2015/11/27 のログ
アルヴァニア > 幾ら暇潰しの面が強いとは言え、何も好き好んで部下を戦場に放り込みたい訳ではない。
――まあ、荒くれ共は楽しんではいるようだけれど。

「これ以上混戦になるようなら、一度戦線を下げるわよお。」

楽しんでいるとは言え、頭に血が昇ってしまって、だなんて回避できる最悪の事態を迎えさせるつもりもない。
傍らの青年へと告げるや否や、女は腰に宛がっていた手を浮かせ、漆黒の大剣を取り出した。
戦線を下げると言う言葉とは反対に女自身はその前線へと踊り出――否、敵兵の中へと突っ込む。

アルヴァニア > 突っ込んだ勢いその儘に大剣を片手で横に薙ぐ。
ヴんッ、と刃が切る音と、金属のへしゃげる音が響き渡り――絶叫。
女の物ではないそれに、表情を和らげながら目の前に広がる刃の長さ分だけの空間を見つめ、それから周囲に散る敵兵を見た。

「――どいてくれるかしらあ?」

金色の瞳が弧に歪む。
それを合図に、前線へと出ていた隊員達がそれこそ蜘蛛の子を散らすように散開していく。

ご案内:「オリアーブの主戦場」にオルヴァ・フォンロークさんが現れました。<補足:狂人貴族。軽装騎士。輝く金髪の偉丈夫>
オルヴァ・フォンローク > 馬に跨った剣一本の騎兵が百獣旅団のアルヴァニア前につ込んできた。
敵意は無い様だがドウドウと馬をなだめ止める。

「お見事な差配です。音に聞こえしイヴァン・グロームの百獣旅団。
いやはや、傭兵あなどりがたしといったところでしょうか?」

魔防馬に跨りし騎士は馬から飛び降りると爽やかにそう言った。
パチパチと拍手すると一礼し、薄っぺらい笑顔を見せる。

「私はオルヴァンデール・フォンローク。王都から派遣された騎士です。
オルヴァと気軽に呼んでください」

アルヴァニア > 女の扱う大剣は乱戦向きではない。
奮うには刃の届く範囲が広すぎて敵味方なく攻撃してしまうからだ。然し、それが利になる事もある。今みたく、女自身が敵中へと入り込み、剣を薙ぐ。それだけで隙を生み出す事が出来る。
戦線を下げた部隊は再び隊列を組み直して弓矢や魔法による遠距離攻撃の手筈を整え始め。

矢先、女の前に突っ込んできた騎兵。軽い足取りで地を踏み蹴り、距離を取る。

「あらあ。お褒めに預かり光栄だわあ。」

如何やら、自分を知る者らしい。
相変わらず、な和やかな表情を浮かべた儘、そんな事を嘯いてはゆるりと頭を傾げ。

「王都の騎士様がなんのご用かしら。」

等と飄々と口にした。

オルヴァ・フォンローク > 「用ですか。ふむ、私に雇われる気はありませんか?
傭兵なのでしょう?、私貴族なんですよ。」

飄々とする女の獲物をジロリと見れば
目をスッと細め、髪先からつま先までじっと見つめる。
――少々、いやかなり刺激的な格好だと思う。

「いや、まあ。目に毒な格好だなとね、ああ他意はありませんよ。
私、清廉潔白な騎士なのでね。……許嫁もおりますし。」

ふっと嘘くさく笑いかける。

アルヴァニア > 表情から笑み色を消さぬ儘に男の返答を待っていれば、耳に届いたのは思いもよらぬ言葉。
弧に弛んでいた双眸が僅かに見開かれ、幾度か瞬きを繰り返す。

「嬉しいお誘いだけれど、あたしも報酬をもらって今はこちらにいるのよねぇ。」

瞬きは数度、直ぐに落ち着きを取り戻したように薄らと伏せられ、困ったとでも言いたげに手指が自身の顎先へと添えられる。
向けられる視線には、慣れたものだとばかり。気にした様子もなくそれ所か何処か楽し気に表情を崩し。

「あら、清廉潔白な騎士様はこう言うのはお嫌いかし―――らッ!」

ひょい、と肩を竦め、それから顎先へと沿えていた手指が下り、大剣の柄を握る。
言い終わるや否や、両手で握り締めた大剣が再び横一閃に滑った。
避けるか受けるかしなければ、馬の前躯を剣の切っ先が割いてしまうだろう距離。

