2015/12/25 のログ
ご案内:「オリアーブの主戦場」にエミリーさんが現れました。<補足:バイオレット色の髪に黒いローブ>
エミリー > 「みんな~頑張れえいえいお~」

のんきな声がかつての戦場にこだまする
黒いローブに妙な杖、黙って歩けば死神の様な装いで歩く女を先頭に王国軍、ティルヒア軍の兵士達数名がゆっくりと歩みを進める
目的もなく夜道を彷徨う一団は奇妙に見えるが今の所王国兵や敗残兵と出会う事もなく平穏そのもので

エミリー > 「~~♪」

鼻歌を歌いながら先頭をユラユラ歩く
あっちにフラフラこっちにフラリ、のんびりとした動きではある物の辺りをせわしなく観察する

「ん~いないなぁ…誰もいないのかなぁ…」

眉尻が下がり残念そうに呟く
目的地などは特になく適当に歩いていたせいか周りに建物の気配もなくただただ静かな平原ばかり

エミリー > 「うみゅぅ……」

俯いたせいでローブにすっぽりと顔を覆われてしまうがそのまま歩き出す
先程よりも足取りが重いせいで進む行列のスピードは目に見えて遅くなり…

「……んぅ?」

ふと顔を上げ前方を見やる
薄暗く明かりもないが何やら建造物のシルエット
場所的に村だろうか…ともあれそんな何かを発見し

「おおぉぉぉ…みんな行くよ~♪」

元気はつらつ、そんな言葉が似あうだろうか
息を吹き返した様に走り出した女に付き従うように男達も駆けだす

エミリー > 「はぁっ、げほ…あぁぁぁ…もうむりぃぃ……」

走り出して10mほどで女の元気は底をついた
ズシャリと膝から地面に倒れてピクリとも動かない
動けないという表現が正しいがはたから見れば糸の切れた人形の様で

「みんなぁ…はこんでぇぇ……」

男達の中で一番屈強な者にお姫様抱っこをされ村へ向かう
楽ちん楽ちん♪と笑みを浮かべればすぐに村へと到着、まだ立ち上がる体力がないのか抱えられたまま男達に指示を出す

「えーっとぉ、じゃぁみんな捜索かいしぃ。強そうなのと綺麗なのぼしゅぅ~」

散り散りに民家へ入っていく男達を強い眼に自分はしばしの仮眠をとる
寝心地は良くないが自分では一切動かなくていいのでその分快適だ

エミリー > 「くー…くー……」

男の腕の中で惰眠を貪る中、散っていった男達が返ってきた
4人中2人は手ぶら…残る2人は姉妹にも見える女性二人
その死体を抱えて戻ってきた

「ん~……はっ、おかえりみんな~…お、2人もふえてる~やったね~♪」

男に揺さぶられ目を覚まし、村娘2人だった物を見てパチパチと小さく拍手
大きい方が背中に大きな切り傷と小さい方が首に痣、そしてスカートを捲れば下半身が中々酷い状態

「お肉もあるし腐ってないから~まぁいっかぁ~♪」

うんうんと頷き2つの死体の頭を杖でコンコンと叩く
立つのが面倒なのか抱えられたまま…そうすれば2人は生前の様に自身の足で地面に立つ
支えられずとも自立し、生気のない瞳で正面を見据え

エミリー > 「ほかに誰もいないならぁ出発~♪」

女の掛け声と共に男達、村娘達が歩き出す
物言わぬ木偶と化した死体の行進
聖者と出会わなかったのは不運か幸運か、月の照らす夜道を彼女達はただ進む
目的地はいまだ分からない、だがただただ進んでいく

ご案内:「オリアーブの主戦場」からエミリーさんが去りました。<補足:バイオレット色の髪に黒いローブ>