2015/11/25 のログ
ご案内:「オリアーブの主戦場」にタマモさんが現れました。<補足:名簿参照。>
タマモ > オリアーブ主戦場へと辿り着く王国側の先発隊、その姿を遠くで眺めている少女。
先日は1000の内の200を拠点を築いていた連中へと差し向けた。
そして、次に目を付けたのはこの先発隊であった。
待ち受けているようにずらりと並んだ800人のティルヒア兵士。
当然、相手はそれの軽く何倍もある軍勢だ。

「おぉ、見えた見えた…せっかく忠告代わりに少人数を送ってやったのに、懲りぬ連中じゃな」

いつも通りに唐傘に扇子を手に、何もない大地の上に佇んでいる。
待ち受けるならば、拠点を築く等の相応の準備が必要なはずなのだが…この部隊には用意されていない。
そんなものは必要ないと少女が突っぱねたからだ。
さて…目を細め、ティルヒア兵達を見遣る。

「妾が合図を送るまでは待機じゃ。
まぁ…のんびりと眺めておれ、面白いものが見れるぞ?」

この平坦の地だ、それなりに近付かずともお互いの姿は目に入る。
先発隊らしき部隊は声高らかに突撃を開始していた…先日とは逆だ。

タマモ > 段々と近付く王国軍の姿がはっきりと見えてくる。
後数分とかかればお互いにぶつかり合う距離になった、それを見計らったように少女が小さく屈み、とん、と地面に手を触れた。

「さぁ…お前達、出番じゃぞ?」

ぽつりと呟く。
その声に反応するかのように、こちらへと突き進んでいた先発隊の方に異変が起こる。
地面から所狭しと大量の腕が伸ばされ、その兵達の足を掴み始めたのだ。
その腕の力は多分、そこまでは強くはなかったのかもしれない。
だが、不意をつかれ対処の遅れた者達が次々と地面の中へと引き摺り込まれていった。

この時点で半数とは言わないが、3割程度の戦力は削いだかもしれない。
そして、少女の指示がかかる。
まだ混乱の収まらない先発隊へと向け、800人のティルヒア兵が一気に突撃を始める。

タマモ > 少女はいつものように、元居た場所から動いていない。
その様子をのんびりと眺めているだけだ。

「さぁ、先日の教訓は生かされておるかのぅ?
妾にそれを見せておくれ?」

殺せば己が死に、殺さねば襲われ続ける。
そして、今回は様子見で送った連中とは違い、それなりに腕の立つ者達だ。
前回のように大きな実力差は無いだろう。
それゆえに、相手に与える被害も甚大となるはずだ。
こちらの被害?…そんなものは全滅以外には考えていない。

タマモ > 「………む?」

ぴくり、ただ眺めていただけの少女の表情が僅かに動いた。
よく見れば、相手の一部には捕縛用の網やら持った連中が居る。
更に、後方に居る者達は術やら魔法やらの使い手らしい、なにやら光を発すれば、ティルヒア兵がその光に包まれて動きを止めてしまう。
何人かはさすがに切り倒されてしまっているみたいだが、1人、また1人と動きを封じられていった。

「なるほどのぅ、殺せぬならば動きを封じよか…やるではないか」

ふんふんと頷き、感心した様子を見せる。
が、顔を上げるその表情からはまだ笑みは消えていない。

ご案内:「オリアーブの主戦場」にナルラさんが現れました。<補足:軍服/黒の天馬部隊>
ナルラ > 先発隊に迫るティルヒアの軍勢、彼らが動きを封じられている時
上空より6騎の黒い天馬にまたがった黒鎧の騎士が到達する。

「者共、そのまま伏せろ!」

そう号令を放てば、ティルヒア兵の頭上に、小さな樽が落下していく。
その樽は、兵士たちの頭上で破裂し、大きうな爆音を立て兵士を消し炭に変えていく。

兵士を殺し、その因果律によって殺した相手を殺す呪法
では、その呪法は、勝手に手から離れ、落ちて破裂した爆弾相手にはどう働くのだろうか?

