2015/11/24 のログ
ご案内:「荒野アフリークの主戦場」にアマレットさんが現れました。<補足:薄い鉄製の全身鎧。手甲。脚甲。帯剣。>
アマレット > (比較にならないほど平穏で安全な王城警護の任務から、先日の龍の災厄によって減った人員の補充とやらで連れてこられた最前線。
それも、入り組んで難解な戦場であるこのアフリークにて、騎士はひいこら言っていた。)
くっ、我々側の土地だと言うのに、好き放題に動かれて……それというのも戦術が……いや、戦略だったか?
まあどっちでもいい。ともかく上司の無能が悪い!
(愚痴を吐いてすっきりした顔をしたのは一瞬のこと。
遠くか、あるいは存外近くからかも知れない場所から、敵兵たちの捜索の声が聞こえて、ぎくりと身体を強ばらせる。
碌な指揮のないまま会戦させられ、ティルヒア陣営に押し潰され、今は無様にばらけて撤退戦を繰り広げている真っ最中だった。
なんとか逃げ切れればいいが。そう不安を抱えながら、谷を走り抜けようとした。)
アマレット > (後方と、崖上と、そして前方と、一人で警戒しながら谷を駆け抜ける。
入り組んだ地形のどこをどう走ったものか、もはや判然としない。
とにかく今は敵兵を避けて、遥か遠くに思える自陣へとたどり着くことだけを考えなければならない。
肩を並べた者たちがどうなったのか、そんな心配も生き延びなければ出来はしない。)
はっ、はぁ、はぁ……くっ、自陣は本当にこっちで合っているのか。
(戦場の、しかもこんな最前線へ出たことが幸運にも今までなかった騎士は、心細げに呟いた。
不安に揺れる瞳が、冑の奥で僅かに潤む。
今は、滲んだ涙を拭うこともできない。がしゃ、と手甲を額の辺りにぶつけて、気合を入れる。
無様でも、どんな目にあっても、生きて帰れさえすれば良かった。)
アマレット > (乾いた風に土埃が舞う。
敵兵の足音が思いの外近く聞こえて焦る。
谷を抜けて、小高い山を回って少し開けた場所に出るはずだ。
不確かな記憶を頼りに綴った脳内地図が確かなら。
騎士は息を呑み、足早に進む。
道中、敵に見つかって弓を射掛けられはしたものの、騎士は無事に友軍の元まで戻ることができた。
しかし、次に戦場に出たときにも幸運が味方をするとは限らない。
この内乱が続く限り、王都へは帰れなそうだった。)
ご案内:「荒野アフリークの主戦場」からアマレットさんが去りました。<補足:薄い鉄製の全身鎧。手甲。脚甲。帯剣。>