オルヴァ・フォンローク > 「弱肉強食の摂理をいま、体現しましょう」

長剣を鞘から抜き、後ろに倒れる様にスウェーしてアルヴァニアの攻撃をかわす。
背後から斬りかかるティルヒア兵に、アルヴァニアの斬撃があたれば体を起こす。
即、両横で斬りかかるティルヒア兵を長剣で斬る。

「恐れてはいけない、なによりも抗ってみることだ。
とまあ、激しい女性は嫌いではありませんよ」

はははっと笑ってアルヴァニアに背中を見せティルヒア兵を剣で威嚇する。
お馬さんはヒヒンと鳴きティルヒア兵を飛び越え去っていった

「……もしや、貴女はティルヒアに雇われてる訳ではないですよね。
貴女へフォンローク伯爵家が傭兵として雇用したいという話ですよ。
なに、いい話だと思いますがどうですか?。」

会話しながら剣を振りティルヒア兵を倒している。

アルヴァニア > 如何やら一閃は躱されてしまった模様。馬も寸前にか、逃げ出してしまった。
あら、と小さく呟きながら薙いだ剣を持ち上げ、軽い動作で肩へと担ぎ置き。

「それは良かったわあ―――残念だけれど、今は『ティルヒア』の傘下よ、騎士様。」

にっこり。そんな音がつきそうな程、貼り付けた笑みが相手へと向けられる。
悪くない話ではあるけれど、今回の目的は戦闘ではない。担いでいた大剣が、空間と混ざるように消え――再び、互いとの間に距離を置く。先よりも強く地を蹴れば、其処には周囲に居た、十数人程の自分の部隊とは別に宛がわれていたティルヒアの兵士と王国軍と、相手だけが残されるような位置まで。

「オルヴァちゃん、次はもっと上手に口説いて頂戴。」

タイミングを狙っていたかのように、後方に控えていた弓兵隊が矢を放つ。
女の後追いを出来ぬように、とばかりに降らすそれはティルヒアの兵士を気遣う素振りなど無い。
矢の雨に紛れ、女は自分の部隊諸共退却して行く――。

ご案内:「オリアーブの主戦場」からアルヴァニアさんが去りました。
オルヴァ・フォンローク > 「――くッッ。」

矢雨に撃たれ、転がり惑う。幾つか刺さった様だ。
矢を抜き、傷口を筋肉でしめ止血する。

「痛恨の極み……。と言ったところですか。
いやはや、柄でもない事はするもんじゃないな。」

うぐゥと呻き、顔顰める。
女性との交渉でうまくいった節がないと首を振る。
ピイっと口笛で馬を呼び寄せ、疲労困憊な身体で馬にしがみつき騎乗する。

「魔法殺しに特化してしまったこの身では、やはり弓矢は苦手だな。
せめて金属鎧がきれればな……。いや今回は私の間抜けだな。」

手を傷口にあて、反省するように王国軍の陣へ去っていく。

ご案内:「オリアーブの主戦場」からオルヴァ・フォンロークさんが去りました。<補足:狂人貴族。軽装騎士。輝く金髪の偉丈夫>
ご案内:「オリアーブの主戦場」にスヴェンさんが現れました。<補足:コート/シャツ/ズボン/ブーツ/ククリ>
スヴェン > ティルヒア軍装に身を包んだ騎兵の一隊がティルヒア軍の物資集積地を散々に叩いている
味方の来援と思い面会に応じた物資を管理する指揮官がまず最初に殺され、集積地の警備にあたっていた兵たちは
裏切り、反乱、と上がる声に疑心暗鬼に捕らわれ互いに殺しあった

妙なことに生き残ったのは軍装の二の腕に赤い布地を巻きつけた騎兵ばかりで、人の気配のなくなった集積地で
生き残りの兵士を処理しながら、構わず物資に火を放っていくのである

「…敵が来る前に引き上げる、物資は念入りに燃やせ
捕虜は拘束だけ解いてやって放っておけ」

ティルヒア軍、仕官服に身を包んだ男が馬上から指示を出す
一見、味方殺しのようにも見えるが、その実、マグメールのさる貴族との契約により、敵地での後方撹乱を命じられ
ティルヒア軍装一式を奪取し、敵に紛れて散々に後方を荒らしまわっていた