爆弾を落とした相手? 彼らは樽を落としただけである
爆弾を作ったもの? それならば刀剣を作った者たちも死んでしまうがその報告はない。

行き場の亡くなった呪いは行き場をなくし、呪詛返しが発動する。

東洋の術を調べた時に見つけたその対処法、果たして効果が現れ働くかは様子見ではある。

タマモ > ふと、上空に気配を感じた。
少女はゆっくりと、そちらへと視線を向ける。
空を舞う天馬に気付けば、おぉ、馬が本当に飛んでおる、とかなんとか悠長に物事を考えているだろう。
そんな事を考えている間に、その天馬から落とされる…何か。
どうやら樽のようだ。
それが地面に着弾すれば、大きな爆音と共にティルヒア兵を薙ぎ倒していく。

「おぉ、更に爆弾とな?…おっと、いかんいかん」

ぱしん、手にした扇子を閉じる。
その先を、吹き飛んだティルヒア兵達の方へと向ける。

「思ったよりも数を減らせなんだか…次の楽しみを考えねばならんのぅ?」

呪詛は正しく発動しなければ主を襲う。
そんなものは当然視野に入っている。
とはいえ、扱っていたのは少女からすれば大層な被害も与えぬ低級の霊であった。

扇子の先をゆらゆらと動かし宙になにやら印を描く。
すっと扇子をそこから離し、その印がふっと消えると、こちらへと向かっていたはずの霊魂は目に見えぬまま消え去ってしまう。

「面白い面白い、少々近くで見せて貰うぞ?」

ゆらりとその姿がその場から消える。
そして、その姿が現れたのは…天馬に跨る黒騎士の1人の側。当然、少女は空中であるにも関わらず普通に佇んでいる。
それを見た相手は驚くだろうが、そんなものは気にせず視線は天馬に向けているだろう。

ナルラ > 黒騎士は着実にティルヒア兵を減らしていく。
先日の戦の結果を聞いたナルラは、友人の東方の者に興味を持った時に調べた東方の魔術体系。

そこに会ったシュと呼ばれる術に、似ていると踏んでその対抗策を実践すれば、上手くいったようである。

「あの奇怪なティルヒア兵は、殺した相手の因果がなければ殺し返せないようだな」

次の瞬間、陣形を組む一人のカオナシ騎士のそばに少女が現れる。

「おや、お嬢さん天馬に興味がお有りかな?」

そう訪ねながら、ランスを構え黒い天馬は少女へと突っ込んでいく。
恐らくひらりひらりとかわされるであろうが、構わずソレを追尾する。

騎士は天馬の手綱を引いたり、腹を蹴ったりする素振りはなく。
完全に意思疎通のできた一つの個体のように少女を追撃していく。

「猫……ではないな、狐のミレー族でもあそこまで尻尾が生えているモノは見たこと無い。」

タマモ > 言ってしまえば戦いの行方にはまったく興味が無い。
施した手を解かれても、それも許容範囲内だ、気にしない。

「うむ、やはり普通の馬とは扱い方が違うんじゃろうな?
妾にも移動用に一頭欲しいところじゃ…くれぬか?」

天馬の興味、それは当然ある。
突っ込んでくる黒騎士、それを見詰める瞳が鈍い輝きを放つ。
後はもう予想通りだろう。
突きつけられるランスの穂先、そこに扇子を滑らせるようにして全ていなしてしまう。
何度も攻撃を行えば、その内に気付くかもしれない。
その攻撃が全て読まれているように紙一重でいなされている事に。

そんな対応をしながらも、少女の笑顔は崩れない。
さらりと天馬を欲する言葉も紡ぎだす。

ちなみに少女は普通の馬には乗れない、多分、天馬に騎乗するなんて事は更に無理だと思われる。

ナルラ > その動き、その仕草からか、彼女の動きは一段階上のものであることは判る。
勇者へと覚醒したもの、そのコピーである黒騎士の動きを読み、その先へと行動できるのは、魔王クラス、もしくは神獣クラスか?

