りるね?」

特に深い意味はなく一番自分に近かった兵の元へ、即座に首を捻り
腰元の剣を抜く。魔術の絶対の自信があるせいかこういった武器は普段持ち歩いていなかった

オルヴァ・フォンローク > 「剣士の技は大半が初見殺しですからね。まあ、私のそれは邪道ですよ。
ふふ、伊達や酔狂で重装備を着ない訳ではないんです。」

凶刃を振るった相手に親しげに微笑んだ。
しかし内心ほっとする。正直、魔法戦になると防御に徹する必要があった。
先の攻撃も完全に阻害した訳じゃない、やせ我慢で無かったことにしただけだ。

「まあ、魔法殺しの本懐を魅せましょう。つらァァ!」

ぞっとするほど凄烈な弧を描く一撃をドルクスが剣で受けやすい様に放つ。
…受ければ剣を通してドルクスに流れる魔力が徐々に霧散していくだろう。

ドルクス > 「初見殺しかぁ…俺だってそうなんだけどなぁ…」

何で失敗したんだろう、そう考える
魔力が霧散した、そう感じたのだが今はひとまず防御に徹する

「っ!…なぁるほどぉ♪」

剣を受ければ魔力を一部持っていかれる、否、消えてしまった
だがこれで攻め方が分かってくる

「ほうら、踊らない危ないよっと!」

周囲から飛来していく短剣
囲む様に全方位から飛来するそれは剣で触れられなければ霧散させられないと仮定しての攻撃

オルヴァ・フォンローク > 「むっ。」

周囲から飛来していく短剣に対して服を脱ぎ出しぐるりと回る。
服をマント、盾の様に使って阻害してドルクスへ突っ込んでいく。

「――ちィっ。」

阻害しきれない幻影短剣の痛みが襲う。
ちいさく舌打ちして、ドルクスにばれない様に余裕の笑みを見せる。

「私の特技は身体付与系でしてね。だりゃァァ!。」

身体ごとすべる様に急角度で放たれる長剣突きが相手の胸を狙う。

ドルクス > 「よしっ!」

相手の表情が苦痛に歪むのを見て確信する
どうやら霧散させる事のできるものとそうでないものがあるらしい

「おっと!」

ギギィ!と音が鳴る程に剣を力任せにぶつけ防ぐ、だがそんな力技を使えば剣が無事で済むはずもなく
刀身は曲がり大きく刃こぼれも

「ハハハ、まだまだだね?」

そんなセリフを吐くが実際は違う
今の刺突も危うく自分の心臓を貫いていた
幻覚も無限に打てるわけもなくこうして剣を打ち合うたびに魔力がごっそりと持っていかれる
どうしたものかと悩みながらも距離を取り思案する

オルヴァ・フォンローク > 「――取らせん!。」

『――明言する
知恵を測る、感化し定義せよ。
私は存在の音で意志の処理を封印する。』

独特な詠唱、阻害領域がオルヴァの身体を包むのが肉眼で見える。
優雅に悠々と距離を詰める。内心、必死に追いすがる。
一足一刀で身体を狙い、空を削ぐ、削ぐ、削ぐ、浅く軽く剣を振る。
ドルクスの身体を狙って、ドルクスを削ぎ落とす斬撃の嵐を放つ。

ドルクス > 「ちっ…でも、殺られるかってのぉ!!」

嵐のような斬撃を剣でいなすし、躱す
もし相手が他のものならこれが最適解なのだろうがこのオルヴァの斬撃は受けるだけでこちらの体力を奪っていき…

「はぁ、はぁ……あぁ…しんど!」

声を出し気合を入れる、これ以上続ければ確実に負ける
そう判断すればこのドルクスと言う魔族、行動が早い

「ふぅ…オルヴァ・フォンローク、俺の名はドルクス。
この名前…あまり覚えなくても良いけど一応名乗らせてもらう」

最後の魔力を振り絞り、転移…
ゆらりと姿が消えればオルヴァの真後ろから心臓に向けて貫手を放つ

オルヴァ・フォンローク > 「…!?。ふっ」

一転二転3456とやや大きく前方へ転がっていく。
背後を向けば、険しい顔して歯を見せる。

「転移術を使う者はどうして、こう、後ろと横が好きなのでしょうね。」

キインと音たて長剣が砕けると、一気に間合いを空け、さらに後ろに下がる。
激戦の疲労消耗と阻害魔法の侵食に耐え切れなかった様だ。

「――これは、参りましたというところですね。
やれやれ、不様。……いやはやどうも手強い敵だ。」

不適に笑ってから腰に予備装備した投擲剣を構える。

「撤退してもらえるなら構いません。
ドルクスさんの相手はしんどいですよ」

ニヤリと微笑む

ドルクス > 「全力で…エスケープ!!」

幻覚の囮が霧散したころ、本体は全力で戦場を走っていた
転移と幻覚を合わせた逃走術
これまでに一度の失敗もないそれは今回も上手くいったようで

「ハハ、ハハハ!!次は、次は勝つ!!」

生き延びればチャンスもあると高らかに笑いながら
ドルクスはおめおめと退散した

ご案内:「荒野アフリークの主戦場」からドルクスさんが去りました。<補足:白に近い灰色の髪、黒のレザーコート>
オルヴァ・フォンローク > 「……ん?」

投擲剣を構えたまま、動かないで首を傾げる。間抜けだ。
ついっと背後に現れたドルクス?を手でなでなでしてみる。
ゆっくりと魔力が解け、霧散していく。ふむ……最後のヤツはなんらかの魔法かな。
阻害して尚、痛覚に訴えてきたドルクスの短剣は幻覚魔法の一種かと考える。
しかし

「最後のほう、独り言みたいになってしまったじゃないですか。
今度あったら文句をいいますか。」

今尚、独り言を呟くと天を仰ぎ薄っぺらい感嘆をする。
周囲の安全を確認すると人間バーベキューの指示を出し座り込んだ。
彼ら周囲の敵を丘に飾り終えると、さっさと撤収していった。

ご案内:「荒野アフリークの主戦場」からオルヴァ・フォンロークさんが去りました。<補足:狂人貴族。軽装騎士。輝く金髪の偉丈夫>