「普通の馬に乗れるのが最低の条件だが、条件に寄っては一頭譲っても良いが?」

そう言って男の本体は彼女の背をつつっと指先で撫でる。

本体は黒い天馬を離れ、飛空の術が仕込まれたマントをなびかせながらいつの間にか狐の背後をとっていたようで。

「我の友人であれば乗せることはできるが、ティルヒアに与する強き狐よ、我々の陣営につかんか?」

そう、いきなりスカウトをはじめている。

タマモ > とん、と肩にかかっていた唐傘が下がり背中に触れようとする指を止める。
そのままくるりと体をその本体とやらに向け、口元へと扇子を添えた。

と、普通の馬に乗れるのが最低の条件。
その言葉を聞いた途端、かくん、と頭を垂れた。どこか気落ちしたようだ。
とりあえず、気を取り直し姿勢を正す。

「お主、自分が何を言っておるのか分かっておるのかのぅ?
妾には妾の事情があるのじゃ、そう簡単に寝返るなんぞ出来る訳がなかろ?
…まぁ、お主の相手を見る目というのは認めてやるがのぅ」

そもそも、寝返ったら元の世界に戻れるかさえ分からなくなる。
その覚悟をしてまで相手につく気は、まだ少女には無い。
しかし、その表情は妙に嬉しそうだった。
どうやら『強き狐』と呼ばれた事で機嫌はよくなったらしい。

ナルラ > 「ふむ、やはり隙がない……良い、良いぞ強き狐」

自分より上手な相手に出逢えば男は嬉しそうに笑っている。
だが、その相手がまるで子供のようなしぐさをすれば、目を細めてしまう。

「ああ、判ってはいるぞ、お前はティルヒアの食客かなにかであろう?
兵士にあのような術を使用している時点で、まともな軍人ではない事はわかるからな。
事情があるということは、何か弱みでも握られているか?
東方へ帰るなら船は用意してやるし、神獣の類であれば
送還の術の研究者をも紹介してやるがな」

男は饒舌である、普段はぶっきらぼうな所もあるが
相手が人間以上の存在であるものに遭遇できたとき、
その相手への興味が強く前に出てきてしまう。

できれば敵ではなく味方として迎えたいと思うのは、その心情からも来ることで。

タマモ > 「ふふんっ、当然じゃ。妾を何者だと思うておるのじゃ」

ぴしっと扇子を相手へと突きつけ、言い放つ。
当たり前だがまだ名乗りなんて上げてない、分かる訳が無い事に気付いてない。

「ふむ…とても魅力的な誘いではあるが、これは妾のプライドの問題でもあるのじゃ。
物に釣られてほいほいと付いて行くなんぞ出来るものか。
…というのは建前じゃがな?
お主等王国の連中はとても楽しませてくれそうじゃ…妾はそれを期待しておる。
今はそれだけじゃな」

とにもかくにも、今はまだ王国側には付く気は無い。
言い方を変えれば、時がこれば移る可能性もあるとも取れる。
…とはいえ、実のところ心の中ではちょっと勿体無い事をした、とか思ったりしてるがそれは秘密である。

ナルラ > 「何者かは知らんな、名を知らんのでな……私はナルラ
ナルラ・ホーティ・カルネテル、カルネテル王家に連なるものだ」

とりあえず、こちらから名乗りを上げる
相手が名乗るかどうかは判らないが。

「物ではなく、王家の者が直々にスカウトしたというのはいかがかな?
まあ、東方にはサンコノレイという言葉があるようなので、一度の説得では無理かもしれないが。
まあ、お互い戦場で死ぬことが無ければまた会うことがあるだろう」

そう言いながらしばらくすれば黒天馬が戻ってくる、マントの滞空時間を見越しての事である。
そのまま馬に跨れば。

「ところで、私の後ろか前に乗ってはみないか?
私の友人であれば、個人的に乗せることはできるのだが?」

タマモ > 「ほほぅ、なるら…ほ…て、かねる…かるれる………」

相手の名乗りを聞き、その名を復唱しようとするも…長過ぎる、無理だった。
何度か挑戦をしようとするが…出来ないまま、しばしの沈黙。

「のぅ…なっちゃんでは駄目か?
とにかく、妾はタマモじゃ。覚えておいて得も損もない、忘れるも覚えるもお主次第じゃ」

前回同様諦めた、勝手に愛称をつけた。
そういえば名乗ってないな、と思いついでに名乗っておいた。

「今のところは何度言おうが結果は否じゃ。
ふふんっ、分かっておるならば今は諦める事じゃのぅ?
そうじゃな、いずれまた会うじゃろう、お主が戦場に現れるのであれば、な」

浮いたまま、相手が天馬へと跨るのを静かに眺める。
…ちょっと羨ましそうだ。
だが、最後の言葉にはひらりと手を振って断りを入れる。
1度座ってしまうとずるずると引き摺られるような気がしたから。
…もとい、間違いなく気に入ってしまうだろうから。

ナルラ > 「なっちゃんは友人に向けて呼ぶ名前であろう? ナルラで良い、3文字だ覚えれるだろ? タマちゃん」

友であることを拒否する相手が、愛称で呼んでくる、
その滑稽な様子にこちらもまた勝手に愛称をつけることにした。

「まあ、今日のところはお互いに兵を引かんか?
それぞれ被害も出ている、お互い手ぶらでの帰りにはなるまい?
そうだな、またの機会があれば相見えよう、その時もまたスカウトさせてもらうとしよう」

余裕を持って、こちらをいなす女、時折少女のようなしぐさを見せる。
力ありし者とは、そういう者が多いのだろうか。

彼女が兵を退くのならば、こちらも撤退命令を出す。
こちらとすれば、殺すとこちらが死ぬ兵士の対策ができた、それだけで戦果としては充分な土産になるわけで。

タマモ > 「お主の名が長過ぎるのじゃ、仕方あるまい?
ならば、ナルラじゃな?うむ、それならばなんとかなるのぅ…
………待て、待つのじゃ、ナルラ。その呼び方だけは絶対に止めよ」

それならば何とか…うん、大丈夫そうだ。
呼び方が決まったところで、ふと呼ばれる愛称。
ぴくりと眉が動いた。
そして続く言葉、その表情はどことなく真剣だ。
この呼び方をして良いのは…そっと指先が首の装飾品に触れ、すぐ離れた。

「………そうじゃな、その意見は飲んでやろう。
妾にとって、被害なんぞ関係ないが…そろそろ帰りの時間じゃ。
…それに関しては勝手にするが良い。結果は期待せん事じゃ」

ちらりと足元を見る。
こちらの兵はすでに残っているとも言えぬ人数だ、そもそも数が相手と比べて非常に少なかった。
ぱちんと扇子を閉じ、ぽんぽんと手を打つ。
それを合図にしてか、拘束されてもなお暴れようとしていたティルヒア兵達は大人しくなる。
そのまま拘束を解けば、もう暴れる事もなく戻っていくだろう。

この手はもう使えんな、次の手はどうするか…そんな事を考えながら、すっと相手から距離を置いた。
自身も戻ろうとしているらしい。

ナルラ > 「ほう、その呼び方と首輪となにかあるかな?
まあ良い、ナルラと呼ぶのなら、私もタマモと呼ばせてもらおう」

彼女の行動を見れば目を細める、首についた装飾品。
彼女を先ほどの愛称で呼ぶ相手が送ったものであろうと
見当はついていて。

「では、皆の者撤退、撤退、ここは一度ひけ!!」

黒騎士の一人が地上に向い、その伝令を下にいる者達に伝えていく

「ではまたな、タマモ死ぬなよ」

そう言い残し、先行する黒騎士に続き、兵たちを送り届け、
ナルラたちもまた、戻っていくだろう。

タマモ > 「無いとは言わぬが、これは首輪ではない、とだけ言っておこうかのぅ?
うむ、それで良い、ナルラとならば呼べるのじゃ」

手短に答える。
相手の様子に、ちと気を乱し過ぎたか…と少し反省。

「ナルラよ、お主もじゃぞ?
もう前に起こったような何やらの破壊行動はないじゃろう、じゃが戦とは何が起こるとも分からんからのぅ」

くるりとティルヒアへと振り返る、戻っていくティルヒア兵の側へとふらりと寄っていけば、そのまま帰路につくだろう。

ご案内:「オリアーブの主戦場」からナルラさんが去りました。<補足:軍服/黒の天馬部隊>
ご案内:「オリアーブの主戦場」からタマモさんが去りました。<補足:名簿参照。>